それは とても幸せなことだ 生きていて 指先の届く未来で 嬉しいことを見つける可能性に 満ちあふれているのだから ランキング参加中詩
猫街に暮らす詩人さんのひとりごと/毎日が最新作/著書『心をみる猫の医者』https://amzn.to/2ERppud ほか
2020.10.02 第五詩集『心をみる猫の医者』発刊 詩:いつきさらさ 絵:伊藤乃吏子 アイコン画:Mari Nishimura
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日帰りの旅を計画中である。チケットはすでに予約済み。 場所はいずれどこかで書くとして、とりあえず九州脱出の旅となる。 観光もグルメもそこまでは…というつもりではあるが、それなりに自然の中を散策したいとも思っている(わがまま)。 なんと言っても、駅(目的地の)から歩いていけるのが嬉しい。 ツツジが満開を迎える頃らしい…やっぱり観光なのか😅 少なくとも移動ではないはず 非日常が待っていると、日常も輝きを増す。 例えば、お気に入りの桜の盆栽をダメにしたとしても(枯れた😂)。 ランキング参加中雑記
コトコト煮るのではない。 圧力をかけるのである。ひたすらに。 以前にも書いたが、予防接種の副反応を見越して煮物を作り置きした。 38度近く発熱しそれが下がった頃、大根を煮ただけのシンプルな煮物が美味しく、体調も回復していった。 それ以来、なんとなく不調を感じたらとにかく大根を買ってくる。 生食がいいのだ、という説が有力ではあるが、それだとお腹が冷えてしまう気がして、やはり一度火を通してから食すことに決めている。 大根は、いい。 寄り添ってくれる健気さと芯の強さが、いい。 ※詩と雑記のブログであって、料理ブログではない(念のため) ランキング参加中雑記
わたしの痛みをわたしは知らない あなたの痛みをわたしは知らない わたしはわたしの何を知り あなたはあなたの何を知り わたしの痛みをあなたが知るとき あなたの痛みもまた癒されるか わたしはあなたを知らない あなたはわたしを知らない ランキング参加中詩
ランキング参加中詩
パラパラとおこぼれを あたしにとって愛はそれっぽっちの 飢えるを知らず 乾くを知らず パラパラ降りかかるのを あたしにとって愛はそれっぽっちの 与えるでなく 満たすでなく パラパラ剥がれていく あたしにとって愛はそれっぽっちの ランキング参加中詩
ランキング参加中詩
あなたが立ち止まれば闇は後に あなたが振り返れば光は前に あなたが手を伸ばせば妬みは肩先に あなたがうつむけば愛は背中に ランキング参加中詩
感情がもたついて 足どりまで鉛のようだ 舌はパリンパリンに乾いて 愛を歌うことも忘れ 灰色に染まる景色 それでもまだあなたを忘れられない なのにまだあなたに会いたい ランキング参加中詩
日の出前はとても寒くなるから 上着を忘れないで 寒がりなあなたはいつも そう言って送り出してくれる 早起きは一体どれくらい得なのだろう 今となっては日常でしかないから てくてく歩きながらそんなことを考える 日の出はどんどん早くなり 命もますます駆け足だ 少し広くなったベッドに あなたはまだもぐっているだろうか 朝はまだ寒いとこぼしながら ランキング参加中詩
ちりちりと コーヒーメーカー楽しげに 想ひ人らよ幸あれ夢あれ 祈りあれ ランキング参加中詩
布を裂き紙を裂き ガラスを引っ掻いた そうまでしてようやく 「今日も生きてる」 そう確信する というよりどこかで絶望することに 安心を覚えるのだ 手放すことは日常になり 入れる知識は邪魔になり 乾いたり潤ったりしながら いずれ腐っていくものらしいが 布を裂き紙を裂き ガラスを引っ掻いた そうまでしてようやく 「今日もあたしでしかない」 そう絶望する ランキング参加中詩
もぐりこんだ寝床は あ、と声が出るほど温もりがなかった そうか今日からひとりだった 送り届けもせず 見送られるのも苦手で だから なんとなく片手を上げただけで終わっていった もぐりこんだ寝床は あ、と声が出るほど温もりがなかった やっと今日から自分に嘘をつかなくてすむ ランキング参加中詩
マスクなしで人と会う機会が、ちょっぴり増えた。久しぶりのポイントメイクを楽しんでいる。 ふだんは日焼け止めクリーム程度。そこにほんの少しクリームファンデを混ぜて肌にのせる。こうすると乾燥しにくい。 敏感肌用のものを選んではいるが、外出しない日はメイクも休む。 もともと「しっかり化粧をする」ということを求められる職場ではなかったのと、学生時代もノーメイクか舞台メイク(誇張ではなく舞台に立つ機会がそれなりにあったのだ)。 メイクをしなければならなかったあの頃、あれば飛びついていたかもしれない。 それがいわゆる「ぽんぽんチーク」である。 ラクダ🐪🐪🐪 ではなくて、楽だ。 無添加商品も敏感肌用もあり、…
春のかき消えるように 人が逝くのであれば 涙の乾くを覚えず 季節が差し替えられるように 人が逝くのであれば 哀しみの乾くを覚えず いつか いつかはと とめどなく流れ いつか いつかへと とめどなくあふれ 今年の春をそれでも愛す ランキング参加中詩
愛をうたうとき 少し背伸びする 憎しみを紡ぐとき 少し懐かしくなる 悲しみを編むとき 少しやさしくなる あなたを思うとき わたしは幸せになる ランキング参加中詩
本をひらき耳をすませ 心をひらき全て吸い込んで 口をひらき言葉を澄ませ 心をひらき全て取り入れて いっぱいいっぱいになって ぎゅむぎゅむになって 隙間もすみも見当たらない 見かねて問いただす 満足しているのか本当に 消化不良を起こしているのでなければ いいのだが ランキング参加中詩
愛情たっぷりの食事は チルドできるけれど 愛情たっぷりの食卓は チルドしたら最後 どうやっても元には戻らない 保証するよ その意味ではまだ 感情のほうが救いがあるかも知れぬ ランキング参加中詩
ランキング参加中詩
引っ掻いてもこぼれない 息を吹きかけても散らばらない 愛はそんなものなのだろうか それとも 憎しみが固まったものだろうか 生きるなら愛だけでも 終わるなら憎悪だけでも なのにどちらかだけでも 人は人とならぬよう 宿命(さだ)められている 引っ掻いても傷つかない 息を吹きかけてもこぼれない 愛はそんなものなのだろうか それとも 憎しみが固まったものだろうか ランキング参加中詩
不安をのせ また夢をのせ 風ひとつ吹かないが まあ構わぬとばかり 乗り込んだ 桜を染めそめ 頬を染めそめ 風ひとつ吹かないが まあ構わぬとばかり 空を歩いた 終わりかけたハルト 始まりかけたナツノ 間にまに漂う 風ひとつ吹かないが まあ構わぬとばかり 星を眺めた ランキング参加中詩
