SOTC719第2戦、第28話。ラモン・ミリアンの技と罠。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -28. あっさり道を開けてしまったキャバリエを横目にしつつ、ワフィカは「おいおい」と口走っていた。(おっさん……ビビりすぎだよ。いや、確かにアレはアタシもビックリしたけどさ) 木の根にタイヤを引っ掛け、次のコーナーへ攻め込むラモンのヴォルペを正面に捉え、ワフィカも肚を括る。(このまんまド真ん中走ってたんじゃ、アタ...
長編ファンタジー小説「双月千年世界」、西部劇小説「DETECTIVE WESTERN」の他、待受画像のドット絵やイラストなどを掲載しています。
猫と中華デザインと可愛いものが好きなモノ書きです。
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SOTC719第2戦、第28話。ラモン・ミリアンの技と罠。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -28. あっさり道を開けてしまったキャバリエを横目にしつつ、ワフィカは「おいおい」と口走っていた。(おっさん……ビビりすぎだよ。いや、確かにアレはアタシもビックリしたけどさ) 木の根にタイヤを引っ掛け、次のコーナーへ攻め込むラモンのヴォルペを正面に捉え、ワフィカも肚を括る。(このまんまド真ん中走ってたんじゃ、アタ...
SOTC719第2戦、第27話。猛追開始。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -27. 6周目の半ばでラモンを抜き、第3セクターのクランクコーナーをいくつか抜けた辺りで、ハッサンの頭もいくらか冷えてきた。《すごいぞ、ハッサン! 2位との差、6秒開いたぞ!》《もう大丈夫、……とはあんまり言えないが、それでもこれなら余裕だろう》《後は無事に完走、いや、1位フィニッシュするだけだな》《くれぐれも体調優先だぞ。無理...
SOTC719第2戦、第26話。若獅子覚醒。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -26.《ラモン! 迫ってきてるぞ!》 一聖の無線に、ラモンはこの時まだ、ひょうひょうとした声色で答えていた。「誰です? フォッシュですか? それともジブリル?」《ナジムだ! えらい勢いで追ってきてるぞ!》「へぇ……?」 応答している間に、バックミラーに旧王城の城門を潜り抜けた白いヴォルペが映る。「……っ」 サイドを見せて庭園に滑...
SOTC719第2戦、第25話。強情ピット戦略。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -25. 第1戦の舞台は全長2kmと短いコースであったため、周回数は今年度選出コース最多の20周だった。しかしこのオールドガーデンは全長5.8kmと前回の3倍近くの距離であり、当然、周回数も7周と少な目になっている。 その周回数もおよそ半分、3周ないし4周を終えたところで、全16台の出場車がチラホラとピットに戻り始める。ラ...
SOTC719第2戦、第24話。攻めるチャンプ、守るチャレンジャー。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -24.《先頭の2台に続き、後続のクルマが続々と第2セクター、旧王城庭園跡に入っていきます!》《緑化の進む第1セクターと違い、旧庭園は未だ砂漠に沈んだままです。木の根に足を取られるようなことはありませんが、反面、ダートコース最大のデメリットであるミュー(摩擦係数)の低さが一層色濃く現れるセクションでもあ...
SOTC719第2戦、第23話。序盤のドッグファイト。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -23. 1.2kmのホームストレートの後半3分の1、およそ第1コーナー手前400mに引かれたスタートラインを、16台のクルマが轟々と風切音を立てて踏み越えていく。《さあ始まりました、オールドガーデン決勝戦! 先陣を切ったのはチーム・ホエットのハッサン・ナジム選手! 続いてチーム・アカツキのラモン・ミリアン選手! ……...
SOTC719第2戦、第22話。追う者と追われる者。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -22.《全世界1千万人のSOTCファンの皆様、お待たせいたしました! いよいよ本日、SOTC719第2戦、ファリザンデザート・オールドガーデン決勝が開幕します! 実況は前回に引き続きわたくし、サリーク・バルタージが実況を務めます。 そして今回の解説ですが、SOTCの前身、SOSSにて未曾有の大記録を打ち立てた伝説のド...
SOTC719第2戦、第21話。ベテランの意地。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -21. 初日に二度もコースレコードが更新されると言う前代未聞の事件に打ちのめされ、SOTC参加者たちは軒並み意気消沈していた。「マジでSOTCは興ざめだな」「あのヴォルペの2台が揃ってコースレコード更新だもんな」「しかも一昨年無理だって言ってた4分の壁だぞ」「あーあ……やってらんねー」「結局いいクルマ持ってきたヤツが勝ちっ...
2025年6月の携帯待受。ブガッティの'24年式トゥールビヨン。今年は「フランス車」をテーマとして制作していますが……正直、ブガッティはフランスのメーカーと考えていいのか、ほんのちょっと疑問を持ちます。・創始者がイタリア人・その創始者がドイツ領で起業・会社の土地が第一次世界大戦後にフランス領になる・ナチス侵攻によって再びドイツ領に・第二次世界大戦後にまたフランス領になり、自動車から航空機用エンジンメーカー...
SOTC719第2戦、第20話。「必勝法」の沼。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -20.《続きましてエントリーNo.9、ハッサン・ナジム選手のスタートです。第1戦はジョンソン選手の暴走に巻き込まれる形で8位に沈み、前年3位にしてはと言った残念な結果に終わりましたが、果たして今回は実力を発揮してくれるのでしょうか》「だとさ。叔父さんとしてはどう思ってんだ?」 天狐に尋ねられ、ザイダーンは肩をすくめる。「...
SOTC719第2戦、第19話。カリスマとフィクサーの昔話。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -19.《いよいよ予選開始です。まずはエントリーNo.1……》 予選の様子を眺めながら、天狐とザイダーンは昔話に花を咲かせていた。「13の時だっけ? お前さんがオレんトコに来たの」「ですね。3年在籍してました」「卒業してすぐ……どっちだっけ? ミナト?」「コロモです。仲良くしてた先輩が1年先にコロモに入社した縁で」...
SOTC719第2戦、第18話。カリスマ不在の理由。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -18. 南海、ペルラ島では古来より深刻な砂漠化が進んでおり、2世紀頃、この島に王国が成立した頃には辛うじて緑地の中にあった王城も5世紀頃には際限なく拡大し続けたファリザン砂漠に飲み込まれ、残ったわずかな緑地も時代とともに消失し、やがて完全なる砂の島となるだろうと予測されていた。 ところが7世紀の後半になって、央南の紅...
SOTC719第2戦、第17話。天才、未だ衰えず。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -17.「進捗はどうだ?」 チーム・ホエットの本拠地、ヤークト島では、修理を終えたヴォルペRSⅡRMのシェイクダウンが行われていた。「順調です。……と言いたいところなんですが」 スタッフからノートパソコンを渡されたザイダーンは、「ふむ」とうなる。「駆動系に故障はなかったって話だったが、それにしてはタイムが出せてないな。乗れて...
SOTC719第2戦、第16話。女王の誕生。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -16. シャヒーンを喪ったチーム・カサラはその後も別の者をチーフドライバーに据えて活動を続けたものの、優秀なドライバーが非業の死を遂げたこと、ホームコースでの試合開催を行う見込みが無くなったことから士気を大きく下げ、長い低迷の時期を過ごした。やがてこのチーフドライバーも高齢化を理由に引退し、他のスタッフもじわじわと離れ始めた...
SOTC719第2戦、第15話。悲劇のSOSS702。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -15. 初代王者にして総合優勝7回のレコードホルダーとなったアドワーン・ジブリルの引退から数年、SOSSはしばし「絶対王者」のいない、毎年チャンピオンがコロコロと入れ替わる空位時代となっていた。 その中で、「新たな王者として君臨するのではないか」と思わせる走りを見せる者が、2名現れた。一人は699年、700年と連覇を果たし...
SOTC719第2戦、第14話。電子デバイス。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -14. まだ窓の外を眺めているクリスを尻目に、ワフィカとマデリン、そしてチーム・カサラ監督のラミが、ヴォルペの方の検討を始めていた。「マデリンが言ってた通り、アレやっぱサーキット仕様だね。公道とか荒れた道を走るコト考えて作られてないっぽい。ダートだとTC(トラクション・コントロール:駆動力制御装置)やらSC(スタビリティ・...
