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花より男子の二次小説サイトになります。特に類と 総二郎が大好きですべてハッピーエンドなります。

読むだけでもの足らず、とうとう自分で書いてしまいました。自己満足の表現不足とは思いますが、楽しんでいただけたらと思います。

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2017/02/11

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  • なんちゃって花咲かじいさん(後編)

    「ただいま・・・・・・」「お爺さん、何がありました?」「それが・・・あの臼は燃やされて灰になってたよ」「燃やされた?!」「・・・・・・まぁ、それも計算済みだよ」←子犬・類「「計算済み?!」」家の中で寝そべっていた類がニヤリと笑い、あきら爺さんとつくし婆さんに前足をチョイチョイと出しながら「ちょっとこっちに来て」と呼びました。そしてゴニョゴニョと話したのは・・・「外の枯れ木にこの灰を振りかける?」「なんでまたそんなこ...

  • なんちゃって花咲かじいさん(中編)

    「婆さんや・・・そろそろ類を迎えにいこうか?」「そうですねぇ、少しは役にたったかしらねぇ?」「そもそも犬に畑仕事って・・・お隣さんは何をさせる気だったんだろう?」「あの2人の考えることは判りませんけどね~~」夕方になり、あきら爺さんとつくし婆さんは類を迎えにいきました。でも意地悪な司爺さんは2人をジロッと睨み付け、桜子婆さんは「チッ!」と舌打ちをし、暴言を吐いてきました。「お前ら、よくもあんな役立たずな...

  • なんちゃって花咲かじいさん(前編)

    昔々、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。お爺さんの名前はあきら、お婆さんの名前はつくしと言います。2人は正直者で、貧乏でしたが仲良く暮らしていました。そんなある日、雨が降りました。2人は雨漏りを心配しながらお茶を飲み、仕事も出来ないのでのんびりしていました。「お爺さん・・・雨が酷いですねぇ」「そうだな・・・髪がうねって仕方ないよ・・・」「ふふふ、うねるほどないくせに!」「・・・・・・むぅ」「あら、...

  • 新年のご挨拶🧡

    新年、あけましておめでとうございます。本年度も宜しくお願いいたします。☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆昨年中は大変お世話になりました。読者の皆様には沢山の応援コメントをいただき、心より感謝申し上げます。本当は拍手コメントのお返事をしたいのですが、時間が取れなくて申し訳ありません。また近いうちにお返事をさせていただきますね。では昨年同様、サクッと近況報告・・・私には娘が1人おります。も...

  • なんでも屋の業務日誌・79

    サンセットディナークルーズなんだから、それを見るのは当然♪そう思って花沢さんを引っ張ってデッキに向かった。そこには数人のカップルがいて、ベッタリくっついて夕日を鑑賞中・・・そこまでくっつかなくてもいいんだけど、せっかくだからこの人と並んで見ようと思った。日本だと知らない女の子達に不釣り合いだとギャアギャア言われるんだけど、この船にはそんな連中1人もいないし。それにやっぱりロマンチックだし🧡1回でいいか...

  • 流砂の如く・・・ 119

    金曜日・・・俺はいつもより緊張しながら仕事をしていた。9月に行われる茶会の打ち合わせをしているのに集中できず・・・親父に何度も「具合が悪いのか?」と聞かれる始末。そのたびに「なんでもない」と言って書類を見るが、文字が頭に入らない。その時に中庭で光翔の笑い声が聞こえたので障子を開けると、志乃さんと一緒に朝顔の鉢植えを眺めていたようだ。どうやらカマキリを見つけたようで、それを観察しながらキャアキャア言ってる...

  • なんでも屋の業務日誌・78

    ホテルを出たらすぐにタクシーに乗り、船が出る港に向かった。そこまでは10分程度で行けるらしく、そんなに焦りはしなかったんだけど・・・「牧野、これ」「はい?」「せっかくのディナークルーズだし、企業家達が集まるから少しでも見栄え良く・・・じゃない、オシャレしたら?」「・・・・・・・・・」上手く言い直したつもりでしょうけど、はっきり聞こえてるから💢!どうせ私は見栄えしませんよーーーーーだ!!そんな憎まれ口を叩く花沢さん...

  • 流砂の如く・・・ 118

    数日後の火曜日、市村からメールがあった。それは一颯と片山、一颯と俺の鑑定結果だった。まずは片山と一颯については・・・複合遺伝システムの結果、擬父A(片山篤志)は、片山一颯に父性由来すべきDNAが存在しないため、生物学的な父親ではありません。総合親子指数は0(父子確率は0%に相当)です。よって片山と一颯の父子関係は否定された。そして俺と一颯については父性肯定確率99.9999%以上であり、ほぼ確実に俺の子どもだと言...

  • なんでも屋の業務日誌・77

    「はああああぁ🧡楽しかったぁ🧡」「・・・・・・・・・お疲れ様でした」←半分キレてる教官「・・・・・・・・・」←グッタリしてる類楽しかったというワリには操縦席で大騒ぎだった牧野・・・そのあまりにも大きな声と激しい動作で、結局ほとんどの操作をプロがしてくれて俺たちは生還できたみたいなものなんだが・・・**トリムやラダーの操作もパイロットがやるというのに、怖がってるくせに「どうやるんですか?」なんて聞いて自分でやりたがる。トリムタブ...

