マイケル・ハドソン「超帝国主義」p.76
これらの出来事は、世界的な関税と切り下げ戦争の引き金となった。イギリスは金為替本位制を放棄し、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランドといった北欧諸国、ポルトガル、ギリシャ、エジプト、日本、イギリスと主要な貿易関係にある南米諸国、そしてイギリス連邦がそれに続いた。これらの国々は事実上のスターリング圏を形成し、原則的には、米国とフランスに代表される金本位制の国々に対抗して国際経済力を逆転させることが可能であった。しかし、金に従属し続けるよりも、それに代わる手段であるペーパースターリングが世界の大半に受け入れられるようになったら、この金塊は何の役に立つだろうか。その可能性が、英仏と英米の…
2023/07/17 01:36