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SS250425休載のお知らせ:ショートショート『たこ焼き』
『たこ焼き』ご来訪ありがとうございます。事情により当分の間休載させていただきます。またどうぞ宜しくお願いいたします。学者がたこ焼き屋でたこ焼きを注文した。店主が言うには「最近タコの仕入れ値が上がってね。商売あがったりだよ」すると学者が「ああ、だったらタコの足を増やせばいいじゃないですか。私は遺伝子学者ですから簡単です」と答えた。おしまい...
SS250418休載のお知らせ:ショートショート『ドケチな小説家』
『ドケチな小説家』ご来訪ありがとうございます。事情により当分の間休載させていただきます。またどうぞ宜しくお願いいたします。ドケチな小説家がいた。彼は売れる前には都内の出版社のある近くの安アパートに住んでいた。その時に書いた『安住まいケチケチ日記』がヒットしたのでこんな物価の高い都心には住んでいられないと首都近郊のとある県の県営団地に引っ越した。その時に書いた『程よいケチのあり方』がまたまたヒットし...
SS250411休載のお知らせ:ショートショート『戦う方法』
『戦う方法』ご来訪ありがとうございます。事情により当分の間休載させていただきます。またどうぞ宜しくお願いいたします。暗黒の宇宙帝国軍が地球に攻めて来た。今まで国ごと、地域ごとに争っていた世界中の人々が一致団結してこの軍隊をいかに追い出すか話し合ったがどうも名案が浮かばない。地球一の名将も軍事力の差を訴え無理だと言った。地球一の名外交官も圧倒的な力の前には交渉の余地は無いと匙を投げた。地球一の名政治...
SS250404休載のお知らせ:ショートショート『トップシークレット』
『トップシークレット』ご来訪ありがとうございます。事情により当分の間休載させていただきます。またどうぞ宜しくお願いいたします。米国大統領が神様に頼みごとをした。米国大統領:「神様、どうか日本人がアメリカ車を買うようにして下さい」神様:「まず右ハンドル車を造もごもご」日本国首相:(神様の口を手で覆って)「それはトップシークレットです」おしまい...
SS250328休載のお知らせ:ショートショート『大変!!』
『大変!!』ご来訪ありがとうございます。事情により当分の間休載させていただきます。またどうぞ宜しくお願いいたします。アナウンサー:「今、米や野菜に加えガソリン代に電気代諸々の物価が上がっているのに給料が追いついていません」視聴者:「大変!!テレビのプラグをコンセントからを抜かなくちゃ!!」おしまい...
SS250321休載のお知らせ:ショートショート『それを笑うと・・・』
『それを笑うと・・・』ご来訪ありがとうございます。事情により当分の間休載させていただきます。またどうぞ宜しくお願いいたします。タイのとある日本料理店で。日本人がたくさんのパクチーを一口で食べてむせた。それを笑ったアメリカ人は山盛りのワサビをヒョイと口に入れた。おしまい...
『サケ』ご来訪ありがとうございます。事情により当分の間休載させていただきます。またどうぞ宜しくお願いいたします。北海道の酒店に強盗が入った。強盗は金を要求した後喉が渇き「酒を出せ」と言った。店員は、酒のつまみの凍ったサケ=ルイベを一尾出してきてにやりと笑い、強盗を撃退した。おしまい...
SS250307休載のお知らせ:ショートショート『バナナの都市伝説』
ご来訪ありがとうございます。事情により当分の間休載させていただきます。またどうぞ宜しくお願いいたします。『バナナの都市伝説』オレ、Aは夜道をBと歩いていた。その時Bが、ふと、「なぁ、A。お前『バナナの都市伝説』って知っているか」「いや、初耳だ」「そうか。こういう夜道でな。バナナの皮が落ちているんだ」「バナナの皮?そう言えば、あまりバナナの皮って落ちてないよな」「そうなんだがな。都市伝説によると、夜道で...
