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  • タイ出向の準備時期 2010年1月 家族を残し、先に一人でタイへ 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    2009年の年末に、タイに出向するためのビザの手続きをしていました。スケジュール的に年末ギリギリになっていましたが、12月29日にタイの大使館に行ってビザの申請をしています。で、その翌日にビザを受け取りました。申請の時は、家族3人で出かけて、目黒駅近くで食事もしています。 大使館での手続きを終えた後、新宿の三省堂で本を数冊買いました。その足で紀伊國屋書店に立ち寄り、禅関連の洋書を2冊買っています。タイに行く時に持って行くつもりの本を買い込んだのだと思います。 大晦日の日に、イトーヨーカ堂で大きめのスーツケースの下見に行っています。タイには僕だけ先に行くことになっていて、その時はスーツケース一つ…

  • 臨済は1000年以上前のジェリー・ミンチントン 自尊心に不安が生じたら「臨済録」も読んでみるといい

    こんにちは、暖淡堂です。 「臨済録」の現代語訳を一通り終えて、現在は推敲しながらブログで少しずつ公開しています。 現状は以下のリンクからご確認ください。原文全文の下に現代語訳の記事のリンクを集めています。 sanboku.blogspot.com 「臨済録」は唐の時代の僧侶臨済の言行録です。禅仏教に関する書物なので、読まれたことのない方は次のように思われるかもしれません。 「偉いお坊さんのありがたい仏教法話を、仏教の専門的な言葉で書き連ねたものだろうな。これを読むと、仏教を信仰するように勧められるのかもしれないな。ちょっと面倒くさいなあ」 実際は、そんなことはまったくありません。特に禅仏教の書…

  • 【易暮らし】地風升 地中に生じた木を大切に育てるとき 素直に、しなやかに伸びていきたい

    こんばんは、暖淡堂です。 もう3月も残りわずか。 週末には年度も変わります。 定年までの期間も2年を切るわけで。 なんだか、のんびりと過ごしていていいのかな、なんて思ったりするわけで。 で、ちょっと不安になって、卦を立ててみました。 今夜は地風升。 dantandho.hatenadiary.com 上卦が坤、下卦が巽。 どちらも柔らかく振る舞うことを示しています。 坤は大地、巽は木。 地中に木の芽が生じた形でもありますね。 生じたものは大事に育てたいものです。 大事に、大切に、そして素直に大きく育つといいなと思います。 さて、最近の自分に、なにが新しく生じたかな。 ブログやTwitterで少…

  • 【安心感の研究】猫は一度目の一度切りを生きている(まとめ) 眠れない夜のために

    猫のように生きてみたいなとふと思い、書いてみました。 不思議と最近は、あまり腹を立てることもなく、夜もよく眠れるようになっています。 面倒くさいことについて、一度しつこく考えてみると、ゆっくりとですが、そのことから解放されていくのかもしれません。 猫は一度目の一度切りを生きている(まとめ) 眠れない夜のために dantandho.hatenadiary.com dantandho.hatenadiary.com dantandho.hatenadiary.com dantandho.hatenadiary.com dantandho.hatenadiary.com dantandho.hate…

  • 【易暮らし】水風井 得るものもなく失うものもない 冷たい水が湧き出す井戸のように

    こんにちは、暖淡堂です。 今日は久々に会議で長い時間発表しました。 この四月以降、職場の体制が変わります。 自分の位置付けもちょっと見直されるのかな、と思っていたのですが、とりあえずは現状維持のようです。 それでも、他の人たちの配置が変わるので、相対的には変化があるのでしょう。 まあ、これまでの経験を活かして、定年まで過ごしていってくださいね、というメッセージかなとも思います。 で、卦を立てました。 水風井でした。 dantandho.hatenadiary.com 僕の好きな卦の一つです。 卦辞に「喪うなく得るなし」とあります。 井戸はその底から水が湧き出すのですが、人がそれを利用しても、い…

  • 「八重葎茂れる宿のさびしきに」 恵慶法師 失われた王朝をいとおしむ

    百人一首第47番目の歌の作者は恵慶えぎょう法師です。 この人も三十六歌仙の一人です。 今回は恵慶法師について紹介します。 恵慶法師とは 生没年不詳。平安中期の人です。 清和天皇のひ孫にあたり、清和源氏につらなる一人でもあります。 地方官を歴任しましたが、最後は陸奥で亡くなったようです。 陸奥に行ったのは、宮中で事件を起こした藤原実方に同情したから。 奇人として知られた曽禰好忠(第46番目の歌の作者)とも親交があり、その意味では、反骨の気概を持つ人だったのかもしれません。 dantandho.hatenadiary.com 時代背景 この歌は源融(第14番目の歌の作者)が建造した河原院で歌われた…

