(本話の量は文庫本換算7P程です。)緊張を掻き立てない緩やかな静けさの中を、冷房の風は人が気付かないように優しく巡って、明かりは視覚を刺激をトーンを抑え、色合いはシックな、精神神経科の診察室だが、多摩の街外れの山裾に有るこの建物の外では、蛙やセミやたちは、目の眩む銀色の太陽のエネルギーを吸収したかのように騒いでいることだろう。そんな身の回りの自然の事柄ですら、人はどの程度捉えられているというのだろう?...
(本話の量は文庫本換算2.5P程です。)①深夜のタクシーで|ヤッちまった!仕事での怖い話体験談三つ新人営業マンのAさんは、接待が上手くいった後、終電を逃したためにタクシーに乗って自宅アパートを目指していた。酔った身体で、フカフカの座席で、仕事が上手くいったことを思い浮かべて酔いしれていると、いつの間にか寝てしまって、気付くと、運転手さんが運転席から後部座席のAさんに振り返って呼びかけていて、窓を見ると、自...
(本話の量は文庫本換算2.5P程です。)俺と友人のA(28歳・大学時代の同級生・俺とは違う会社の社員)は、二ヶ月に一度くらい、二人で飲んでいるのだが、飲みはじめて二時間程経ち落ち着きを見せ始めた今、最近副業にと怪談youtubeをはじめた俺は、Aに「何か怪奇体験談でもない?」と尋ねたところ、「そうだな…。俺はもう肝試しをしないと決めているんだけど、その原因となった出来事が有って…」と言ってから、奇妙な話しをはじめた。...
(本話の量は文庫本換算2.5P程です。)俺(男・会社員・29歳)は最近、怪談youtubeをはじめたが、今も交友の有る大学時代の友人Bが「同級生Aは霊感を持っているよ。見せてくれるようお願いしてみるよ」と言ってくれたため、同級生Aと飲むことになった。池袋東口の雑居ビルに有る個室居酒屋にて、男三人、友人Bが仲介のような役割を果たしてくれながら、料理とお酒を挟んでしゃべっていると、俺と同級生Aの距離も縮まったので、いよいよ...
(本話の量は文庫本換算3P程です。)或る夏の深夜。俺と同僚は、サウナのような夜道から避難するかのように、涼しい居酒屋にて仕事の愚痴や面白さなど語っていたが、そろそろ話しも尽きたので、プライベートな話しへ移った。「怪談ユーチューブをはじめたいんだって?山村から聞いたよ」と、おしぼりをくるくると手遊びしつつ、同僚は俺に尋ねてくる。個室ではないものの、四人掛けのテーブルを、木枠で床から天井まで覆っているため...
(本話の量は文庫本換算1P程です)同僚Aは奇妙な能力を持っている。例えば、彼が遅れて参加した飲み会にて、好きな料理の皿に付け合わせの野菜しか残っていない時、誰が最後に手を付けたとか、誰がみんなよりたくさん食べたとか、見事に当てた。過去を探る能力?|残滓の恐怖?同僚Aの異能【怖い話・体験談・超能力】そんな同僚Aの奇妙な能力は、社内でもまあまあ評判だったため、もしかするとと周囲は競馬や株式投資を勧めたが、結果...
(本話の量は文庫本換算4P程です。)或る休日の深夜。僭越ながらストーリーを制作させていただいていると、晴れの出社時に見た桜やら帰宅時に見た夜桜等、画像によって広がるストーリーの一面も有るのかな、と。それで、生成AIのGeminiに制作していただけるのか?試してみました。静かな深夜に、生成AIにそうじゃない、それは想像以上だなんて思いつつキーボードをカタカタと…。テーマとしては、桜の幻想的なイラスト。俺の記憶とし...
(本話の量は文庫本換算4P程です。)或る休日の夜。僭越ながらストーリーを制作させていただいていると、画像が有れば広がるストーリーの一面も有るのかな、と。それで、生成AIのGeminiに制作していただけるのか?試してみました。そろそろ夕食時なんですけどね…。テーマとしては、新宿の街の幻想的なイラスト。俺の記憶としては、新宿東の街外れ、新宿西の街外れ、高層ビル群のザ・副都心の風景、薄汚れた飲み屋街など、新宿テーマ...
