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連休最終日も猛暑日になると昨夜のニュースが伝えていた。それならば一度訪ねてみたかった「天空の湖」をめざそうとZを起こす。北へ向かう高速道路は渋滞もなく、インターチェンジを降りたらR353〜R145をひたすら西へと走らせる。谷が急に狭まる吾妻峡、っと目の前に巨大な構造物が出現、政権交代した頃に有名になったアレだ。ひんやりとした堤体の中のエレベーターで下に降りる。とにかく大きい。放水口から勢いよく吐き出された水は狭隘なV字谷を落ちていく。まさにこの場所しかないなぁ。ふんわりと涼しげに盛り上がった“氷”もベンチに運ぶまですっかり萎れてしまった。ボクの世代ではまさに「水銀柱がうなぎのぼり」の朝なのだ。長野原草津口から右に折れてR292、今度はこの道が果てるまで北へ北へと高度を上げていく。途中、旧太子(おおし)駅で...風を感じて!天空の湖とZとノゾリカンゾウと
標高500m、尾根筋まで続く広大な斜面で約1,000万本のポピーが涼風に揺れている。決して溶け合うことのないポピーの赤と、澄んだ空の青のコントラストが美しい。ZはR254をひたすら北上し、東武東上線の急行の終点小川町で左に折れる。槻川に沿ったワインディングを楽しむうちに、関東平野と秩父盆地を分つ尾根筋に駆け上がるのだ。カランカランと鐘の音が響いて秩父高原牧場、見下ろすのは“あついぞ!熊谷”あたりか。仔牛や羊が遊ぶ放牧地に子どもたちの歓声が聞こえる。お嬢さんたちの真似をして、右手のスマホで撮ろうと思うが、なかなか上手くいかない。そうこうしているうちに濃厚なミルクが指に絡んでくる。口を窄めて冷たいソフトクリームが美味しい。尾根を越えるピークは天空の展望台、東に関東平野、西に秩父の山々を眺める。ひとつふたつとカ...風を感じて!天空のポピーとZと鬼うどん
秩父のシンボル武甲山(1,304m)を背景に羊山丘陵では芝桜のパッチワークが華やかだ。まだ明けやらぬうち、ランナーの姿も見えない街を抜け出してきた。この頃の飯能から秩父へと抜けるR299沿線には山藤が咲いている。薄紫のカーテンを潜りながら、ワインディングをしなやかに走り抜けるのは気持ちがいい。濃いピンクは大輪の“マックダニエルクッション”、淡いピンクは“オータムローズ”。先週の雨で少し元気がないかな。明るいホワイトは“モンブラン”、今が盛りと純白の絨毯を広げていたね。秩父の春を彩る羊山公園の芝桜、10品種40万株が咲き誇り、多くの観光客が訪れる。今年はちょっと見ごろが早かった様だね。秩父からはR140で荒川渓谷を遡る。やはり彼方此方で山藤がアクセントになっている。対岸に三峰口の駅が見えたら、贄川交差点を右...風を感じて!芝桜と田舎そばと三峯神社
風を感じて! 空と海とネモフィラと SUMMER SUSPICION
丘一面に広がる可憐な“青”が風に揺れている。この頃の海からの風は案外冷たい。「いまが見ごろみたいね」とせがまれて、早朝のEXPWAYを駆け上った。インターチェンジを降りたら真っ先に海岸に向かう。ヘルメットを脱ぐ前から潮の香りがくすぐる。「ワイキキともサンタモニカとも違うわ」•••少なくともキミと行ったことはない。確かに、どちらかというと磯の香りだね。それでも信州育ちのボクには、胸が高なる香りにかわりない。小径をゆくと朝陽を浴びて菜の花がそよいでいる。「ねぇ、ありんこがたくさん」時折り少女みたいなことを口にする。しなやかな指先を追うと、黄色い地平の先に“青”が広がって、なるほど花と空をありんこが分けている。「私たちもありんこになりましょ」ボクの左手を優しくひっぱる。さっきの小さな嫉妬はいつしか忘れてしまった...風を感じて!空と海とネモフィラとSUMMERSUSPICION
