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米の高騰の責任を農水省と農協に押しつけるのは、一種の陰謀論に近い。
プレジデントオンラインに、米の価格についての、対照的な記事が出ていた。 一つは、例のキヤノングローバル戦略研究所の山下一仁氏によるもので、「米の値上がりの責任は、農協と農水省にある」という、相変わらずの主張である。 president.jp もう一つは、経済評論家の加谷珪一氏による、「農協と農水省を叩いても米の値段は下がらない。値上がりは、元はと言えば日本人の米離れによるものだ」という主張である。 president.jp どちらもそれなりに長い記事なので、全部読むのは大変だが、両方を読んだ身としては、加谷珪一氏の主張に軍配を上げたくなる。 そもそも、山下一仁氏は、元農水省のお偉いさん(局次長…
大丈夫か? キヤノングローバル戦略研究所(後 地球温暖化は嘘でホッキョクグマは増えている説)
キヤノングローバル戦略研究所から出ている論で、もっとひどいのは、やはり研究主幹である杉山大志氏の、地球温暖化否定論である。ちょっとググると、無茶苦茶な意見がいっぱい出てくる。例えば、「ホッキョクグマはじつは増えている」とか、「太平洋のサンゴ礁の島々は、実は沈んではいない」といった類である。 ikuhosha.co.jp 実は、彼にとって地球が温暖化しているかどうかは、どうでもよいのである。地球の沸騰化が続いている昨今は、さすがに温暖化を真っ向から否定できなくなって、EVとか太陽光発電の普及を槍玉に上げていることからも、それがよくわかる。考え方としては、「中国が嫌い」→「中国は、太陽光発電やEV…
大丈夫か? キヤノングローバル戦略研究所(前 米不足の原因は、政府の減反政策説)
2024年8月、スーパーの棚から米が消え、令和の米騒動と話題になっている。原因は、地球温暖化による、大雨や高温被害による米の不作(供給不足)というのが一般的な見解で、これに加えて、インバウンドによる観光客の消費(需要増)が輪をかけているという。 ところが、これを否定するような意見が、プレジデントオンラインに出ていた。 president.jp 著者は、元農林水産省の幹部職員だ。米不足の原因は、政府による減反政策の行き過ぎであって、もっと米を作れば、米不足になることはないという。それは、そうだろう。だが、それは机上の空論に過ぎない。 政府が、減反政策をするには、はっきりした理由がある。日本人が、…