空模様が揺れている 恋の終わりがけ 実らぬと悟った先の あの時間のように 空模様が揺れている 子ども時代の終わりがけ 戻らぬと悟った先の あの時間のように 空模様が揺れている 初夏の始まりがけ もう一歩と誓った先の あの時間のように ランキング参加中詩
アジサイを待つ 春の長雨がもう少しだけ やさしく星を濡らせばいいのに 紫陽花を想う 春の長雨がもう誰からも 忘れ去られたらいいのに あじさいを愛す 春の長雨は決してあなたを 思い出さないのに
新年度になり、スマートウオッチデビューを果たした。 Instagramの広告で見かけ、怪しいサイトではないこともわかっていたので、リンクをたどり購入した。1000〜2000円ほどのそれである。 通話やLINEのやりとりはできないが、通知が画面に出るので困ることはない。 一通りの「健康チェック」も備わっている。スポーツモードも選べる。 歩数はどんなものかと試しに24時間つけて活動してみたところ、やはり日に10000歩前後は歩いていることが記録された。 防水機能も備わっている。 スマホとの連携も簡単だった。何よりも軽い。ありがたいことである。 ただ、ベルトのせいか、初めてつけた時に少し手首が痒くな…
比較的大きな地震や台風を経験している。 特に去年の台風では、窓周辺がひどく傷んでしまった。外側の修理がようやくちゃんと終わったのは今年になってからだ。 現在、いそいそと室内(内側)の模様替えを楽しんでいるのは、そうした事情があってのこと。一度にこなせないのも、またマイペースな性格からだろうか汗 非常時に備えての備蓄もまた、マイペースである。 まとめ買いしたり、買い物ついでに補充したり。 ネットショッピングにも寄りかかる。車がないのが大きな理由である。 それでも、あるとき家計を振り返ってみて、季節の変わり目にまとめ買いをする癖があることに気がついた。例えば冬から春にかけて、春から夏にかけて。 完…
春は短く夏ばかりの 秋は霞みて冬の長きか されども季語失はれず されども心彷徨い 足元の星を疑ひては ひそかに嘆く 春は短く夏ばかりの 秋は霞みて冬の長きか ランキング参加中詩
散り散りに - にこやかに、トゲを含んで。
読書家のパートナーと数年暮らした。 どちらからともなく、具沢山のスープを鍋いっぱいに仕込む。 あるときからそんな習慣ができた。 スープができるまでの間、それぞれ好きな本に没頭するか、他にやりたいことがあれば同じく没頭する。 スロークッカーを覚えてからは(気温の極端に高い季節はともかく)、「行こっか」と隣の市の古書店まで出かけるようになった。 遅くに帰っても、あったかい料理を食べることができる。帰りがけにパンを買うのも怠らなかった。 そんな風なので、会話は極端に少なかった。 別れ話もしなかった…というより、何かを話し合った記憶がない。 どちらからともなく具沢山のスープを作らなくなり、 どちらから…
今日だけ正直にいられたら あとはもう どうだっていい なんてね ランキング参加中詩
歩数アプリをやめた話を書いた。 その後、やはり不便を感じたのでシンプルなものをひとつ入れることにした。 ヘルスケアと紐づけるだけなのだが、5000歩ごとにクジをひくことができるらしい。 ただ、スマートウオッチを持っていないため、iPhoneを持ち歩いてない場合のカウントは期待できず…これはいよいよ、スマートウオッチも必要なのだろうか汗 白状すると数百円のものを見つけたばかりだ そんなわけで、まだ5000歩以上を記録したのは数日にとどまっている。 ランキング参加中雑記
唇が喜ぶまで あなたの名をつぶやく 歌い慣れたメロディを 通い慣れた道の途中で 腕が懐かしむまで あなたの背に手を回す 歌いそびれたメロディと 歩き疲れた桜並木で ランキング参加中詩
まずは服を脱ぐ 上着も下着もすっかりと それからおもむろに背中に指をかけ あとはいつもと同じように 綺麗な感情と汚れた感情を 少しだけ残して あとは記憶の底に沈めた それから 自分も同じように湯船の底に沈んで ふわふわと眠る まずは服を脱ぐ 上着も下着もすっかりと それからおもむろに背中に指をかけ あとはいつもと同じように ランキング参加中詩
春は多分 去年よりずっと短くて あなたを見つけるのは至難の業だ 出会ったら最後 喜びに震えながら その黄色い体を引き裂くのだ そうして次の春までの間 あなたはわたしを構成するものになり わたしはまた渇望を繰り返す 待ち遠しい狂おしい あなたを引き裂きたい
できるだろう。 なんとかなるでしょ。 そうたかを括って模様替えが頓挫している。 実はベッド以外にもちょっとした家具を購入したのだが、我が家の取り付け場所が古すぎて対応していなかったのだ。 サイズだけではわからないこともある。梱包を解いてしまったので、返品もできない(高い買い物でなかったのが幸い)。 もちろん、小さな家具の組み立てや取り付けは、日曜大工の経験がそれほどなくてもなんとかなる場合も多いのだが、プロにお願いしたほうがよかった(涙)と後悔することもある。まさに今回は、それだった。 頓挫も悪くない。 休憩時間が訪れたのだ。またじっくり考えたり探したり、次につなげていけばいい。 春の待ち時間…
嫉妬するなら美しく 恋をするなら躊躇わず 傷つけるならあどけなく 傷つくなら後腐れなく ランキング参加中詩
好きなことにまで鈍化するようじゃ 面白くはないでしょう 生きているんだもの 星を踏み締めて ランキング参加中詩
筆者の住む街では、ゴミ収集の日が週に何度か巡ってくる。 可燃ごみ・不燃ごみ・生ごみ・資源ごみなどと、自治体により名前は違えど、指定の袋にいれ定められた曜日・時間に集積所まで運ぶという決まりごとになっている場合が多い。 夏場はおすすめできないが、その運ぶ袋を収集日の二日前に準備することにしている。 ねぼけまなこでも集積場に持って行けるよう、ゴミ袋の状態(?)にしておくのだ。 これをするようにしてから、ずいぶんと気持ちが楽になった。 収集日の前日や当日に少量のごみが出そうな時は、完全には閉じず臭いが漏れないようにして家の隅に置いておくこともある。 以前は、前日にゴミ袋を作っていたのだが、なんとなく…
息ができなくなったとき あなたの手を握っていたかった 喉が塞がったとき あなたの背中にしがみついていたかった 言葉を失ったとき あなたを抱きしめていたかった あなたを忘れかけた今 あなたの鼓動が蘇る ランキング参加中詩
慎み深く空を拾う 用心深く開く傘は 僕と外界を程よく隔ててくれた 思慮深く色を集める 辛抱強く重ねる言葉は 僕と心を程よく乖離させた 用心深く体を重ねる 嘘をつく理由なら 僕ときみが出会った言い訳ぐらいには できるだろう ランキング参加中詩
