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Pas de Quatre http://pasd124.blog.fc2.com/

花より男子の二次小説サイトになります。特に類と 総二郎が大好きですべてハッピーエンドなります。

読むだけでもの足らず、とうとう自分で書いてしまいました。自己満足の表現不足とは思いますが、楽しんでいただけたらと思います。

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2017/02/11

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  • TIME TRAVELER 183

    それから始まった拷問のような時間・・・・・・几帳がなければ数メートルしか離れてない場所で、2人のあんな声を聞く羽目になるとは・・・。つくしには刺激が強かったのか、すんごい顔して耳を塞いでる。俺も同じく耳を塞ぎたかったけど、「非常事態」に気が付かなかったらヤバいと思って心を無にして座ってた。それにしても、この時代はこんなにもオープンなのかと唖然。親姉妹が近くに居ても気にしないってのは知識としてあったけど、まさ...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~子ども達へ~・5

    「あいつは何を言ったんだ・・・」「・・・・・・総兄の跡を継ぐのは光翔だろうって確認だよ!」「光翔のことは?」「元気にしてるのか、継母に虐められてないかって言ってたわ。でもニヤニヤしてたからマジで心配してるとは思えなかったけど」「虐められ・・・って・・・・・・!」「それは俺がまるっと訂正しておいた!」美涼が気にしていたのは俺の跡を継ぐ者のこと。そして「自分が西門の血を継ぐ人間だと言うことを忘れるな」と言ったそうだ。そ...

  • TIME TRAVELER 182

    「帝の侍従達とは几帳を立てて仕切りますから問題ないと思いますわ。それに現在わたくしに付いてる女房達は別室に行かせますからご安心を🧡」「・・・・・・・・・」「ホ、ホントに?!」なにを安心したらいいんだっ!!「本来なら更衣であるわたくしのところに帝がお出でになることはないのですが、今日はそのように文が届いたのですもの、わたくしがお願いしたことじゃありませんわ」「・・・・・・・・・」「えっ💦えっ💦でも、私がここにいちゃ不味...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~子ども達へ~・4

    あの話を2人にしてからというもの、光翔にはあまり変化がなかったが、一颯はどんどん無口になっていった。家族との食事に来なかったり、部屋に閉じ籠もったりするものだからつくしが心配して廊下でオロオロするばかり・・・「そんなに心配するなって・・・大丈夫だと言ったのはお前じゃねぇか」「そうだけど・・・思った反応と違いすぎて・・・」「家のこと以外にも悩みの多い年頃だろう。しばらくそっとしておくしかねぇな。それよりも一颯の...

  • TIME TRAVELER 181

    十二単を着せられ、真っ黒い鬘を付けられ、どうせ見えないから胡座をかいてその部屋の真ん中に座ってた。頭を過るのは未来の・・・と言うか、俺のいた「現代」での騒動のこと。すでに俺たちが消えたことはバレてるはずだし、先代が警察を呼んでやしないか・・・総二郎に連絡が入り、あいつが司やあきらにもバラしてやしないか・・・自宅に電話が入ってるだろうけど、何にも知らない加代が大慌てでパリに電話してないか・・・責任重大な仕事は任...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~子ども達へ~・3

    過去の諸々はもう変えようがない。それぞれが反省し、すべてを受け入れ、様々な感情も前向きなものにしていくしかない。それで多少しきたりを変えることとなっても、それがこれからの「西門」であると・・・そう思わないと「罪」や「悲しみ」だけが色濃く残ってしまうから・・・その1番の変化は、この2人なのかもしれない。「今から話すことは、これからの事だ」「これからのこと?」「父さん、次期家元じゃなくなるの?」「・・・いや、...

  • TIME TRAVELER 180

    取り合えずここでこの格好(ビジネススーツ)はヘン・・・それは3人共が同意見だったので、この時代に合う変装をしなきゃいけない。そう言うと桜子が「袿だけでなく、一式準備しましょう!」と言って再びどこかに消えていった。一式と言うから、俺には男物が来ると思ったんだけど、戻って来た桜子の手にはド派手な衣装が・・・・・・そして真っ赤な袴があってキョトン。それを目の前に置かれたんだけど、この衣装を俺にどうしろと?「類が...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~子ども達へ~・2

    「今から話すことは・・・違う意味でお前達にショックを与えると思う。だが、総てを話すと決めた以上、避けるわけにはいかないんだ。辛いと思うが最後まで聞いてくれ」「・・・わかった」「はい・・・」次に話すのは美涼の恐ろしい「計画」について。孝三郎の事故は故意に引き起こされたものであり、その計画を立てたのが美涼であること。しかも元々のターゲットは家元である親父で、仕事を代行した孝三郎が罠に嵌まったってのが事実。これ...

  • TIME TRAVELER 179

    「姫様っ!誰にも見付かってませんか?」「うん、誰も来なかったわ」「でも間もなく申の刻(午後5時くらい)の見回りが始まります。お急ぎくださいませ!」「わかったわ。で、この袿をどうするの?」「頭から被るしかございませんでしょ?!その短い御髪を見られたら困りますもの。類殿にもこちらの袿を!」そう言って桃色の袿を私に、若草色の袿を類に手渡した。類はそれを持って呆然としてたけど、桜子に「急いでくださりませ!...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~子ども達へ~・1

    「今年も紅葉も色が薄いわねぇ・・・野点茶会の頃にはもう少し色付いていると良いけど」10月の中頃、つくしが本邸の庭の紅葉を見てそう言った。今ではすっかり西門に馴染み、家元夫人になってからは2年・・・お袋のようにはいかなくても、彼女なりに一生懸命やってくれているし、むしろ庶民的なので使用人や弟子達とは仲が良く、屋敷の中は随分明るくなった。それは孝三郎の嫁である祐子も同じで、この人も使用人から西門の一員になっ...

  • TIME TRAVELER 178

    「お戻りになるのならこんな場所にしないで下さいよ!!」「別に私が選んだわけじゃないし!!」「寄りにも寄って樋殿の前に!それでも大納言家の姫君ですか?!」「だから私のせいにしないでよっ!!」突風のように現れたのは女房の桜子。相変わらずのキンキン声で怒鳴られ、地面に座り込んだままこの子の顔を睨み付けてた。そうしたらブツブツ文句言い出して、「昨夜姫様がお戻りおになるという夢を見た」とか「さっきから井戸の...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・最終話

    <side一颯>9月の後半になると光翔の野点デビューの稽古は本格的になった。俺はこれまでと変わらず茶室での割稽古・・・そして稽古をつけてくれるのは古弟子であることが多くなった。俺としてはそれでも全然問題なく、むしろ父さんじゃなくて気が楽だとか、稽古をサボらすに続けているのを褒めて欲しいと思ったぐらいだ。そして工房での帯の染め作業は最終段階。仕事の合間にやるから1日に僅かしか進まないし、学校が始まったので...