SOTC719第2戦、第13話。昼食会。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -13. 朝から3時間かけて走り通し、練習コースがすっかりほこりっぽくなったところで、二人ともピットに戻ってきた。「おつかれさーん」「おつかれー……」 どことなくしなびているクリスに対し、ワフィカは喜色満面でクルマから降りてくる。「やっぱ買って正解だったわー、ヴォルペ。アタシのフィーリングにめちゃめちゃ合ってる!」「ノリノリだったわ...
SOTC719第2戦、第12話。合同練習。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -12.「じゃじゃーん」 チーム・キャバリーノとチーム・カサラとの、2回目の合同練習の日になって、ワフィカはクリスたちにその真っ赤なヴォルペを披露した。「おっ、ついに届いたのか!」「いいだろ、この色。5色から選べたんだけどさ、全部宝石の名前なんだよ。トパーズとかクリスタルとか。超オシャレだよな。で、アタシ赤色好きだから、ルビーレ...
SOTC719第2戦、第11話。智将ドライバーの隔岸観火。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -11. SOTCが天狐を通じて報じた内容は、南海の各レーシングチームに衝撃を与えていた。「あのヴォルペが投入できれば、ウチだってもっと上位が狙えるだろう……が」「高い。シンプルに高すぎる」「5位入賞から賞金が付くが、元が取れるのは3位入賞の500万からだし」「逆に言えばあのジブリルやフォッシュを抑えて勝ち上がれる...
SOTC719第2戦、第10話。狐の鶴声。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -10. 天狐の発言に、キャバリーノ一同はどよめいた。「マジかよ!? あれ売るのか?」「明らかに採算度外視でしょ? ある程度ダウングレードしなきゃ、売り物にならないわよ」 顔を見合わせるクリスとマデリンだったが、動画内の天狐はきっぱりと断言する。《龍二……コロモの天ヶ瀬龍二社長は『勘弁してくれ』っつってたが、レースはフェアな条件で...
SOTC719第2戦、第9話。EOの公式ライブ配信。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -9. SOTC第1戦終了後、このレースを優勝したラモン・ミリアンには多くの称賛が集まったが、一方で批判の声も、少なからず大会運営に寄せられていた。「使用車輌はコロモ・ヴォルペRSⅡと公表されていたが、これはまだ市販されていないものでは?」「多くのモータースポーツ競技においては不文律的に市販車を用いることが定められている...
SOTC719第2戦、第8話。共闘。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -8. ワフィカの提案に、クリスとマデリンは顔を見合わせた。その様子を見て、ワフィカはぱたぱたと手を振る。「いや、かしこまった言い方しちゃったけどさ、要は練習相手になってくれって話だよ。ほら、アタシは巷(ちまた)じゃ『ストリートの女王』なんてご大層な肩書き付けられちゃってるけども、でもだからこそ、サーキット走行に弱点がある。 一方でア...
SOTC719第2戦、第7話。ストリートの女王。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -7.「ちょっ……クリス!? あんた何やってんのよ!?」 ぎょっとした様子のマデリンに、クリスは顔を上げて謝った。「反省したんだよ。二度と俺は、SOTCを田舎のマイナーレースだなんて侮るようなことはしない。ここはCCMTやCNEGTと同レベルの、世界最高峰のモーターレースが繰り広げられてる。それに出場する選手も世界レベルだと...
SOTC719第2戦、第6話。最大の敵の分析結果。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -6.「あ、そうか……ターマック(舗装路)限定ってことか。確かSOTCって……」 ポン、と手を打ったクリスに、マデリンはもう一度うなずいた。「ええ、コースによってはダート(未舗装路)セクションもある。もちろん、ダートにいくらか対応したチューニングはしてくるでしょうけど、根本的なマシン性能をガラリと変えるのは難しい。電子デバイ...
SOTC719第2戦、第5話。怒りのデブリーフィング。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -5.「まず第一に」 重い空気の中始まったデブリーフィングは、マデリンの怒りに満ちた声色で口火が切られた。「クリス、あんたが2位になれたのは半分以上が運のおかげよ。それはあんた自身が良くわかってるわよね?」「ああ。あのジョンソンって奴の暴走が俺の前で繰り広げられてなきゃ、俺は恐らく4位で終わっていただろう。あれのせい...
SOTC719第2戦、第4話。謎のチーム・アカツキ。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -4. 予選最終日に現れたその選手の走行をライブ映像で観ていたクリスとマデリンは、同時に息を呑んだ。「何だこいつ……!?」「チーム・アカツキの……ラモン・ミリアンね。車種は……多分……コロモのヴォルペだけど、えげつないチューニングしてるわ」 結果としてはクリスに2秒差の6位で終えたものの、クリスたちにはラモンのその恐るべき力量...
SOTC719第2戦、第3話。南海地元勢。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -3. 中央大陸の名門チーム、キャバリーノのSOTC参戦は――マデリンの予想通り――主催側によって大々的に報道され、今大会における優勝最有力候補として、南海の各メディアに取り上げられた。「宣伝にはなったみたいだから、スポンサーもニコニコしてたわ。良かったわね、オーナー?」 マデリンに茶化され、クリスは苦笑して返す。「これでしばらくは...
SOTC719第2戦、第2話。南海レース界への路線変更。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -2. チーム上層部2人の言葉に、スタッフたちは騒然となった。「なん……かいって」「海外挑戦、……にはなりますけど」「それにしてはなんか……」「地味って言うか……マイナーすぎって言うか」 明らかに落胆した様子のスタッフに、クリスはまた、ニヤッと笑って返す。「優勝賞金が1億3千万エルと聞いても、地味だと思うか?」「……は?」「...
「緑綺星」スピンオフ第2弾。噛み合わない歯車。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1.「どうしても上手く行かない時」と言うものは、どんな人間にも訪れる。ベストコンディションで場に臨み、十分な装備と人員にも恵まれ、引いたカードやポジションは最高――にもかかわらず誰もが、のみならず自分自身でさえも信じられないような惨敗を喫することは、誰にでも起こり得る。 しかし勝負は時の運――天候や気候、路面状況、ホー...
小鈴と旅岡さん。あとついでにねこ車掌。季節の節目には旅岡さんを描きたくなる。桜の名所へ花見に来た旅岡さん。とは言え写真を2~3枚くらい撮ってほどほどに切り上げ、帰りの駅ビルでデパ地下ご飯を買うのが本懐だった。旅岡(季節のもんやし見るだけ見とかんとな)適当に写真も撮り終え、旅岡さんはさっさと帰ろうときびすを返した。と――何だか見覚えのある赤毛の長耳さんが、ニコニコしながらあの某中華ファストフードの紙袋に...
2025年5月の携帯待受。シトロエンの'18年式ベルランゴ。前回、フランス車が描きづらいと愚痴をこぼしていましたが、何故かこのベルランゴは意外にも描きやすい印象を受けました。まるで前に描いたことがあるような……?描き終わってから調べてみたら、プジョー・リフターの兄弟車でした。そら描いた覚えあるはずです。うーん……やってしまった。次回もグラデーションの組み合わせについて、毎月上旬~中旬頃にX(旧twitter)にてアン...
以前に公開した「もちゆるねこあつめ」。あのテイストで、今度はねこ車掌をピックアップしました。 現在登録申請中。はたして審査が通るのか。(通ったら追記します)...
クルマのドット絵 番外編;小説中に登場させるか分からないクルマ
毎年恒例、エイプリルフールに架空のクルマをアップするシリーズ。以下、(妄想上の)主要諸元。車名:ミナト メインレーン TypeR全長*全幅*全高:4600*1890*1410mmホイールベース:2735mmレイアウト:FR車重:1180kg排気量:1.997L(N/A)最高出力:175kW(237PS)/7800rpm最大トルク:290N・m(29.3kgf・m)/5000rpm...
「最近のAIはイラストも描いてくれる」と言うようなうわさを聞き、AIチャットで有名なChatGPTさんにこないだ描いた天狐ちゃんのイラストを着色できるかと尋ねたところ――。と、心強いお返事をいただいたため、依頼してみました。そして時は過ぎ――。……君、ホンマにでけるんか?どんどん雲行きが怪しくなっていくも、ChatGPTさんはものすごく前向きな言い訳をつらつらと重ね、締め切りをズルズルと引き伸ばしまくってきました。そして...