休みなんだって 何が 人生が でも続いてるよね でも続くんだよね 途切れたら 途切れ、たら… 後悔しないの 後悔しない 会えたから 会えたもの 生きて 生きたから ランキング参加中詩
立ち尽くすだけなら 埋もれてしまえばいい 恋が終わるぐらいなら 散ってしまえばいい 心殺すくらいなら 狂ったように歌えばいい あなたを許しながら ランキング参加中詩
小狡さと愛らしさは 紙一重なるかな 汚(けが)れと草臥(くたびれ)も また 意味も意地も同時進行できるくらいに 曖昧な顔を装い 嘘つきなのは救われたいからなどと もっともらしくつぶやいた 晴れた朝は雨の前ぶれ 雨の午後は恋の前ぶれ 恋は別れの前ぶれ 生は終着に依存する 小狡さと愛らしさは 紙一重なるかな 汚(けが)れと草臥(くたびれ)も また ランキング参加中詩
これみよがしにふりまくよりも 根深くじっとり憎むように 愛を届ける人になりたいのだ 奥底からとりだすのだから もうどちらでもない 区別もつかない 言葉ですらないものを 後生大事にしたところで 一生きみには届かないのだ ボルトを締め上げるような 伝え方しか知らない 自分を引き裂くような 伝え方を知らない これみよがしにふりまくよりも 根深くじっくり悼むように 愛を届ける人になりたいのだ ランキング参加中詩
哲学にはとらわれず ころべばまた立ち上がり 罵詈雑言には哀れみと俯瞰で 遠くに迷えば近くを踏み締め 思いが曇れば空を見上げる 寄る辺には偏らず つまずけば飛び越え 美辞麗句はその場限りの 遠くに憂えば近くに溶けて 今日が暮れれば空を見上げる 満ちては欠け 欠けては満ちて 明日もなお空を見上げる ランキング参加中詩
愛の一欠片もなかったと断言はしない 立場が逆転するのを恐れていたのだと 今になってようやく理解する 母の日も父の日も 「あれは百貨店の戦略でしかない」 と教えられ 学校で「お母さんお父さんにお手紙書きましょう」の宿題は 学期が終わってもなお終わらなかった もう少し愛の本当を知りたかったと 空だか地だかに向かって文句の一つでも言いたくなる もう少し愛が欲しかったと この命を呪う 愛の一欠片もなかったと断言はしない 立場が逆転するのを恐れていたのだと 今になってようやく理解する ランキング参加中詩
しまいこんだのはちょうど去年の今頃 わたしはまだ はじめましてを知らなかった とりだしたのはちょうど半年前のこと わたしはまだ その言葉を知らなかった かたづけようと決めたのはちょうど3日前のこと わたしはまだ その時間を抱きしめていたかった ランキング参加中詩
昨日の続き。 Twitterを眺めていて、「お仲間がそこかしこに😂」と勇気づけられた。 すなわち「ベッド組み立て中」「これから組み立てなければ」という呟きを多く見かけたからだ。 年度末から年度初め、人も街も活発に動いていく。新しい住所での寝具としてベッドを選んだ方もいらっしゃるだろう。 さて、少しずつ進めてきたベッドの組み立てが終わった。 寝室を決めてなかったわけではないが、こうしてベッドという形で定めてみるのは面白かった。捨てようと思って忘れていたものや、傷みが目立ってきたものを見つけたり。 カーテンをやめて、ロールスクリーンにしようか。 この台は手放してしまおうか。 中期計画の模様替えに思…
念願のベッドを購入した。 今までのような体の沈み込む(汗)ソファベッドではなく、正真正銘の組み立て式ベッドである。 格安で販売されており、サイズも丁度良い。 久しぶりのベッド。今の住まいに引っ越してきてからは、ソファベッド以外では初めての購入となる。 テーブルや本棚を組み立てたことは何度もあるが、ベッドを組み立てたことはない。 そこで、工程をひとつずつ重ねていこうと決めた。 1日目は、梱包を解くだけ。 2日目は、説明書を読むだけ。 3日前は、梱包されていた箱やビニールを処分するだけ。 その後数日はベッドのことを少し忘れて、他のことに時間を費やしていた。 先日より、組み立て開始。 ネジや部品をチ…
ランキング参加中詩
褒められることなく大人になった せめて笑っていようと決めて 隠れるように大人になった そのうち 人になりすますのも猫になりすますのも 詩人になりすますのも すっかり飽きた それでも死に物狂いで 幸せな人になりすます ランキング参加中詩
その春 桜のない土地にいて 桜を知らない人といた その春 桜は蕾のままだったらしいよと 桜のない土地の人から聞いた その春 桜は枯れたんだってと 桜を知らない人が嘆いた 桜のない土地で わたしは桜に焦がれる 桜を知らない人と手をつなぎ 美しいんだよ、と握り返した ランキング参加中詩
いくじなしで怠け者で怖がりで そのくせ意地っ張り それらを「慎み」と言い換えただけの 昔のあたしなんぞ 綺麗さっぱりすっかり無くしたはずなのに 前進あるのみ! 心も体もノリにのって誰かの些細な悪ふざけすら どうだってよくなった だのに 何もかもが順調な時ほど昔のあたしが目を覚ます やめてもいいのに あとでもいいのに お前じゃなくてもいいだろうに あたしは愛想なしと笑顔を半分ずつ 昔のあたしを分け合って やっぱりそれでも行くよ! 奮い立たせるしかないんだ ランキング参加中詩
彼は年上だった。 10歳を越えてなお、仔猫のように甘えた。 彼は年上だった。 あたしよりあとに生をうけたのに。 彼は年上だった。 あたしの膝が大好きで、遠慮がちに見上げては短く鳴いた。 彼は年上だった。 深い緑の瞳でじっとこちらを見ていた。 ランキング参加中詩
舌先は苦さを忘れるため 爪先は涙を隠すため 指先は嘘をつくため 背中は温もりを忘れないために。 ランキング参加中詩
指先を思い出に浸しながら 雲と風を求める やさしさと甘さを見分けられても 愛に含まれた苦味を 未だ理解できない 夢と妄想を見分けられても 悲哀に含まれた愛を 未だ理解できない 指先を思い出に染めながら 雲と風を求める せめて呼吸を忘れぬよう 奥底から求め続ける ランキング参加中詩
持ち続けることをやめた話(“待”ではないが、通ずるところはあるかと)。 わけあって、両親の持ち物を一時的に預かっている。 狭い我が家がもっと狭くなった😂 例え、血縁者の見知った持ち物であったとしても、自分や家族のものでない何かに侵食(?)されることは好ましくない。ささやかに断捨離を続けている身とあっては、尚更だ。 ある程度、センチメンタルな感情は排除して、黙々と作業する。 そうでないと処分する気力体力は愚か、こちらの寿命が尽きてしまいそうだ(汗)。 よく言えば両親は物持ちのよい人たちなので 「いつか」は優しい言葉ではあるし、それが果たされる約束になることもないわけではない。一方で「いつか」は人…