  • TIME TRAVELER 177

    「・・・・・・・・・・・・ん・・・・・・」頭が痛い・・・身体も痛い・・・・・・そしてすごく寒い・・・・・・どうしちゃったんだろう・・・・・・今、何時くらい?さっき夕方だったから、もう夜・・・それにしては明るいような・・・・・・と、少し目を開けてみたら、空が青い。松の木が目に入り、鳥が飛んでくのも見えた・・・・・・「・・・あぁ、昼間か・・・・・・良い天気だけど、ここは・・・・・・?服が濡れてるのか・・・髪もベタベタする・・・・・・・・・いったいどうして・・・・・・」もう1回目を閉じて...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・57

    <side光翔>8月になると俺のボランティア活動は多くなった。この頃には亜由美がいなくても平気になっていて、俺1人でも養護施設に出向くことが何度かあった。初めこそ緊張して話せなかった俺だけど、1ヶ月通うと子供達との会話も慣れてきたというか・・・今は夏休みなので子供達は基本施設内で過ごしている。集団生活のため、長期休みでも起床や食事の時間は規則正しく設定されてて少し息苦しい感じだ。学習支援や宿題の時間が設...

  • TIME TRAVELER 176

    桜子に「また来るね」と言いたかっただけ。本当にそれだけだった。類に大きな声はダメだと言われたから、小さな声で言おうと顔を下に向けると、髪が顔にかかったからそれを耳に掛けようと手を当てた瞬間、彼から貰ったイヤリングが外れた・・・それがキラッと光りながら井戸に落ちていったので、慌てて手を伸ばした!せっかく類が選んでくれたのに・・・キラキラしてて凄く綺麗で気に入ってたのに・・・「あっ・・・!ちょ、待って・・・・・・えっ、...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・56

    <side一颯>夏休みになった。真夏の昼間には茶会はしない。やるとしても朝茶事か夕方に行うもので、理由は熱中症を起こさないため。それ故に父さんは後援会や地方の支部回りなどが多くなる。その時には孝三郎叔父さんが本邸で指揮を執るんだけど、根っからのお調子者だから父さんの時よりものんびりした空気に・・・しかも家元夫人である母さんもお婆様のような威厳には程遠く、本人は「私がしっかりしないと!」って言うんだけど、...

  • TIME TRAVELER 175

    生臭いような匂いがする井戸・・・でも石を投げたら水音がしたから、この下の方には水があると言うこと。そのもっと下には私のいた世界があるはず。だって私もそうやってここに来たんだもん!それなら、私をここに案内した桜子は聞いてるはず・・・だよね?!そう思って私は口に手を当て、大きく息を吸ったら・・・「桜子~~~~~っ!!聞こえてる~~~?!!」・・・って叫んだ。それから今度は耳に手を当てて、桜子の返事を待とうと思った...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・55

    <side一颯>その日から俺は茶道に対する気持ちと稽古の集中力がが激減・・・と言うか、無理矢理気持ちを引き離していった。父さんが気付いてるのかはわからないが、いつもと変わらない態度で接してくれていた。それにも少し反抗的な態度を出していたと思うが、特になにも言われないのがまた腹立たしくもあった。間もなく行われる七夕の茶会。父さんには亭主を務めないかと言われたが断った。理由を聞かれたけど「自分には無理」と即...

  • TIME TRAVELER 174

    紺色のスーツに着替えて類の部屋に行くと、丁度女性が「18時から夕食ですので」と伝えに来てくれた。その時間は17時・・・1時間もあれば井戸を見に行くことが出来るだろうと、お互いに目を見て頷き、その部屋を出た。まずは玄関に行き、靴を取る。それを用意していた紙袋に入れ、最小限に丸めて私が小脇に挟む・・・なんだか悪いことしてるみたいでドキドキするんだけど。「・・・専務、道順(廊下だけど)覚えてます?」「1回行けば...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・54

    <side光翔>ボランティア活動の件を両親に話したのはその日の夜。2人とも「バイトじゃなくて?!」と驚いていたけど、俺の目的にはピッタリだと説明し、納得してもらった。両親にとって安心だったのは、養護施設内でのボランティアだから西門に関係ある人の目には止まらないと言うこと・・・「でも、顔写真と名前は掲載されるんだな?」「うん、施設内にね。誰にでも見られる場所じゃないんだって」「外での行事には参加しないの?...

  • TIME TRAVELER 173

    屋敷の奥にある蔵の見学も無事に終わり、そのあとは先代夫人の華道教室。せっかくだからやってみようと言う話になり、何故か俺たち3人の前にも華道具が並べられた。それを見るつくしの表情はポカンと上の空・・・・・・って、練習した茶道だってボロボロだったのに華道をするなんて聞いてないっ!!とは言え、この状態から「牧野だけやめます」なんて言えるはずもなく・・・「そんなに難しく考えなくてもいいのよ~~。茶道と違って華道は...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・53

    <side光翔>「車の中だと暑いから、近くの喫茶店に行こうと思うの。少しだけ時間、大丈夫?」「え?あぁ・・・今日の稽古は夜だから平気だけど」「そう、良かった!でも説明だけだからそんなに時間はかからないわ」運転している女性はとても穏やかな表情だったので怪しい話ではないと思うんだけど、何の紹介もされないから少しばかり不安。そんな俺の表情をルームミラーで確認したのか、亜由美が「ごめんね、驚かせて」と苦笑い。落...

  • TIME TRAVELER 172

    それからすぐに庵に移動し、そこの待合(客が茶室に入る前、準備が整うまで待機する場所)で座っていたときもつくしは呆然。説明もさっきの女性から森田さんに代わっていたが、それもほとんど聞いてないようだ。「茶室とは亭主がお客様を招いて、もてなしのためにお茶を点てる空間のことです。それは部屋のことだけではなく、茶庭や露地も含めて茶室という考え方もあります。ですからこの待合もそれに含まれていると言うわけですね...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・52

    <side光翔>朝から小雨が降る土曜日の午後。どこかの部屋で茜が遊んでるような声が聞こえ、晃樹と飛翔の泣き声も聞こえて来た。家元は講演会があると言ってたし、父は茶道教室・・・今日の稽古は夜だと言われたので、自分の部屋でのんびりしていた。そして頭の中はバイト先のことでいっぱい・・・大学生のバイト・・・なんの制約もなければ、それはいくらでもある。人気なのは時給の高いもの、大学の講義との調整が可能なものだ。だが英徳...