現在LINEスタンプ第2弾を作るのに作業リソースを傾けてるので、今週と来週はSSもイラストも掲載しません。途中経過の報告くらいはするかも知れません。動画は色々あるので来週も作りますが……。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -「緑綺星」スピンオフ、SOTC719シリーズの執筆があまりにも好調すぎて、現在予定の倍くらいの量になっています。ひとまとめにするには長すぎるので、ちょっと分割して掲載しようかと思います。と...
2025年4月の携帯待受。プジョーの'24年式C3。以前、「フランス車描くのしんどい」「あと10年は描きたくない」と愚痴をこぼしていました。そして10年以上が経った現在、ふたたびフランス車を描いてみて思うこと。フランス車描くのしんどい。今年分が終わったらあと10年は描きたくない。……何一つ感想が変わっていない!?なんだろうこのものすごく描きにくい感じ。日本車やドイツ車、アメリカ車では感じなかった感覚に襲われっぱな...
前回描いたエリザの背後でモブと化していた富士見さんとお姉さん。今回改めて、2人の方をメインに描いてみました。なおお姉さんの方は実に14年ぶりの登場です。富士見柚子さんのお姉さん、富士見橘子さんはアイドルをしている。富士見さんの前髪を上げてちょっと背伸びすればお姉さんっぽく見えなくないこともないくらいには外見は似ているのだが、中身は全く別物である。富士見さんは大人しくて目立つのが嫌いだが、お姉さんは180...
うちのブログ最高の美人さん、エリザ。「双月千年世界」中でも常に美人であることを強調するくらいの、女神級の美貌とプロポーションの持ち主。……を僕の画力をフルに発揮して描いたら、どれくらいいいねを集められるか。SNSにアップしたところ、こないだの天狐ちゃんの3倍くらいはいいねが来ました。みんな好きなんですね。美人が。おっきい美人さんが。10人中12人が振り向くような絶世の美女がカフェでたそがれている。……ように見...
体調不良。日曜いっぱい、倦怠感とめまいが止まりませんでした。どうにか実況動画を1本作ってラフを描くだけで精一杯……。来週には完成させます。...
2025年3月の携帯待受。プジョーの'19年式リフター。前々回にお話しした通り、プジョーの車種は基本的に数字3桁あるいは4桁で呼称されていますが、このリフターは珍しく名前付き。個人的には無機質感のある数字と英字1~2字の組み合わせより、こう言う名称のあるクルマの方が愛着が持てます。分かりやすいですし。(マツダのCXシリーズなんかもうワケ分かんなさすぎて……)次回もグラデーションの組み合わせについて、毎月上旬~中...
作中(双月千年世界)でわりと戦闘描写がある天狐ちゃんですが、それらしいポーズを取らせたイラスト描いてないことに気付きました。なので今回は、戦う天狐ちゃん。先日、ミリ友の虎海さんから「CQC(近接戦闘技術)を学んでみたいのですけれどお詳しい方をご存知ないかしら」と相談されたパラ。とりあえず彼女の知り合いで最も戦闘能力が高い天狐ちゃんを、虎海さんのお屋敷に連れてきた。パラ「いかがでしょうか」連れてこられ...
ゲーム実況動画に使おうと思ったけど没にしたシュウの顔アイコン。 これはこれで可愛いんですが、動画中の該当キャラが被ってる帽子とはあまりにも形が違うので、「これでは分かりにくい」と考え、やむなく差し替えました。しかしこの帽子シュウをお蔵入りにするのはもったいないため、こちらで公開します。なお動画に使用したバージョンをご覧になりたい方はこちら。【MOTHER3の世界を歩き回ってみた_25】(ニコニコ動画)「セ...
SNSとかニコニコ動画とかに使うためのプロフィール画像作りました。十数年素材やらアイコンやら作ってると、この程度のものはそれらを流用しまくっていくらでも簡単に作れます。めっちゃ楽。X(旧twitter):https://x.com/au_ringBluesky:https://bsky.app/profile/auring.bsky.socialニコニコ動画:https://www.nicovideo.jp/user/30174271...
2025年2月の携帯待受。プジョーの'19年式208。(編集中。風邪で寝込んでいたため、本文の更新はもうちょっと待って下さい)次回もグラデーションの組み合わせについて、毎月上旬~中旬頃にX(旧twitter)にてアンケートを行う予定です。ブログトップページ、もしくはこちらから、私、黄輪のTLに飛ぶことができます。よろしければご参加下さい。Calender picture application by Henry Le Chatelier...
2025年年賀イラスト、場所クイズの答え合わせ。撮影地から帰ってきたねこ車掌と、近所のスポーツ系女子高生たち。今年は京阪電鉄出町柳駅に出張したねこ車掌。早朝の仕事だったことに加え、出町柳駅は京都の結構北の方にある。すっかり体が冷え切ってしまい、何か談を取れるものはないかと街をさまよっていた。と、通りの向こうからいかにもあったかそうな娘が2人、走ってやって来る。「ふー……ちょっと休憩休憩」「オッケー」旅岡...
明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。例年通り、新年のご挨拶としてドット絵イラストを掲載します。今回はどこの駅をモチーフに制作したでしょう?答えは1/13掲載予定の「今日の旅岡さん」にて。- - - - - - - - - - - - - - -昨年立てた目標と、その達成率。・イラスト、ドット絵合計で40作→63点、達成率158%。・「今日の旅岡さん」8作→14作、達成率175%。・「緑綺...
絵師さん募集中!黄輪雑貨本店 総合目次 (あらすじもこちらにあります)- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -「緑綺星」地図(作成中……)- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -「双月暦」の暦双月世界の魔力・魔術観について双月世界の種族と遺伝(2019年版)双月世界の戸籍- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1話目から読みたい方はこちら緑綺星・裏金譚1 2 3 4 5緑綺星・秘捜譚1 2 3 4 5緑綺星・考義譚1 2 3 4 5...
今年制作したクルマの紹介。最後は小説「レッド・ラギット・ロード」に登場させたクルマ。・コロモ ヴォルペ RS.II・ミナト シビルスター TypeR・ATモータース キャバリエ スペックR・コロモ ヴェロチスタ RS「緑綺星」のスピンオフ小説として書いたレース小説「レッド・ラギット・ロード」。書いてて段々楽しくなってきており、現在続編も執筆中です。来年には「緑綺星」第6部と、その続編を連載する予定。今年の投稿は...
今年制作したクルマの紹介。・日産 スカイライン GT-R(1970)・日産 スカイライン GT-R(1973)・日産 GT-R(2007)今年の振り返り、その4。今年一番の不幸について。あのPC壊れました。蛍石色に光り輝くゲーミングPC。急遽新しくゲーミングPCを購入しましたが、これがお世辞にも「ゲーミングPC」と名乗れないようなお粗末なスペック。そのくせ15万弱と言う、ぼったくりの値段でした。(こないだパソコンショップを訪ねた際、このPCの倍...
クリスマスイラスト。サンタ天狐ちゃんと旅岡さん。天狐ちゃんは「魔法使い」である。魔法使いなので道具なしで服を作れたり、服の色を変えたりは朝飯前にできる。と言うような話をシュウとしていたら、「じゃ赤と白のツートンのお洋服作れます?」と聞かれた。できるかどうかと聞かれて「できない」と答えるような天狐ちゃんではない。即座にその場でポンと出してみせたところ、シュウは調子に乗った。「んー……もうちょいモコモコ...
今年制作したクルマの紹介。・日産 スカイライン GT-R(1989)・日産 スカイライン GT-R(1995)・日産 スカイライン GT-R(1999)今年の振り返り、その3。長年だらーっと続けていた「今日の旅岡さん」、改めてキャラ紹介しました。加えて、今年スカイラインGT-Rをまとめて描いた関係で、隣に添えている大きさ見本用のどうぶつのデザインが自分の中でもかなりお気に入りでもあり、キャライラストとして起こすことにしました。そしてそれ...