  • 流砂の如く・・・ 117

    総二郎と別れてマンションに戻ったけど、まだ篤志さんは帰ってなかった。それにホッとして、今日の出来事を思い返したりして・・・万が一篤志さんに聞かれたら困るから総二郎以外のメンバーで写真を撮ったけど、それを一颯が見たら「もう1人男性がいた」って言うかもしれない。その時には写真を撮ったのがその人だと言うことにして誤魔化すしかない。まぁ、事実総二郎が撮影してくれたんだけど・・・「ママ、またりんちゃんたちと会える...

  • なんでも屋の業務日誌・76

    ーー牧野、恥ずかしがってないでおいでよーーえっ///でも、そんな・・・私たちってそんな関係じゃないし・・・それに花沢さんったらどうして腰布だけの格好なのかしら・・・ーー今からそうなれば良くない?俺、本当はオオカミになりたいんだよねーーそんな・・・・・・花沢さんにはオオカミなんて似合わないよ?ナマケモノみたいだもん。ーーそういう牧野はリスだよね。いつもほっぺたに食べ物入れてるしーーそんなことないよぉ///!このほっぺに...

  • 流砂の如く・・・ 116

    私とは席が離れている女性達がお喋りをはじめ、私もドキドキしながら料理を口に運んでた。すると隣の男性が「少しよろしいですか?」と小さな声で話しかけてきた。「・・・・・・はい?」「牧野様、私は西門様からご依頼を受けた美作科学鑑定研究所の所長で市村と申します。これから話すことをよくお聞き下さい」「は、はい・・・お世話になります」「西門様からお聞きでしょうが・・・」市村さんは今回の鑑定には2種類あり、総二郎と子ども達...

  • なんでも屋の業務日誌・75

    ここのホテルにはいくつかのレストランがあり、初日はグアムの伝統料理である「チャモロ料理」を出してくれるところを選んだ。このチャモロ料理は日本人の口に合いやすい料理で、「チャモロ」とはグアムの先住民のこと。先住民の料理をベースとしながらも、スペイン・アメリカ・フィリピン・日本などのさまざまな影響を受けた料理で、日本人に好まれやすい。理由として挙げられるのが、グアムの定番の味であるフィナデニソース。こ...

  • 流砂の如く・・・ 115

    「いっくん。今日はね、ママのお友だちとご飯なんだよ~」「そうなの?どこに行くの~?」「近くのレストランだよ。子どももいるから遊べると良いね~」「そうなんだ~~、うん、たのしみ~~🧡」はしゃぐ一颯の髪を撫で、そこで総二郎に会ったときにどんな気分になるのか・・・それを想像しただけで胸がいっぱいになった。きっと総二郎も同じ事を考えながら、今頃こっちに向かってるはず・・・。みんなある意味「プロ」だから、きっと上...

  • なんでも屋の業務日誌・74

    俺たちの宿泊先、そしてパーティーが行われるのはタモンベイ中心部の、白い砂浜が目の前に広がるリゾートホテル。300以上ある部屋にレストランやバー、庭園、プールを近年改装したばかりの綺麗なところだった。グアム中心のショッピング&エンターテイメント地区から車、または徒歩ですぐの場所にあるし、今日のうちに服なんかを手配出来そうだ。また敷地内でもウォータースポーツが出来たり、テラスでは終日ビュッフェスタイル...

  • 流砂の如く・・・ 114

    志乃さんと話した後、自分の部屋に戻って電話を掛けたのは美作の鑑定機関の責任者・市村だ。そろそろあきらから連絡がいっているだろうと思って聞いてみると、『いつでも大丈夫です』とのこと。それを聞いて、何処で採取するかを話し合ったが・・・『ご家族には内緒でと聞きましたので、出来るだけ自然な場所がいいと思います。まずはどなたを調べますか?』「彼女の・・・牧野の子どもの一颯と俺、そして一颯と片山という男の鑑定を頼み...

  • なんでも屋の業務日誌・73

    牧野がスーパーファストを運転する・・・その悪夢のようなひと言で目が覚め、なんとか成田まで無事に運転することが出来た。そこの駐車場に車を停め、降りた途端に言われた言葉・・・「あれ?花沢さん・・・荷物は?」「これだけど」そう言って見せたのは斜め掛けしてるボディバッグ。それを見る牧野の目がテン・・・何処か可笑しいのかと思ったけど、このFelisiのバッグ(ボディバッグで9万円)、お気に入りなんだよね。「えっ?そんなに小さ...

  • 流砂の如く・・・ 113

    「光翔、今日は何をして遊んだんだ?」「・・・・・・・・・・・・・・」「光翔?」「・・・あのね、原田のじいちゃまのとこ、行った~」「あぁ、タマと遊んだのか?」「うん!」他に子どもがいない我が家では退屈してしまうのだろう。来年には英徳幼稚舎への入園も予定しているが・・・と考えた時に、このまま光翔が西門にいるかどうかを思うと胸が痛んだ。その鑑定をしようとしているのは俺・・・結果次第では、この子は・・・「志乃さんに連れて行ってもら...

  • なんでも屋の業務日誌・72

    とうとうやってきたグアム行き前日の10月9日。私の横に社長が来て、「くれぐれも粗相のないように」って・・・半強制的に連れて行かれるパーティーなのに、粗相もへったくれもあるもんか!って思うんだけど。「忘れ物ない?パスポート、ちゃんと持って行くんだよ?」「・・・大丈夫ですよ、子どもじゃあるまいし」「もう体調は平気なんだよね?花沢さんにご迷惑掛けないようにね?」「・・・それも大丈夫です。と言うか、私のほうが迷惑...