暖かい週末でしたね。ほぼ4か月ぶりにZのシートを脱がして、そろそろ呑まない旅も始めようか。春霞に朧な武甲山と町並み、R299のワインディングを駆けて秩父までやってきた。秩父の町並みを見下ろすミューズパークの梅園に600本が咲き誇って梅の香に包まれる。高台に旧い酒蔵の建物を移築した風情ある「ちんばた」がある。秩父まで走ったら“豚みそ丼”が食べたい。自家製合わせ味噌に漬けた豚肉をじっくり炭火で焼き上げて、香ばしく旨みたっぷり柔らかい豚肉が美味しい。知知夫国の総鎮守「秩父神社」を訪ねる。御本殿は天正20年、徳川家康公の寄進により建造されたと伝えられる。御本殿の四方を飾る、子宝子育ての虎、お元気三猿、北辰の梟、つなぎの龍、極彩色の彫刻が美しい。復路はR140、岩畳・秩父赤壁・虎岩など岩間を緩やかな流れる長瀞渓谷を...風を感じて!春霞の秩父路を駆るEscape
真新しいライディングジャケットを羽織って名栗湖まで走った。見上げる空には澄んだ「青」が広がる。入間川を遡る県道はご機嫌なワインディングだ。大きなカーブから立ち上がるごとに黄や橙が濃くなっていく。名栗湖と上流の有間渓谷沿いは見頃まであと少し?それでも所々でモミジが湖面に朱を映している。名栗渓谷の「鳥居観音」も紅葉のビューポイント、北野武監督の「Dolls」のロケ地でもある。白雲山に点在する白亜の建造物と真紅に染まった紅葉のコラボレーションはなかなかの見応えだ。最奥の救世大観音までの山道は、モミジやらカエデやらが色付き、緑から黄・橙・紅へのグラデーション。玄奘三蔵塔とモミジ、フレームの中に白亜と真紅がピタリと収まって、なかなか美しいのだ。渓谷のせせらぎを見下ろす「花廼家」さんに立ち寄る。同年輩のバイク乗りが3...風を感じて!名栗湖紅葉StardustKids
一陣の風が吹いて、さっきまで湖面に映っていた榛名富士もすっかりさざなみに揺れている。いい感じに色づいてきたね。榛名湖の湖面標高は1,084m、日本で2番目に高いそうだ。まもなく見頃を迎える。この週末は快晴の予報、北の空に雲がないのを確かめて、zを走らせてきた。関越自動車道のスマートインターを降りると、迫る榛名の外輪山がほんのり色づいている。期待ができるね。単車の旅は何かとランチのタイミングを外しがちなので、10:00開店をめざして目当ての店に飛び込む。榛名山や伊香保温泉を訪ねたら“水沢うどん”押さえておきたい。っと古民家風の一軒にウインカーを出す。オーダーは“ざるうどん”の一択、コシの強いうどんを先ずは“なめこ汁”でズズッと啜る。いい感じだね。甘いカボチャの天ぷらを岩塩で口に放り込んだら、次は“胡麻汁”か...風を感じて!榛名富士紅葉Dramaticrain
長く続いた秋雨が上がった昼まえ、zのカバーを解いてエンジンをかける。腹に響くような低音が心地よい。もうこの時間だから、近場のドライブに連れ出したい。どうやら鴻巣市の荒川河川敷でコスモスが咲いている。約88,000平方メートルに1,000万本というからなかなかの見応え。赤い水道橋を背景に、濃紅色、桃色、白色と咲き乱れるのは“センセーション”、最もポピュラーな種類ですね。ようやく咲き揃って来たのは“キャンパスイエロー”、青空に映える透明感のある黄色が爽やかでしょう。いわゆる黄花コスモスは生命力が強そうだ。まるで剛毛のような茎が絡み合いながら好き勝手に伸びているね。半八重咲きの花は“ブライトライト混合”、黄色と橙色の混合らしいのだけど、辺りはオレンジ一色だ。ところで対岸の吉見町は苺の産地、ゆるキャラの“よしみん...風を感じて!HappyMan
黄色と橙色が入り乱れて、夏の終わりの高原に“黄花コスモス”の花畑が広がっている。トップスの色に似ているから、はしゃいで花畑の中の小径にかけ込む彼女を見失いそうだ。渋谷からR246を走ってきた。付き合いはじめの1,000kmは1速から6速まで満遍なく回したいからね。県道151号に乗り換えて、富士の裾野を快適に駆け上がってくると、須走浅間神社の大鳥居にぶつかる。ちょっと寄り道、手水舎の冷たい水で清めたら、二拝二拍手一拝、ふたりの旅の安全を祈る。上空の雲は驚くほどのスピードで流れ、時々思い出したように青空がのぞく。富士山は見えない。ドーン、ドーンと遠雷が聞こえる。雨か!一瞬の緊張。どうやら東富士演習場の砲音のようだ。籠坂峠へのR138を駆け上る。右へ左へ深いカーブの内側に体ごと傾けて、だいぶ息が合ってきたね。峠...風を感じて!246:3AM