ランキング参加中詩 ピンクの表紙を選んだから あたしの衝動は忘れ去られ 赤の表紙を選んだなら あたしは心を決めていた 緑の表紙を選んでいたなら 生真面目に振る舞ったかしら 青の表紙を選んでいたら 涙に暮れていただろうか
3月 肩が重い 背中の翼をもぎとられたせいか 使いこなせず 役立たずの夢とやらを 夜に紛れて捨ててきた だからなのか 3月 肩が重い 背中の翼をもぎとられたせいか 悔いるには早すぎるが 夢を抱けば傷ついて そのくせ笑顔は爽やかだ 言葉を尽くすすべを知らない 心を満たすすべを知らない 身体の安らぐすべを知らない 夢の在り処も知らない
怒りは皮膚を食い破り 嫉妬は皮膚を食い散らかし 悲しみは皮膚から滲み出て 喜びは皮膚を艶めかせる
歩数計とポイントが連動している…つまり、歩くほどにポイントがたまっていく。 そんなアプリをふたつ。それを手放した。 かなり歩いていた頃だったのだが、つまりは日常がバタバタしていたということでもある。本来のゲーム感覚を味わう暇もなかった。 確かにポイントがいつの間にかたまるというシステムは面白かったが、やがて飽きてきた^^; 結局は、シンプルに歩数がわかるものがひとつあればいい。 そんなところだ。 使っていないアプリや、相性がいまひとつのアプリは早めに手放している。 タクシーアプリも、地域に対応していないものは退会…ただ、使う機会がないわけではないので、二つほどそのままにしている。
霧の雨 - にこやかに、トゲを含んで。
歪んだ風が春を呼ぶのは 重ねた愛が崩れるから 軋んだ手首が持ち上げるのは きみのつぶしたクリームいちご 荒んだ部屋をふんわり染めて ふたりはふたりにモドラナイ
数えられないものだけを 大切にすれば 幸せなんてすぐそこに 数えられるものだけを 大切にすれば 不幸なんて日常茶飯事で なのに比べたり数えたり 挙句のはてに独り占めしたくなり 流れるものは朱だけでは済みますまいよ
てっとりばやい方法は かなり破滅的で悲劇である そうではなくて 生きながら逃げるのだ 毎日じゃなくていい 決めなくてもいい 同化でもいい 逃げてる自覚がなくてもいい 模索しているうちに見つかることもあれば 模索すら苦しくなることもあって 心とは 心だけは優秀なプログラムを持ってしても 全く非の打ち所がなく再現できるものではないのだ 持ち歩いて必要な時に体にカチッと嵌め込む そんな未来が来るだろうか いつの日か巡り巡って 哀しみを体内から出し入れできる未来が てっとりばやい方法は かなり攻撃的で独りよがりである そうではなくて 生きながら逃げるのだ 生きているから模索できるのだ
わざと光あふれさせて 春があたしを洗っていく 追いかけて追いついて 罪も闇も消え去るほどの 見事に光をあふれさせて 春があたしを洗っていく 傷つけて傷ついて 猛スピードの花吹雪に 寡黙に光をこぼしながら 春があたしを洗っていく 思い出も恋も ドアの奥に閉じ込めて
本来は好きで、便利だったから使っていた。 それをやめた。そのほうがずっと掃除がしやすいことに気がついたから。 トイレットペーパーホルダー(ホルダーカバー)。 全て手放した。 拭くのが簡単なタイプもあるにはあるが、「なくてもいいか」と。 ミニマリストでもなければ、真面目なダンシャリストでもない。 ものがあふれない程度に暮らせれば。 元恋人や親たちの「捨てられないんだよ、いつか使うから、勿体無い」が、反面教師として筆者に影響を与えているのも一因だ。 幸い、家族は好きにしてくれていいと協力的なので、感謝しながら不真面目に断捨離的なことを続けている。 大事なのは構えすぎないことだ。ふだんごと、普段着、…
逃れた先で紡いだ言葉は かえってわたしを束縛し いい子でいようと繕う笑みが かえってわたしを脆くする 強くいようと紡いだ言葉は かえってわたしを傷つけて 聡くあろうと繕う心は 今日も空へと堕ちていく
あなたの中は美しいのか わたしよりも心が感情が美しいか それなら鍵を開け言葉を紡ぎ 体を透かすように耳をすませよ わたしの中は醜いのか あなたよりも心が感情が醜いか それなら扉を開け言葉をほどき 体を透かすように耳をすまそう
餃子を買って帰ろう コロッケでも唐揚げでもなく あの店の美味しい蒸し餃子を 買って帰ろう きみはバレンタインデーも知らぬげに そう言ってニコニコした スイーツは苦手で辛うじてミントキャンディを カリカリ砕く そんな二人には似合ってたかな 餃子を買って帰ろう コロッケでも唐揚げでもなく あの店の美味しい蒸し餃子を 買って帰ろう そしたら 誰もいない部屋に帰ろう 足どり軽く
今日もまた 「イベントはありません」だ 例えばスマホを見られても 変に詮索されぬよう カレンダーアプリへの書き込みは避けている (それで約束を忘れたこと数知れず) これではイカンと 手帳をいちどきに3冊も買ったあの年 月に一度は後悔してた 本当の本当に予定を何も入れない 電話もメールもしない SNSの通知すら気にもとめない 大人になればなるほど そんな過ごし方は半日で飽き飽きだ、などと納得してしまう 今日はたまたま 「イベントはありません」だ 本当の本当に素敵な1日だ 誰もいない星もまた 格別だ
雨に閉じこもる、一人残らず。 命の粒さえ逃げられはしないのだ。 やがて我らも雨粒一つになり果て、数えられ、還るのである。 再び雨に閉じこもるまで。
わたしたちが生きるのは 波紋の内側で(だと信じる愚かな群れ) 波紋の外側にはみ出さないように(だと夢想する愚かな群れ) どこか冷淡にどこか必死に 漂うのだ世界を わたしたちが朽ちるのは 波紋のひとつにもなれず(未来を呪って泣くものか) 波紋を起こす風にもなれず(過去を思って喚くのだ) どこか冷淡にどこか必死に 漂うのだ世界を
冷たい言葉と熱いハグを 同時にやってのける それは人でなしじゃなく人たらしの端くれだ ジンピニンの端くれときたら 温かい言葉にそっとトゲをこめる いつかあなたが深く傷つくように いつかわたしが正しく泣けるように
「いつき、です」 昨日も。 一昨日も。 その前も。 下の名は、さらさ。 歌いはしないんだけども、なぜか同じ名前。 あの素敵な歌いびと、と。 それはそうと。 「開けて」 あしたも。 明後日も。 明明後日も。 空を、宇宙を。 ことばを尽くしても、 ことばを編んでも、 愛だけがすり抜ける。 「おはよう」 こんなに暗い足元を、猫だけが照らす。 猫、が照らす。