  • 【易暮らし】沢水困 苦しいことがあっても笑顔で過ごす いつかはよいことがあるさ

    こんにちは、暖淡堂です。 穏やかに月曜日が過ぎています。 自宅のあたりはあまり陽が差さなかったのですが、昨日よりは暖かかったですね。 近くの公園では桜が満開になっています。 で、特に気になることもなかった一日ですが、終えるにあたって卦を立ててみました。 沢水困でした。 (なんだか、沢水困卦が得られることが多いような気がします…) dantandho.hatenadiary.com 沢は喜び、水は苦しみ。 心の中に苦しいこと、辛いことがあっても、外に向かっては喜んで暮らしている。 そんな過ごし方ができれば吉。 おそらく、そういう生き方ができるのであれば吉、ということでしょうね。 辛いこと、苦しい…

  • 地山謙 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地山謙」。 坤卦の下に艮卦。 本来頭を高く上げる山が、地の下に下げている形ですね。 坤(地) 艮(山) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地山謙の卦辞は以下のように書かれています。 坤/艮 地山謙 謙亨。君子有終。 謙は、亨る。君子に終わりあり。 この卦は、本来は高いものである山が、低い地面の下にある形です。 謙遜、謙譲の姿。 艮は止まる、坤は柔らかな態度。そこからも謙遜の意味が出てきますね。 謙の態度でいると、願い事は叶えられます。 よいことがあります。 また、なかなかうまくいかな…

  • 【易暮らし】火沢睽 日は上り川は流れるが 世は常と変わらず 分を守って穏やかに暮らすのが一番

    こんばんは、暖淡堂です。 雨が続きましたね。 昨日は午後、書店に行きましたが、今日はずっと家で過ごしていました。 家族がお買い物に出かけたので、その送り迎えを車でしたくらい。 あまり身体を動かしていません。 なので、運動不足気味の週末になりました。 明日からまたお仕事です。 で、卦を立ててみました。 火沢睽でした。 dantandho.hatenadiary.com 上卦が離(火)で下卦が兌(沢)。 性質の違うものがそれぞれの性質に従って動いています。 それぞれは背き合っているようにも思えますが、全体としてみればそれぞれ自然な動きをしているだけのこと。 自分の性質を殺さず、他と合わないように思…

  • 有隣堂と蔦屋 ゆるやかな共同戦線 パイの奪い合いではなく市場拡大を目指すべき局面で

    こんにちは、暖淡堂です。 本屋さんが好きなのですが、なんだかじわりと減ってきていますよね。 お気に入りだった本屋さんがなくなると、本当に寂しいです。 関東に住むことになって、よく利用するようになったのが有隣堂と蔦屋。 感じとしては、少しずつ存在感が増しているのが有隣堂。 すこし店舗数などを整理する局面なのかな、という感じなのが蔦屋。 蔦屋は出店ポリシーを練り直しているのかもしれませんね。 本の市場規模は縮小しているのかもしれません。 この局面では、書店通しは小さくなるパイを奪い合うよりも、市場規模の拡大を目指して共同戦線を張るべき。 それが、穏やかに実現されつつあるのが有隣堂と蔦屋かな、という…

  • 【易暮らし】火地晋 自分にとって、輝いて見えるものはなにか なにを追うべきか

    こんばんは、暖淡堂です。 年度の変わり目ですね。 今週は職場の部長を囲んでの夕食会を行いました。 気を遣う必要のないメンバーだったので、とても和やかに、食事を楽しめました。 会社の近くの沖縄料理屋さんに久しぶりに行きました。 店員さんの機転の利く対応もよくて、とても満足して食事会を終えることが出来ました。 帰りの電車で、ちょっとした事件があったのですが、その辺りはまた改めて。 で、卦を立てました。 今夜は火地晋。 大地の上に太陽が光り輝いているような形の卦です。 この卦は、光り輝くものに従順について行く、そうすることで望みが叶う。 上の人に引き立てられて、お気に入りになる。 よく話を聞いてもら…