  • TIME TRAVELER 171

    食事の後、お茶を飲んでると言われたのが今日の予定。お爺様は午後から用事があって出掛けるらしいので、お茶会は午前中になった。午後からはお婆様がダニエルさんに日本の伝統文化についてお話しくださるようで、さっそく部屋に戻って身支度を整えることに。ここに来る前に買った白い靴下に履き替え、3人揃ってお茶室へ向かった。その迎えに来てくれた女性が教えてくれたんだけど・・・「せっかくですので庵の方でお茶を点てられる...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・51

    <side一颯>4月、俺は高校3年生になった。新学期早々に行われた試験も終わり、今日は今から工房に行く予定だ。その瞬間が一番ホッとするような気がして、バスに揺られながら散りゆく桜を眺めていた。思い出したくもない10日前。準備段階から失敗を重ねた俺・・・そんなだから今年の桜の茶会は上手くいかず、でも父さんには特に叱られなかった。それが「呆れられた」という事なのだろうと、それからも茶道の稽古には集中できない...

  • TIME TRAVELER 170

    「ん~~~~~~~・・・・・・あれ、ここは・・・・・・?」翌朝、目が覚めたらすでに部屋が明るかった。寝転んだまま顔を横に向けると、見慣れない襖・・・・・・次に天井を見ると、不思議な模様の板。明らかにベッドではない低さ、それに不思議な香りがする。しばらくボケ~~っと考えていたんだけど・・・「はっ!ここは京都だ・・・・・・いけない、寝過ごした?」慌てて布団から出て、四つん這いになって襖まで行った。そこで少しだけ開けて廊下を覗き...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・50

    <side光翔>桜の茶会が終わるとすぐに俺の大学生活が始まった。とは言え、ほとんど見知った顔ばかりなので特別な感情はなく、違いと言えば授業システムと制服がないってことぐらい。高校の授業は「知識を教わる受動的なスタイルの1回50分」なんだけど、大学は「自分で課題を見つけて探求する能動的なスタイルの1回90分」。時間割の作成から学び方まで完全な自己責任であり、授業のない日を作ることも可能。知識を暗記する高校とは...

  • TIME TRAVELER 169

    お客様用のお風呂は気持ちよかった。浴衣を借りることにしたけど、これも着心地が良くて最高♪ただ、問題は・・・・・・・・・静かすぎて怖い!!いや、静かというか・・・風が吹くと庭の木がザワザワしてるのが聞こえる。それが気になって気になって・・・谷川岳に行ったときもそうだったのかもだけど、あの時は近くというか、同じ部屋に類がいたから怖くなかったんだもん。かと言ってここではそうもいかず・・・・・・確かに近くには居るんだけど姿が見...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・49

    <side一颯>それから2ヶ月が経ち、3月になった。宗家では春の茶会が多くなり、今年の桜の茶会も父さんの補佐をすることになった。これは何度もしているので特に緊張などなく、準備を手伝うために工房を休む日もあった。その時には黙って従ったが、頭の中では正月に聞いた言葉が蘇り、この準備も馬鹿らしいと思うこともあった。本当にこれが自分に必要なのかいや、父さんの方がそう思っているのではないのか俺が跡を継ぐ必要がない...

  • TIME TRAVELER 168

    「それでは儂らは部屋に戻るから、お前さん達はゆっくりしていきなさい」「じゃあ、お先に~~♪おやすみなさいねぇ~~」「お気遣いいただき、ありがとうございます。お言葉に甘えて、お茶をいただいてから部屋に戻ります」「ほ、本当に美味しいお料理でした。色々と教えていただき、ありがとうございました///💦」「アリガトウゴザイマシタ♪」何とか夕食終了・・・・・・先代達はもう部屋で休むと言い、デザートが来る前に腰を上げた。そ...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・48

    <side一颯>「・・・あけましておめでとうございます・・・」「「「・・・・・・・・・」」」「あれ?どうかしました?」「いや、一颯君が暗いから・・・」「それ、正月のテンションじゃないやろ」「今から神社に参ろうかと思ったのに、気分が下がるのぉ・・・」1月4日、俺は朝から工房に出向いた。そして3人に会って年始の挨拶をしたつもりだったのに、どうやら全員の気分を悪くさせたよう・・・それには「新年からすみません!」と頭を下げると、「今年...

  • TIME TRAVELER 167

    夕食は京懐石・・・それが運ばれてくる前に始まったのが先代の「懐石料理について」の話。それはスペインから来たダニエルへの説明なので、ここでも通訳することに・・・「日本には懐石料理と会席料理という読みが同じの料理があるのだが、その目的が違うのじゃよ。懐石は”お茶を楽しむ”ための食事、会席は”酒を楽しむ”ための宴会料理でな、前者は一汁三菜が基本で飯が先、後者は豪華なコースで飯が最後という特徴がある」『会席料理につ...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・47

    <side光翔>1月3日の夕方、帰国したばかりの香坂夫妻が亜由美を迎えにきた。もう日が暮れて薄暗い中、玄関先では総二郎伯父さんとつくし伯母さん、それに両親が対応中・・・その横で亜由美が大きな荷物を持って靴を履き、両親の隣に立つと「お世話になりました」と。「光翔君、また時間があえばお茶しに行こうね♪私、ガレット食べに行きたいのよね~」「誘ってくれる友達、いるんじゃないの?」「いるけどさ、みんな彼氏の話ばかりで...

  • TIME TRAVELER 166

    西門邸に戻ったのは18時で、予定より随分遅かった。だけど誰も心配してる風でもなく、ニコニコ顔の森田さんに「お食事は30分後ですので、それまでお部屋でごゆっくり」と言われ・・・「・・・・・・・・・」「どうしました?」「すみません、お部屋がどこだか忘れちゃって///」「あはは!ご案内させましょう~」ここに来て1度だけ行った部屋だから、何処をどう進めばいいのかなんて全く覚えてない💦それほど広いお屋敷だから、ここでも若い女性...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・46

    <side一颯>「俺の跡継ぎは・・・」その言葉を聞いて足が止まった。同時に心臓が高鳴り、耳を澄ませる・・・次に出る言葉がなんなのか予想も出来ず、聞きたいような、聞きたくないような・・・「すみません、不躾な質問でした。私などがお尋ねする内容ではありませんよね、まだ公表もされていないのですもの。ごめんなさい、忘れてください」その声は亜由美だった。光翔が席を外した途端、そんなことを聞いたのかと驚いてしまった。もしか...

  • TIME TRAVELER 165

    お婆様とお買い物に出掛けてから1時間15分が経過して、今は16時少し前。そろそろお屋敷に戻るのだろうと思ったら、「どこか行きたいところはある?」と聞かれて・・・「行きたいところですか?」「牧野さん、京都は初めて?」「・・・初めてではないのですが(だって地元だもん!)、あまり詳しくなく(だって全然景色が違うんだもん!)」「類君とはお仕事だから自由時間は無いでしょう?それに秘書だと我儘も言えないしねぇ」「あはは💦...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・45

    <side一颯>いつもより賑やかな正月・・・その中心にいるのは香坂亜由美。彼女にみんなが様々な質問をし、軽やかな声色でそれに答えていく。孝三郎叔父さん達はまるで自分の娘のように扱うし、妹たちは憧れの先輩とばかりに大学生活の話を聞きたがる。この輪の中に入らないのは建翔と翔琉で、この2人は自分達の趣味の話をしていた。光翔は落ち着かない様子で亜由美を見てばかり・・・隣が俺で面白くなさそうだ。「お父様達はどこに行か...