困っている。 SNSは未だ活用しきれていないが、自動ツイート(指定した時刻に自動投稿できる)のサイトだけは便利に使っていた。 そのサイトが先日閉鎖されたのだ。2ヶ月分の予約ツイートを仕込んでいたのが、全て失われた。 筆者の場合、二箇所のブログをそのサイトに連携させていたため、このままでは翌日からTwitterアカウントが一層無口になる羽目に陥る。 それで、ここはもう基本(?)に立ち返り、Twitterに組み込まれた機能で予約投稿することにしたのだ。 いずれ、付加機能は有料で!…という日が来るのかもしれないが、それまでは何とか足掻いてみることにしよう。 ところで、amebloの更新をほぼストップ…
みおくり - にこやかに、トゲを含んで。
失ってなお追い求め 追い求めてなお届かぬ道の 乱れた足並み時しるべもなく よりどころは命にあらず 失ってなお追い求め 追い求めてなお届かぬ道の 崩れては重ねては 寂れた命のかけらすらなく よりどころは肉体にあらず
本格的な春を待たずして、大きく生活スタイルが変わった。 必要に迫られて。 そして、興味津々で。 理由はどうあれ、新しいことは楽しい。心地よい疲労感に満ちている。 試行錯誤の連続も、やがて充実感に変わっていく。 いずれは、新しい生活リズムに体も心も馴染んで、はじまりたての気持ちを置き忘れてしまうとしても。 本格的な春を待たずして、大きく生活スタイルが変わった。 必要に迫られて。 そして、感謝にあふれて。
隠したかったのは 決して顔ではありませんでした 猫であることや言葉を話すことなど わたしはたいして気にしなかった 隠したかったのは 決してそんな物語ではありませんでした あなたのことがほの疎ましく あなたのことがほの羨ましく あなたとのことがほの後めたいのでした なりたくてもなれないもの 慣れなくても忘れてしまうもの 忘れてしまっても刻まれるもの そんなものになりたかったのでした あなたにとっての
遠くなれ近くなれ 心よ体よ そして時を紡ぎ続けよ 空へ空へと移ろえよ
奇跡も運命も 時には油断するのだって ほらつかまえたこのとおり だけど踏んだそばからするりと逃げて 二度とは出会えないそうな
なあに雪って 空から降るのは雨 水が落ちてくるだけでしょう おかしなことを言ってるのね 寒いですって たくさん重ねて着ればいいだけでしょう 道が凍ってたですって おかしな話をするのね 季節は春だけよ 春だけでじゅうぶんなの 夏も秋もつまらないわ だってあまり変わらなくなってしまったでしょ 冬は 昔々あったのかもしれないけど どんなふうだったか覚えちゃいないわ
もう10年近く前になるだろうか。 あるネットショップで羽織りものを購入したことがある。 最近まで大事に着ていたが、試しに母が袖を通したところ、温かく軽く大層気に入ったらしい。新しいものをプレゼントしたかったが、とうの昔に廃番になっている。 それで、手放すことにした。 ちょうど、自分用に羽織りものを新調しようと思っていたところでもあり、よきタイミングだった。 先日、別のネットショップで風変わりな羽織りものを見つけた。 袖を通しやすく、軽く、あたたかさが持続し、家庭でも簡単に洗濯できるなどと説明文にはあった(よくあるフリース素材ではない)。 手放せば何かが入ってくる、とはよく言ったものだ。 その通…
だしぬくより だしぬかれるほうが圧倒的日常だから 単語の存在すら忘れていた 思い出したのはきっと 3日ぶりに雪が止んだせいだ 恋のせいじゃない だからきみのせいじゃない ライバルを思い浮かべてブツクサ言うのは 飽き飽きだもの だしぬくより だしぬかれるほうが圧倒的日常だから 単語の存在すら忘れていた 思い出したのはきっと 3日ぶりに風が止んだせいだ
瞬間 世界から色も音も消えた この扉は心ほど重くはなかろうと 押しあけたのが運のつき 瞬間 世界から言葉も時も消えた 足元から白く頭上へと軽く 舞いあがるものに 抵抗はしなかった 瞬間 体から生も死も消えた 天上から降り注ぐ愛を 受けとるだけの器になって 筆者撮影
極端に閉じられた場所(会員制だったり条件付きだったりするコミュ)には、長居できない体質(?)である。自動更新機能にまかせっきりで放置気味のTwitterも、年に数回は、より距離を置くようにしている。 少しでも、新鮮な気持ちでいられるように。 そして、目が曇らないように。 短期入会と長期休(退)会を繰り返すこともある。 どんなに雰囲気がよくても、閉じられた場所特有の空気感はあまり得意ではないのだ。 小さなぶつかり合いや、見えるか見えないかの嫌がらせもある。 無論、それは何もSNSに限ったことではないが… 鈍感力と敏感力を程よく携え、その場にいたりいなかったりする。 スイッチを切るように「何もなか…
「あんなやつ…!」と口走ったあと 「もうね、とんでもなく誰より幸せになってしまいやがれ!」 そう付け足しておく 呪いの言葉より愛の言霊を 愛の言霊より心からのハグを 空想だけでも伝わらずとも 自己満足であっても傷ついても たとえばほんのひとときであっても 取り繕ったように映ったとしても
息を殺せば愛は死ぬよと 黙り込んだあたしに告げた だったらなんと伝えよう つまらない言葉でもとっくに滅びた言葉でも きみにあげればよかったと 愛を殺せば心は消えると 言葉を探すあたしに告げた だったらなんと伝えよう つまらない物語でもとっくに滅びた言葉でも きみを紡げばよかったと 心を殺せば楽になるのは 都市伝説だときみは言った だったらなんと伝えよう とっくの昔に滅びた言葉で
写真を見てひとめで気に入ったのだ。 確かに安くはなかったけど、えいやっと思い切って色違いで買った。 数年前のことである。 あまりに気に入って着倒しているものだから、少々傷んできた。 いろんな街に一緒に行ったな、などと感傷的になっている場合ではない。ただでさえ手持ちの少ないアウターである。 文字通り擦り切れる前に、新調しようと思いたった。 だが、ファッション業界(?)の流行り廃りというものは、かなりのスピードである。 すでに廃番になっていた(T_T) 再販売してほしいと願うばかりだが、こればかりは何ともならない。 代わりがきかないものには、執着しがちである。 モノに対しても心情においても。 そう…
明度 - にこやかに、トゲを含んで。
あなたが壊れてわたしを忘れたのは あなたにとっては幸いな出来事です ああそれとも壊れたことにしておけば どちらも傷つかない なんて思いやりたっぷりな身勝手さなのでしょう あなたが壊れてわたしを忘れたのは わたしにとっては幸いな出来事です ああそれとも壊れたことにしておけば どちらも傷つかない なんて思いこみたっぷりな身勝手さなのでしょう