(本話の量は文庫本換算6.5P程です。)思えば、この奇怪な戦いのはじまりは、学生時代に多摩の山奥にて『あれ』を目撃したことによる。18時の今、俺(稲岡良仁・29歳・多摩共立大学講師)は一人、3Fのこの研究室のデスクに座っていると、窓からは、手前に広い大学キャンパスと各棟、その向こうに中小ビルの混ざる住宅街、その向こうに中心街の高層ビルやデパートのビル、そしてその向こうには山々、多摩の街が遠く夕日に染まっているの...
(本話の量は文庫本換算4.5P程です。)或る秋の深夜。俺(麦倉行・警察官・29歳)は後輩と、灯りの消えた多摩の一大都市の古い繁華街を、自転車パトロールをしていた。一車線のアスファルトに、二三階程の低くて古いビルが向かい合って並ぶ飲み屋通りで、深夜営業をする店の前のみぼんやりと明るくて、そよぐ風は涼しくて、夏から季節が移ろうとしているのを感じる。丁度、このくらいの季節だった、この通りであの奇妙な中年男と出会っ...
(本話の量は文庫本換算7P程です)或る平日夕方。都内の予備校にて古文を講義中の俺(米津秀行・29歳)は、寝ている時に見る夢に対する現代日本人と古代日本人の認識の違いを述べた所で、はっとしたのは、以前体験をした不可解な現象の記憶と結びついて、筋の通った答えとなった気がしたからだ。いかんいかん、講義に集中しないと。目の前には、俺の一瞬の間に驚いたのだろう、20人程いる生徒たちのほとんどは怪訝そうだったりぽかんと...
(本話の量は文庫本換算3P程です。)大学の食堂にて、俺と友人の川村と二人、窓に沿ったカウンター席に並んで座って箸を口へと運んでいると、「昨日バイトの面接だったんだろ?どうだった?」と川村は言うので、俺は、面接の時からずっと引きずっている「怪奇現象に遭遇したのかもしれない」という心のモヤモヤに雷のような衝撃が走ってギクリとしつつも、誰かに聞いてもらいたいという思いも有ったため、「面接には行ったが、何か可...
(本話の量は文庫本換算1P程です。)右を選べば左を選べず、左を選べば右を選べず、真ん中を選ぶと良さは無くて…、人生に悩みや葛藤はつきものだが、トンデモな奴は万事に問題なくてさらに幸せになれるはずという答えを出して、実行してしまうものです。全てを解決する策?|何度もあたるスクラッチ【無料短編小説・青春・夢・面白い話】Aさん(男・27歳)は、小説家を目指しながら家庭教師で生計を立てている。これまで、小説を制作して...
(本話の量は文庫本換算4.5P程です。)ここは友人Aの部屋で、今友人Aはシャワーを浴びているが、その隙に、俺は部屋のデスクにて友人Aのパソコンを起動して、盗み見したパスワードにてサインインして、wordアプリを起動して、開いて適当にファイルを開いて、適当に文章の一文をコピーしてインターネット検索エンジンにペーストして検索したところ、やはり!トンデモないサイトが表示されたことで、俺の友人Aに対する長年の疑惑は実証...
(本話の量は文庫本換算1.2P程です。)居酒屋でアルバイトをはじめたEさん(大学生・男・接客担当)だが、或る平日の夕方、店の奥に立っているとピンポーンとセンサーが鳴ったので、客が入って来たようだと思って対応に出ると、そこにはYシャツとスラックス姿のぼさぼさ頭の中年男が立っていて、出て来たEさんに目も合わせず、ブツブツと独り言を言っている。(これは、怖い話というか不思議な話です。)ブツブツの内容を聞いてみる|夢...