  • TIME TRAVELER 164

    「それじゃあ、行ってくるわね~~♪類君、牧野さんをお借りするわね~♪」「おぉ、ゆっくりしておいで。夕飯までに帰ればいいから」「・・・牧野は京都に詳しくないのでよろしくお願いします・・・」「せ、専務・・・行って参りまする・・・」「奥様を気遣うようにね・・・(まするってなに?!)」ハイテンションになってしまった仙台夫人を止めることなんて出来るはずもなく。結局つくしはお婆様に付いて行くこととなり、何故か俺がこの家の説明...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・44

    <side一颯>夕食の時も亜由美は人見知りせずに明るかった。座る位置もさっきと同じで孝三郎叔父さんと祐子叔母さんの間、彼女の真向かいは光翔。俺はその隣だったから、2人の会話は全部耳に入った。ただ、光翔と亜由美の会話よりも五月蠅かったのはうちの妹たち・・・まだまだ子どものクセに化粧や彼氏の話ばかりして、最後の方は母さんに怒られていた。亜由美は「妹が欲しかったから嬉しいです♪」なんて言うが、そんなに可愛らしい...

  • TIME TRAVELER 163

    「た・・・大変失礼いたしました。わたくし、秘書の牧野つくしと申します・・・・・・お名刺を・・・いたたた・・・」「こりゃどうも、ご丁寧に・・・と言うか、大丈夫ですか?どこかお怪我したのでは・・・・・・ここ、石段でしたので痛かったでしょう?」「大丈夫ですっ!なんとか歩けますので・・・・・・」「「・・・・・・・・・」」←類&ダニエルまさか自分が引っ張ってる箱(スーツケース)に躓くとは思わなかった・・・とんだ醜態を晒したけどここで負ける(?)訳に...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・43

    <side一颯>西門の大晦日は意外と静かだ。もう客人が来ることもないし、除夜釜も今は家族のみの行事。使用人の半分以上が帰省してここにはいないし、正月の家事全般も昔のしきたりに倣って休むからだ。正月三が日の間に料理・掃除・洗濯などの家事を一切しないという「不浄(ふじょう)払い」が昔からの習わし。これは「かまどの神様を休ませ、福(歳神様)を掃き出さない」という意味と、家事担当者を労る意味があった。だから大...

  • お知らせ

    こんにちは~~!梅雨明けと同時に急激に暑くなり、少々バテ気味のプルでございます。突然ですが、本日緊急で大きな仕事が入り、明日から出張となりました。よって今週はブログの更新をお休みさせていただきます。おそらく来週には再開出来ると思いますが、9月末までの大量注文もあり、今後は更新が遅れがちになると思います。大変申し訳ありませんが、ご理解下さいませ💦では、皆様もお身体には気を付けて下さいね~。2026年7月13...

  • TIME TRAVELER 162

    西門邸に行く前に立ち寄ったのは、日本におけるファストファッションの代表的な店。買うのは勿論3人分の白い靴下で・・・『おぉ、白ではないとダメなのですか?』『茶道の場では白い靴下にするのがマナーです。着物だと足袋をはくのですが、私達は洋服なので仕方ないですね』『なるほど・・・マナーなのにあなた方も忘れたのですか?』←悪気はない『・・・昨日まで忙しくしていたので買い忘れまして』『そのために秘書がいるのでは?』←悪...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・42

    <side光翔>亜由美と約束したクリスマス。今年は東京スカイツリータウンの冬の風物詩であるクリスマスマーケットに出向いた。そして夕方には香坂家に送り届け、今年も俺はホームパーティーに参加した。本当はクリスマスディナーにでも誘いたかったが、そういう関係でもなく・・・・・・それに留守が続くと葵たちが五月蠅かったから。その時に聞いたのが、1週間後の大晦日に香坂の両親は仕事で海外に行くということ。弟は観光のために付...

  • TIME TRAVELER 161

    『それでは仕事の話をしましょう』スペイン語で始まったこれからの話。つくしは言葉が通じないので、「あんたは食べてていいよ」と言うと軽く頷いて目の前の皿に集中してた。ダニエルはスペインから来た企業家という設定。役職は日本でいうところの「営業本部長」クラスで、花沢物産とも親密な取引をしており、今回は後継者の俺を指名して京都で打ち合わせをしていた。その打ち合わせも昨日で終わり、今日はかねてより興味のあった...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・41

    <side一颯>工房に通い始めてもうすぐ2年・・・今日は紅葉の野点の日で、俺はいつものように父さんの補佐をしていた。これも何度目かなので要領は掴めてるし、特に問題も無く進んでいた。その仕事よりも気になるのは父さんの茶席に並んだ美人親子・・・それは茉桜とその母親。今回も篝さんを招待したが、やはり長い時間は難しいというので、田端さん夫婦と茉桜親子が参加することになった。田端さんの奥さんは初めてだったが、この人も...

  • TIME TRAVELER 160

    観光客に紛れて京都駅を出て、右側に向かって歩いた。つくしはキョロキョロしっぱなしだったけど、東京駅も経験済みだから人の多さには早々に慣れたみたいだ。問題はここから第三者が加わること・・・とは言え外国人のバイトだからそこまで神経質にならなくてもいいんだけど。ただし、ここからは秘書に扮してもらわないといけないので、ホテルの手前でひと言だけ注意。「わかってるよね?今からは秘書だからそんなに喋らなくてもいい...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・40

    <side光翔>亜由美と再会してから1年半が過ぎた。俺は高校3年になり、進路は予定通りの英徳大学。成績を落とすことなく、茶道の稽古はずっと家元である総二郎伯父さんだ。そんな俺よりも変化があったのが弟の建翔で、中学になってからは背も伸びて大人っぽくなり、やんちゃだったクセにいきなり優等生になっていた。成績優秀で弓道や合気道も習い、茶道の腕も随分上がった様子・・・口調は相変わらず父そっくりだけど、立ち居振る...