土曜なんていらない 家に帰りたくない日、そんなことを考える 日曜なんていらない 誰も帰ってこない日、そんなことを考える 時は巡り月は巡り季節は巡り それでもたまに「いらない」と心がざわざわする 懐かしい苦さを伴いながら
パスタのまとめ買いをした話を、どこかに書いた(検索してみたがここではないようだ)。 物価が上昇する前だったので、そろそろ底をつく。 年に一度強、という割合で我が家では事足りる。早速近いうちに取り寄せねば。 以前、友人が「お米を切らしたときや、自分だけの家ごはんの日はパスタを主食にするのよ」と教えてくれた。 そういった発想がサラリとできてしまう人で、融通の効かない筆者にはそれすら眩しかったものだ。 何かの食事制限がある方にはおすすめできないが、保存食としてのパスタ…非常時に水や熱源が使えるのか?という問題はあるにしても…ここは選択肢のひとつに数えておきたい。 同様に、餅も保存がきくのでおすすめ(…
欲しいもの、叶えたいもの、全て見失った。 買うつもりのないスイーツ、まだ野菜庫にどっさりある野菜たち、なのに目に飛び込めば手に入れたくなる。 カゴに入れては出し、出しては入れ、そんなことを繰り返す自分に苦笑し、ネットスーパーに頼ればよかったかと思うのはこんな折り。 願うこと、祈ること、全て忘れ去った。 神聖なる場所で、それでもなお頭を垂れている。何もいらないのです、と。 注意報も警報も何も、出ていない日。 鳥居をくぐるといつの間にか、小雨や強風に見舞われるようになった。 かみさま。 生きていることに感謝します、とだけ。 釘付けになる空も、釘付けにする人も、いつかは気体になる。 かみさま。 正直…
以前、こんなことを書いた。 sa-la-sa-i-poet.hateblo.jp+++ 確か、実践ではストレッチポールを使う軽い運動もあったように思う。 筆者自身、ここ数年かまぼこ型のストレッチポールにほぼ毎日のっている。「参加」記事より2年ほど遡る頃からだ。 これが慣れないうちは、仰向けにのるだけでも怖いし背中と言わず腰と言わず痛くなる。 柔らかいタイプを選ぶべきであった汗 なので、まずは秒単位でのることから始め、少しづつ長く寝転べるようにしていった。 変なふうに起き上がって脇腹が攣ったこともあったが、それくらいで済んだ。 今は、その固めのストレッチポールの上で眠ってしまう(それはそれでどう…
例えば雨が降るのは 私の周りだけなのだから 閉じ込めるも物語に編み込むも 自由自在だ 例えば空が澄み渡るのは 私の周りだけなのだから 解き放つも夢をあきらめるも 自由自在だ 傘をさすもささぬのも 自由自在だ
チャージャーは有り余るほど、持っている スピーカー専用・スマホ専用・デジカメ用・クリーナー用 こんなにあふれているのに 心のための、とか 感情専用、とか そんなものは存在しやしない 時間が解決するよ、と誰かが呟き 時間は残酷だよ、と誰かが笑う チャージャーは有り余るほど、持っている スピーカー専用・スマホ専用・デジカメ用・クリーナー用 こんなにあふれているのに 「命専用」と書かれたものは ひとつとして見つからない
勝手な生き物です - にこやかに、トゲを含んで。
推しさん目当てで出かけた1本の映画。 作品の中で、推しさんが辿る運命と背負ったもの。予告映像と主題歌のタイトルが解禁になった時点で予想していたとは言え、重く過酷なものだったとだけ記しておく。 空想映画のほうではないです 映画が終わり舞台挨拶イベントが配信され、存分に余韻に浸ったまま劇場を出た。 物語の続きのような雨が降っている。 乾いた涙がまたあふれそうになり、慌てて傘をさした。
ちょうどよかれと あてがわれたのは SNSでもなく劇場でもなく結局は 人生そのもので 終わりがくるまで逃げられない場所 だとわかっているならかえって気楽で だとわかっているからかえって気重で どちらかに傾いて 絶望と希望を繰り返すか塩梅を見つけるか 不器用に歩くだけだこの道を ちょうどよかれと あてがわれたのは SNSでもなく劇場でもなく結局は 人生そのもので
ヘリコプターが怖かった。 まだ学校にもあがらない頃だったろうか。とても低く飛んでいるのか、モーター音が近く迫り、母の手を引っ張って「逃げようよ」と言った。 落ちかかる火の粉、そんな幻影をかすかに覚えている。 轟音が通り過ぎた。何事も起こらなかった。 「帰りましょ」 我が子の恐怖に気づいたか気づかぬか、母はそうっと握り返してくれた。 ヘリコプターの機影はどんどん豆粒のように縮まり、音がまだその場を満たしている。 ヘリコプターが怖かった。 轟音が通り過ぎてもなお、怖かった。
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それは とても幸せなことだ 生きていて 指先の届く未来で 嬉しいことを見つける可能性に 満ちあふれているのだから ランキング参加中詩
ほんの体温より高めの 湯に浸かる 免疫力が高まるとも 気分が明るくなるとも 言われている それでいくらかは信じてみたのだった 何もない日 ほかほかたぷたぷ うたうたのさのさ ほんの体温より高めの 湯に浸かる 珍しく 悲しいことが何もなかった日 ランキング参加中詩
滴る思い出は だがしかし誰かのもので 滴る響きは だがしかし虚空の砦に 滴る景色は だがしかし水面(みなも)にけむり 苦いも苦しいも大差なく 痛いも忌みも忘れ去る だがしかしいくるものなり だがしかし死にゆくものなり ランキング参加中詩
すくすくもりもり。 作業机の上、PCの向こう側に小さな森ができた。 初夏が近づき、手元まで風が訪れるから、小さな森も小さく揺れる。 何も考えたくないほどくたびれて、 何ものも縦にだって横にだってしたくなくて、 それだのに、 水が足りてないかな 光はどうかな、やさしく…優しさを忘れてなかったかな はたと我に返っては 小さな森に感謝する すくすくもりもり。 作業机の上、PCの向こう側に小さな森ができた。 初夏が近づき、手元まで光が訪れるから、小さな森も小さく揺れる。 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑記
32通のメールが 振り分けられている ご丁寧に “彼女の嫌いな愛の言葉” なんて名付けられたフォルダに 届かないから即座に戻ってくる 戻ってきては振り分けられる 送信箱のは捨てるけど フォルダはいつまでも捨てられない 喧嘩もだいじ 笑い話も大切よ そんな夢物語は いつかあたしたちの間で 何もかも虚しくなった 32通のメールが 振り分けられている ご丁寧に “彼女の嫌いな愛の言葉” なんて名付けられたフォルダに ランキング参加中詩
