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  • みあわせ話。

    イシザキさんは職場の大先輩である。プライベートではステキなダーリンと円満なご家庭を築かれ、リッチでスキのない身だしなみは、皆の憧れの的だ。並の人間ならリタイアを考えるお年になって、なおバリバリの現役。経験に裏打ちされた技術と、威あって猛からずのお人柄で尊敬を集めイシザキさんの言うとおりにしとけば間違いない!職場の全員が、そう思っている。私とて世間的にはもういいトシのベテランであるが、彼女を見ると万...

  • うろんな話。

    細かいことが気になるのが私の悪い癖(©杉下右京)。毎日目にする検索バーのちっちゃい絵にまた、よく分からないやつが現れた。アンタ誰?クリックすると敵の思うつぼなので我慢して、ポインタを乗せてみると小首を傾げた謎の生物の頭上に、オウギワシなる鳥らしき名前が現れた。そもそも鳥をバストショットで描くのが間違いなのだ。小さいスペースなればこそ、翼を広げる姿を見せるべきだろう。(これ↑はカリフォルニアコンドル)...

  • ナカッタ本。

    抽斗から、何かでもらった図書カードが出てきた。ちょうどいい、気になっていた本をこれで買おうと、ショッピングモールの中の書店に向かった。ちかごろは新刊書も古書もネットで買ってしまうので、書店に足を運ぶのは久しぶりだ。私のように無精な不心得者が増えたせいか、街の本屋さんが、次々と閉店しているという。もっと本屋さんに来ないとなア…反省しつつ、背表紙の文字を追う。見慣れない本や、見覚えはあるけどまだ読まな...

  • はれまの話。

    今日はお休み。曇り気味とはいえ、梅雨の晴れ間は貴重だ。本格的な夏を前に、寝具やラグなどの入替えを進め、雨が落ちてこない前に、洗えるものはすべて洗い、干せるものは干さねばならぬ。主婦生活を離れて久しいのに、このねばならぬという感覚は何だろう。何者かに突き動かされるように、しばしバタバタと立ち働いた。洗濯物からフトン、マット、クッション、思いつく限り干した家の中は、ガランとしている。家で過ごす1日は早...

  • ふせいだ話。

    あっ つ~!夏本番にはまだ間があるが、女子高生がちっちゃい扇風機を持ち始めた。そろそろ、全身夏の装いに切り替えてもいい時期だ。白いサンダルを取り出して、玄関のたたきに揃えて置けば、暑さが苦手な私の心も弾む。靴に合わせた軽快な服装で準備をととのえ、バッグを持って玄関を出、廊下を2、3歩…ん?それはほんの少しの違和感だった。いつもなら、もしかしたら気にせず出かけてしまったかもしれない。しかし、その時頭...

  • くろふく話。

    駅前で、同じマンションの人に行き会った。立ち話をするほど親しくはないので、会釈してすれ違ったあとなんかヘンだったな…歩きながら首をひねる。あ、そうだ、服だ!いつもフンワカ、パステル調のブラウスなどお召しになっている人の装いが全身黒だったのだ。つい振り返って、駅に向かう黒い背中をなんであんな似合わない服…?疑問に思ってしばらく眺めたあとあ…お葬式行くんだ…気がつくのにしばらくかかった。さいきんはカジュア...

  • わりこみ話。

    雨は夜になって勢いを増したものの、気温は期待したほど下がらなかった。ムシムシと不快なまま、フトンに入ったせいか、ふだんほとんど見ない夢を見てしまう。夢の中で私は、何かの行列に並んでいた。行列と混雑がムカデより嫌いな自分が並んでいる時点で、夢だと確信しつつ並んでいるとグイッ!右肩に圧を感じて見やれば、中年男性が半身になって、割り込もうとしているではないか。ちょっと!厳しい口調で咎めても、オヤジは明後...

  • こちょこちょ話。

    コチョコチョ…といえば、人をくすぐるときの擬音である。コチョコチョされてくすぐったい感覚を、関西ではこちょばい、またはこそばいなどと称し、さらに、くすぐることをこちょばすと言ったりする。私は幼いころからこちょばがり、つまりくすぐったがりであった。それを知るイモートは、きょうだいげんかで不利になるとコチョコチョ…呪文を唱えつつ、指をクモのように曲げて近づいてくる。その指が触れない前に、すでにゾクゾクこ...