(本話の量は文庫本換算2P程です)2XXX年。「機械は単純作業しかできない」という認識は、完全に過去のものとなっていた。例えばものづくりの現場。人工知能を搭載した多種多様な機械たちとそれらに司令を出すやはり人工知能搭載の機械が有って、司令を出す機械に人が目指す成果を入力するだけで、作業方針を策定して多種多様の機械たちに、電波や電線を通じて、策定した作業方針に基づいた動作をさせて、目指す成果を量産した。例え...
(本話の量は文庫換算3P程です。)芋焼酎といえば、臭みも味わいのthe芋焼酎、芋のフルーティな面を強調したもの、芋の苦みを効かせたもの等、現在スーパー・コンビニの芋焼酎を制覇しようとしている俺(三田辰・みたしん・29歳)は、様々に味わわせてもらったが、他にもまだ特徴的な芋焼酎なんて有るのだろうか?今、金曜日の仕事帰りの22時で、最寄り駅を降りたところ。本日も疲れた〜。だからこそ、晩酌のことで心は騒ぎ出している...
(本話の量は文庫本換算1P程です。)就職に伴って、東京多摩地方の或る住宅街に、俺は引っ越して来た。細い小路に沿って古いアパートや戸建てが並び、小路を挟んで向こうは広いビニールハウスの場所。旧農村部かもしれない。引っ越し初日。軽トラに積んだ荷物を部屋へと運んでいると、隣の部屋のドアが開いて同い年くらいの男が挨拶に出て来た。俺も笑顔で挨拶を返したが、何だろう、よそよそしい。その日の夜中、ふと目覚める。寝て...
(本話の量は文庫本換算4P程です。)或る金曜日の深夜2時、多摩の住宅街の駅前に有る交番、22歳会社員の男が俺(麦倉行・警察官・29歳)に「奇妙な女にお金を脅し取られている」という話しを終えると、またシンと静まり返った。交番前には、車のあまり通らない四車線道路の左右に中低層マンション、アパート、戸建てが並んでいて、小さな飲み屋やコンビニ、スーパー等混ざるが、もう終電後で人通りもあまり無く、店たちもシャッターを...
(本話の量は文庫本換算7P程です。)過去に体験したことが、自分にとってのみならず社会にとっても重要な出来事だったのかもしれないと、後々思い知る場合も有る。勘違いだと思って過ごして来た怪奇体験についても…。―俺(米津秀行・22歳・多摩地方に有る大学の学生)は、興味本位で付いて来た(有り難くもあるが)友人の白壁と共に小道に立って、俺の自宅アパートのベランダを見上げる。ここから見たところ異変もなく、Yシャツやチノパ...
(本話の量は文庫本換算2P程です。)或る金曜日の深夜。俺は仲の良い同僚三人で(それぞれ20代半ばの男・男・女)、オフィス近くの居酒屋で飲んだが、恒例になりつつある怖い話を語り合うノリになったので、三年前に住んでいたアパート最寄り駅やその付近での出来事の話すことにした。「ドキドキヒヤヒヤの怖さは無いけど、或る線路沿いに或る駅や電車等の、ほんのり不気味って感じの話だよ」と俺は前置きして、しゃべった。ー 暗い車...
(本話の量は文庫本換算4P程です。)東京でSEの仕事をしている俺だが、夏休みを得て今、妻と息子とともに、俺の田舎へ車で帰省の途上で、後部座席に、チャイルドシートに座ってよくしゃべる息子と適当に相槌を打つ妻。あと30分程走れば田舎の実家に到着するだろうが、中小のビルの並ぶこの大通り、平日夕方の渋滞ラッシュにはまったようで、この車の前にズラリと並ぶ車たちの流れは遅くて停車も繰り返している。まあ、渋滞もまた良い...
(本話の量は文庫本換算6P程です。)冬の灰色の空の下、寒い風の通り抜ける、多摩の或る雑木林。深さ2m程の穴の中で、発掘作業員が、硬い刷毛で湿った土を払って古い石像の顔を詳細にしていく程に、穴を覗いている俺(稲岡良仁・29歳・多摩共立大学考古学科講師)の全身を走る、戦慄を伴った冷たさは、より強いものとなっていった。この石像の顔立ちを、どこかで見たことあると思っていたが、間違いない、あの絵だ。大学の時、友人が自...
