【本】夏目漱石『こころ』~罪と死の影を抱えながら~
1、作品の概要 『こころ』は、夏目漱石の長編小説。 初出時は『心 先生の遺書』であったが、後に改められた。 1914年4月20日~8月11日まで、朝日新聞に連載。 1914年、岩波書店から刊行された。 『彼岸過迄』『行人』に続く、過去三部作の最後の作品となる。 新潮文庫版は2016年までに718万部売れており、文学作品として日本史上最も売れた作品。 *写真は集英社文庫版で、イラストはデスノートなどで有名な小畑健が担当している。 2、あらすじ ●上「先生と私」 「私」は鎌倉の海水浴の折に先生と出会い、家に遊びに行くようになる。 妻帯者の先生は定職を持っていなかったが、余裕のある生活をしていた。 …
2023/01/20 17:36