  • 流砂の如く・・・ 112

    具合が悪そうなフリをして宗家に戻ったのは17時30分。裏口に車を停めるとすぐに出てきたのは志乃さんで、小さな声で「大丈夫でしたか?」と・・・これは身体の心配じゃなくて「話し合いの結果」だと言うことはすぐにわかった。だからこの人の後ろから出てきた美涼に聞かれても問題ないよう、「心配かけて悪かった」とか「もう大丈夫だ」とか・・・それを聞いたのか、美涼はすげぇ心配そうな表情で「休日はしっかりお休みにならないと...

  • なんでも屋の業務日誌・71

    本日のドライブは4000万円の車・・・白い方にもドキドキしながら乗ったけど、2台合わせて1億超えとか、もうシャレにならない。だから持って来たお菓子も出すことが出来ず、背筋をピーンと伸ばした状態で助手席に座ってた。そうしたら「なんで緊張してるの?」って半開きの目をした顔で言われ・・・それにはガクッとした。まぁ、この人は自分の握ってるハンドルの値段なんて気にしないんだろうけど。うんうん、そのぐらいもう理解し...

  • 流砂の如く・・・ 111

    総二郎の話を聞き終え、初めこそ驚いたけど・・・だからって私の中でこの人の何かが変わるわけじゃない。西門がこの人を追放するというのなら、私が受け止める、そんな気持ちだった。・・・とは言え、私は「片山」になっているけれど・・・「くそっ・・・みっともねぇな」「そんなことないよ・・・・・・むしろ完璧すぎなくて安心したよ」「嬉しくねぇよ///」総二郎は気持ちを落ち着けるために珈琲を淹れ直し、私にもそれをくれた。2人でゆっくり飲...

  • なんでも屋の業務日誌・70

    花沢さんが三毛猫の手に来て契約を交わしてから3週間後・・・今日は9月最後の日曜日だ。この日は花沢さんとプレゼントを買いにいく約束をしていて、彼が10時にアパートに来てくれる。私は何処かの駅で待ち合わせようと思ったんだけど、それは秒で却下された。『花沢の社員に見られるとややこしくなるから』・・・それもそうだよね、と納得。**この3週間、私はちゃんとテーブルマナーの教本を読み、土曜日の夜には指定されたホテルの...

  • 流砂の如く・・・ 110

    「俺は本来西門の跡を継ぐ資格がない・・・・・・家元の血を引いてねぇんだ」俺の言葉につくしが目を丸くした。この事は志乃さん以外と話したことがなかったから、どんな言葉が返ってくるのか気になったが、つくしは何も言わずポカンとしているばかり・・・それもそうかと、俺は彼女から視線を外し・・・・・・出会った頃の傍若無人な自分の姿を思い出していた。西門は茶道宗家としては異例と言えるほどの資産を持ち、あれだけの広大な土地に屋敷...

  • なんでも屋の業務日誌・69

    その日の18時・・・またこんな時間に花沢さんが三毛猫の手にやってきた。それでも先輩達はニコニコ顔で出迎え、すっかり我が社の太客(お得意様)扱いになってた。その花沢さんの手には今日もお土産があり、それは・・・「「「「ええっ?!浅草にある高級菓子店の和栗のテリーヌ?!!」」」」「そんなに有名なんですか?」←つくし「「「「1本13000円だよっ!」」」」「えっ?!これが?!!」如何にも高級そうな箱に入った和菓子...

  • 流砂の如く・・・ 109

    私の気分が悪くなるのは片山さんが仕組んだこと・・・そう言われてゾクッとした。言われていれば、頭が重くなるのは食後が多かったし、誰かの話を聞いた直後だったり・・・その会話の何処かに「うら」って言葉があったのかもしれないけど覚えていない。でも総二郎が言うんだから本当なのだろう・・・・・・これからも「うら」と言う言葉に翻弄されるのかと思うと気分が滅入るけど・・・「いや、それはつくし次第だ」「・・・・・・・・・私?」「トラウマ・・...

  • なんでも屋の業務日誌・68

    飲み屋街のど真ん中で聞かれたパスポートの有無・・・その意味がわからなくてポカンと立ち止まってしまった。『多分10日間もあれば取れると思うんだよね』「いや、重要なのは取得までの期間じゃなくて、取得しなきゃいけない理由ですよ」『日本国外に出るには必要だから』「そうじゃなくて💢!!なんで私が国外に行かなきゃいけないんですかって聞いてるんですよ!」顔が良ければ言葉足らずでも良いとかないからね?!マジで日本語が...

  • 流砂の如く・・・ 108

    つくしの様子が変わり、俺は黙ってその後を見ていた。すると「許さない」という声が聞こえてきて、つくしが下唇を噛んでるのがわかった。そして同時にこれはつくしの感情ではなく、何かのきっかけで「印象操作」されてるのではないかと思った。その対象はおそらく俺・・・だからさっき、俺に向かって「裏切ったくせに!」と言ったわけだ。そして以前の車の中でもそんな状態になったが、その時にどんな会話をしていたのか覚えていない・...

  • なんでも屋の業務日誌・67

    「残念ですが、私にはそのような話はございいません・・・・・・」「それなら本気で頑張りなさい♪」惺に婚約者がいたことを告げられ、若干モヤりながら会長を見送ろうと立ち上がったのだが、その時にこの人が急にポン!と手を叩き、これまたとんでもない話を持って来た。それは篠田産業が来月グアムで開くパーティーに牧野と俺を招待するというもの・・・突然の申し出にキョトンとしていると、「じゃあ詳細を送るから!」と言って、満面の笑...