(本話の量は文庫本換算11ページ程です。) 或る夏の夕方。俺(米津秀行・27歳・プロ家庭教師)は、仕事のために次の家庭へと電車に乗って、ドア横に寄っかかって立って、ドア窓からぼんやりと景色を眺めていた。高架を走っており、地平線へと広がるオレンジに染まった多摩の平野を、見通せる。住宅街やスーパーが広がって、四車線の大通りが線路に沿うように左右に伸びて、所々で線路に向かう大通りと交差する。大通りから、細かな一...
(本話の量は文庫本換算2P程です。)春休み、俺(稲岡良仁・大学生)は多摩の或る山奥へと天体観測に来ていた。東西南北地平線へと折り重なる山々と茂る木々の大海原のようで、そんな大海原を縫うアスファルト沿いに、俺の泊まっている宿が有って、庭の桜の木は、緑の波間にピンクの彩りを添える。深夜。俺は、片手に持てる素人レベルの望遠鏡と懐中電灯とともに、一人宿を出て、宿裏の山の頂上への土の小道を、三十分程で登りきった。...
(本話の量は文庫本換算0.5P程です。)或る春の日の職場。遠目で、金髪ギャル職員が黒髪にしたことに気が付いた。今まで金髪だったために気付かなかったが、彼女の顔立ちは、高校時代に憧れていた体育教師に似ていると。懐かしさがこみあげてきたし、20代前半には有ったのに今は無い感情か?湧いてきた気もする。その体育教師は10歳年上で恋愛にはならなかったが、でも今同じ職場の彼女となら…。その時。花粉症気味の彼女は、いつも...
(本話の量は文庫本換算0.5P程です。)或る秋の仕事帰り。自宅アパートの吹きさらしの階段を、柔らかなオレンジに染まる空を眺めながら自室の有る階へ登ると、階段を登ってすぐの部屋から、料理中なのだろう、換気扇がゴォォと音を立てて回っていて、カレーの良い匂いが送り出されてくる。秋・夕空・家庭の換気扇からカレーの匂い。実にノスタルジックなシチュエーションに出くわしたものだ。ただし、カレーの匂いは、インドカレー屋...
(本話の量は文庫本換算0.5P程です。)昼休み、オフィスの地下にて、蕎麦をいただく。前に来た時よりも、鰹節のニゲッとならない程度の苦味もパンチに風味は立っている。他店の蕎麦と比較しても、そこがこの店の特徴か?(個人的感想です。料理評論家ではありません。)そう思った時に或ることに気が付く、蕎麦店を比較できる程に蕎麦をいただく頻度が増した、と。20代前半の時はこってりラーメンばかりいただいていたし、麺類に限らず...
久しぶりだと解釈が変わること【無料短編小説・日常・面白い話】
(本話の量は文庫本換算0.8P程です。)春の或日、オフィスで黒カーディガンを着て働いていると、Aさん、Bさん、Cさんや他の人に「色褪せてるね」「新しいのを買えよ」「営業だったらアウトだ」なんて、言われた。俺は「もう夏だから、新しいのを買うのもなあ…」と言って着続けていると、カーディガンのオフシーズンである夏を迎えた。この黒カーディガンは、去年の秋に買って、オフィスでは毎日着て、毎日ファブリーズやリセッシュを...
(本話の量は文庫本換算0.5P程です。)或る昼休み、外出へとエレベーターを待っていると、同じく外出へとエレベーターにやってきた同僚と、立ち話しに。同僚は「暇だ〜」と愚痴るので、理由を尋ねると、「午後の会議に関係部署という理由で参加しないといけないのだけど、発言すべきことも無いし、会議の内容なんて後で議事録を読めば良いだろ?俺が会議の場に居る必要無いんだよなあ」と。エレベーターに乗ってからも同じ調子なので...