2025年1月の携帯待受。プジョーの'21年式308。かつては「106」「205」のように、百の位をセグメント(車体の大きさ)、十の位を0、そして一の位を世代を表す数字として車種名を表してきたプジョーですが、2010年代から一の位が固定されるようになりました。新興国向けのモデルは「1」、それ以外の国と自国に向けて販売する場合は「8」を振ることを発表しており、現行モデルも特別に名前が与えられたモノを除き、末尾がすべて統一...
以前描いた3ショットをリメイク。シュウ「冬はあつあつラーメンの魅力3割増しますよねー」小鈴「ほかほか豚まんも引力すごいわよ」エリザ「冬でも夏でもお酒美味いわ~♪」...
今年制作したクルマの紹介。・トヨタ カリーナ 1600GT-R(1983)・トヨタ コロナ GT-R(1987)・トヨタ セリカ GT-R(1989)今年の振り返り、その2。今年新しく、LINEスタンプ制作と作曲を始めました。前者はボチボチ売れているようです。第2弾も作りたいと思ってはいるんですが、なかなかやる気が湧かないのが困りもの。後者は完全に自分の動画制作用にしか作ってませんが、もし使いたいと言う方がいれば配布を検討します。来年も...
年末恒例、今年制作したクルマの紹介。・いすゞ ベレットGT TypeR(1969)・マツダ サバンナ RX-7(1985)・マツダ ファミリア GT-R(1992)クルマと「GT-R」についての紹介は待受の各記事で行ったので、単純に今年の振り返りだけします。非ブログ方面について。今年のはじめは無茶なことをしてました。ニコニコ動画にて動画4本同時制作進行。いま振り返ってみると、とんでもない状況でした。あれは二度とやりたくないです。毎週締...
2024年12月の携帯待受。日産の'07年式GT-R。大半のクルマは1モデルの販売期間が6年程度であることには以前にも何回か触れていましたが、このGT-R、なんと2007年から2025年までの大幅ロングランとなりました。その販売終了の理由も不人気だとか販売不振だとかではなく、「販売開始当初は流通していた部品が確保できなくなってしまったから」「直近の環境規制に対応しきれなくなってきたから」と、近年のスポーツカー・ツーリング...
ラモンの話、最終話。明日へ向かう者。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -27. SOTC第1戦は、波乱の展開の末に決着した。 予選6位通過の伏兵、ラモン・ミリアンがスタート直後からハイペースで他の選手を引っ張る展開に、昨年度SOSSの覇者たちは軒並み翻弄され、次々に優勝圏内から脱落。地元勢では唯一、昨年のSOSS優勝者であったワフィカ・ジブリルが最後まで懸命な攻めを続け、3位に食い込んだ。そし...
ラモンの話、第26話。ラスト1周の駆け引き。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -26.(無茶苦茶だ!) その走り方を見て、ラモンは――抜き去られる、順位が下がると言った次元ではない――恐怖を覚えた。(レーサーの走りじゃない。あれはマジで人を山ほど轢いてる、人殺しの走りだ) そして慌てた様子の一聖の声が、その恐怖を加速させる。《ラモン! ジジイが後ろに迫ってる! 絶対に逃げ切れッ!》「はぁ!? さっき人...
ラモンの話、第25話。ラスト1周の駆け引き。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -25.《今、2位まで来たぞ。だが前にいるヤツもピットイン済だから、順調に行けばもうペースダウンするコトはないだろう。1秒差だ》 一聖からの無線を受け、ラモンは冷静に応答する。「残り4周でしょう? このままペースを維持して、ラストで抜きます」《大丈夫か?》「無理に今抜いてもタイヤがタレますし、相手もムキになります。余裕持...
ラモンの話、第24話。強豪たちとの会敵。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -24. かつてはATモータースのクルマでモータースポーツに臨んでいた身であるため、ラモンもこのメーカーには浅からぬ因縁を感じている。(キャバリエに限らず、ATのクルマって加速がいいんだよな。ターボの製造技術だけは長年の経験と実績ってやつで、コロモやミナトより断然性能がいい。後付けのターボキットだけ販売してるくらいだし。 ...
ラモンの話、第23話。ロケットスタート。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -23.《さあスタートしまし……ああっと!? ナンバー4、ミリアン選手! いきなり前に出た!?》 実況が叫んだ通り――まだ様子見半分で半開走行気味だった他の車輌を尻目に、ラモンは勢い良く前に飛び出し、いち早く第1コーナーに飛び込んだ。《攻めますね! ですが茫然自失の逸走ではありません。第1コーナーへの進入に迷いが見られないです...
ラモンの話、第22話。不安と緊張の開幕戦。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -22. 意気揚々とセコンドブースに戻ってきたラモンを、一聖とメカニックの一人、ジャンニが出迎える。「どうだった?」 一聖にそれだけ聞かれ、ラモンは小さくうなずく。「いいクルマです。クセのない、素直な乗り心地って感じでしたね。ちょっと足回りが柔らかいですけど、その分コーナリングには強い印象があります。このコースにはかなり...
ラモンの話、第21話。ヴォルペRSⅡの真価。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -21. やはりと言うべきか、克天狐は一切の掛け値なしの大物だった。「あの、これ、……AP28ヴォルペじゃないですか! しかもRS……Ⅱって!?」 依頼を請けるなりすぐ南海まで連れて来られたラモンの前に、天狐はとんでもない「戦闘機」を提示したのである。「お、流石に詳しいな」 唖然としているラモンにニヤッと笑いかけ、監督兼チーフ...
ラモンの話、第20話。ライアン時代のトラウマ。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -20. 天狐の唐突な依頼に対し、ラモンの口から出てきたのは――。「嫌です」 自分でも耳を疑うような、否定の言葉だった。そして天狐にとってもこのラモンの反応は意外だったらしく、彼女の薄い三白眼が、珍しく大きめに開く。「なんでだ? 何が気にいらない? 報酬はもちろん払うぜ? まず勝敗に関わらず前金で500万エル、実際に勝...
ラモンの話、第19話。色褪せた者。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -19. 鈴林たちに言った通り、ラモンはミッドランド市国に連れて来られて以降、一度も市国のある島の外に出なかった。島内で何の不足も無く生活することができたし、天狐に頼んでタクシー免許を手に入れたことで、カネにも事欠かなかったからである。(破格だよなぁ) 生活に、そして将来にも、何の憂いも無かったが――時折、客を乗せずにブラブラと島...
ラモンの話、第18話。一聖と天狐。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -18. 一聖によって央南から央中ミッドランド市国までバンごと魔術で運ばれた後、彼女の妹として紹介された金毛九尾の狐獣人――ICT業界を牛耳り、世界の政治・経済に絶大な影響を及ぼすあの超大物、克天狐に引き合わされ、ラモンは戦慄・緊張していた。何しろ裏街道をひた走ってきたラモンでさえ、この世界において「克」の名が持つ意味と、その権能...
ラモンの話、第17話。邂逅。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -17. エヴァが公園に向かって5分ほどしたところで、ラモンのスマホに彼女からの連絡が入った。《やはりウラの奴だったよ。博士を殺そうとしてた》「マジですか」《すまないがラモン、さっき言ってた『虎』のところに行ってくれないか? 慌ててる様子なら間違いなく仲間だろうから、バンまで連れて来てくれ。私も暗殺犯を連れて来る。……と言うか、担いでく...
ラモンの話、第16話。回りくどい接触。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -16. オーノ博士を訪ねるべく央南へと飛んだラモンとエヴァだったが、すぐに博士と接触するようなことはしなかった。「白猫党に目を付けられてしまってるからな。私も、おそらくは博士も」「マークされてる二人が出くわしたことを白猫党が知ったら、何してくるか分かったもんじゃないですもんね」「MPS(量産兵士)計画のことは知っているから...
ラモンの話、第15話。謎の極秘資料。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -15. アルトと別れて以降、エヴァはラモンと行動を共にしつつ、白猫党以外から依頼された裏稼業をこなす傍ら、装備と情報を集めつつ、白猫党領への侵入と破壊工作を繰り返した。その過程で――。「……むう」 その潜入工作から戻ってきたエヴァが何かの書類をにらみつけているのを見て、ラモンは首をかしげた。「どうしたんですか、エヴァさん? 確定...