SS250228休載のお知らせ:ショートショート『そうだった!!』
ご来訪ありがとうございます。事情により当分の間休載させていただきます。またどうぞ宜しくお願いいたします。『そうだった!!』未だ大地はどこまでも平らで天が動いているという天動説が信じられているある場所ある時代にて。「なぁ、知っているか。最近大地が丸くて動いているという地動説というのが流行っているらしい」「ああ、聞いたことがあるな。大地が丸かったら滑って落ちてしまうよな」「そうだよなぁ。あいつらおかし...
SS250221休載のお知らせ:ショートショート『ココハドコ?』
ご来訪ありがとうございます。事情により当分の間休載させていただきます。またどうぞ宜しくお願いいたします。『ココハドコ?』ここはどこだ?俺は気づいたら果てしなく続く砂漠の中にいた。俺は砂丘の半ばにいるのだろうか。斜めになったその場所には俺一人。上を見上げればジリジリ照り付ける太陽が。取り敢えずここを出よう。俺は気を取り直して上に向って歩き続ける。しかし、砂に足を取られて上へ進めない。それでも俺は必死...
SS250214休載のお知らせ:ショートショート『ハッピーバレンタイン』
ご来訪ありがとうございます。事情により当分の間休載させていただきます。またどうぞ宜しくお願いいたします。『ハッピーバレンタイン』僕は長い長い階段を上っている。階段はチョコレートでできていて鏡のようにツルツルしていた。だから僕は慎重に上っている。階段はどこまでも続いていて果てしなく、月へと届くよう。それでも僕は足を運ぶ。どれ位時間が経っただろう。やっと頂上にたどり着くとそこには彼女がいた。僕は彼女に...
【障害者施設のボランティア】 「なんだか面倒臭いなあ。」頭の中で僕はつい愚痴をこぼしてしまった。 今日は障害者施設を訪問する日だ。 当番みたいなもの。ボランティアなのだ。 「家にいてサボってばかりもいられないさ。」、頭の中で僕はそう呟いた。セーターを着て仕度をする。 もうすっかり寒くなった。 この辺りは山がちの高地だから秋が来るのも早い。 朝、ボランティアのためにマイクロバスが家に迎えに来てくれる...
【有言電話】 家内が帰省した。母親の様子を見に行ったのだ。 私は買い物をしながら一人家に帰った。 真っ暗な玄関のドアを開けると、待ち構えていたように電話が鳴った。 受話器を取ると覚えのない女の声だ。 「あの。いつも窓から拝見しております。お一人なのですね? 今。」 「は? どちらさまで?」 誰だろう? 声には覚えがないがこちらのことを知っているようだ。 窓から見ている? 相手はそう言った。 い...
美大というところは男女関係が大らかなのかも知れない。 あっさりとしていて執着がない、あまり恋愛にこだわるところがない気がする。 男女の別れ、愁嘆場というのも僕は聞いたことがない。 くんずほぐれつしててまるで気分次第。誰と誰が付き合ってるのかよく分からないほどだ。 手を握って連れ立って歩いているのを見かけた男女が、別な日にはそれぞれ別々の相手と仲睦まじくしていたりする。それが美大のキャンパスでのよ...
S231222 魔法の軍手・・・🧤 働き者のGさんは、ある年のクリスマスにサンタさんからプレゼントをもらいました。箱を開けると中には軍手が入っていました。真っ白で新品の軍手です。そしてカードが添えてありました。そこには”Gさんへ魔法の軍手を贈ります。なんでもきれいにする軍手です。ですが使いすぎてはいけません サンタより”と書いてありました。働き者のGさんは、とても喜びました。Gさんの...