(本話の量は文庫本換算1P程です。)或る休日、東京湾岸マンション33階に暮らしはじめた俺(経営者・32歳)は、ベランダ窓の前に立って、まるで青空を飛んでいるような景色を眺めていたが、幅30cm程の透明の玉が一つ、シャボン玉のようにフワフワユラユラとゆっくり浮遊して来たのだ。これは、怖い話というか不思議な話です。何者?|出現!東京湾岸の高層階【怖い話・体験談・マンション】近隣のベランダで子どもがシャボン玉遊びをして...
(本話の量は文庫本換算1.2P程です。)建設現場の警備員Aさん(24歳・男・本業は大学生)は、休憩室で職工さん二人に「所長の悪口」を聞かされていたが、今日初めて来た現場なので話しの要領は掴めないし、緊急要請で来たので朝礼に間に合わなかっため所長の顔も知らない。取り敢えず「所長はハゲている」ことしか理解できなかったもの、現場の人とは仲良くしないといけないと思って、休憩終了時に「ひどいっすね所長」と愛想良く言っ...
(本話の量は文庫本換算2P程です。)ふと目覚めると、カリカリとひっかくような音が続いている。窓の外の街灯でほんのり浮かぶ白い天井もまた目に入るが、音はその辺りから聞こえて来る、そう思いつつ枕元に有るスマホを手に取ると時刻は深夜二時。もうあのカリカリは、無視しよう。これまでの経緯|無視する?深夜のカリカリ【怖い話・体験談・幽霊・アパート】―大学進学のため、このアパート(東京杉並区の住宅街で折れ線一車線の道路...
(本話の量は文庫本換算9P程です。)あくまで筆者の感想ですが、人類がどの程度この宇宙を理解しているのかは、理科学にも顕れていると思っています。それで、中学理科物理分野で、物質は原子が集まって構成されていて、その原子は陽子中性子電子が集まってできていると習いますが、その陽子中性子はクォーク等でできていて、そのクォークは何でできているのかは?未だ現代の物理学では理解されていません。さらに、この宇宙には現代...
(本話の量は文庫本換算2.5P程です。)寒い風の止まない或る冬の深夜。飲み会帰りの俺と同僚(ともに22歳の男)は、お湯割りを飲み直そうと、調布の古い商店街のバーで飲むことにした。奥の薄暗い席に座って早速「そう言えば引っ越すんだって?安いし治安は良いし、余計な出費だろ?」と、同僚に尋ねた。同僚は、おしぼりで拭く自身の手をじっと見つめつつ「俺は物好きじゃないんでね。平たく言うと、知らない間に幽霊と暮らしていたん...
(本話の量は文庫本換算3P程です。)囲炉裏のパチパチいう音と鍋のシュワシュワいう音を聞きながら、窓を通して真っ黒の空から銀色の雪がヒラヒラウジャウジャ止めどない景色を眺めていると、余計に暖かく感じられるのだった。普段東京で暮らす俺(米津秀行・29歳・予備校講師兼フリーライター)は、貯金に余裕が有るわけもないが、憧れの雪国へと気ままな一人旅に来ていた。旅館も多少奮発した。木造の、古くて広くて、天井の高い部屋...
(本話の量は文庫本換算3P程です。)グローバルの現代だが、ローカルな場所にのみ受け継がれているものは多々有る。幻想的かつ怪奇的なものは、特に…。深夜のヴァイオリン|風に舞う遠い遠い記憶【無料短編小説・幻想的な話・音楽】大学入学のために、俺(稲岡良仁)は、多摩地方の農村部に有るこの古いアパートに引っ越して来て、二週間になる。農村部の風景は、丘の点在する広い平野に、田畑や果樹園の広がる場所もあれば住宅街の一角...
(本話の量は文庫本換算4P程です。)或る秋の20時。明日は休日だと思うと、仕事帰りの疲れも心地良く、知らない料理屋を探しに、自宅アパート最寄り駅の一つ手前、多摩の一大都市の駅を降りて、小旅行気分で歩いていた。洗練された中心街|街外れ散歩!灯る古い看板の怪【無料短編小説・散歩・幻想的】駅舎を出てすぐ、南北大通りが走るが、大通りに沿って、高層ビルや大手デパート等現代的な建物は立ち並んでいて、色鮮やかでアートの...