  • これはもう奇跡の歌声 VOCAPANDAさん 「北斗の拳」OPカバー

    こんにちは、暖淡堂です。 またVOCAPANDAさんの動画を紹介します。 今回は、あの「北斗の拳」のテーマ曲。 クリスタルキングの名曲ですね。 もともとは男性二人のボーカルのロックバンドです。 特に吉崎さんの太い低音と田中さんのハイトーンとの組み合わせが魅力でした。 www.navida.ne.jp その二人分の音域を、なんとVOCAPANDAさんが一人でカバーしています。 それも音域全体で迫力と艶のある声で歌いきっていて。 これはもう奇跡ですね。 どうぞ動画でお楽しみください。 www.youtube.com これはもう奇跡の歌声 VOCAPANDAさん 「北斗の拳」OPカバー ただもう「凄…

  • タイ出向の準備時期 2009年10月 台風通過後、ジブリの森へ 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    タイへの出向準備を少しずつ進めていた2009年10月。叔父葬儀の後、しばらく疲れが抜けなかったようです。 10月の初め頃の天候は雨が降ったり止んだり。肌寒い日が続いていたようですね。そして8日前後に、関東地方を台風が通過しました。7日から8日にかけて強い雨が降ったようで、夜中に雷が鳴って家族全員が目を覚ましました。 雨は8日の午前中には止んでいたようですが、風が残りました。そのため、電車が遅れていました。 小田急線で新宿駅まで辿り着いたところで、大混雑。根性はないので、出社を諦めて家に帰ろうとしました。その途中、代々木上原駅で千代田線が動いているのに気がつき、地下鉄利用で出社しました。 タイか…

  • 曽野綾子 「老いの才覚」 心の帳尻合わせ

    先日、久しぶりに松本清張の「点と線」を読みました。 その中で、30代後半を「中年」、50代を「老年」と書かれているのを読んで、少し前まではこんな感じだったのだなということを改めて思いました。 確かに自分が子供の頃は30代の叔父たちは皆中年に見えていて、50代の親戚はおじいさん、おばあさんでした。 で、自分はもう少しで還暦。 「老い」を意識せざるを得ない年齢になっています。 曽野綾子さんの本、「老いの才覚」というタイトル、うまい、と思いました。 手にとって読んでみたのですが、どのページに書かれていることも面白く、一気に読んでしまいました。 この本で特に共感したのは以下になります。 くれない指数 …

  • 小樽と横浜 どちらも愛すべき港町

    小雨の朝です。小樽の朝です。 pic.twitter.com/o9HtHm2Sm3— 暖淡堂 (@dantandho) 2023年3月9日 小樽と横浜は規模感が違いますね〜横浜も時々は足を運ぼうと思います〜 pic.twitter.com/tJ4QfhBcRT— 暖淡堂 (@dantandho) 2023年3月21日 こんにちは、暖淡堂です。 3月9日から12日まで小樽に滞在しました。 義母の法事があって、それがメインだったのですが、滞在中は小樽市内を散策しました。 街の規模がそれほど大きくないので、半日歩けば大体市街部の端から端まで見ることができますね。 あまり観光客の行かない港の方や路地裏…

  • 【現代詩】「街」 掘り返され続ける都市のイメージ 現代詩の試み

    街 空間を切り分ける硝子の目盛りが震え 濁りのない雨が凝り落ち (…膨張し… 「底」からの微かな音に揺れる 臆病な「私」達を温かく濡らし窒息させる …宙を走る文字はどこでも構わない… …「今」を「物」にして… …それがいくらになるかと… …誰のものにもなれる声で呟き… 熱すぎた界面は冷め 「私」達は再び固く重なり (…軋み… 高い空からの「声」を練り込む風に 乾きながら、「同じ」夢の中に温く沈む …その巨大な砲台は休むことなく… …重く詰まった筒を打ち上げ続ける… …遠い「過去」の涯で… …渦を巻き、炸裂する枯葉… 日陰の雪のように しかし、「ここ」にある「過去」が (…斑に… 立ち上がる高層…