SS231124 閲覧注意と言われても・・・📘ある時、僕は『魔法の本』と書かれた本を道端で見つけた。何とはなしに拾ったのは、その本の表紙に小さく『閲覧注意』と書かれていたからだ。そう書かれていると余計に僕は見たくなった。僕はその本を開いた。最初のページには左端上に3と書かれていた。よく見ると、見開きの真ン中に小さな丸い黒点が一つあった。・・・・・・僕は次のページを開いた。同じく前のページと同じ左端上に2と...
SS231103 たまごおじさん(後編)・・・🥚 家事の分担に不満を持った、 妻のゆりこが実家に帰った日。 怪しいセールスマンから家事をしてくれるという 『たまごおじさん』という小人の種を 一粒もらった俺。 不思議なことに、姿は見えないが 確かに何もしていないのに翌日の夜家に帰ると、 台所がピカピカにキレイになっていたのだった。 それが嬉しくて、妻のゆりこにキレイになった 台所の写メを送ったとこ...
SS231027 たまごおじさん(中編)・・・🥚妻のゆりこが家事の分担に不満を持って実家に帰ってしまった日。怪しいセールスマンが、にこやかな笑みを浮かべて「この種を小皿に張る位の水につけまして一晩放置しますと、小人の『たまごおじさん』が翌日から掃除をして家がぴかぴかになります」と言ったのだった。「・・・そうですか。ですが間に合ってますのでお引き取りください」「ですが焦げ臭い匂いがしますよ」俺はそう言われて...
SS230908思い出…📷思い出というのはいつも突然やってくる。それは本棚の奥に隠された写真だったり連絡の途絶えていた友人からの電話だったりする。僕は一枚の写真を手に持ってつくづくその様な感想を持った。写真は一人の少女の生き生きとした顔を映していた。彼女は僕の心の中で未だにあの時の青春の中にいる。彼女はいつもキラキラした瞳にまばゆい世の中を映していた。好奇心旺盛で飽く事の無い探求心でこの世界を楽しんでいた。...
SS230825 白紙28・・・🖊あれはどこぞの港だっただろうか。父も若く、吾輩も幼いあの頃。父に肩車をねだって見た、あの水平線の上部を白い入道雲がもくもくと盛り上がっていくそれを。幼き吾輩はキャキャと喜んだものである。翻って今。吾輩はあの入道雲のごとく白い原稿用紙を目の前にして呻吟の限りを尽くしている・・・。コンコン、カチャ。「あなた、入りますよ」そう言いながら既に吾輩の書斎に入ってきたのは吾輩の愚妻であ...
SS230811 停電・・・💡「暑い~。風呂入りてぇ~」俺、鳩祇 典人(はとぎ のりと)は重い足を引きずりながら家へと帰った。今日も仕事がハードだった。問題が次から次へと押し寄せて俺はその問題をバッタバッタとなぎ倒して何とか残業をせずに帰る事が出来た。(というか残業ゼロ月間とか言うなら人手増やせよ、マジで転職したろか)俺は心の中でつぶやきながらドアの鍵を開けた。一人暮らしの俺の部屋。彼女いない歴年齢なのは...
SS230728 兎の流す涙は天の川を昇るか…🐰兎はさ、弱い生き物だろ。暑さ寒さに弱くてストレスに弱いんだ。天敵も多くてさ、野生では土の中で暮らす時間が長いんだって。いつもいつも天敵に追われるから臆病で用心深い性格なのは仕方がないよね。そんな兎は夜になると顔を出して天の川を見上げて涙するだろうか。そうして兎には翼がない。宮沢賢治の「よだかの星」の”よだか”のように翼もないから青白い星になることも叶わない。だか...
SS230707白紙27…🖊霊峰富士に抱かれし雪は春の訪れと共に静かに雫となり夏の到来をもって山肌にその滴り落ちる勢いを増しそれは若き恋人たちの鼓動が如く。なのに我が机上の原稿用紙は霊峰の腕に抱かれ静寂の中に沈黙している・・・。コンコンカチャ。吾輩の応答を待たずに図々しくも書斎に入ってきたのは愚妻である。「あなた、今日は七夕にふさわしい羊羹と温かい緑茶をお持ちしましたよ。本当に、この部屋はクーラーを効かせ過...