ラモンの話、第14話。結ぶ腐れ縁。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -14. アルトが前もって忠告した通り、エヴァには次々と、闇の仕事が舞い込んだ。「白猫党からの依頼だ。西方、スカラ共和国の社会党党首、トレバー・デメル、男・兎耳。こいつ消してこい。期限は2ヶ月以内だ」「承知した」 依頼理由も聞かず即答するエヴァに、エヴァより長い間ウラの世界にいるはずのラモンが面食らう。が、様子を横目で見ていたら...
ラモンの話、第13話。眩いダークナイト。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -13. リモード共和国での一件の後、ラモンとエヴァはアルトを通じてヘリを横流しし、エヴァが予想していた通りの額を入手することができた。その金を3人で山分けしたところで、エヴァがとんでもない頼みを切り出した。「あぁん? 俺に訓練付けてくれだぁ? お前さん、正気か?」「頼む。授業料はもちろん支払う」 アルトだけでなく、ラモン...
ラモンの話、第12話。お人好しの大決断。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -12. リモード共和国首都に向かう途中にも、無線からは男の声が聞こえ続けていた。《やあ。君は誰かな?》 ラモンは一瞬、自分のことを尋ねられているのかと思い戦慄したが、どうやら無線の声の主は、別の誰かに話しているようだった。(部隊との無線は切ってないみたいだな。全滅したっぽいし、付けてようが消してようが一緒って思って、その...
ラモンの話、第11話。クーデターの傍受。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -11.(まあ、白猫党のヘリだもんな。多分、あいつらの無線だろう) 無関係の自分が聞いていても仕方無いため、ラモンは無線を切ろうとしたが――。《やっぱり来た? ふふ、予想通りだ》 感情が全くこもっていない、あまりに淡々とした無線連絡が繰り返される中、あからさまに嬉しそうな男の声が混じる。それを耳にした途端、ラモンの手が止まっ...
ラモンの話、第10話。無法地帯の儲け話。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -10. ラモンがにらんだ通り――いや、それ以上に――エヴァの任務遂行能力はズバ抜けていた。「待たせたな。見ての通り、制圧した」 潜入してから5分と経たない内に白猫党の拠点を制圧したエヴァに案内され、ラモンは内心ほくそ笑んでいた。(この軍事物資売りさばいたら、ざっと100万、200万コノンくらいにはなるかな? いやぁ、儲けた儲...
今年のハロウィンイラスト。旅岡さんとこないだ登場したばかりのクラスメイト、山峰(雷)さん。今年も虎海お嬢様のハロウィンパーティに参加した旅岡さん。もちろん他のクラスメイトも誘われており、旅岡さんは会場に着いてほどなく、山峰さん姉妹の姿を見つけた。旅岡「お、雷ちゃんと銀ちゃんやん。こんばんはー」雷子「こんばんは~」銀子「ハッピーハロウィン! 紅ちゃんもノリノリみたいね」そう言って銀子さんは、旅岡さん...
ライアン……改め、ラモンの話、第9話。闇を走る者、闇に飛び込む者。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -9. ウラの世界に身を投じたラモンの未来は、たちまち闇に沈んだ。法外なカネはちょくちょく稼げるものの、そのカネで「安心」を買うことができなかったのである。 ウラの世界で飛び回るような人間に家は買えないし、そもそも売ってくれる者がいない。となれば定住してまともな公共サービスを受けることもできないし、...
ライアンの話、第8話。家族との訣別。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -8.「ってわけで山分けだ。ほい、250万」「へ……へへへ」 無職の身でいきなり250万エルと言うとんでもない大金を手に入れたライアンはこの瞬間、あっさりと悪の道に堕ちた。「あ……あのー、アルトさん」「ん?」「もし……良かったら、また何かご一緒に、仕事なんかできたらいいなーって……」「ああん? ……いや、待てよ」 一瞬うっとうしそうな顔...
ライアンの話、第7話。「パスポーター」との出会い。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -7. ライアンに隣に座るよう促しつつ、兎獣人は質問してきた。「お兄ちゃん、こーゆー仕事初めてだろ?」「未経験です。一度もやったことないって言ったら大歓迎って言われまして」「ま、未経験じゃあ気付かねえやな」 兎獣人はポケットからくしゃくしゃになった煙草を取り出し、火を点ける。「まず第一にな、配達票は3枚一組だ。送...
ライアンの話、第6話。すべてを失って。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -6. ライアンが目を覚ましたのは、暴行を受けてから3ヶ月後のことだった。「奇跡としか言いようがありません。普通なら即死するような大ケガです。生きているどころか、目を覚ますとは。恐らくは暴行を受けた際、ヘルメットを装着していた状態だったことが幸いしたようですね」 医師の話にクルトも、彼ら兄弟の母親も、涙を流して喜んだ。「あの...
ライアンの話、第5話。狂人の訴えとクルトの転身。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -5. 大会運営と警察による諸々の調査の結果、ライアンが乗っていたドラグーンについて、以下のことが判明した。 前日、確かに彼の言う通りLSDとターボに不具合があったが、これはその日のうちにメカニックが破損した部品を交換してくれていた。ところが回収された車輌を検査したところ、なぜか破損した部品に戻されていたことが発覚...
ライアンの話、第4話。雨中の事故。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -4. 712年度CCMR最終日は第20ステージから最終となる第24ステージまでが予定通りに開催された。ライアンも土砂降りの雨の中、ATモータースのマシン、712年式ドラグーン・スペックRXを駆り、ステージ踏破に乗り出した。(監督から……『今日取れなきゃ死んで詫びろ』って言われちゃったな……はぁ) 心の中がざわついたまま、ライアンは...
ライアンの話、第3話。欠陥と故障。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -3. 名選手は必ずしも名監督たり得ないものではあるが――オリバーはその典型と言えた。「ふざけるなッ! なんだあの走りは!?」 CCMR第19ステージを終えたその日の晩、ライアンはオリバーに――ヘルメット越しではあるが――ぶん殴られた。「うぐっ……!?」「お前ナメてるんじゃないのかッ!? えぇ!? どうしてあそこで攻めない!? 俺なら難...
ライアンの話、第2話。理想と現実の乖離。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -2. 710年度CCMRは全24ステージで構成されていたが、その内オリバーチームが表彰台に上ったのはたった5回であり、さらに言えばその内4回がライアンだった。このことはシーズン終了後、チーム全体に暗い影を落とした。「ちょっ……ちょっと待てよ!? いきなりそんな……」 シーズン終了の翌月、オリバー監督はドライバーの一人から、脱...
シュウの話、からのスピンオフ。夢を見る者。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1. 夢は、人に力を与える。夢を抱いた人間は、それを叶えるべく努力を積み重ね、苦難や逆境にも耐え抜き、克服さえさせてしまう。夢には人をより高みへ導く力があるのだ。 しかし一方で、夢は人の目を曇らせてしまう。他の、あったかも知れない可能性や未来から目を背けさせ、谷底に導いてしまうこともある。 例えば猫獣人のライアン・グ...
10月6日は当ブログ「黄輪雑貨本店 新館」の開設記念日でした。と言うわけで、記念イラストを制作。4年ほど続けているゲーム実況動画シリーズより小鈴とシュウと、あと僕みたいなの。小鈴「だから勝手にゲームであたしのキャラ作るなっつの」僕「~♪」シュウ「いつもの流れですねwww」...
ブログ開設記念イラストを何とか作ろうとはしていたんですが、目に異常があったこと(3年前の症状に類似)、腰を痛めたことが尾を引き、完成に至りませんでした。なんとか調子を戻して、次週には完成させたいと思います。...
2024年11月の携帯待受。日産の'99年式スカイラインGT-R。R34についてのお話はちょうど1年前にしたところなので、その先につながるお話を同じく水野和敏著「プロジェクトGT-R 常識はずれの仕事術」より少々。……95年にはR33型GT-Rでル・マン24時間レースに挑戦する。そして、ここで私は、その後のクルマづくりに地殻変動をもたらす「天啓」とさえいえるものを授かる。 ル・マンのグリッド上で、私は、愕然とさせられ、そして、覚...