  • 「由良の門を渡る船人梶を絶え」 曽禰好忠 心情に具体的な風景を与える

    百人一首第46番目の歌の作者は曽禰好忠そねのよしただです。 三十六歌仙の一人です。 今回は曽禰好忠について紹介します。 曽禰好忠とは 生没年は詳しくはわかりませんが、平安中期の人でした。 官位は六位、丹後掾を勤めました。 和歌の才能はありながらも、身分が高くなかったせいか、当時の社交界ではあまり評価されませんでした。 それに反発したのか、奮起したのか、人々に認められようとした行動をいくつかしたようですが、それらはむしろ、曽禰好忠を「奇行の人、偏屈な人」という評価にもつなげてしまいました。 百人一首に採用されている歌は、恋の道に惑うという、具体的な形のない心情に、由良の門で梶を無くして戸惑う船人…

  • 地水師 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地水師」。 坤卦の下に坎卦があります。 表面の柔らかさの下に、冷たい危険なものがあるような形です。 坤(地) 坎(水) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地水師の卦辞は以下のように書かれています。 坤/坎 地水師 師貞。丈人吉。无咎。 師は、貞にして丈人なれば吉。咎なし。 この卦は下卦の陽爻に残りの五本の陰爻が従う形です。 古くは、兵士はもともとは農民であり、大地で仕事をしていました。 戦争があると兵士として徴用されるのが一般的。 大地(坤)から兵(坎)が出てくる形なので師(軍)とな…

  • VOCAPANDAさん歌唱「あなただけ見つめてる」 SLAM DUNK ED 声のせいか、曲のせいか、涙が出てくる

    こんにちは、暖淡堂です。 SLAM DUNK、面白いみたいですね。 娘がハマっているので、気になっています。 それはそれとして(おくのか?)、またVOCAPANDAさんの動画を紹介します。 初期のアニメシリーズのエンディングテーマです。 (おじさんには、このくらいのタイムスパンでのフォローが楽です) 曲も詞もいいですね。 それ以上に、やっぱり声がいい。 宇多田ヒカルさんの声を最初に聞いたときにも衝撃を受けましたが。 VOCAPANDAさんは衝撃波が連続で来ます。 休日の午後など、ゆったりとした気分で、どうぞお楽しみください。 www.youtube.com VOCAPANDAさん歌唱「あなただ…

  • 小樽中央市場の近くの古くなった建物にたくさんの鳩が住んでいるようでした

    こんにちは、暖淡堂です。 2023年3月9日から12日まで、北海道に帰省していました。 短い期間に砂川と小樽でそれぞれ用事があって、とても忙しい帰省でした。 で、小樽での用事の合間に、家族で市内を散策しました。 妻はもともと小樽の人なので、観光客のすくない路地を選んで歩きました。 見つけたのが、下のTwitterで使っている写真にあるような古い建物。 その建物の、窓の斜め下の隙間から、鳩が自由に出入りしているようで。 どうも住み着いているようでした。 人は住んでいないようなので、鳩が自由に過ごしている感じでした。 懐が深いな、小樽。(違うか) 小樽中央市場の近くに鳩屋敷?先週の土曜日に散策して…

  • 現代の製本 「有隣堂しか知らない世界」より やはり紙の本が好きです

    こんにちは、暖淡堂です。 僕が好きでよく観ている「有隣堂しか知らない世界」。 神奈川県内に拠点がある書店です。 YouTube配信が好調です。 書籍も販売してしまいました。 で、その172回配信が「【凄まじい速さ】製本の世界」。 現代の製本工場の内部に潜入しています。 製本工場は印刷はしていないのですね。 製本する部分のみ。 印刷された紙を受け入れて、裁断して製本して仕上げする。 その行程一つ一つに職人さんの技と最新機器の技術が融合されていて。 この動画を観た後は手元にある本をついついじっと見てしまいます。 石川啄木みたいに。 ブッコローの細かなボケとツッコミも相変わらず好調です。 どうぞお楽…

  • 黒川伊保子 「定年夫婦のトリセツ」 生存可能性の高い夫婦の姿

    このタイトルの本を手に取らない理由はありません。 まさに定年を数年以内に迎える身として、知っておくべきことはたくさんあります。 それをどのように身につけていくのか。正直戸惑っています。 そこに、この本。 砂の上にこぼした水滴のように、どのページの内容も心に吸い込まれていきました。 この本で特に心に残ったのは以下になります。 半径3メートル 事実の文脈、心の文脈 夫にはシングルタスクの家事が向いている 半径3メートル 「夫のトリセツ」にも書かれていました。 夫の脳は「男性は狩猟をする、外敵から身内を守るなどの役割を果たす」べく作られています。 一方の妻の脳は「女性は、子供を守り育てるため、身の回…