  • TIME TRAVELER 159

    走り始めは静かすぎてわかんなかったのに、数分後には背中を引っ張られる感じになって驚いた。それほど速いってことなんだってのは外の景色を見ていたらわかる・・・近くのものがビュン!!って消えていくんだもん!類の車で温泉に行ったときのなんとか道路(高速道路)も速いと思ったけど、小さくて狭い車だから勢いってのはあんまり感じられなくて・・・(←5000万円のスーパーファスト)しかも突然視界が真っ暗になり、日輪(にち...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・39

    <side光翔>タクシーで帰ろうと探していたとき、亜由美のスマホが鳴った。それは母親からだったようで、真面目な顔をしていたから何かがあったのかと・・・亜由美の返事を聞かないように少し離れて道路を見ていたけど、空車は見つからない。やっぱりクリスマスに「流し」は期待できないと、配車アプリを使ってみたけどそれも繋がらず・・・どうしようかと悩んでると「光翔くん、ちょっといい?」と予想外に明るい声が聞こえた。「・・・な...

  • TIME TRAVELER 158

    「うわあぁ🧡綺麗ねぇ~~~~」「・・・・・・・・・・・・💢」「あ、あはは💦類、本当にありがとう~~~💦」「・・・自分で付けられるのなら良かったんだけどね」「だっても何も言わずに後ろから手を回すから~~!」「あぁ、俺が悪かったんだろうね。さ、もう出るよ。これ以上遅れると間に合わないから」ムスッとした類が玄関に向かってスタスタ歩き、私は箱・・・じゃない、スーツケースとやらを引き摺って後を追いかけた。いつもは履かない尖った靴...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・38

    <side一颯>クラシックを聴く機会は多かったから、この日の演奏もほとんど耳が知ってる曲だった。それに耳を傾けるより、当たりそうで当たらない距離にある腕が気になる・・・それにすごく良い香りがして、それが茉桜からだと思うとドキドキしたりして。しかも茉桜の向こう側にも男が座ってて、それも気になって仕方なかった。男が座った時点で席を替われば良かったと・・・・・・そんなソワソワした時間が終わり、ホールから出ようとした...

  • TIME TRAVELER 157

    翌朝、いつも通りに目が覚めた。でもスッキリしないというか・・・夜遅くまで沢山練習したからなのか身体が怠い。ちゃんと寝られなかったから、まだ頭の中で西門さんの声が響いてるみたい。そして習ったことをほとんど思い出せない・・・。「・・・まぁ、もう考えたって仕方ないよね・・・なるようになるってことで!」勢いよくお布団から出ると、まずは台所で朝ご飯♪いつものようにロールパンを温めて、玉子をフライパンで焼いてる間にオレン...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・37

    <side一颯>家でのクリスマスパーティーを抜け出し、急いで部屋に戻ってスマホを確認。父さんから許可をもらった後、茉桜に休みを取れたことを連絡していたので、その返事に待ち合わせ場所が書いてあったから・・・『無理を言ってごめんね!場所は○区○町のコンサートホールで、時間は13時30分でいいかな?演奏開始は14時だから、その時間だと充分余裕あると思うんだけど』「今、13時丁度か・・・問題ねぇな」うちからならその会...

  • TIME TRAVELER 156

    「で、今からがお茶の時間だ」「・・・・・・・・・」「さっきの茶が冷めたから、もう1回点てる。よ~~~~く見といてくれ」「・・・・・・はい」そうだった・・・そもそもお菓子を食べる練習じゃなく、お茶を飲むための時間だった💦西門さんがもう1回点ててくれて、そのお茶碗をそっと私の前に置いてくれた。本来は数人いるお客さんのうち、偉い人から配られるから私は最後で、その前の人・・・つまり、類が先に飲むことになるから安心しろって。そう...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・36

    <side一颯>「あの、篝さん・・・少しいいですか?」「どうした、真面目な顔して」「実は、その・・・・・・」24日、工房に行ってすぐ、篝さんに声をかけた。内容は「明日、休みたい」だったんだけど、たったそれだけの言葉が上手く出せず・・・俺の後ろを通った田端さんにポンと肩を叩かれ、覚悟を決めて打ち明けた。そうしたらあっさりOKが出て、逆にショックだったというか・・・俺の修行なんてその程度かと思うと悔しかった。「・・・・・・・・・」...

  • TIME TRAVELER 155

    自宅に戻ったら加代から夕食時の話を聞いた。「まだまだ完璧ではありませんが、ゆっくりやれば大丈夫かと思います」とのこと・・・そもそも完璧なんて求めてないし、京都の西門邸で怪しまれなければいいだけのこと。その場には俺もいるし、加代には「4日間、ありがとう」とお礼を言ってからつくしの部屋に向かった。ノックするとか弱い声が聞こえ、中に入ったらすでに普段着に着替えて大きなカバンを持ってた。「お疲れさま。加代が...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・35

    <side一颯>工房からバス停までは近いんだけど、バスだと自宅までは時間がかかる。地下鉄の駅は徒歩で20分ぐらいかかるんだけど、それに乗れば早く帰宅できる。俺は時間がかかってもバスの方が好きだったんだけど、この時は素直に車で駅まで送ってもらうことを選んだ。それは何故なのか・・・自分のことなのによくわからない。茉桜と田端さんに強引に誘われたから仕方なく、と言うことに・・・なんて、誰からも聞かれることではないん...

  • TIME TRAVELER 154

    あれから4日目の、今日は木曜日・・・和食の最後に出る甘味を食べてる最中。今日は羊羹という和菓子のため、木の枝(黒文字)で上からそっと押しつけながら一口大に切る・・・その切り口が相手に見えないように、切った羊羹に木の枝を刺して口に運ぶ。その時の左手は受け皿のようにせず、お皿の縁を軽く押さえて・・・・・・「・・・・・・・・・まぁ、概ねよろしいでしょう。今からは普段の食事でも気をつけるようにすれば、突然改まった席にお呼ばれ...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・34

    <side光翔>1週間後の夜、総二郎伯父さん・・・家元に稽古をつけてもらっていた。12月から2月の初め頃までは夜に行う夜咄の茶事があるため、今日の内容はその特別な手順について。これは和蝋燭の灯りの中で楽しむ幻想的な茶事で、初炭・懐石・濃茶・後炭・薄茶と進み、和やかな対話を深めるもの・・・つまり、上級者向けの趣向であり、俺たちのような若い茶道家にはまだまだ難しいものだ。故に稽古と言っても和蝋燭、手燭、行燈、短...

  • TIME TRAVELER 153

    類が早く帰ってくれたことは嬉しかったんだけど、だからって夕ご飯を自由に食べていいわけじゃなかった。ここからは和食ってののマナーで、京都に行くとこれが必ず必要になる・・・だから昼よりも気合い入れて練習しなくちゃいけなかった。それは、わかってるんだけど・・・・・・「和食においてはお箸の使い方がとても重要です。まずお箸を持つ際ですけれど、右手でお箸の中央を持ってから下を左手で支え、右手をお箸の右側にすべらせて下...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・33

    <side光翔>「ねぇ、光翔君・・・クリスマス、空いてる?」「・・・・・・・・・は?」「クリスマス!誰かと予定があるのかって聞いてんの///!」・・・誰がこんな状況でクリスマスの予定なんて聞かれると思うだろう。小腹が空いたってコンビニに駆け込んだくせに・・・そんな風に思いながらも心臓はバクバクしっぱなし。そして肝心の予定はと言うと、西門でも最近はクリスマス茶事ってのをやってるし、宗家には子どもが多いからホームパーティーみ...