  • 流砂の如く・・・ 107

    光翔君・・・総二郎が育てている子どもが、もしかしたら違う人の子どもかもしれない。そんな話をしていると、その子の顔が見たくなった。それで総二郎に画像を見せて欲しいと言うと、彼は苦笑いしながらスマホを出し、私に見せてくれた。・・・総二郎が抱っこして、ニコッと笑った可愛らしい光翔君・・・それは西門の中庭だろうか、桜の花が咲いてる時期のものだった。撮ってくれたのは志乃さんという人で、だからなのか総二郎も穏やかな顔...

  • なんでも屋の業務日誌・66

    平和な日々が戻った・・・・・・・・・今日はもう9月で、あれから1ヶ月が過ぎた。「加藤さんは今日何処に行くの?千葉の方なら葛西の中村さん宅で家具の移動、お願いできます?」「了解~~~、牧野さん、中村さんに時間は15時頃って伝えといて~」「は~~い!」「工藤君は時間に余裕ある?庭木の剪定、得意だったよね?」「明日ならOKですよ、牧野さん、悪いけど高枝切り挟みの手入れ、頼んでもいい?」「了解です!お任せ下さい」相...

  • 流砂の如く・・・ 106

    雨の日とは違い、燃えるように熱い総二郎の腕の中・・・しばらくの間そこで幸せに酔い痴れていたけど、これで話が終わるわけじゃない。今度は2人掛け用のソファーに並んで座り、再び4年前の記憶を辿ることにした。どうやら片山さんは私と一緒に産婦人科に行き、そこで一緒に妊娠を聞いたと言ったらしいけど、それは嘘だ。私は1人で行き、その話を聞いた。そして自分が生理不順だったこともあり、妊娠した時期がはっきり判らなかっ...

  • なんでも屋の業務日誌・65

    惺さんが海外赴任・・・・・・つまり、数回にわたる「お嫁さん」発言はお巫山戯だった・・・と。それを聞いて初めこそ腹が立ったけど、目の前には若干ニヤついてるお爺ちゃんがいるし、百合子さんがお世話してくれるのならいいかと思うことに・・・妄想膨らました自分が馬鹿だったってだけで!「・・・まぁ・・・結果オーライってヤツですかね!でも、百合子さんはお店があるのにどうするんですか?車の免許も持ってないですよね?」「うん、それもさ...

  • 流砂の如く・・・ 105

    あの日のことは思い出したくない・・・と言いたいところだけど、肝心な部分は全然覚えていない。それを総二郎に話しても信じてもらえるかどうか・・・それが不安だった。だけど正直に言うしかないと思い、部屋に入ってから覚えている限りの話をした。気持ちが悪くなって、どうやって部屋に行ったのかも覚えていない。覚えてるのは片山さんに支えられて部屋に入り、お茶をもらったこと・・・その時の細かい会話は忘れてしまった。退職理由を...

  • なんでも屋の業務日誌・64

    インターホンを押すと、門は自動で開いた。取りあえずは中に入ってもいいよって事だろうと、花沢さんと2人で玄関までの坂道を上がって行く・・・その時もドンヨリした気分で、今にも吐きそうだった。この家のアプローチ、こんなに長かったっけ?と・・・そして玄関に着いたら花沢さんに「大丈夫?」って真顔で言われたけど、大丈夫じゃない・・・。ついさっき追加で衝撃的な事を言われたから、何が起きてもどうでもいいやってぐらいテンシ...

  • 流砂の如く・・・ 104

    「今日はお互いに真実を聞くため、話すための時間だ。責めるつもりもねぇし、出来れば許し合いたいと思ってる。時間は戻せねぇけど、これからの行き先は修正可能だと・・・そう信じてるからな」「・・・・・・修正可能・・・・・・」「取り合えず、時間がねぇから話をしようか」そう言って総二郎が私の前に座る・・・・・・この時の雰囲気はあの頃とは全然違う。緊張した表情を見ると、甘ったるい空気に変わることなど想像も出来なかった。・・・ううん、そ...

  • なんでも屋の業務日誌・63

    花沢さんと別れて部屋に戻ったら、すぐにスマホを取り出した。そして惺さんに電話しようと思ったけど、もしかしたら3人で話し合ってるかも・・・・・・でもお爺ちゃんはそんなに遅くまで店にいないだろうし、百合子さんは仕事がある。どうしたものかと悶々していたら、そのタイミングで電話が鳴った!かけてきたのは惺さん・・・ドキドキしながら電話に出ると、開口一番『今日はゴメンね~~💦』って申し訳なさそうに謝られた。「とんでもな...

  • 流砂の如く・・・ 103

    月曜の朝・・・俺はつくしが勤務するホテルのデラックスルームで目を覚ました。念のために宿泊者名は弟子の井上を使い、「西門」の記録は残さなかった。勿論支払いは俺のカードで決済済みだが、それもわざわざ確かめないだろう。宿泊者台帳への記入は旅館業法で定められているため、ホテルや旅館は記入事項が正確かどうかを判断するために本人確認を行うケースもあるが、これはほとんど行っていない。今回もそれに賭けてみたが、やは...