  • どぼんの話。

    ちゃんと予め穴を開けた玉子の黄身が爆発した(→にどある話。)のはなぜか、未だ不明ながら、コーヒーが沈没した理由はなんとなく分かった。カップに引っかける部分↑を、ちゃんとコの字型に折らなかったからだ。そうと分かれば、次は安心して…とならないのが私の厄介なところでだいたい裂いたり折ったり めんどくせえんだよ!くだんのフック部分にしろ、粉の入った袋のキリトリ部分にしろ、5mm幅のチマチマした作業。ほかにも...

  • にどある話。

    起きたら予報通りの雨。朝のコーヒーも例年そろそろアイスに切り替える時期だが、肌寒いのでホットにしよう。カップに引っかけて1杯ずつ淹れるタイプのを、ちょうど昨日、お土産にいただいた。封を切ったコーヒーをいつものマグに乗っけて、お湯をとぽとぽと注ぐ…だばっ!一瞬、何が起きたか分からず、見回すと周囲いちめん、濡れたコーヒーの粉が散らばっている。引っかけが外れて、粉がフィルターもろとも、カップの中に落っこ...

  • ついつい話。

    きっかけは腰痛体操であった。腰痛の原因のひとつは、太ももの裏やおシリの筋肉の硬さ。椅子に腰かけ、片側のヒザにもう片方の足のカカトをのせるストレッチを教わった。歴史の教科書にモノクロで載っていた、中宮寺の菩薩半跏像の要領(→ぼさつの話。)だ。症状に合ったのか、始めて以来、冬も腰痛が出ない。他にも思わぬ効果があって、このポーズだと姿勢がよくなる。パソコンに向かうと、ついつい猫背になって、どんどん近づい...

  • がっかり話。

    年がら年中同じものを食べて飽きない私が、いつになくこのCMに心を動かされ、食べに行く気になった。歩いて行ける場所にある、というのが最大の動機ながら、いずれにせよ珍しいことではある。ガラスのショーケースの前に立つと、お、あるある。店内でお召し上がりですか?暑い陽気に持ち帰ると、砂糖衣がベタベタしそうだ。ハイ アイスコーヒーと…せっかくだから、クリームが盛り上がったのを選んで、飲物と一緒にトレイに載せて...

  • ふさくの話。

    朝のテレビは旬の梅仕事特集。かねがねこの言葉に無用な反感を抱き(→しごとの話。)な~にが梅仕事か!大層に言いおって…ブツクサ言っていたのは、要はネタミである。手入れの悪い実家の梅の木に、毎年バカスカ生る実の始末を私はもうシンドイから…ギブアップした母に押付けられ、梯子に上ってもぐところから加工まで、シブシブやらされている私には、1キロや2キロの梅を買ってきて、優雅に行うテレビの梅仕事が羨ましい。自家...

  • ともだち話。

    マイド~!勝手知ったる実家の勝手口を、いつものように入っていくと、なんだか様子がおかしい。茶の間がやけに薄暗く、静かなのは、テレビが点いていないせいかと思ったら…うわっビックリした!何?!なにって…なんにも…おばーちゃんはそう言うが、このドンヨリした顔つき、何もないはずがない。聞けば、もう何年も会わないお友だちが亡くなり、連絡があってから、ずっと泣いていたらしい。一夜明けて、さすがに涙は引っ込んだも...

  • ちちのひ話。

    実家住まいのころは、父の日でも何もしなかった。母の日にカーネーションで喜ぶ母と違い、父はそういうことをわざとらしい、と嫌った。ゴルフシャツだの湯呑だの、贈るようになったのは、実家を離れて以来である。それというのも、母の日のプレゼントのカタログなど見ると、巻末付録的に父の日のプレゼントが載っておりオトーサンにも何か送っとくか…ついでに注文するようになったのだ。なにしろ物心ついてから、父に何かやったこ...