  • 【易暮らし】雷風恆 久々に寝込んでしまいました 今日は部署の新体制の説明会

    こんばんは、暖淡堂です。 北海道に短期間で帰省してきて、その疲れが癒やされる前に体調を崩してしまいました。病院で診察してもらった結果、「腸炎」でした。北海道から帰った翌日に食べたものが原因だったようで。 「内地、恐るべし」 僕の頭に浮かんだのはこの言葉でした。で、抗生剤の点滴と継続しての服用で、今は回復しています。胃や腸の痛みも治まりました。ちょっとフラフラしていましたが、無事出社もしてきました。 で、今夜は雷風恆。 雷が動き、風も柔らかく広がるような動き。 変化し続ける、というイメージの卦です。 dantandho.hatenadiary.com 物事は動き続けるもの。変化し続けるもの。集ま…

  • 【安心感の研究】猫は一度目の一度切りを生きている(7) 猫は言葉を使わない。

    言葉を使うことによって、人は他の動物とちがう「困難さ」を背負うようになっていると思います。 そろそろ自由になってみたいもの。 スイッチを切るように、言葉を黙らせることができれば、ずいぶんと楽に生きられるのかもしれませんね。 猫は、言葉を使わない。なので、おそらく僕と同じような考えごとはしていない。 それで、いつまでも不機嫌だったり、必要以上に不安を感じたりすることはないのだろう。 危険なものが近づいて来ないかと警戒することと、不安を感じながら日々を過ごすこととは違う。危険なものがなければ、陽だまりで昼寝をしていていいのだ。 そして、危険なものが近づいてきたら、逃げればいい。 軽快な身のこなしを…

  • 柔らかなものがすべてを支える 坤 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 易の六十四卦を理解するための基本となる八卦の説明をしてきました。 今回は最後の卦、坤こんです。 坤は乾と対になります。 乾は天、父、固いもの、強さなどを象徴し、坤は大地、母、柔らかなもの、弱さなどを表します。 しかし、その柔らかなもの、弱いものが大地となってすべてのものを支えています。 以下の新井白蛾の説明を読んでみましょう。 新井白蛾「易学小筌」 (暖淡堂書房) 新品価格¥800から(2023/3/5 12:52時点) 坤 新井白蛾「易学小筌」 坤 坤(こん) 地 八 漸(ゆるやか)にあり頓(にわか)になしの意 坤は順である、陰は陽に順(したが)うという意味である。…

  • 上り詰めて止まる 艮 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 易の六十四卦を理解するための基礎となる八卦の説明をしています。 今回は艮ごん卦。陰爻二本の上に陽爻が一本乗っています。 柔かなものに蓋をしている感じ、あるいは弱いものに担ぎ上げられているようにも見えますね。 その辺りから「止まる」、「それ以上進めない」のイメージが出てきます。 新井白蛾の説明を読んでみましょう。 艮 新井白蛾「易学小筌」 艮 艮(ごん) 山 七 限りあり進めずの意 艮は止である、陽が上で止まっている。 狗(いぬ)〔外に強く内に柔である、人に媚び慣れる〕、虎、鼠、百禽〔すべて鳥は嘴をもって用を調(ととの)うという意〕、嘴長い獣、狐〔坎の狐とは意味が異なり…

  • 【易暮らし】沢水困 辛いのににこやかにしていて吉 そんな時ってありますね

    こんばんは、暖淡堂です。 なんだか疲れています。 北海道に帰省していたのですが、期間が短いわりにやることが多くて。 自分のための時間はほとんどなかったのですが、ずっと欲しかったものは手に入れました。 ガラスペンと綺麗なグラス。 ガラスペンはもう10年以上前から欲しかったもの。 グラスは晩酌用ですね。 いずれも北海道Loveキャンペーンのクーポンで入手。 とても助かりました。 で、今夜は、沢水困。 この時期、色々とあって、心は不安定です。 dantandho.hatenadiary.com まあ、多少辛いことがあっても、にこにこ(にやにやか?)しているのは不得意な方ではないです。 なので、うまく…

