2009年3月古巣へ帰還
ちょうど3年ぶりに尾羽打ち枯らした風体で元の4畳半一間の木賃住宅に舞戻ることになった。何やってんだろう、と言われかねないので古い友人には連絡を取らなかった。一年分の生活費は持っていたのですぐにはタクシー稼業に戻らず、近隣の市の市展に応募してその賞金を狙おうと考えた。ところが驚いたことにどこの市展でも予選にも入らず選外で片づけられた。それでどんな作品が展示されているのかを確かめに行ったら愚にもつかないものばかりだった。このことを後にある画廊の主人に話したら、市展程度では審査員がみんな自分の絵画塾の生徒の作品に一票を投ずるのが常套だから、審査員に繋がっていなかったらまず入賞は無理でしょう、と言われた。どうでしょう、その審査員の一人をご紹介させてもらいましょうか、とも言われた。僕はもう日本で創作活動をするのが馬...2009年3月古巣へ帰還
2025/02/23 21:04