  • かふぇいん話。

    どうもこの2、3日、体調がすぐれない。朝の目覚めは悪くないのに、身体を起こすと鈍い頭痛がする。疲れても、睡眠時間が足りなくもないし、肩だって凝っていないのに、なぜだろう。今日はまた、とくにひどくて、ガンガン耳鳴りまでしはじめた。ああ…せっかくの週末 棒に振るのか…頭痛薬を飲んで、さっき抜け出した寝床にポフッと身を投げたらこの痛さ…旅館痛に似てる…むろんそんな病気は無い。私が考えた病名だ。朝食にコーヒー...

  • 5せんち話。

    応対していた来客が帰られて、湯呑など片づけているとすすすみませ~ん!先ほどすまして出て行ったお客様が、えらく取り乱した風に戻ってきた。お忘れ物ですか?いえ…あの~…ガムテープを10センチ…ハイ?いや、5センチでいいです いただけませんか?何が何だか分からないが、事務室に戻って、だいぶ残り少なくなったひと巻を見つけあの~ これで足りますでしょうか…ありがとございます~ チョットここお借りして…さっきまで...

  • おあいそ話。

    アナタ いったい何やったの?あんまり近所で揉めちゃダメよ~昨日の記事(→ぷいっと話。)を読んで忠告された。事の起こりは、ある日の夕方の駐輪場。帰宅した私がいつも停める場所に来てみると、コンクリートの床一面がびしゃびしゃだ。たっぷり5台は停められるスペースに、斜めに停めた黒い自転車を、リタイア早々という佇まいのオッサンが洗っているのである。見渡しても他に空きスペースはない。しかたなく、バケツの水を盛...

  • ぷいっと話。

    駐輪場に入ると、先客がいる。70代くらいのオジサンだ。オハヨウゴザイマースたぶん知らない人だけど、礼儀としてあいさつした。こういう時、高齢男性の反応は鈍い。…はよ…す…モゴモゴ口ごもりながらでも声が出ればいいほうで、多くは無言で会釈。無視ならいいほうで、ひどいのになると何のつもりか、こっちにアゴを上げて見せるヤツもいる。あたしゃアンタの子分じゃないよ!ああいうオヤジはどうせ、家で妻にイジメられている...

  • ねこだま話。

    年に何度か、所属団体の関係で、講師みたいなことをする(→はいはい話。)。能力よりも、人前で上がらない度胸だけを評価されての大抜擢から、もう5年以上経つ。経験というのはありがたいもので、ピンチを切り抜ける悪知恵だけは身についてきた。そのひとつがハデな服を着ること。講座は実習を含むので、受講生が作業をしている間、講師は通路を往復して、うまく出来ない人を助けなければならない。困っているとき、パッと見つけ...

  • タイマー本。

    自慢じゃないが私はズボラである。同年輩の女性の生活をよそながら窺うかぎり、私ほど横着な人はまずいない。好きなことは夢中でやるが、やりたくないこと、ことに家事に関してはまったく不熱心で、子供が独立して家を出て以来、その傾向は昂じる一方だ。小学3年生くらいの子どもが、オバサンの身体を借りて、好き放題に暮らしている、とご想像いただくとちょうどいい。とはいえ、ずっと10才ではひとり暮らしが立ち行かない。往...

  • かたかな話。

    晴天の週末、大物を洗濯した。パリッと乾いたシーツを胸いっぱいに抱え、顔をうずめて息を吸ったらス―… ぷはァーなんともいえない幸せを感じるが、取り込んだ洗濯物の山を見てあーあ…これを全部畳むのかと思うと、ちょっとウンザリ。ひとり暮らしは気楽だけれど、いいことも悪いことも、自分以外に他にする人はいない。気を取り直して山の傍に座り、1枚ずつ畳み始めた。バスタオルに枕カバー、布団カバー。角を合わせてパタパタ...