  • 地風升 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地風升」。 坤卦の下に巽卦。 大地の中から風が吹き上がるような形になっています。 坤(地) 巽(風) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地風升の卦辞は以下のように書かれています。 坤/巽 地風升 升。元亨。用見大人。勿恤。南征吉。 升は、元いに亨る。もって大人を見る。恤(うれ)うるなかれ。南征して吉。 下卦巽は順う。上卦坤も順う。 どちらも対立などせず、柔軟な態度。 大きな障害はなく、邪魔もされません。 それで元おおいに亨とおる。 願い事は叶います。 願うこと、進めようとすること、そ…

  • 水に注意! 坎 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 今回は八卦の坎かんです。 坎は水でもあり、穴でもあり。 なにやら注意しないといけない、危険なものでもあります。 新井白蛾の説明を見てみましょう。 坎 新井白蛾「易学小筌」 坎 坎(かん) 水 六 進退に険ありの意 坎は陥である、陽が陰の中に陥っている。 豕(いのこ)〔内強く外柔らか、また外汚れ内騒ぐ〕、魚、狐〔穴に隠れる獣という意味〕 馬では首を下げる、薄い蹄(ひづめ)、心の美しいこと、心の亟(すみやか)なことなどとする。これは卦の形から得た意味である。 雨、雪、霜、露、雲、月、惣じて水辺 弓、輪、鉄器、水晶、水中のもの、桎梏〔これは罪人を戒める道具で、険難の中に陥る…

  • 力むだけじゃダメ 巽 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 八卦の説明を続けています。 今回は巽そん。二本の陽爻の下に陰爻が一本。 これは風のイメージです。あるいは竹や木。 風には決まった形がなく、それゆえにどのような所へも入りこんだり、どんな遠くへも行くことができます。 考えや意見が人々の間に広まったりするイメージもあります。 力んで自分の言うことを聞かせようとしたり、大きな声で振り向かせるよりも、柔らかく伝わる言葉の方が説得力があったりしますねよね。 新井白蛾の説明を読んでみましょう。 巽 新井白蛾「易学小筌」 巽 巽(そん) 風 五 相遇相離の意 巽は入である、一陰が二陽の下に入っている。 鶏〔身を伏して声を天気重陽の外…

  • 雷鳴に驚かず 八卦の 震 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 新井白蛾「易学小筌」附録の八卦の説明を紹介しています。 乾、兌、離ときて、今回は震。動のイメージの卦です。 二つの陰爻の下に陽爻があります。 自らの中に動きを生じるという意味になります。 以下で、新井白蛾の説明を見てみましょう。 震 新井白蛾「易学小筌」 震 震(しん) 雷 四 禍福おのれにいずるの意 震は動である、一陽が下に動くという意味を取る。 龍蛇、諸虫、鵠(こく)〔これは海鳥で飛ぶことの速い鳥である、そのため的に画くのである〕 また馬のよく鳴くものとする、また駆け足して一足を伸ばし一足を掲げて起つことをいう、また額の白い馬とする これは陰がある象(かたち)であ…

  • なぜ甲冑なのか 八卦の 離 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 新井白蛾「易学小筌」附録にある八卦の説明の三回目です。 今回は「離り」です。 離卦は卦の形(下図をご覧ください)が、上下の陽爻の真ん中に一本陰爻が挟まれています。強い陽爻に柔らかな陰爻が守られている形です。それが、身体を鎧で守っている姿、甲冑を身に纏っている様子になります。そこから離卦には甲冑のイメージが生まれます。 同じように、外が硬い殻になっていて、内側に柔らかい内臓を包んでいるような甲虫類の象徴にもなります。 また、卦の形が網の目にも見えることから、目のイメージもあります。 離 新井白蛾「易学小筌」 離 離(り) 火 三 浮虚不静の解と考えるべし 離は麗である。…

  • 【易暮らし】風水渙 津軽海峡を渡るぞ!!

    こんばんは、暖淡堂です。 今夜は風水渙でした。 dantandho.hatenadiary.com 今日はなんといっても帰省の準備。 北海道は遠いし、気候も違うので、荷物が多くなります。 法事もありますので、礼服も持っていきます。 で、スーツケースがパンパン。 そのほかに家族や親戚へのお土産。 妻と娘は使い慣れたお化粧品類も荷物の中へ。 で、風水渙。 この卦は水の上に木の舟を浮かべたようなもの。 そうだ、津軽海峡を渡るのだ。 タイミングがよく、好い卦が得られました。 帰省中はPCが使えないので、色々と滞りそうです。 あるいは、まとまりのないものをあちこちに散らすことになるかもしれません。 まあ…