新年度になり、何がどうしたというわけでもないが、自分用の弁当を作るようになった。 簡易的な容器に簡単な昼食を詰める。それだけのことだ。 冷凍食品を気まぐれに選ぶこともあるし、生真面目に野菜炒めをこしらえることもある。 朝食の片付けの前に、ささっと。 何かのついでに。気が向けば。 だから、決して毎日ではないし。 だから、ちっとも無理はしてないし。 だけど、やっぱり(持ち歩くわけではないが)弁当箱が欲しくなる。 そこで琺瑯の保存容器を買うことにした。 電子レンジにかけることはできないが、直火で使え冷凍もできる。弁当箱として使わない日は、茹で野菜なんぞを入れてもいい。 これでは、ものを増やしているの…
包丁で切り刻んでいると 興奮してくるの 人生で最後に刻んだのは なあに? そっと尋ねた意地悪なわたし それには応えず ままごとのお鍋をスプーンで混ぜている ほおら寒いねえ、シチューにしよっか 初夏の陽気だと どこかから天気予報が流れてくるのに あなたの中ではいつも冬だ 人生で最後に煮込んだのは なあに? そっと尋ねた意地悪なわたし ランキング参加中詩
先日、夜遅くに強い揺れに見舞われた。 ちょうどベッドに入ったタイミング。マットレスの反発かとも思ったのだが、様子がおかしい。 寝室から廊下へ移動、壁に体をピッタリつけて座り込み頭を守る。すぐに、長く強めの揺れがきた。 熊本地震のことがフラッシュバックし、体がぎゅうっと硬くなっていくのを、なんとか呼吸で調え(これで脈拍や血圧も安定値に近くなる)、揺れがおさまるのを待つ。 灯りの場所、非常食の場所、非常用トイレの場所、食器は引き出しの中だから大丈夫、洗って伏せたままのも心配なし、スマホはフル充電しておかねば…近県の友人は夜勤だろうか、などと思い巡らせているうちに揺れが落ち着いてきた。 落ちたものも…
もういいよ、の投げやりも もういいや、の優しさも もういいの、の憐れみも もういいね、の許しも 声色ひとつで変わるんだってさ 逆の意味にね
途中から、よくわからなくなって中断していた。 フランス語講座の話である。 「初心者講座ではあるが、一度は文法を通ってきた人向け」ということで、初めてフランス語に触れる者にとっては、少々ハードな内容だった。 それでも半年くらいは続いただろうか。 今は、読めるようになれば、という低めの目標設定をして、寝る前の僅かな時間にテキストを読んだり発声したり。そうこうしているうち、いつの間にか形容詞まで進んだ。 努力も頑張りも、そこにはない。あるのは、好奇心と習慣だけ。 ランキング参加中雑記
植物を年越しさせ、更に 花を咲かせる ささやか であるが、 詩人さんにとっては、難題である😅 水だけで育つように改良された植物 の 存在を知ったときは、文字通り 小躍りした 春から初夏へ移る頃 小さな蕾がついて 小さな花が開いた 美しく儚く だけども、 強くて強くて また生きていける まだ歩いていける、と 思うのだ ランキング参加中詩
ブログ(三つ運営中)でもSNSでも詳しくは触れていないが、自分ごとではないこと(平たく言えば家族ごと)が、そこそこ渋滞している。 共に暮らしていれば互いにもっと「渋滞」していただろうから、風通しというか見通しは明るくはないが暗くもない。 ただ、代理で行う手続きは結構やっかいだ。 関係性の証明、筆者自身の証明(マイナカードが役立った)、何枚も書いた委任状、何本もかけた解約電話、スマホで受ける未知の電話番号(以前にも書いたが役所の担当部署ということが多かった)など。 ことが起こった頃、一気に体重が落ちた。 不思議と風邪もひかず、大きな体調の変化もなかった。緊張感もあったのかもしれない。 日常は大い…
日常がどれほど空回ろうと、 喉も乾けば腹も空く 季節がどんなにねじくれようと、 花も咲けば葉も茂る あたしがどんなに泣き喚こうと、 あなたは難なく幸せ見つけて あの日のように笑うんだ ランキング参加中詩
すっかりうっかり忘れていた、楽しみな道具が届いた。 グレーターである。これで、根菜から果実までおろし放題となったわけだ。 ミキサーやジューサーを使っていた時期もあったが、作動音が小さくはないし、使うたびに多少の組み立てが必要になるので、故障を機に手放した。 明日にでも、新しい道具をおろそうと考えている。 手始めに、大根おろしをたっぷり作って、ざるそばとともに食すとしますかね。 ランキング参加中雑記
年季の入ったキッチンバサミを手放し、やっと気に入ったものを見つけて取り寄せた。数日前の出来事である。 ところで、「〇〇円以上で送料無料」というサービスがある。 確かにありがたいのだが、車のない我が家からすれば、送料よりも店と家を往復する方が費用がかかることがほとんどだ。 ある程度まとめての購入を心がけてはいるが、送料はそこまで気にしないことにしている。 キッチンバサミを購入した店は、ある料理家さんのいわばブランド店である。 「ブランド」と言っても、手の届きやすい価格設定がされており定番商品も多い。慌ててあれもこれも!…と買い込まなくていい。 キッチン用品のほかに衣料品も扱っており、サイズ調整の…
汗をかきやすい体質である。夏場は大変だ。1日のうち、何度かは着替える羽目になる。 ただ、去年はあまりにも暑くて、エアコンもそれなりに使っていた。それが影響したのか、年末にひどい風邪で寝込んだのである。 実際、夏場にうまく汗をかけた年は、寒くなっても風邪に見舞われることが少なかったように思う。 今夏も昨年以上の猛暑ではないか、との予想が一部で囁かれている。 対策として、春のうちから軽い運動や入浴で汗をかく習慣をつけるといいそうだ。気分も上々、体も軽くなり、一石二鳥以上である。 もちろん、日焼け止め対策もお忘れなく。 ランキング参加中雑記
また雨になる 耳たぶが冷たくなって 確信した また春が滞る 指先が冷たくなって 確信した 散っても散っても それを見ず ただ くる初夏さえ怖いと思った また雨になる 耳たぶが冷たくなって 確信した また春が滞る 指先が冷たくなって 後めたくも安堵する ランキング参加中詩
お気に入りの青い傘を、猫店主の店で壊してしまう。無論、店主と取っ組み合いの大喧嘩の果てにということではない。 店が終わったあと、二人してコーヒーを淹れ、バックヤードで固いプリンを堪能した。 あまりの美味しさに詩人さんの使い慣れない魔法が発動し、物こそ飛ばなかったがバッグの中で「べきぼき」と不穏な音がした。 持ち歩いていた折り畳み傘に何が起こったか…は、ご想像におまかせする😭 猫そっくりの店主は少し毛を逆立てたが、雨が降らないうちに帰ったほうがいい、と優しく言った。 そんなことがあって、折り畳み傘を探していた。 できれば青くて、できれば日傘にもなって、できれば魔法にも…いや、高望みはするまい。 …