盛夏の名残りを感じたいと湘南をめざして来たけれど、湾岸を走るうちに青空は薄曇りに移ろってしまう。稲村ヶ崎から三姉妹の女神の島「江ノ島」を望む。古くから景勝地は夏のあるいは海の代名詞的なスポットだ。ガタゴトと緑の電車が走っている。稲村ヶ崎から由比ヶ浜の間で江ノ電1000形とコラボレーション。喧騒の海岸線をちょっと離れると案外静かな鎌倉がある。迷惑をかけない程度に風景の中に溶け込んでみたい。田寸津比賣命(たぎつひめのみこと)を祀る辺津宮は源實朝の創建、大河効果でちょっとしたブームか。境内の奉安殿には八臂弁財天に並んで、琵琶を抱えた妙音弁財天が美しい裸体を魅せている。江ノ島には美しい天女に一目惚れした五頭龍(龍口明神社)の伝説がある。龍宮大神をお祀りする龍宮から丘に上がると、弁財天と五頭龍の伝説にちなんだスポッ...風を感じて!Loveland,Island
長坂ICから北杜八ヶ岳高原線を駆け上って山梨県立まきば公園、牛さんたちが長閑に草を食んでいる。どうもボクと八ヶ岳の相性は悪いらしい、こんなに晴れているのに雄大な峰々は雲の中だ。裾野を削る深い川俣川渓谷にかかる赤い橋を渡る。ポールラッシュ通りに入るとご存じ清泉寮。ファームショップでカップルに混じってソフトクリームを試す。練乳のような濃ぉい甘さが堪らない。JR甲斐小泉駅まで下ってきた。苔むした岩の間から清らかな水が湧くというよりまさに溢れ出している。1日に8,500tも湧出するという八ヶ岳南麓高原湧水群の一つ「三分一湧水」の名称は、武田信玄が湧出口に三角石柱を立てて水を3等分して流し、村々の水争いを治めたという伝承からだと云う。湧水の近くには「そば処三分一」がある。少々並んでもうまい蕎麦が食べたい。“十割そば...風を感じて!September
中央環状線の長い暗闇を抜けると、真正面から真夏の朝日に射られる。反射的に左手を翳して「どこまで走るの?」と彼女。何本もの赤い巨大なクレーンと、色とりどりのコンテナを見ながら湾岸線に合流する。「湘南の海を見ながらコーヒーを飲もう。」若い頃のボクなら決してこんな台詞は口にしない。左手には何本もの新幹線のぞみが生真面目に整列している。「モーニングコーヒーのために走るの?楽しいのね。」高度を上げていく銀色の機体が、広げた翼いっぱいに朝日を浴びて、キラッと光った。「火星の基地みたいね。」時折、彼女は不思議な発想をする。人工島に広がる緑の森から、オレンジとホワイトで塗られたチェックの巨大なサイロが何基も生えている。まるで尖塔のような煙突が幾つも天を突き、それら構造物をあたかも血管のように錆びたパイプが繋いでいる。この...風を感じて!SPARKLE
往復4車線の旧国道、彼女は約束の店の前でボクを待っていた。暑いんだから入って待てばいいのにと云うと、上目遣いに「いいの」と一言。愛おしくなる。ほどよく冷房が効いたショップに入る。アイスコーヒーを運んできたマスターが、そのままボクたちの席に座る。頼みもしないのに、お節介にもマスターは気難しい彼女の扱い方をボクに説明し始めた。彼女がこの店の常連とは聞いていたけど、元カレでもなければ、共通の友人でもあるまいに。30〜40分位だろうか、ようやく奇妙なテーブルから解放されて、彼女と二人きり、少し遠出をしようか。今日の彼女、しなやかな脚にはブラウンのタイトスカートを纏い、さりげなくシャンパンゴールドのアンクレットを着けている。上品なオレンジのトップスに包まれた上半身は、案外ボリューミーだ。そういえばマスターが言ってい...風を感じて!She'ssodelicate.