SS230609 金借りの銀次・・・💰ここは鉱山。一人の男が仲間と共にキツイ仕事を懸命に働いていた。そこへやってきたのは・・・「へ、へ、へ。やっと会えやしたね旦那」「あ、そういうお前は『金借りの銀次』!」「そうでやんすよ。旦那から金を借りて返さない『金借りの銀次』とは俺のことでやんす、へへへ」「もう貸した金のことはいいから帰りなさい。ここは危険だ」「へへへ、そういう訳にはいかねぇですなぁ。旦那。確かにこ...
とあるさびれたスナック。それもそのはず、蝋燭の灯りだけの店内は薄暗く、陰気な感じがするのか誰も寄り付かない。それでもマスターは、客を迎える準備をしながら、ふと、だれもいない店内の一点に向かい、「そういえば亜喜夫の姿が見えないわね」とつぶやく。ときおり蝋燭が「ジジッ」と音を立てて炎が揺らぎ、そのたびにマスターの陰影が揺らいだ。マスターは「誰かに語りかける」というでもなく、亜喜夫の話を始めた。 亜喜夫...
🍑左サイドバーのHP宇宙雑貨ぷりちーぴにコントあるちーぴ・・・ss230127 屋台 🍢「らっしゃい!!」深夜。俺はおでんの屋台をしている。ここはビジネス街の横にある飲み屋街で残業で一息ついたビジネスマンが飢えた胃袋と心を満たすためにやってくる。今は丁度お客がはけたところだった。そこにやってきたのが残業疲れの二十代半ばのビジネスマンだった。(珍しいな。大抵上司に連れられてやってくるのだが)「あのう、この屋台...
ss230120 大寒卵 🐓「う~さぶい」カチコチカチコチ。今時珍しい我が家の鳩時計が十一時を告げる。これは同棲している健太が骨董市で買ってきたものだ。趣味のマラソンのついでに寄って。健太を例えるなら犬だろう。そんな私は猫。二人ともテレワークで、昨日の夜仕事を終えて炬燵で鍋をして私は一杯やった気持ちよさでそのまま炬燵で眠ってしまったのだ。起き上がろうとすると「半纏・・・」そう、健太の青い半纏がずるりと...
ss230113 気まぐれな彼女 🧀「あ、こんなところに」風呂場を掃除していた佐那が声をあげた。下駄箱を掃除していた僕は「どうした?」と声をかける。「隆太ぁ カビよカビ」僕は作業を止めて風呂場へ行った。すると、風呂場の内側の角にカビが生えていた。「どれどれ、ああ本当だ。年末に大掃除したのに残っていたんだね」佐那は顔をしかめて「あれだけ掃除したのにカビってやーね」とプンプンする。これは困った。佐那は連想...
ss230106失恋映画はいらなかった 💖「あーお正月も終わりかぁ」実家から自分の家に戻った私は明日の仕事始めを思い浮かべてちょっと憂鬱になった。仕事が嫌いな訳ではない。だけど、もう少しだらだらしたかったなぁ。地元の友達と遊びたかったと未練がましい気持ちが浮かんでくるのだ。「それに誠也ったら結局連絡くれなかったし」恨みがましい独り言をつぶやく。誠也は恋人だ。だけどお正月前に喧嘩をしてそのまま実家に帰っ...
ss2201230俺と隣の吸血鬼さんと年末大掃除「もう~いくつ寝ると~おしょうがつぅ~♪」「そう思っているなら起きてください!!」俺が布団の中でぬくぬくしていると、吸血鬼さんに布団をひっぺがされた。そう、吸血鬼さん。ひょんな事から知り合った俺達は、俺が彼に食事提供(献血)をする代わりに家事一切を引き受けてもらっている。しかも、彼は食事(献血)をすると目からルビーがでて、その分け前の半分を俺にくれる太っ腹だ。...