なんのひとつも 生まれこない苦しみを 知り抜いているとは言わぬが なんもかんもと ランキング参加中詩
選びがちな色がある 薄いピンク、桜色と君は呼ぶだろうか スマホカバー ボールペン そして 久しぶりの一筆箋 春でもないのに 夏でもないのに ましてや恋でもないのに 選びがちな色がある 薄いピンク、桜色よと君は笑うだろうか キーケース 淡く溶けるケーキ そして 久しぶりの一筆箋 春でもないのに 夏でもないのに ましてや恋でもなかったのに ランキング参加中ミュージアム
日帰りの旅を計画中である。チケットはすでに予約済み。 場所はいずれどこかで書くとして、とりあえず九州脱出の旅となる。 観光もグルメもそこまでは…というつもりではあるが、それなりに自然の中を散策したいとも思っている(わがまま)。 なんと言っても、駅(目的地の)から歩いていけるのが嬉しい。 ツツジが満開を迎える頃らしい…やっぱり観光なのか😅 少なくとも移動ではないはず 非日常が待っていると、日常も輝きを増す。 例えば、お気に入りの桜の盆栽をダメにしたとしても(枯れた😂)。 ランキング参加中雑記
コトコト煮るのではない。 圧力をかけるのである。ひたすらに。 以前にも書いたが、予防接種の副反応を見越して煮物を作り置きした。 38度近く発熱しそれが下がった頃、大根を煮ただけのシンプルな煮物が美味しく、体調も回復していった。 それ以来、なんとなく不調を感じたらとにかく大根を買ってくる。 生食がいいのだ、という説が有力ではあるが、それだとお腹が冷えてしまう気がして、やはり一度火を通してから食すことに決めている。 大根は、いい。 寄り添ってくれる健気さと芯の強さが、いい。 ※詩と雑記のブログであって、料理ブログではない(念のため) ランキング参加中雑記
わたしの痛みをわたしは知らない あなたの痛みをわたしは知らない わたしはわたしの何を知り あなたはあなたの何を知り わたしの痛みをあなたが知るとき あなたの痛みもまた癒されるか わたしはあなたを知らない あなたはわたしを知らない ランキング参加中詩
ランキング参加中詩
パラパラとおこぼれを あたしにとって愛はそれっぽっちの 飢えるを知らず 乾くを知らず パラパラ降りかかるのを あたしにとって愛はそれっぽっちの 与えるでなく 満たすでなく パラパラ剥がれていく あたしにとって愛はそれっぽっちの ランキング参加中詩
ランキング参加中詩
あなたが立ち止まれば闇は後に あなたが振り返れば光は前に あなたが手を伸ばせば妬みは肩先に あなたがうつむけば愛は背中に ランキング参加中詩
感情がもたついて 足どりまで鉛のようだ 舌はパリンパリンに乾いて 愛を歌うことも忘れ 灰色に染まる景色 それでもまだあなたを忘れられない なのにまだあなたに会いたい ランキング参加中詩
日の出前はとても寒くなるから 上着を忘れないで 寒がりなあなたはいつも そう言って送り出してくれる 早起きは一体どれくらい得なのだろう 今となっては日常でしかないから てくてく歩きながらそんなことを考える 日の出はどんどん早くなり 命もますます駆け足だ 少し広くなったベッドに あなたはまだもぐっているだろうか 朝はまだ寒いとこぼしながら ランキング参加中詩
ちりちりと コーヒーメーカー楽しげに 想ひ人らよ幸あれ夢あれ 祈りあれ ランキング参加中詩
布を裂き紙を裂き ガラスを引っ掻いた そうまでしてようやく 「今日も生きてる」 そう確信する というよりどこかで絶望することに 安心を覚えるのだ 手放すことは日常になり 入れる知識は邪魔になり 乾いたり潤ったりしながら いずれ腐っていくものらしいが 布を裂き紙を裂き ガラスを引っ掻いた そうまでしてようやく 「今日もあたしでしかない」 そう絶望する ランキング参加中詩
もぐりこんだ寝床は あ、と声が出るほど温もりがなかった そうか今日からひとりだった 送り届けもせず 見送られるのも苦手で だから なんとなく片手を上げただけで終わっていった もぐりこんだ寝床は あ、と声が出るほど温もりがなかった やっと今日から自分に嘘をつかなくてすむ ランキング参加中詩
マスクなしで人と会う機会が、ちょっぴり増えた。久しぶりのポイントメイクを楽しんでいる。 ふだんは日焼け止めクリーム程度。そこにほんの少しクリームファンデを混ぜて肌にのせる。こうすると乾燥しにくい。 敏感肌用のものを選んではいるが、外出しない日はメイクも休む。 もともと「しっかり化粧をする」ということを求められる職場ではなかったのと、学生時代もノーメイクか舞台メイク(誇張ではなく舞台に立つ機会がそれなりにあったのだ)。 メイクをしなければならなかったあの頃、あれば飛びついていたかもしれない。 それがいわゆる「ぽんぽんチーク」である。 ラクダ🐪🐪🐪 ではなくて、楽だ。 無添加商品も敏感肌用もあり、…
春のかき消えるように 人が逝くのであれば 涙の乾くを覚えず 季節が差し替えられるように 人が逝くのであれば 哀しみの乾くを覚えず いつか いつかはと とめどなく流れ いつか いつかへと とめどなくあふれ 今年の春をそれでも愛す ランキング参加中詩
愛をうたうとき 少し背伸びする 憎しみを紡ぐとき 少し懐かしくなる 悲しみを編むとき 少しやさしくなる あなたを思うとき わたしは幸せになる ランキング参加中詩
本をひらき耳をすませ 心をひらき全て吸い込んで 口をひらき言葉を澄ませ 心をひらき全て取り入れて いっぱいいっぱいになって ぎゅむぎゅむになって 隙間もすみも見当たらない 見かねて問いただす 満足しているのか本当に 消化不良を起こしているのでなければ いいのだが ランキング参加中詩
愛情たっぷりの食事は チルドできるけれど 愛情たっぷりの食卓は チルドしたら最後 どうやっても元には戻らない 保証するよ その意味ではまだ 感情のほうが救いがあるかも知れぬ ランキング参加中詩
ランキング参加中詩
引っ掻いてもこぼれない 息を吹きかけても散らばらない 愛はそんなものなのだろうか それとも 憎しみが固まったものだろうか 生きるなら愛だけでも 終わるなら憎悪だけでも なのにどちらかだけでも 人は人とならぬよう 宿命(さだ)められている 引っ掻いても傷つかない 息を吹きかけてもこぼれない 愛はそんなものなのだろうか それとも 憎しみが固まったものだろうか ランキング参加中詩
不安をのせ また夢をのせ 風ひとつ吹かないが まあ構わぬとばかり 乗り込んだ 桜を染めそめ 頬を染めそめ 風ひとつ吹かないが まあ構わぬとばかり 空を歩いた 終わりかけたハルト 始まりかけたナツノ 間にまに漂う 風ひとつ吹かないが まあ構わぬとばかり 星を眺めた ランキング参加中詩