ここ最近描いてきたGT-Rの横に添えていた大きさ見本用どうぶつ(約170cm)がどれもかなり可愛く描けたので、改めてイラストに起こしてみました。そしてモノ書きの性、描いている内に設定がムクムクとふくらんできたので、ざっと紹介。・名前……左から順に「山峰銀子(やまみね ぎんこ)」、「山峰千瑠(やまみね ちる)」、「山峰雷子(やまみね らいこ)」。・銀子さんと雷子さんは千瑠さんの娘さんで、双子の姉妹。・山峰さん...
ふと思い立ち、VroidStudioでモブを大量に作りました。 今後Blenderで何か作る時のにぎやかしに使うかも。...
絵師さん募集中!黄輪雑貨本店 総合目次 (あらすじもこちらにあります)- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -「緑綺星」第5部地図ABサーキット サバーフコース(駆猫譚 解説)- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -「双月暦」の暦双月世界の魔力・魔術観について双月世界の種族と遺伝(2019年版)双月世界の戸籍- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1話目から読みたい方はこちら緑綺星・捕物譚1 2 3 4 5緑綺星・悪...
絵師さん募集中!黄輪雑貨本店 総合目次 (あらすじもこちらにあります)- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -「緑綺星」第5部地図ABサーキット サバーフコース(駆猫譚 解説)- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -「双月暦」の暦双月世界の魔力・魔術観について双月世界の種族と遺伝(2019年版)双月世界の戸籍- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -1話目から読みたい方はこちら緑綺星・裏金譚1 2 3 4 5緑綺星・秘...
あんまり意味がない、今回の地図。地理的に離れすぎているため、地図の意味を成していません。「テレポート」の設定が便利すぎる。これでは記事にならないので、現在執筆中のスピンオフ小説、「ラギット・レッド・ロード」の紹介をしたいと思います。かねてよりお伝えしていましたこの小説、ラモンが主人公です。詳しいことは作中で説明しますが、「緑綺星」第5部およびこの小説の後半にて、ラモンは南海で行われるモータースポー...
2024年9月の携帯待受。マツダの'92年式ファミリアGT-R。R32型GT-Rの呪い。日産以外には「レース離れ」と言う形で現れましたが、日産にとってはR32そのものが呪い――超えるべき壁として立ちはだかりました。販売時に掲げられたキャッチコピーは「マイナス21秒ロマン」。R32がドイツ・ニュルブルクリンクで達成したタイムを、このクルマが21秒更新したことに因んで付けられたものです。R32を超えるべく造られたR33は、確かにR32の性...
下記ページにて、「緑綺星」第5部の目次とあらすじを追加しました。http://auring.web.fc2.com/au-novel.html(目次)http://auring.web.fc2.com/ro-outline5.html(第5部あらすじ)- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -前回の記事でもお伝えした通り、今月のブログは省エネしてます。まだ別作業が終わってないもんで……。次回は携帯待受を掲載する予定ですが、その次はまた、手抜きします。ご了承下さい。終わると思ったんやけ...
「緑綺星」第5部のキャラ紹介。偉い人、偉くない人、疑惑の人。名前ロマーノ・ラーガ / Romano
EAST LONG DRIVE 1 ~ 東洋人、西の海から ~ 13
ウエスタン小説、第13話。二人の奇妙な旅立ち。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -13. 結局、海を渡ってきたニッポン人約20人は、フナバシが日米の銀行に預けていた御家再興の軍資金を分け合うことで話がまとまり、全員がその資金で日本へ無事に帰ることができた。フナバシに関しては日本へ強制送還された上で逮捕・収監されることとなり、獄中でそのまま人生を終えることが決定付けられた。 アメリカに残ったのは、...
EAST LONG DRIVE 1 ~ 東洋人、西の海から ~ 12
ウエスタン小説、第12話。ラスト・サムライ、闇に消える。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -12.「あっ!?」「いないぞ!? どこ行った!?」 デイモンとキツネは互いに目配せし、ざわめく住民たちに背を向ける。「どうする?」「追う義理も必要もない。逃げた時点で罪を認めたようなものだ。となればいずれお尋ね者になるし、そのうち捕まるだろう」「同感だね。後はフナバシ締め上げてカネ巻き上げりゃ、皆もどうに...
EAST LONG DRIVE 1 ~ 東洋人、西の海から ~ 11
ウエスタン小説、第11話。卑劣な釈明。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -11. 口を抑えて固まるフナバシに、デイモンとキツネだけではなく、住民たちも詰め寄った。「説明しろよ、おっさん」「今まであんだけペラペラ話しといて、急にだんまりか?」「言わなきゃこのまんま袋叩きだ。事情を話せば色々考えてやらないことはないぞ」「き、君たち。保安官は私だ。君たちに裁量は……」 口を挟みかけたダンブレックに、住民...
EAST LONG DRIVE 1 ~ 東洋人、西の海から ~ 10
ウエスタン小説、第10話。デイモンとキツネの糾弾。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -10. 突然現れたデイモンとキツネに、住民たちは一斉にけげんな顔を向ける。「あ……? 誰だ、あんたら?」「私は旅の牧師だ。彼女は……」 ニッポン人だ、とデイモンは紹介しようとしたが――どこでくすねてきたのか、そしてどこで着替えてきたのか――いつの間にか東洋人らしからぬシャツとスカート姿になっていたため、やむなくこう続け...
EAST LONG DRIVE 1 ~ 東洋人、西の海から ~ 9
ウエスタン小説、第9話。三文芝居の裁判劇。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -9. デイモンの予想通り、時代遅れのカタナ装備で盲目的に暴れ回っていた浪人たちは、連携を取って銃武装した町の住民たちにはまったく刃が立たず、ガンスミスの焼き討ちから1時間も経たないうちに、その全員が射殺されていた。 そして彼らとともに海を渡っていたニッポン人たちは彼らの仲間と判断され、まだ港の端でたむろしていたその全員...
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SOTC719第2戦、第28話。ラモン・ミリアンの技と罠。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -28. あっさり道を開けてしまったキャバリエを横目にしつつ、ワフィカは「おいおい」と口走っていた。(おっさん……ビビりすぎだよ。いや、確かにアレはアタシもビックリしたけどさ) 木の根にタイヤを引っ掛け、次のコーナーへ攻め込むラモンのヴォルペを正面に捉え、ワフィカも肚を括る。(このまんまド真ん中走ってたんじゃ、アタ...
SOTC719第2戦、第27話。猛追開始。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -27. 6周目の半ばでラモンを抜き、第3セクターのクランクコーナーをいくつか抜けた辺りで、ハッサンの頭もいくらか冷えてきた。《すごいぞ、ハッサン! 2位との差、6秒開いたぞ!》《もう大丈夫、……とはあんまり言えないが、それでもこれなら余裕だろう》《後は無事に完走、いや、1位フィニッシュするだけだな》《くれぐれも体調優先だぞ。無理...
SOTC719第2戦、第26話。若獅子覚醒。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -26.《ラモン! 迫ってきてるぞ!》 一聖の無線に、ラモンはこの時まだ、ひょうひょうとした声色で答えていた。「誰です? フォッシュですか? それともジブリル?」《ナジムだ! えらい勢いで追ってきてるぞ!》「へぇ……?」 応答している間に、バックミラーに旧王城の城門を潜り抜けた白いヴォルペが映る。「……っ」 サイドを見せて庭園に滑...
SOTC719第2戦、第25話。強情ピット戦略。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -25. 第1戦の舞台は全長2kmと短いコースであったため、周回数は今年度選出コース最多の20周だった。しかしこのオールドガーデンは全長5.8kmと前回の3倍近くの距離であり、当然、周回数も7周と少な目になっている。 その周回数もおよそ半分、3周ないし4周を終えたところで、全16台の出場車がチラホラとピットに戻り始める。ラ...
SOTC719第2戦、第24話。攻めるチャンプ、守るチャレンジャー。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -24.《先頭の2台に続き、後続のクルマが続々と第2セクター、旧王城庭園跡に入っていきます!》《緑化の進む第1セクターと違い、旧庭園は未だ砂漠に沈んだままです。木の根に足を取られるようなことはありませんが、反面、ダートコース最大のデメリットであるミュー(摩擦係数)の低さが一層色濃く現れるセクションでもあ...