  • TIME TRAVELER 152

    部長の気遣いで定時退社し、急いで自宅に戻ることにした。最速でも18時30分になるんだけど、加代に伝えておかないと夕食が始まってしまう。だから会社を出る前に加代に電話し、俺が帰宅するまで待つように頼んだ。『牧野様の為に早くお帰りになるのですか?』「いや、そうじゃなくて・・・・・・その、仕事が片付いたからで・・・」←つくしの「早く帰ってね🧡」を思い出してる『花沢物産はそんなにヒマなのですか?』「それもちがう。俺...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・32

    <side一颯>いつもより少し長めの休憩・・・これも土曜日だからで、のんびりとした空気感が漂っていた。そんな中、「あんまり喋らないんだね?」という茉桜の言葉に戸惑い、それにも返事が出来ず・・・「一颯は言動に対してお父上から厳しく言われてるんだよ。だからチャラい態度は取らないの!」「そうなんだ~~。確かに厳しそうなお父様だったよね・・・うちのお父様とは全然違うかも!」「・・・お父さんは華道をしていないの?」「私のお...

  • TIME TRAVELER 151

    14時・・・長い長いお昼ご飯が終わった。お腹いっぱいのはずなのに、何故か気分は最悪・・・「・・・・・・どうも、ありがとうございました・・・」「いいのですよ。誰しも初めは難しいと思うものです。ではお夕食は和食ですので、それまでお部屋でお休み下さいませ」「・・・・・・はい・・・失礼します」「歩き方の練習をするのでしたら廊下をお使いになってもよろしいですからね」「・・・・・・・・・」この状態で歩けるはずもなく、私はヨロヨロと立ち上がり・...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・31

    <side一颯>野点の茶会が終わったあと、すぐに炉開きと口切りの茶事があり、学校では秋の行事が満載・・・そんな感じだったので工房に行けない日が続いた。そのため自宅で空いた時間に「青花」で下絵を描いたり、「糸目糊置」の練習をしていた。本来下絵というのは、反物を着物の形に裁断して仮縫いした仮絵羽(かりえば)を重ねて、つゆ草から絞った青花で描く。この青花は水に接すると消える性質を持つからだ。糸目とは柄の輪郭の...

  • TIME TRAVELER 150

    役所に着いたら類が誰かに電話・・・すると近くに停まっていた車から知らない人が出て来て、その人が「おはようございます」と言って近付いて来た。類に「誰?」と聞くと、その人は”べんごし”という名前らしい。それは算師(さんし・計数を掌る官職)とか挑文師(あやのし・高級織物の文様作成と技術指導などを行う長上官)の仲間みたいなものかしら・・・なんて考えてると、この度の就籍許可の手続きを手伝ってくれた人なんだって。法律...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・30

    <side一颯>紅葉の茶会は滞りなく進んでいった。篝さん達は全員父さんの茶席に座ったけど、それは後の方・・・前列には後援会のご婦人達が多く並び、俺の同級生でもある女子の姿もあった。その人達には目を向けず、時々チラッと見てしまうのは篝さんの近くに座った女性。篝さん、野久保さん、田端さんの順に座り、女性は田端さんの隣だったから彼の知り合いなのかもしれないけど。見た感じは俺よりも少し年上っぽい。田端さんの子ど...

  • TIME TRAVELER 149

    月曜の朝、いつもの時間に起きてダイニングに行くと、加代が朝食を準備中。この2日間だけでつくしの無知さ加減がわかり、そんな彼女に食事マナーを教えなきゃならないことに不満爆発と言いた気な様子・・・俺を見て不機嫌そうに「おはようございます」と、低く呟くように言ってた。そんな加代と目が合っても、俺は機嫌を取るような器用さが無いためスルー。それよりもつくしはまだ部屋のようだったので迎えに行こうとしたら・・・「お待...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・29

    <side光翔>夏休みに一颯がバイクの免許を取り、総二郎伯父さんが新しいバイクを購入。長期休暇の最終日、そのバイクを囲んで2人が楽しそうに話しているのを少し離れた場所から見ていた。俺にはわからないライディング・テクニックについてだとか、体重移動のタイミングだとか、少し前までどこかぎこちなく感じた2人なのに、バイクを通して急接近したように思えて微笑ましかった。「光翔、ちょっといい?」不意に背中側から声を...

  • TIME TRAVELER 148

    確かに今の時代はどの部屋にもドアがある。それ故に人が来たことを知らせる合図である”ノック”という作法があるのも頷けるけど、部屋に入るのがこんなにも難しいとは・・・・・・だって都の屋敷は几帳やら御簾だったんだもん!そんなの叩かないから出来なくても当たり前じゃん!!・・・なんて心の中で叫びながら本日の練習は終わった。「・・・・・・ん?」「どうかした?」「なんか足が変な感じ・・・・・・」「足が?」「・・・ストッキングが伝線してい...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・28

    <side一颯>高校1年の夏休み。俺はすぐに教習所に入り、2週間ほどでバイクの免許を取った。これは今後通うには便利だからと言う理由で、当然篝さん達にも許可をもらってのこと。バイクは父さんが選んでくれて、初めて外を走るときには後ろから付いてきたほど・・・それほど心配だったのかとムカついたけど、俺の運転を見て「流石、俺の息子♪」と褒めてくれた。「バイクに乗るときの服装だけは気をつけろよ」「わかってるって」「長...

  • TIME TRAVELER 147

    ただ立つだけ、歩くだけでどうしてこんなに悩まなくてはならないのか・・・前は唐衣裳でいくらでも誤魔化せた姿勢も、こんな服じゃ丸わかりなんだもん!足も手も人に見せちゃいけなかったし、顔だって檜扇で全部隠せたのに、服の前で手を組むだけでこんなにも肩が凝るとは思わなかった💦しかも手を後ろ側に振るってどう言う意味?!”けんこうこつ”ってのを寄せると言われたけど、それはなに?!”たいかん”が先にいくようにして、足は後...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・27

    <side光翔>「はぁはぁはぁ・・・・・・ちょっ、光翔君、待ってよ~~!!」「え?」「もう~~~~っ!本気で走ったら私が遅いの、当たり前でしょ~~💦」「あぁ、ごめん!つい・・・」「はぁ~~~、疲れたぁ・・・ねぇ、あそこのカフェに入らない?」駅前から交差点を2つぐらい走ってきて、そこで亜由美が息を切らして足を止めた。俺は色んな事を考えてたから全然疲れなかったし、むしろ彼女を追い越してたことにも気付いてなかった。亜由...