SS221223白紙25 🖋厳冬のアラスカ。吾輩がまだ見た事も無い白い大平原の中を犬ぞりが走る極寒の大地。犬達はただ主人を信じて冷たい雪を蹴散らして白い息を吐く。吾輩はそこで現実に戻される。そう、吾輩の机の前には往けども往けども白い悪魔のような原稿用紙が広がっており戦友の万年筆は白銀を駆ける犬達のように吾輩の文章を現実化させるべく忠実に待機している。コンコン。「あなた、入りますよ。あらあらまた見事な白銀...
SS221216焼きそばパンとブラックコーヒー ☕冬。師走半ば。ここはとある学校の校舎の屋上。そして昼。その屋上で俺は柵に寄りかかって本を読んでいると、何故か俺についてきた同級生が「なぁ、委員長。オレ、デビューすることにしたんだ♪」俺はつい、「デビュー?お前が?芸能界に?」と???を三つもつけて質問してしまった。すると同級生は、「違うよ。じゃーんっこの缶コーヒーが目に入らぬかぁ」と水戸の有名偉いお爺さんを...
ようやくペーパー免許講習が終わった。三日間に及ぶペーパー講習にはずいぶんと疲弊させられたが、せっかくなのでどこか人を乗せて運転していきたいという気持ちにさせら…
夜明け前の湯の町のなんと淋しいことよ街は街灯に染められ 黒と青の間の中にある空があの山の淵に佇んでいるまだ日も開け切らぬ街を走る車はどこへ行くと言うのだろうこ…
老人ホームに行く車を待っていた祖母が「海に行きたいねえ」とつぶやく。「久しぶりに嘉苗ちゃんも帰ってきてくれたのにどこにも連れて行けなくてごめんねえ」痴呆により…
この頃、知り合いの結婚式に呼ばれることが増えた。「こんな形でご祝儀貧乏をギリギリ回避させて貰えるとは……」「いや、私としても安く上げられそうで助かるよ」今月3…
もうやだ家出たい。祖父が無賃乗車で捕まったのが事実だったと分かった時、全ての心情がその一言に集約された。今朝から突然行方不明になった祖父を探し回ってあっちこっ…
きょうは珍しく一人の時間が取れることになった。母親は友人と食事・祖父母は施設へ泊りで仕事も無しという大変身軽な日であるのだが、したいことが特に思いつかないとい…
221104 白紙23 人しか住まぬベッドタウンにも冬は来る。そこから人里へと登り高く険しい山岳に住む雷鳥は換毛を終え純白の姿になったであろうか。吾輩には知ることのできぬことである。その雷鳥の冬の純白の姿を写したような吾輩の机の上の白紙達。せめて雷鳥の足跡だけでもつけばと願うがそれではミステリーになってしまう。コンコン。書斎のドアを鳴らして入ってきたのは吾輩の愚妻だ。「あなた、もう寒くなってきたから...
ss220916 白紙21チリリリン吾輩の窓辺にはまだ南部鉄製の風鈴が風雅な音を奏でている。それだけではない。机の前の原稿用紙に書かれているはずの文字の数々を風で払い落して駄文を書くんじゃないよと諭すような・・・「あらあら、まだ書けてないのですか」そう言って入ってきたのは、吾輩の愚妻だ。「なんか白い原稿用紙ってフルーツの無いフルーツサンドみたいですねぇ」吾輩の心臓にグサリと何かが刺さる音がした。そう言いなが...