SOTC719第2戦、第23話。序盤のドッグファイト。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -23. 1.2kmのホームストレートの後半3分の1、およそ第1コーナー手前400mに引かれたスタートラインを、16台のクルマが轟々と風切音を立てて踏み越えていく。《さあ始まりました、オールドガーデン決勝戦! 先陣を切ったのはチーム・ホエットのハッサン・ナジム選手! 続いてチーム・アカツキのラモン・ミリアン選手! ……...
SOTC719第2戦、第22話。追う者と追われる者。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -22.《全世界1千万人のSOTCファンの皆様、お待たせいたしました! いよいよ本日、SOTC719第2戦、ファリザンデザート・オールドガーデン決勝が開幕します! 実況は前回に引き続きわたくし、サリーク・バルタージが実況を務めます。 そして今回の解説ですが、SOTCの前身、SOSSにて未曾有の大記録を打ち立てた伝説のド...
SOTC719第2戦、第21話。ベテランの意地。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -21. 初日に二度もコースレコードが更新されると言う前代未聞の事件に打ちのめされ、SOTC参加者たちは軒並み意気消沈していた。「マジでSOTCは興ざめだな」「あのヴォルペの2台が揃ってコースレコード更新だもんな」「しかも一昨年無理だって言ってた4分の壁だぞ」「あーあ……やってらんねー」「結局いいクルマ持ってきたヤツが勝ちっ...
2025年6月の携帯待受。ブガッティの'24年式トゥールビヨン。今年は「フランス車」をテーマとして制作していますが……正直、ブガッティはフランスのメーカーと考えていいのか、ほんのちょっと疑問を持ちます。・創始者がイタリア人・その創始者がドイツ領で起業・会社の土地が第一次世界大戦後にフランス領になる・ナチス侵攻によって再びドイツ領に・第二次世界大戦後にまたフランス領になり、自動車から航空機用エンジンメーカー...
SOTC719第2戦、第20話。「必勝法」の沼。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -20.《続きましてエントリーNo.9、ハッサン・ナジム選手のスタートです。第1戦はジョンソン選手の暴走に巻き込まれる形で8位に沈み、前年3位にしてはと言った残念な結果に終わりましたが、果たして今回は実力を発揮してくれるのでしょうか》「だとさ。叔父さんとしてはどう思ってんだ?」 天狐に尋ねられ、ザイダーンは肩をすくめる。「...
SOTC719第2戦、第19話。カリスマとフィクサーの昔話。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -19.《いよいよ予選開始です。まずはエントリーNo.1……》 予選の様子を眺めながら、天狐とザイダーンは昔話に花を咲かせていた。「13の時だっけ? お前さんがオレんトコに来たの」「ですね。3年在籍してました」「卒業してすぐ……どっちだっけ? ミナト?」「コロモです。仲良くしてた先輩が1年先にコロモに入社した縁で」...
SOTC719第2戦、第18話。カリスマ不在の理由。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -18. 南海、ペルラ島では古来より深刻な砂漠化が進んでおり、2世紀頃、この島に王国が成立した頃には辛うじて緑地の中にあった王城も5世紀頃には際限なく拡大し続けたファリザン砂漠に飲み込まれ、残ったわずかな緑地も時代とともに消失し、やがて完全なる砂の島となるだろうと予測されていた。 ところが7世紀の後半になって、央南の紅...
SOTC719第2戦、第17話。天才、未だ衰えず。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -17.「進捗はどうだ?」 チーム・ホエットの本拠地、ヤークト島では、修理を終えたヴォルペRSⅡRMのシェイクダウンが行われていた。「順調です。……と言いたいところなんですが」 スタッフからノートパソコンを渡されたザイダーンは、「ふむ」とうなる。「駆動系に故障はなかったって話だったが、それにしてはタイムが出せてないな。乗れて...
SOTC719第2戦、第16話。女王の誕生。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -16. シャヒーンを喪ったチーム・カサラはその後も別の者をチーフドライバーに据えて活動を続けたものの、優秀なドライバーが非業の死を遂げたこと、ホームコースでの試合開催を行う見込みが無くなったことから士気を大きく下げ、長い低迷の時期を過ごした。やがてこのチーフドライバーも高齢化を理由に引退し、他のスタッフもじわじわと離れ始めた...
SOTC719第2戦、第15話。悲劇のSOSS702。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -15. 初代王者にして総合優勝7回のレコードホルダーとなったアドワーン・ジブリルの引退から数年、SOSSはしばし「絶対王者」のいない、毎年チャンピオンがコロコロと入れ替わる空位時代となっていた。 その中で、「新たな王者として君臨するのではないか」と思わせる走りを見せる者が、2名現れた。一人は699年、700年と連覇を果たし...
SOTC719第2戦、第14話。電子デバイス。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -14. まだ窓の外を眺めているクリスを尻目に、ワフィカとマデリン、そしてチーム・カサラ監督のラミが、ヴォルペの方の検討を始めていた。「マデリンが言ってた通り、アレやっぱサーキット仕様だね。公道とか荒れた道を走るコト考えて作られてないっぽい。ダートだとTC(トラクション・コントロール:駆動力制御装置)やらSC(スタビリティ・...
SOTC719第2戦、第13話。昼食会。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -13. 朝から3時間かけて走り通し、練習コースがすっかりほこりっぽくなったところで、二人ともピットに戻ってきた。「おつかれさーん」「おつかれー……」 どことなくしなびているクリスに対し、ワフィカは喜色満面でクルマから降りてくる。「やっぱ買って正解だったわー、ヴォルペ。アタシのフィーリングにめちゃめちゃ合ってる!」「ノリノリだったわ...
SOTC719第2戦、第12話。合同練習。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -12.「じゃじゃーん」 チーム・キャバリーノとチーム・カサラとの、2回目の合同練習の日になって、ワフィカはクリスたちにその真っ赤なヴォルペを披露した。「おっ、ついに届いたのか!」「いいだろ、この色。5色から選べたんだけどさ、全部宝石の名前なんだよ。トパーズとかクリスタルとか。超オシャレだよな。で、アタシ赤色好きだから、ルビーレ...
SOTC719第2戦、第11話。智将ドライバーの隔岸観火。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -11. SOTCが天狐を通じて報じた内容は、南海の各レーシングチームに衝撃を与えていた。「あのヴォルペが投入できれば、ウチだってもっと上位が狙えるだろう……が」「高い。シンプルに高すぎる」「5位入賞から賞金が付くが、元が取れるのは3位入賞の500万からだし」「逆に言えばあのジブリルやフォッシュを抑えて勝ち上がれる...
SOTC719第2戦、第10話。狐の鶴声。- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -10. 天狐の発言に、キャバリーノ一同はどよめいた。「マジかよ!? あれ売るのか?」「明らかに採算度外視でしょ? ある程度ダウングレードしなきゃ、売り物にならないわよ」 顔を見合わせるクリスとマデリンだったが、動画内の天狐はきっぱりと断言する。《龍二……コロモの天ヶ瀬龍二社長は『勘弁してくれ』っつってたが、レースはフェアな条件で...
VroidStudioでうちの娘たちを作ってみました。 今回は夜狼さん。 ……でっかくしすぎたか? 身長の話だけではなく。...
2024年6月の携帯待受。 トヨタの'87年式コロナ GT-R。 前回に引き続き、今回のトヨタもGT-Rを「頑丈なクルマ」のイメージで使用していたようです。 ただ、「日本車」自体に頑丈な印象が付いたこと、 「GT-R」と言う言葉がトヨタ内で長らく使われ、陳腐化したこともあり、 トヨタが「GT-R」のグレードを使用する頻度は、この頃から減少する傾向に入りました。 しかしその一方、この手垢のついた「GT-R」の持つ意味...
VroidStudio、しっぽを付ける機能が追加されました。 で、過去に作ったうちの娘を一部リメイク。 他の娘たちも順次付け足していく予定。...