  • TIME TRAVELER 146

    その日の夕食時・・・まだテーブルマナーの練習をしてないし、昼間の説明だけで疲れただろうから自由に食べることにした。とは言え、ダイニングの隅では加代の目が光り、つくしの手先や口元を見てる。それだけで俺の方がゾッとして、月曜日からの特訓が地獄にならなきゃいいな、と・・・。「今日は頭が疲れただろうからゆっくりおやすみ・・・(夜食食べる?)」←後半部分、加代がいるので小さな声で話している「うん、ホントに疲れました。...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・26

    <side光翔>一颯が高等部に進学して2ヶ月。すでにあいつの存在は有名だったんだけど、最近の一颯は男の俺から見ても輝いていた。何があったのかは知らないけど、笑顔が増えたし、成績も安定してる。進学早々のテストでも学年トップだったようで、俺の担任からも「流石、西門君の従兄弟だね」なんて言われて驚いた。学園外ではとにかく忙しそうで、休日もどこかに出掛けてばかり・・・話そうにも姿が見えないし、すれ違うことが多く...

  • TIME TRAVELER 145

    あんまり動いてもないのにクタクタ・・・あっという間にお昼になり、類と一緒にダイニングに戻った。そこにはもうお料理が運ばれていて、すっごく美味しそう♪小さなお皿に白い液体がかけられた麺が乗ってて、そこには緑色とか赤いものが混ざってるみたい(サーモンとほうれん草のクリームパスタ)。その横には食べたことがあるハンバーグがあり、テカテカ光る汁(デミグラスソース)がかけられてる。もう一つのお皿には名前の知らない...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・25

    <side一颯>弟が産まれ、再び宗家はお祭り騒ぎのようになってた。それは家元になった父さんに2人目の男児誕生だからだと思う。西門流の跡取りは今のところ男に限ってるから、孝三郎叔父さんのところと合わせて5人もいれば安泰と考えてるんだろう。それなのに、次期家元に一番近い位置にいる俺が揃えている物は・・・「よし、これでいいかな」昨日は買えなかったけど、とりあえず持ってるシャツの中で汚れても良さそうなものを数枚...

  • TIME TRAVELER 144

    太政大臣、内大臣、左大臣、右大臣、大納言、中納言、蔵人頭・・・そんな役職なら毎日聞いていたけど、社長とか専務とか部長なんて初めて聞く名前だ。だから誰が1番偉いのかなんて全然わかんない。でも花沢物産の社長さんは類のお父様らしいから、社長さんは一番偉い人、つまり「帝」ってこと。類はその息子だから「皇子」ってことなのよね?なんて考えていたら、「営業課の課長」だって。「かちょう・・・それって部長さんよりも上?役...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・24

    <side一颯>高校進学を目前にして始まる工房での修行。丁度14日が中等部の卒業式だったから、それを終わらせてから行くことが決まっていた。染め工房での修行とは何をするのか.どの世界でも同じだろうが、まずは清掃作業と道具の整理、そして師匠の手伝い。少し体験しただけの俺が、いきなり染めを教えてもらうわけじゃない。生地の準備や、それを巻いたり検品したり、染める前後の生地の糊落としや水洗いの手伝い。道具の洗浄...

  • TIME TRAVELER 143

    こうして始まった類のマナー講習。本当は類の「秘書として京都に行く」ってのが理由だけど、加代さんには「仕事を探すため」だってことにしてるから、まずは基本的な挨拶の練習から。でもこれは京都でも絶対に役立つって話だから、真剣に学ばないと!「挨拶は状況に応じて会釈、敬礼、最敬礼ってのがあるんだ。立ってするお辞儀である立礼は礼の深さによって分けられてて、それにはちゃんと意味がある」「立ったままのお辞儀・・・座...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・23

    <side光翔>「どんな理由でも、どんな手段であっても、俺を産んでくれたことだけはありがとう。そして、2度とあなたに会うことはないけど身体を大事にしてください。さようなら、お母さん」俺はこの人に向かって「母」と呼んだことはほとんどない。総二郎伯父さんや志乃さんには「母さまは?」なんて聞いていたけど、本人を目の前にしたら何も言えないことの方が多かったんだ。だからこれを最後に「お母さん」と呼んだけど、むし...

  • TIME TRAVELER 142

    幸せな朝ご飯だったのに、まさかその後にこんな窮屈なことが待っていたとは・・・あれから約1時間ほどかけて選んだスーツってのが10着。そのうちの何着かが木で出来た棒に吊され(花沢家のウッドハンガーラック)、女房・・・じゃなくこの家で働いてる女性2人がカラカラと引っ張ってどこかに持って行った。ネイビー、ベージュ、グレー(←色の名前も教えてもらった)に黒で、スカートってのが8着に、パンツが2着。それに合わせるブ...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・22

    <side光翔>「・・・・・・何か用?」その声は昔聞いたそれとはまったく違っていた。辛うじて聞こえる程度で覇気がなく、どこか投げ遣りで疲労感たっぷりといった感じで、俺が覚えている尖った氷のような印象ではない。それはさっきモニターで姿を見たから想像は出来たけど、あの日、父と会話していた時とも違っていて・・・あれだけ苦しめられたのに、何故か可哀想だと思ってしまった。「・・・・・・そこで何をしてるの?食事ならいらな・・・・・・...

  • TIME TRAVELER 141

    俺の言葉につくしがキョトンとしてるから、「何も考えずに座っていいよ」と。そうしたら周囲を見回しながら恐る恐る椅子に座り、でも次の瞬間には身体を前倒し、目の前の皿に置かれた焼きたてのパンの匂いを嗅いでた。瞬間、加代の眉間に皺が寄る・・・それに気付かないフリ。「・・・・・・食べてもいいの?」「どうぞ。今日は初日だから何も言わないけど、食事のマナーも教えるって言っただろ?それ、椅子に座るときからあるんだよ」「勝...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・21

    <side光翔>マンションに入ると薄暗いエレベーターホールがあり、昇降ボタンを押すとすぐにその扉が開いた。簡素な操作盤、ぼんやりとした照明、車椅子のバリアフリー対策として設置される鏡などはなく、セキュリティーに欠かせない監視カメラもなし。5階を押すとすぐにドアが閉まり、一瞬ガクンと揺れてから上昇・・・外観と同じく、設備も相当古い感じだ。あの人はどんな顔でこのエレベーターに乗るのだろうかと・・・それを考えると...