  • ばれーの話。

    昨日の記事?(→しとつの話。)を読んだイモートからそういえば上履きの名前 なんでカタカナだったんだろね?言われて思い出した。われわれの小学校の上履きは白いバレーシューズ。(バレーボールとは関係ないらしい)この甲に渡ったゴムに名前を書く決まりで、シマヅカ君同様、私の上履きにも、イモートのにも、カタカナで名前が記されていた。ホントだねエ なんでかねエしばし姉妹で頭をひねったところあっ!でも ドンちゃん...

  • しとつの話。

    出先で定食屋に入った。印刷のメニューの他に、手書きの「お品書き」が壁に貼ってある、いい感じの店だ。豚ツョウガ焼定食ガシシリ!スタミナ定食読んでいるうちに、なんだか小学生に戻ったような、懐かしい気持ちになった。ここの店主も「ツ」と「シ」の書き分けが苦手な人のようだ。とても不思議なのだが、「ツがシのようになってしまう」人は、同時に「シがツのようになってしまう」のは、どうしてだろう。たまには「ツはシのよ...

  • まめひく話。

    ここのところ毎朝…ごーりごーりごーり ごーりごーり…不本意ながらコーヒー豆を挽いている。せっかちな私がヒマ人の真似をしているのは、豆と粉を買い間違えたから(→にふんの話。)だ。わずか2分の作業で仏頂面している原因は、面倒くささに加えてコーヒーミル↑のせいもある。上部の金属のお碗に豆を入れ、ハンドルを回すと木製の抽斗に粉が溜まるしくみの、ミルといえば万人が思い浮かべそうなタイプのこの道具。たまたま持って...

  • きがつく話。

    今日も今日とて日課のテレビ体操(→はつらつ話。)。ユウウツな日も、眠れなかった朝も、この時間はせいぜいハツラツと手足を動かす。…大きく胸を開いて 両手を上に…天井に視線を上げるとあ あんなとこにホコリ…ふだんあまり見ないところが見えるがもういちど上に…あーあ きったねえなア…今はいかんともしがたいので、体操を続行する。首の運動です 左右にねじりましょう…横に目をやればあ!今日返さないと!忘れていた図書館...

  • ころころ話。

    玄関を出てバッグから鍵を出しているとき、足元のコロリと黒いものに気づいた。ダンゴムシである。動く気配はなく、どうやら死んでいるらしい。またか…暖かい季節になると、ときどきダンゴムシの死骸が、ドアの前に落ちている。たくさんではない。ひとつ取り捨てたあと、気づけばまたひとつ、という感じである。最初から死んでいればここまで来られるはずがないから、どこかからわざわざやって来たわけだ。なぜ彼らは、わが家の玄...

  • けいほう話。

    ♪びーんびーんびーん… びーんびーんびーん…♪胸をギュッと掴まれるような警報音。ちょうど起き抜けで、カーテンを開けてまわっていた私は、とっさにしゃがみこむ。今いる部屋はリビングと違い、書棚がたくさんあって危ない。どこで何が起きているのか分からぬまま、仕事机の下にもぐりこんだ。しばらく周囲の様子を窺ったが、揺れ出す気配はない。下から手を伸ばし、机の上を探ったら、運よくスマホをつかむことができた。能登で震...

  • みつひこ話。

    せんに衣更えは済ませたが、うちで洗えないものはクリーニングに出さねばならぬ。タンスからコート類を出しながら、来年も着るかどうか、厳しく吟味する。コレ… どうしようかな地味なベージュのハーフコートに目がとまった。モノに名前をつける癖のある私は、口には出さねどこのジャケットをミツヒコと呼んでいる。この人↑である。正確には人ではなく、演じている役。サスペンスドラマの金字塔、浅見光彦シリーズの主役であるアサ...

  • けんみん話。

    支払う住民税は僅かなれど、私とて県民のハシクレだから、毎月県民だよりなる冊子が届く。地域のイベント、各種のお知らせ。文化財や万葉集がテーマの連載があるのも、土地柄であろう。子供が小さい頃は予防接種や検診、移動図書館のお知らせなど、熱心に探したが、今は読むところもぐっと減った。自分に関係あるような、無いようなページをペラペラとめくる。ほお… 6月はシカの愛護月間 か…そのすぐ横に目をやるとあ…狩猟免許...

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