詩ss220909 ビターなナイフを持つ彼女9隣の席の彼女は鋭い刃物彼女は心臓にナイフを握りしめている夏の名残の暑さに人々がうんざりし四苦八苦している日々それでも学校の授業は進むわけで隣の席の彼女も淡々と授業を受けているそうしてある日教室には僕と彼女とクラスメートの女子が一人クラスメートは彼女に尋ねる「ねぇ、彼とどういう関係?」彼女は無視するクラスメートは面白くもなさそうに「じゃぁ、彼と付き合ってもいいわ...
詩220826ビターなナイフを持つ彼女8隣の席の彼女は鋭い刃物彼女は心臓にナイフを握りしめている【魔】の長い黒髪が渦を巻いて端から消え去った後僕は彼女に尋ねた何故【魔】と戦っているのかA.分からない彼女は自分の左胸に手をあてて伏し目がちになりそう答えたビターなナイフは人の記憶を食べて【魔】を切るナイフ小さな頃からこのナイフは私の手元にあり小さい私を侮った【魔】に攻撃を受けた小さい私は怖くて怖くて夢中でナイ...
ss220805絶体絶命!!14『童話は時に残酷です』 :「はぁ、どこまでいっても牧草地ねぇ」そう言ったのはパーティーを組んでいる女魔法使い。「のどかで眠ってしまいそうだぜ」いって大あくびをしたのはこれも仲間の若いシーフ。俺は剣士でこの二人とパーティーを組んで各地の冒険者ギルドの依頼を受けて旅をしている。今は次の町へ行くまでの途中でだだっ広い牧草地帯の道を歩いて向かっている。いるのは牛牛牛・・・のみ。貧乏...
詩220722ビターなナイフを持つ彼女6隣の席の彼女は鋭い刃物彼女は心臓にナイフを握りしめいているそして教室には僕と彼女しかいない。夏の蒸し暑い中、教室の窓は全て閉じられている。その窓辺で彼女は西日を浴びている。西日は魔がやってくるとき彼女の教室の中に伸びた影に魔が潜んでいた。魔は問う何故我らを狩るのかふざけたピエロの格好をした魔はりんごを一個何もない空間から取り出してぽぉーんぽぉーんと投げて遊びながら...
SS220715絶体絶命!!12『欲張りは大損の元』 :「い、いやぁあぁああああああああ」この悲鳴は女魔法使い。「うぎゃぁあああああ、なんでなんだよぉなんでこんなモンスターがいるんだよぉ」これはうるさい若いシーフの絶叫。そして俺は聖剣エクスカリバーを持つ剣士だ。俺達パーティーは絶体絶命のピンチにある。今からさかのぼること数時間前。「うわぁ、潮風が気持ちいい」いつも文句ばかり言う女魔法使いが、かもめの飛ぶ海...
SS220708 絶体絶命!!11『旨い物には受難あり』 :「い、いやぁあぁああああああああ」この悲鳴は女魔法使い。「うぎゃぁあああああ、なんでなんだよぉなんでこんなモンスターがいるんだよぉ」これはうるさい若いシーフの絶叫。そして俺は聖剣エクスカリバーを持つ剣士だ。俺達パーティーは絶体絶命のピンチにある。今からさかのぼること数時間前。「うーん、いい天気ねぇ。それに田舎はいいわぁ。畑ばかりだけど、今日泊まると...
"The tragedy of mankind (our) that we haven't seen yet"
街角の暗闇は、彼と彼女を非存在と存在に分けようとは想っていなかっただろう。薄い闇と薄い光が彼らの影を退屈そうに撫でるときでさえ、初夏の肌寒い夜気が彼らを哀しいばかりの過去から切り離そうとしているかのようだった。彼は夜露に濡れそぼった墓碑のようにそこにじっ
一人の負傷した兵士が故郷へ帰るために身支度をしながら、ふと、姿見に映った自分の姿を眺めた。左腕は肘の部分で、左脚は根元の部分から切断した。爆弾の破片が左眼を抉って、その焼け爛れた眼球が自分の頬に垂れ下がっていた感覚を今でも憶えている。「売れない小説家の男