  • なんでも屋の業務日誌・62

    「・・・・・・・・・・・・・・・」「まぁ、そんなに落ち込まなくても」「・・・・・・・・・・・・はぁ・・・」「出しちゃった言葉は消せないから」「・・・・・・・・・えぇ・・・」「それにしても、あんたって感情豊かだね・・・感動すら覚えるよ」これは花沢さんの車の中での会話・・・・・・あの後、勢いに任せて暴言吐いた私は店を飛び出し、花沢さんが追いかけてきてくれた。その後で惺さんも走ってきて、お爺ちゃんを青葉台まで送るから、2人で帰れと言われてしまい・・・その言...

  • 流砂の如く・・・ 102

    篤志さんが帰宅する前に鳴ったスマホ、それを見ると総二郎からのLINEだった。その名前を見るだけで数時間前を思い出す・・・掴まれていた手首に残った痛みと熱を思い出し、一颯しかいないのにドキドキしながらそれを見ると・・・『来週、つくしが休みを取れる平日とその時間を教えてくれ。その日にお前が勤めているホテルに部屋を取る。そこで話し合おう子どもは大丈夫だったか?』「なっ・・・・・・私の勤務先で?!」「ママ、どうしたの?」...

  • なんでも屋の業務日誌・61

    お店に入ったら今日も奥の席に案内され、私と花沢さんが並び、お爺ちゃんは惺さんと並んで座った。すぐにスタッフのお姉さんがお水を持って来てくれて、私たちは何かを頼むわけでもなくチョコンと座っていた。お爺ちゃんはこのお店に来たことがないようで、気持ちが落ち着いたらキョロキョロと店内を見回してる・・・その間も私と惺さんは気不味くて、どうしようかとオロオロしてたんだけど・・・「少し早いけど、みんなで食べてからお帰...

  • 薫衣草 ・ 最終話

    本文中に微ではありますがR表現を含んだ部分がございます。苦手な方はご遠慮下さい。パスをかけておりませんので閲覧は自己責任でお願い致します。******************************「西門に嫁ぐ時、嫁の着物を仕立てるのは男の仕事だ。黒紋付、黒留袖、色留袖・・・それらにバッチリ西門の紋を付けてな」「・・・・・・・・えっと・・・・・・」「あ?まさか断る気か?」「いえ、滅相もない!!」「んじゃ、今日は誕プ...

  • なんでも屋の業務日誌・60

    公園内のコーヒーショップの横で隠れて見てたら、美術館の方から現れた惺さんと百合子さん・・・花沢さんに百合子さんが来たことを教えて、そのまま様子見してた。打ち合わせ通りに噴水広場に来たら、彼は何かの理由を付けて百合子さんを1人にするという計画なんだけど、それはお爺ちゃんの近くまで来てからのこと。それは惺さんに任せていたからじっと見てると、本当にお爺ちゃんのすぐ近くで百合子さんが1人になった。真っ直ぐ歩...

  • 薫衣草 ・ 4

    「西門さん、そう言えば今日はお誕生日でしたね!おめでとうございます♪」「ありがとうございます、橘編集長」「もしかして、どなたかとお食事でも?何もないってことはないですよね~~🧡」「特別な事はないですよ。自宅に戻っても茶会があるだけです」「あら!じゃあ一緒にディナーでもどう?」「・・・すみません、今日の茶会は特別なもので・・・・・・」仕事先で美人編集長に誘われ、それはそれで惜しいことをしたが・・・・・・今日は強引な...

  • なんでも屋の業務日誌・59

    上野に着くと、公園に近い駐車場に停めて、そこからお爺ちゃんを降ろして公園の中に入った。私は日傘、お爺ちゃんは帽子を被って冷感タオルも装備。花沢さんはサングラス掛けて私たちの後ろから付いてきた。その時間は16時50分で、もう少ししたら惺さんが百合子さんを連れて来てくれる。そしてお爺ちゃんを噴水広場の座れる場所で休憩させ、そこに百合子さんも登場・・・2人がバッタリ出会って、そこから会話が始まるってシナリ...

  • 薫衣草 ・ 3

    また1週間が過ぎた。今日はとうとう11月最後の金曜日で、来週には西門さんの誕生日がくる・・・。しかも今日は自分で書いた招待状を持って来てて、お稽古終わりにそれを渡すんだけど・・・・・・鼻で笑われたらどうする?!それどころか一喝されて破り捨てられたらどうする?!『この俺を招待だぁ?!百万年早ぇんだよ💢!』って言われたら?『もう2度とこの家に来るな💢!』って言われたら?「牧野様・・・そんなに悪い方に考えなくても」「...

  • なんでも屋の業務日誌・58

    『爺ちゃんに電話連絡したら、絶対来るなって言うと思う。だからいきなり行って、無理矢理連れ出したらいいよ』惺さんにそう言われたから、取り合えず連絡はせずに出掛ける準備をした。あの家にも色々あるだろうけど、お茶や冷感タオル、簡単なおやつ(←自分用)に絆創膏や消毒液。それを鞄に詰めて、時計を見たら15時40分。上野公園には17時の約束だから、今から出れば丁度いいかも・・・。「よし、行こう!」勢いよく立ち上が...

  • 薫衣草 ・ 2

    茶道の稽古・・・昔習った時は客側の、所謂お茶をいただく方のマナーを教えてもらっただけだった。でも本格的にやる場合は違う。茶会や茶事を開催する「亭主」側の稽古もあって、それぞれのテーマや季節に合った茶会を催し、お客様をもてなすことを学ぶ。メインである抹茶の点て方を習得し、茶花や掛け物も自分で用意できるように・・・。客側の稽古としてはその所作も身に付けることと、おもてなしへの感謝の気持ちを表現できるようにす...