(本話の量は文庫本換算3P程です。)一人飲みも終盤の深夜2時、シンとしたアパートの部屋で、テーブルに並ぶ異銘柄のビール6缶を眺めていると、怪奇現象に禁酒を阻まれた経験を、俺(米津秀行・29歳・予備校講師ならびにオカルトライター)は、思い出してしまった。―禁酒|見知らぬ農村の夢【無料短編小説・幻想文学・笑い】俺は、就職してから毎晩、ビールなら6缶、ワインなら720mlボトルを赤・白1本ずつ、焼酎なら900mlを3分の2くらい...
(本話の量は文庫本換算4P程です。)俺(米津秀行・29歳)は大学時代、一時多摩市に有る木々茂る丘の寮に暮らしていたが、綺麗かつ奇妙な夜景スポットを見つけたのだった。オカルトライターの俺は、その時のことを考察しようと、思い出す。―日常の中の非日常|星降る丘の芋焼酎【無料短編小説・恋愛・幻想的な話・夜景】寮の最寄り駅付近は中層ビルが立ち並ぶ繁華街で、夜には色とりどりの灯りが思い思いに踊っているが、繁華街を抜けて東...
(本話の量は文庫本換算4P程です)大学同窓会の帰り道、秋風に吹かれながら辿り着いた府中駅南口の暗い路地の喫茶店にて、俺(精神科医・32歳)と小田は、きつめのウイスキーをゆっくりと飲んでいた。小田は「留年して俺たちより遅く卒業したお前も、ちゃんと医者になっていて安心したけど、精神神経科医だなんて何かの縁だ」と言ってグラスを口に付けてから、「相談じゃなくて他愛無い話しだから、診察料は取らないでくれ。大学時代に...
(本話の量は文庫本換算10P程です。)生活のために会社員を続けている俺(米津秀行・25歳・ホラー小説家志望)は、終業後のシンとしたオフィスにて、先方からの連絡を待ちながら思い出してみる、あの時のことは小説家になるチャンスだったのかもしれないと。ファンタジーなのかホラーなのか、判別できないあの出来事を。―一年程前の或る深夜。俺は友人白壁(犯罪心理学者になると言いつつ大学院に在籍してイカれた人間の登場するミステ...
(本話の量は文庫本換算5P程です。)高層ビルの合間からスタートした新幹線の車窓だが、住宅街を縫って川を越えて、山々や田が地平線へと広がる風景へと巡った。東京の大学に通う俺だが、帰省先の田舎までは三時間以上の道のりで、これを良い機会として、幼い頃から未解決である自分の不可解な記憶について考察をしてみる。―田舎の家|見知らぬ魚たちが煌めく川【無料短編小説・幻想的な話・田舎】俺は、山間の村で、就学前から高校ま...
(本話の量は文庫本換算5P程です。)或る秋の夜。多摩の街外れのバーにて、男女四人は田舎町の本屋での万引事件について議論していたが、妙な犯人像が浮上したことに、未知への不安と冒険心は掻き立てられた。オレンジのランプが焦げ茶の木製家具や床を照らす、シックな店内の窓際テーブル。俺(稲岡良仁・いなおかよしひと・29歳・多摩共立大学考古学科講師)は、仕事であることを忘れずに「ではあなたたち三人の本日までの行動をまと...
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※無料短編小説は、各見出しで新しい順に掲載しています。 目次幻想的な話・幻想文学・ファンタジー怪談・怪奇・ホラー旅行・散歩・料理・冒険恋愛・青春SF歴史・時代・経済・社会ミステリー・サスペンス純文学日常・面白い話・エッセイ本当にあった怖い話幻想的な話・幻想文学・ファンタジー『通称ナンバーマン』【無料短編小説・ファンタジー・東京・オカルト・文庫本換算4.5P程】『心霊現象?或る古文講師の話』【無料短編小説・幻想文学・怪奇・文庫本...
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