  • TIME TRAVELER 140

    翌朝、いつもよりも早くに目が覚めた。俺の場合、予定のない土日は昼頃まで寝てたのに・・・よく考えたらつくしと出会ってからの休日は、平日よりも早起きで活動的だ。これは使用人達も全員思ってることだろうけど。スマホを探して時刻を確認すると、今は6時30分。二度寝する気分でもないので、起き上がってまずはシャワーを浴びた。すぐにバスルームを出てローブ姿のまま髪を乾かし、服を着替えたらソファーに座り込んで大欠伸・・・...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・20

    <side一颯>父さんと話したことは母さんだけに伝えられ、そのことで母さんから何かを言われることはなかった。ただ、少しだけ悲しそうな顔を見せていたのは気が付いていた。それは俺に父さんの跡を継いで欲しいと思っていたからだろうけど、だからってストレートにそれを言うこともなく。ひと言だけ、「感情にまかせて突っ走らないようにね」とだけ・・・それには無言で頷いた。それからまた数日が過ぎ、3月初めの日曜日、父さんと...

  • TIME TRAVELER 139

    「わぁ~~~、何となく見覚えがある部屋♪」「荷物、テーブルに置いておくよ」「うん、ありがとう~~~~♪」「後で加代がバスルームとかの案内してくれると思うから少し待ってて。くれぐれも、俺は後見人ってだけで、あんたとはあんまり会ってないって設定だからね」「了解~~~♪」この世界に落ちてきて、1番はじめに使った部屋。あの時は何もかもが初めてで、この部屋が異様に恐ろしく見えたけっけ。でも今じゃ見慣れた物ばか...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・19

    <side一颯>「俺は学生の頃尖ってたから余計そういうのに無縁だったから、一颯がそうじゃないのなら安心だ。・・・勘繰って悪かったな」「あ、あのさ・・・父さん!」「なんだ?」「話があるんだけど・・・・・・」正直頭の中は真っ白で、伝えたい言葉は纏まっていなかった。でも、今話さないとその機会が失われる気がしたんだ。だから立ち上がろうとした父さんを呼び止め、俺は姿勢を正した。その様子を見て父さんも何かを察したのか、手に持...

  • TIME TRAVELER 138

    私がこの世界に来て、初めて目覚めたのはこの家・・・でもあの時は動揺しまくっていたから大雑把な記憶しかなかった。それはこの家についてもだけど、加代さんのことも・・・お歳は志乃さんと同じくらいだと思うけど、この人の方が少し厳しい感じがした。何気に私のことを警戒してるみたいな感じ?どうしてそんなにジロジロ見るのかと不思議に思いながら、家の中に入った。「うわああぁ・・・・・・」「どうかした?」「何かございますか?」「...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・18

    <side一颯>父さんの茶室に入ると、炉の炭には火が入れられ湯が沸いていた。その音はすでに「松風」・・・茶道の世界では、湯の沸き加減について「蚯音(きゅうおん)」・「蟹眼(かいがん)」・「連珠(れんじゅ)」・「魚眼(ぎょがん)」・「松風(しょうふう)」の5段階に分けられている。千利休はこの中で「松風」が茶に一番よい温度だと言ったのだとか。「蟹眼」「連珠」「魚眼」は泡の大きさや特徴をいったものなんだけど、...

  • TIME TRAVELER 137

    「明日から1週間、みっちりマナーの練習するためだよ」「マナーの練習・・・えっ!!類の家で?!」「加代、覚えてる?彼女に教えてもらえば良いから。だから着替えとか日用品とか持って行かなくちゃいけないだろ?」「加代さん・・・・・・あのおばさんが教えてくれるの?」「おばさんなんて言うと怒られるよ。いいから早く・・・って、今から食事?」類がダイニングテーブルの上のお重を見て「しかも3段?!」って驚いてた。そのお料理に全...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・17

    <side光翔>リビングだけでこの家が温かいというのは伝わった。冬だから庭に花は少なかったけど、綺麗に掃除もされている・・・洋館によく似合うフサアカシアがあり、もうすぐこの庭を黄色く染めるのだろう。そんなことを考えていると紅茶が運ばれ、その横にはカヌレも置かれた。こんなお菓子は宗家じゃまず出ないので、食べなきゃいけないのかと戸惑ってしまい・・・「これは昨日の夜、亜由美お嬢様と奥様が作られたんですのよ」「亜由...

  • TIME TRAVELER 136

    京都行きが決まってから数日後の金曜日の朝。ダイニングで珈琲を飲みながら、側に控えていた加代に頼んだのはつくしのこと。得意技ではあるけど感情を極限まで殺し、業務連絡の如く・・・「加代、客間の準備をお願いできる?」「客間ですか?どなたかいらっしゃるのですか?」「覚えてるかな・・・3月にうちの庭で倒れていた女性」「あぁ、あの不思議な仮装をしたお嬢さんですか?」「・・・(正装だけどね)・・・そう、その女の子。あの子が...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・16

    <side一颯>田端さんの昔話が終わると、再び俺のことに戻った。2人は俺の気持ちが「趣味・興味」程度だと思っているようで、今度は染織家の年収についてに話題変更。その理由は俺が西門流の跡取り候補であるが故に、経済的には何の問題もないからだろう。現実はそんなに甘くない・・・それを教えたかったんだと思う。労働白書を参考にすると、染織家の給料は20代で18万、30代で25万、40代で28万と平均より低めだ。年収...

  • TIME TRAVELER 135

    「それじゃ、また明日な~~」「うん、ありがとう♪西門さん」「・・・巻き込んでごめん、総二郎」「いや、毎日退屈してっから気にすんな~~~」まだ今ひとつ理解してない私だけど、西門さんと類が細かい打ち合わせをしてくれて、彼は22時に帰って行った。類もすごく疲れた様子だけど、このあと少しだけ2人で話をすることに・・・この計画に協力してくれる外国人って人は類が何とかするみたいだけど、問題は私の秘こと。「最低限のマ...

  • 流砂の如く・・・ 番外編~それぞれの道~・15

    <side一颯>篝さんは俺に、「田端にも自分の気持ちを話すように」と・・・それが話し合いの第一声だった。田端さんは大凡の内容を篝さんから聞いてるはずだけど、「ちゃんと話してくれるかな」と穏やかな口調で真っ直ぐ俺の目を見ていた。何から話せばいいのかわからなかったけど、病室で篝さんに言った自分の進路のこと・・・それをゆっくり説明し、「このまま茶道家になるのが不安」、「それが自分のやりたいことかどうかも不明」、「...

  • TIME TRAVELER 134

    俺も京都に行く・・・確かにその方がつくしも安心だとは思うし、1人で行っても先代家元相手に会話も成り立たず、大失敗で終わるのは目に見えてる。その前に京都に1人で行くことすら無理。新幹線に乗ったことないし、駅に入っても漢字が読めないし。だからって俺のスケジュールを無視し過ぎじゃないだろうか・・・まだ課長とは言え、一応後継者だからマジ秘書(藤本)が監視してるってのに。「あのさ・・・秘書の設定は無理だと思うんだよ...

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