  • なんでも屋の業務日誌・57

    月曜日、いつも通りにお爺ちゃんの家に行った。下駄箱を開けると、やっぱりあの靴は綺麗に拭かれて、爪先をこっちに向けてる・・・私がしたわけじゃないからお爺ちゃんがそうしたんだろうけど、どんな顔して靴を磨いてるのか、その気持ちがわかんなかった。この日は雨だったから外での運動は出来ない。っことで、椅子を使った室内筋トレをすることにした。「儂が筋トレ?!もう筋肉がないんじゃが?」「少しぐらい残ってるでしょ?筋...

  • 薫衣草 ・ 1

    総ちゃん、お誕生日おめでとう~~~🎉!!今年もチーム総ちゃんずのイベントは出来ませんでしたので、淋しくはありますが短編でお祝いしたいと思います。なのでドンヨリした連載をお休みし、ほんわかしたお話をお届け🧡例年のようなエロ誕話ではありませんが、楽しんでいただけたら嬉しいです。薫衣草・・・・・・字の感じでなんの花か判りますか?(笑)***********************「まぁまぁ、牧野様、いらっしゃいませ」「・・・こんにちは、...

  • なんでも屋の業務日誌・56

    「じゃあ身内になっちゃう?」「「は?」」←つくし&百合子「俺は爺ちゃんの孫だし・・・・・・ね?」「・・・・・・惺さん?」「まああああああぁ🧡それも素敵な提案ね!」はあああぁ?!百合子さんまでなに言い出すの?!今の言い方だと私と惺さんが・・・・・・ってこと?!こんなイケメンのお金持ちが・・・・・・恋人になるってこと?!いやいやいや、彼氏いない歴=年齢の私にこんな素敵な彼氏は無理っ!!もっと普通の顔で、見ててもドキドキしない程...

  • 流砂の如く・・・ 101

    シャワーを浴びて服を着替え、サッパリしたが頭の中はまだ興奮していた。そして18時5分前になったら俺は元の自分の部屋に行くため、美涼には「夕食は後で食うからお袋達に説明しておいてくれ」と・・・その時にもこいつの目を見ることが出来ず、視線を外したまま話した。美涼もこんな俺の態度には慣れがあるので、そこまで不思議に思っていない。日頃の仲の悪さがこんな時には役に立つ。光翔の教育には悪いと思っているのだが・・・・・...

  • なんでも屋の業務日誌・55

    「今は一緒に買い物に行けるぐらいになりました。それでですね・・・・・・・・・百合子さん?えっ?!どうしたんですか?!」私の前に座ってる百合子さんが泣きそうな顔してる・・・でもそれは悲しそうなものじゃなくて、嬉しそうに笑ってたから驚いて大声出してしまった!まさかと思うけど、お爺ちゃんがお散歩するのもひと苦労だと思って、「ざまあみろ!」って感情じゃないよね?!その時、惺さんが百合子さんにハンカチ渡して、百合子さん...

  • 流砂の如く・・・ 100

    まさか、こんな場所でつくしに会えるとは思わなかった。だが手放しで喜べる状況ではなく、やはり俺たちの間には邪魔が入っていたと言うこと・・・それが美涼には違いない。でもそれをストレートに美涼にぶつけるのはまだ早い。つくしの様子もおかしかったし、行動を起こすのは2人で全部を話し合ってからでも遅くはない。それに、あの時は躊躇った俺の「秘密」もつくしに話したい・・・そうすれば、もう俺には怖いものはない。万が一西門...

  • なんでも屋の業務日誌・54

    惺さんの車は、あの日見たアウディ。でも右ハンドルだったから助手席の違和感はなかった。ただ花沢さんと違うのは、ずっと喋ってること。多分ここからすぐだろうに、その間も天気のこととか電車のこととか、この1週間のお爺ちゃんのこととか・・・「花沢の総務部って何人ぐらいいるの?」「えっ?!」「DX推進とかでさ、総務の業務環境ってすごく変わってくれるでしょ?業務範囲が広い総務部門は課題が山積みだって聞くけど、花沢っ...

  • 流砂の如く・・・ 99

    総二郎に婚約者の妊娠のことを聞いたんだけど、その時の彼はすごく驚いた顔で私を見た。それに「誤解させられていることは判った」って・・・・・・誤解って、どういうこと?あの写真のホテルにも総二郎は「仕方なく出掛けた」って言ったけど、それにしては彼女はすごく嬉しそうだった。総二郎の髪を触ったりしてた。嫌いな人なら絶対にそんなことさせないと思っていたけど・・・?「つくし・・・・・・やっぱり時間が少なすぎる」「え?」「この...

  • なんでも屋の業務日誌・53

    <西門邸>「はぁ?!俺のハーレーを?!」「うん。今日1日で良いから」「期間の問題じゃねぇよ💢お前、俺がどれだけバイクを大事にしてるか知ってるよな?!」自宅を出てからまず向かったのは西門邸。ここで幼馴染みである総二郎にバイクを貸してくれと頼んだらこの有様・・・でも、こいつの怒声は聞き慣れてるからどうってことない。だからもう1回、「古いのでも良いよ?」って言ったんだけど・・・「そもそもだ、類!お前、大型バイ...