  • 八卦の 兌 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 六十四卦を読む基本となる八卦を順番に紹介しています。 前回は八卦の一番初め、乾卦の説明をしました。 今回は二番目、兌だ卦です。 兌は陽爻二本の上に陰爻が一本乗っています。 力強いものの上に柔らかなものが持ち上げられている形。 「喜び」のイメージがある卦です。 兌 新井白蛾「易学小筌」 兌 兌(だ) 沢 二 好悪榮辱(えいじょく)の卦と解すべし 兌は説(よろこ)びである。口を開く形から意味をとっている。 羊、猿、沢の中のもの 金物の類 廃(すた)れるものの類 欠けたもの、上に穴のあるもの、または口のあるもの 楽器の類 雨、霰(あられ)、星、月 沢、水辺、池、井、剛鹵(こ…

  • 【易暮らし】水火既済 出来上がったものは壊しましょう

    こんばんは、暖淡堂です。 今夜は水火既済でした。 dantandho.hatenadiary.com この卦の形は下から順番に陽、陰、陽、陰、陽、陰と積み重なっています。 それぞれあるべき位置にあります。 それで、既済、出来上がった形。 来月から職場の体制が変わります。 部長が変わるので、組織変更やそれぞれの人の役割も見直していくようで。 これまで、長く同じ部署にいて、閉塞感も感じていました。 その辺り、崩れるといいなと思っています。 既済は、出来上がったものは、乱れる、ということを意味しています。 乱雑な、ぐちゃぐちゃな状態になるというよりは、出来上がったものがそのままではないよね、というこ…

  • まずは八卦から 乾 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 卦の説明をします。 爻を三本重ねたのが一つの卦になります。 爻は陰と陽の二つしかないので、これを三本重ねる組み合わせは 2(陰または陽)×2(陰または陽)×2(陰または陽)=8 で、八通り。それで八卦です。 新井白蛾の「易学小筌」には付録として、この八卦を物や現象などに喩えています。 「そもそもこの世にあるものごとを持ってきて説明にもちいることは易の本義ではない。それは易の一つの在り方を知るためのものにすぎないのである。そうではあるが、ものごとを使って易を理解したり説明に用いたりすることは今始まったことではなく、すでに中国古代の三国時代に管輅かんろは巧みに行っていた。…

  • 【易暮らし】雷山小過 飛び去るものの鳴き声を聞いたか

    こんばんは、暖淡堂です。 今夜は雷山小過。 この卦辞を手がかりに、今日を振り返ってみましょう。 dantandho.hatenadiary.com この卦には、飛ぶ鳥が鳴き声を残して去っていくようなイメージがあります。 去っていく鳥。それって、もしかしたら、叶わなかった夢のひとつかもしれません。 上に昇るよりも下って吉。 いよいよもって、叶わなかったもののことですね。 気持ちよく諦めて、次を目指しましょうね。 まだまだ人生は長い。 切り替えて、次を目指した方が、すっきりと健やかに暮らせるかもしれません。 そういえば、これまで控えていた夢の方が、実は大きかったりします。 還暦まで数年ですが、いよ…

  • 地雷復 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地雷復」。 坤卦の下に震卦。 大地の下に、力強いものが潜んでいるような形です。 坤(地) 震(雷) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地雷復の卦辞は以下のように書かれています。 坤/震 地雷復 復。享。出入无疾。朋來无咎。反復其道。七日來復。利有攸往。 復は、亨る。出入疾なし。朋來りて咎なし。その道を反復す。七日にして來り復す。往くところあるに利あり。 この卦は陰爻五本の下に陽爻が一本現れた形。 陽が復また生じています。 それで復。 陰爻に抑えられていた君子の道も、また通るようになり…

  • 【易暮らし】水地比 うまくいっていなかった人ともうまくいく(かも)

    こんばんは、暖淡堂です。 卦をたててみました。 で、水地比。 dantandho.hatenadiary.com 四月から職場の体制が変わります。 部長が僕よりも若い人になります。 就職以来、初めてのことです。 まあ、定年も近いので、こんなこともあるでしょう。 この人は、以前は僕の部下だったこともあります。 それで、お互い、なんとなくやりにくい時期が少し続くかもしれませんね。 こちらが合わせてあげないといけない状況でしょう。 水地比ですが、これまでうまくいっていなかった人も、むこうからやってくるということを示します。 うまくいっていなかった人は結構たくさんいますが、まあ、なんとかなるということ…