ゴールデンウィークから続けている作業が完了しません。 そのため今週はお出しできるようなコンテンツがありません。 せめてその成果物の一つを掲載し、お茶を濁すこととします。 流石にもうちょっと凝ったイラストなり何なりを掲載したかったんですが……力尽きてしまいました。 それでもゴールデンウィーク中、溜まっていた作業のいくつかは消化できました。 一番の成果は昨年7月から続けていた動画シリーズの完結。 長い...
小鈴とエリザ。 なんかチャイナ描きたくなったので。 小鈴「服しまいたいんだけど、こんくらいの棚作れない?」 エリザ「ええよ。何段ほしいん?」 小鈴「3段くらい」 エリザ「足りるか? アンタおしゃれさんやしめっちゃ服持っとるやろ」 小鈴「半分シュウにあげるつもりだから大丈夫」 エリザ「身長166cmでFカップのアンタの服、あの子に押し付けるんはいじめやろ……」 小鈴「ソコはアレよ、ちゃんとサイズ直しし...
「今日の旅岡さん」キャラ紹介。 名前黄思白 / ホァン スーバイ / Huáng sībái性別・種族女性 / 猫特徴髪:藍、瞳:金 耳・尻尾:白・茶・黒の三毛所属黄大姐珈琲店 店長 / 中国の大企業グループの偉い人(兎倉さん談)担当業務店舗運営、他に手掛けている事業に関連した試験販売とマーケティング趣味若い子とお話すること最近の悩み月一で故郷からお見合い話が来ること会長(祖父)からの嫌味你应该学会如何与大人相处,而...
2024年5月の携帯待受。 マツダの'85年式サバンナRX-7 GT-R。 「3年前の待受と何が違うの?」とお思いの方、ツッコんだ方に一言。 僕もそう思いました。 調べてみたところ、このFC型RX-7の、発売当時に設定されていたグレードは以下の5つ。 「GT」……最廉価版。 「GT-R」……基本グレード。 「GT-X」……スポーツ仕様。 「GT-Limited」……高級グレード。 「GT-Limited スペシャルエディション」……最高級グレード。 ど...
「今日の旅岡さん」キャラ紹介。 名前兎波純・兎倉恵 / となみ じゅん・とくら けい / Jun Tonami & Kei Tokura性別・種族女性 / 兎特徴髪:茶、瞳:赤/青 耳・尻尾:黒所属黄大姐珈琲店 店員担当業務レジ、調理、接客、清掃共通の趣味結婚情報誌を読みつつおしゃべり最近の悩み店長からお見合い話を丸投げされることお客さんから良く言われる一言どっち?...
「緑綺星」に登場する(予定の)クルマ。 以下、上から順に(妄想上の)主要諸元。 名称:コロモ ヴォルペ RS.II 全長*全幅*全高:4240*1780*1450mm ホイールベース:2580mm レイアウト:FR 車重:1180kg 排気量:1.598L(N/A) 最高出力:140kW(190PS)/6500rpm 最大トルク:260N・m(26.5kgf・m)/3500rpm 名称:コロモ ヴィオラ RS 全長*全幅*全高:4410*1850*1390mm ホイールベース:2760mm ...
「今日の旅岡さん」キャラ紹介。 名前深草円 / ふかくさ まどか / Madoka Fukakusa性別・種族女性 / 狐特徴髪:茶、瞳:金 耳・尻尾:白、先端に銀所属TF-GRAPHICS.co.,Ltd. 常務取締役担当業務営業、経理、渉外など多数趣味クルマの運転、テレビゲーム特技ブレーキングドリフト苦手なこと料理、細かい手作業社長(お母さん)の一言紅ちゃんに迷惑かけんときや?...
2024年4月の携帯待受。 トヨタの'83年式カリーナGT-R。 日産と違い、トヨタはグレード名に「GT」を安易に冠する傾向があります。 カローラにもスプリンターにもセリカにもソアラにもMR2にも86にも。 '70年代~'00年代くらいを探して回れば、 GTグレードを持つトヨタ車を山のように見付けられるでしょう。 とは言え本来「GT」とは「Grand Touring」、 すなわち長距離走行に耐える性能を持つクルマであることを示す...
「今日の旅岡さん」キャラ紹介。 名前猫藤雛 / みょうどう ひな / Hina Myodo性別・種族女性 / 猫特徴髪:桃、瞳:緑 耳・尻尾:茶、先端に白所属高等部 X年C組得意科目家庭科、保険体育苦手科目現代文、古文、日本史趣味筋トレ、野球観戦特技速球(最高記録149km/h)、変化球(フォーク、スライダー)先生の一言赤いの大好き二刀流エース。...
「今日の旅岡さん」キャラ紹介。 名前夜狼奈々 / やがみ なな / Nana Yagami性別・種族女性 / 狼特徴髪:青、瞳:紫 耳・尻尾:銀、先端に白所属高等部 X年B組得意科目数学、物理、化学、英語苦手科目古文 、日本史、世界史趣味カラオケ、コスプレ(ミリタリー系)特技大声を出すこと(最高記録122db)先生の一言困った子を放っておけないツンデレ系委員長。...
「今日の旅岡さん」キャラ紹介。 名前虎海雅 / とらみ みやび / Miyabi Torami性別・種族女性 / 虎特徴髪:金、瞳:橙 耳・尻尾:橙に茶縞所属高等部 X年B組得意科目全科目苦手科目なし(学年総合1位)趣味ミリタリー品蒐集、サバイバルゲーム特技アサルトライフルの解体&組立(最高記録58秒)先生の一言サバゲ大好きお嬢様。文武両道フィジカルおばけ。...
2024年3月の携帯待受。 日産の'73年式スカイラインGT-R。 先代、C10型スカイラインの成功を引き継ぐべく、日産は同車種をフルモデルチェンジ。 よりスポーティかつ高級感をまとわせて設計された新型、C110型スカイラインは、 当時のCMキャラクター「ケンとメリー」にちなみ「ケンメリ」の愛称で親しまれ、 歴代スカイラインの中では最も多い販売台数を記録しました。 この人気に乗るべく、このモデルにも最上級モデ...
「今日の旅岡さん」キャラ紹介。 名前富士見柚子 / ふじみ ゆうこ / Yuko Fujimi性別・種族女性 / 狐特徴髪:銀灰、瞳:緑 耳・尻尾:金、先端に茶所属高等部 X年B組得意科目国語、英語、数学、化学苦手科目体育趣味アクセサリ収集特技気付かれないようこっそり忍び寄って驚かす(ただし旅岡さんには何故か全敗……)先生の一言優しくて努力家。体が弱くて、体育科目に若干の難あり。...
「今日の旅岡さん」キャラ紹介。前回予告していた通り、今回は大江さん。名前大江双葉 / おおえ ふたば / Ooe Futaba性別・種族女性 / 長耳特徴髪:金、瞳:水所属高等部 X年B組得意科目国語、英語、歴史苦手科目物理趣味ゲーム、ウインドウショッピング特技口喧嘩(無敗)先生の一言見た目はクール、中身はガーリー。現代文はコンクール級。...
初めて「今日の旅岡さん」を投稿してから5年近くが経とうと言うのに、ちゃんとしたキャラ紹介をやっていませんでした。と言うわけで今回、改めて紹介することにします。名前旅岡紅子 / たびおか べにこ / Beniko Tabioka性別・種族女性 / 短耳特徴髪:赤、瞳:青所属高等部 X年B組得意科目家庭科苦手科目英語、物理、化学趣味料理、ねこをモフモフすること特技料理の隠し味を当てること先生の一言ご飯は食べるのも作るのも大好き。...
ゲーム実況動画の展開で急遽欲しくなって描いた、天狐ちゃんアイコン。 今回使ったのは1つだけですが、今後もしまた登場の機会があった時のために、差分もちゃんと追加しています。...
2024年2月の携帯待受。日産の'70年式スカイラインGT-R。「スカイライン」は元々、プリンス自動車が製造していた車種。しかしこのプリンス自動車が経営難に陥ったことにより、日産自動車に合併吸収されることになりました。この時、元々プリンスが販売していた車種の多くはそのまま日産に引き継がれており、スカイラインもこの一つでした。技術面で秀でていたプリンス自動車はモータースポーツでも結果を残しており、スカイライ...