  • 流砂の如く・・・ 98

    総二郎の視線が私の左手に向いた。その瞬間、結婚指輪に気がついたけど・・・それを隠すのが精一杯で外すなんて無理。同時に私も彼の左手を見たけど、そこに指輪はなかった。よく考えたら着物を着てるんだから仕事だろうし、お茶会なら指輪はしないはず・・・だからこの人が結婚指輪をするのは完全なプライベートの時だけだと思った。時間は15時20分・・・・・・一颯のお迎えもあるし、どうしようかと悩んでいたら・・・「何分あるんだ」「え...

  • なんでも屋の業務日誌・52

    その週はあっという間に過ぎた。今日は土曜日で、今から上野に向かう・・・百合子さんに会うんだから、少しだけ綺麗な格好しようと思って、花沢さんに買ってもらった水色のワンピを着ることにした。**月曜日、お爺ちゃんから本当に50万円のボーナスをもらい、その分一生懸命おかずを作って冷蔵庫に詰め込んだ。水曜日は曇りだったから、お爺ちゃんの2人で庭の木に水やりをした。とにかく広い庭だから屋外水道もいくつかあり、そこ...

  • 流砂の如く・・・ 97

    「すごい雨・・・こんなに酷くなるとは思いませんでしたわね~」「夕方には止むそうですよ。ご家族とのお食事の時は移動も楽だといいですね」「本当に・・・そうだといいんですけれど・・・・・・」そんな会話をしながら葛飾に向かって走り、支部長夫人が予約しているホテルに近づいた。晴れているなら路肩に停めても良かったのだが、それが出来るような天気じゃない。だから弟子にホテルの地下駐車場に入るように言い、そこで夫人を降ろすこと...

  • なんでも屋の業務日誌・51

    日曜日は新しいスニーカーとエプロン、そして冷却タオルの追加分と庭履きのサンダルを買いに行った。お爺ちゃんにサンダルは危険だけど、少しでも外に出ようと言う気になるためにも履きやすいものは必要だと思ったから。テラスにも置いてたけど、もう古くなってボロボロだったし。アウトドアサンダルは「どこで履くか」考えて形状を選ぶといいんだって。着脱が簡単な「クロッグタイプ」、岩場での怪我を防ぐ「シューズタイプ」、水...

  • 流砂の如く・・・ 96

    京都から戻った翌週は、千葉県の松戸市で講演会が予定されていた。その講演会には孝三郎が行く予定だったのだが、こいつが流行の感染症に罹ってしまった。どうやら茶道教室に来る生徒の中に感染者がいたらしい。その報告を受けて検査したところ、陽性だった。つまり、孝三郎には自覚症状はなかったということ。本来は自宅で安静にしておけばいいのだが、うちには脳梗塞を患った親父がいる。万が一にも親父が感染しないよう、孝三郎...

  • なんでも屋の業務日誌・50

    万里子さんに会いにいく・・・それは来週の土曜日になった。土曜日ならお爺ちゃんのところにも行かないし、惺さんも仕事が休みだから。その時は私のアパートまで迎えに来ると言われたけど・・・花沢の社員があんなオンボロなアパートに住まないよね?「それはちょっと・・・・・」「婆ちゃんのカフェ、駐車場がないんだよ。それに2台で行って迷子になるの、困るでしょ?」「ん~~~~、じゃあ上野駅で待ってます」「・・・了解。じゃあランチを...

  • 流砂の如く・・・ 95

    お袋達は予定通り帰宅し、その数日後、親父も検査入院を終えて戻ってきた。そしてまた6人で囲む食卓・・・こうなると会話はお袋と美涼が中心になり、俺は光翔に箸の使い方や食い方などを教えるのに集中していた。「本当に驚いたわ~、坂下様のところ、4人目のお孫さんですってねぇ~」「4番目は待望の女の子だったとか・・・良いですわねぇ」「西門にはしばらく女の子が生まれていないのよ。美涼さん、期待してるわよ!」「お義母様っ...

  • なんでも屋の業務日誌・49

    「爺ちゃんが買い物に行ったなんて、婆ちゃんが聞いたら喜ぶだろうな~」「お婆ちゃんって・・・別れた奥さんのことですか?」「うん。婆ちゃんも必死だったんだ・・・爺ちゃんの身体を心配して」あれ?離婚した奥さんって、お爺ちゃんの我儘に我慢できなくて出て行ったんじゃなかったの?身体を心配して必死になってたって話は聞いてないけど・・・そう思って「詳しく聞いても良いですか?」って言うと・・・「えっ?!大恋愛&大反対の末の結...

  • 流砂の如く・・・ 94

    それからまた3ヶ月が経ち、そろそろ梅雨も終わるという頃・・・親父が少し体調を崩し、大事を取って入院することとなった。とは言え、脳梗塞の再発とかではなく、夏風邪をこじらせたような感じだ。それでも万が一のことがあると大変だと、ついでに諸々の検査もしてもらう事となった。この時お袋は後援会婦人部の慰安旅行があり、入院の前日に3泊4日で北海道に行く予定。これには美涼も付いて行くことになっていて、光翔の面倒は志...

  • なんでも屋の業務日誌・48

    「はい、お姉さんご注文の牛すじ大根、もつ煮込み、手羽揚げの甘辛だれ、和風ツナマヨポテトサラダ!まずはこれだけですけど、そのほかの料理はもうチョイ待ってくださいね~~」「うわぁ~~~!美味しそう~~♪」「・・・もう少し小さな声でお願いできないかな」2人掛けの席だからそんなに広くないんだけど、そこに並べられた料理🧡思わず万歳しそうになるぐらいの良い香りで、その前にゴクッとビールを流し込んだ。それから牛すじ...