  • タイ出向の準備時期 2009年9月 江戸東京たてもの園へ 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    タイへの出向準備期間中の夏は、神奈川県内で過ごしていました。 夏休み中には北海道に家族で帰省。タイに行くことが決まっていたので、実家の家族と色々と話をしておく必要がありました。それで滞在期間の長い帰省になりました。 夏休みの後半、関東地方は台風が接近、通過しました。8月30日、31日は雨。気温もあまり上がらなかったようです。すっかり秋の雨のようだ、と日記に書いてあります。 9月5日は土曜日で、家族で江戸東京たてもの園に遊びに行きました。上の写真は園内にあった建物の一つ。和風と洋風の混ざった様式で建てられた家でした。 秋らしい気持ちの良い一日だったようです。 翌日の9月6日の日曜日に、川崎まで新…

  • 【現代詩】「交叉/涯」 世の混乱の風景を切り取ったイメージ 現代詩の試み

    交叉/涯 (…雨 湿った埃の匂 今とともにある過去の 遠い地平の涯で集められた 人々の言葉が震えるいくつもの部屋を 不意に滑落する勢いで通り過ぎるとそこに 深い、廊下 凍えて 二つめの窓の前 風の音 目が、凝り 石の壁を滑り落ち砂礫に蹲る片足の少年は 引きちぎられた母のブルカに顔を埋め 身体にできた空洞の隅々を 硬い獣の尾で探った後 静かに泣いた (…哭 小さな妹が、泥水に口をつけ、震えていた (…やがて、霜が降りる…) …ああ…逃走の足取りは重くもつれ…冷たい風に流される二つの眼球となり…岩陰に潜む息に怯え…激しくここに巻き戻される… (…湿った、埃の、匂…、ここ、に…) 窓の外 打ちつける…

  • シラチャの小学生御用達 町の文具屋さん 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    上の写真は2010年頃、シラチャの町の中にあった文具屋さん。 文具だけではなく、雑誌やテキスト、制服なども売っていました。 当時のタイは、日本よりもずっと早くスマホやタブレットが普及していました。 これはおそらく、携帯電話の普及が早かったからだと思います。 携帯電話の普及が早かった理由は、そもそも電話線を使う電話があまり一般家庭に普及していなかったからだと想像しています。 電話が少なかったので、携帯電話の受け入れがスムーズに進んだのでしょう。 また、当時のタイの経済発展に勢いもありました。 現地の人たちの人件費がどんどん上がっていた時期でもありましたね。 で、スマホが出てきたら、それへの乗り換…

  • 【北海道のこと】アイヌ語由来の地名を最初に網羅的に研究した人って誰?

    アイヌ語研究者 永田方正 北海道大百科事典 北海道新聞社 昭和56年 より 興部は「オコッペ」、秩父別は「チップベツ」。 読めますか? 漢字を見ただけでは通常は読めませんよね。 読みにくい理由があります。 それは、これらの地名がアイヌ語の音を漢字にしているから。 このような地名は、アイヌ語が日本人にも馴染みやすくするための工夫だったようです。 今回は、このようなアイヌ語由来の地名を網羅的に研究し、「北海道蝦夷語地名解」を編纂した「永田方正」を紹介します。 また、アイヌ語由来の地名の例をいくつか説明します。 永田方正とは 1838(天保9)年、伊予国西条藩の藩士の子供として江戸に生まれます。 昌…

  • 【現代詩】「覚醒/巻き込み」 「私」以外のものからの距離が「私」の形を決めているイメージ 現代詩の試み

    覚醒/巻き込み 「私」は多くの犯罪者を探りだした探偵であった。「私」が、自らの正義で裁いた多くの顔が、「ここ」の遠い周縁部を埋めている気配が届く。生きているもの、すでに死んだもの、あったこと、なかったこと、あってもよかったこと、ありえなかったこと、なかったはずのこと。すべて、「私」が、「ここ」にいて裁いたのだ。それらは遠い野生の涯にいて、「ここ」に怨恨の襞を送り続けている。 ***** 「私」は全てのものを理解する。 全てのものを解釈し、名付ける。 そうすることで「私」ではないもの全ての形を決める。 その後で、「私」でないもの全ての中にある空洞としての「私」を見つける。 初めからあったものであ…

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