  • 流砂の如く・・・ 93

    桜の花が散り、まだ葉桜とも言えない頃・・・この季節から茶会は多く、俺は都内の寺で講話と薄茶会をしていた。その寺は後援会会長の友人が住職をしており、毎年のように茶会を開く。親父が倒れる前は親父の仕事だったのだが、あの翌年からは俺が引き継いだ。「お小さかった総二郎様ももうお父様ですか・・・いや、時間が経つのは早いものですなぁ」「時間が経つのが早いのは 楽しいこと、毎日が充実している証拠だそうですよ。逆に苦し...

  • なんでも屋の業務日誌・47

    この道をまっすぐ行くとJRの駅・・・その辺りに居酒屋があるのかな~と鼻歌交じりでワクワクしていた。その時、すれ違った人から「あれが彼女かなぁ?」「なんだか不釣り合いだよね~」って聞こえて・・・クルッと振り向いたらサッと視線を外された。もしや、今の言葉は私達のこと?そう思って惺さんを見たけど・・・・・・確かに不釣り合いかも。でも私たちは恋人じゃないし、勘違いに腹を立てても仕方がない。だから気にせず、それからは前だ...

  • 流砂の如く・・・ 92

    「いっく~~~~ん!ママが迎えに来たよ~~」「あ~~~~~い!」マンションの近くにある保育園・・・まだ桜の花が残ってる園庭の隅で遊ぶ一颯。今日はこの子の3歳の誕生日で、この保育園には今年から通っている。3歳未満児のクラスの中では大きい方で、サラサラらした黒髪は私譲りだ。私の姿を見ると嬉しそうに横を通りすぎ、「まっててね~」と言いながら窓から教室に入って荷物を取りに行った。その間に私は担任の先生に挨拶...

  • なんでも屋の業務日誌・46

    当初の予定から遅れて、今は17時15分。ここで執務室から惺さんに電話することになった。「そう言えばさっきの電話って・・・」「あぁ!相手を見てなかったんですよね~」そう言ってスマホの電源入れて、さっきの着信相手を確認すると・・・昨日登録したばかりの惺さんだった。それを花沢さんに言うと、「ふぅ~~ん」って素っ気ない返事。取り合えず、さっきは打ち合わせ中だったことにして、仕事が終わったことを伝えることに。少し...

  • 流砂の如く・・・ 91

    光翔が生まれてから3年がすぎた。今年も桜の花は美しく咲き、野点は多くの客で賑わった。その野点が終わり、客達が帰る頃、本邸の方から走ってきた光翔・・・「父さま~」という甘ったるい声は客の顔を緩ませた。そして後ろから現れた美涼はすっかり西門の次期家元夫人として認識されており、客達はあっというまに彼女の周りに集まった。「若奥様、お元気そうで」「はい、おかげさまで・・・子どもがはしゃぐので会場に出ず、失礼いたし...

  • なんでも屋の業務日誌・45

    「ところで、どうしてソファーで?それに企業パンフレットなど出してどうしました?」「・・・・・・・・・・・・」「しかもそれは今年の新卒採用パンフレットじゃないですか。そんなもの、専務が見るなんて・・・なにかあったんですか?」「・・・これは・・・・・・そう!友人の弟がうちに入りたいらしくて、それでね!」藤本が変な質問をして来たとき、俺の横に牧野の鞄がある事に気がついた。幸いにも藤本からは死角・・・だから気付かれないように片手で...

  • 流砂の如く・・・ 90

    陣痛が始まったとはいえ、それはまだ間隔がある。だから公園を出る頃には一旦落ち着き、部屋に戻ったらすぐ病院に電話した。産婦人科は日曜日でも対応してくれるので、すぐに来るようにとのことだった。その電話の最中に篤志さんは私の入院グッズを車に運び終えていた。部屋は粗方片付けていたけど、干していた洗濯物を取り込んで・・・「つくし、そんなことは俺があとでやるから!」「え?あぁ、うん・・・よろしくね」「忘れ物はない?...

  • なんでも屋の業務日誌・44

    花沢さんに「これ読んでおいて」って言われたパンフレット・・・それを見てる間、彼は自分のデスクで仕事をしていた。休日だからノーネクタイだったけど、いつも見る顔とは違って真剣そう・・・(←実は眠たい)こんな素敵なおじ様と美人のおば様の子どもなら、イケメンで当然か・・・と思ったり。外で見ると天然過ぎてビビるけど、仕事してる姿はなかなか///カタカタカタカタ・・・パソコンのキーボード、もしかしてブラインドタッチ?カタカタ...

  • 流砂の如く・・・ 89

    宗家のデカい車の中・・・後部座席で痛みを堪えている美涼。俺は形ばかりの「頑張れ」を繰り返しているだけで、こいつの背中を擦ってやるなんて事は出来なかった。美涼もそんなことは期待してないみたいで、ただ腹を抱えて歯を食いしばる・・・その時にも俺に何かを頼むような素振りはなかった。これを薄情と言うのか・・・そのつもりじゃなかったにしろ、俺の子どもを産む人に対して、この態度は酷いんじゃねぇのか・・・そう思うが、この手は...

  • なんでも屋の業務日誌・43

    花沢さんに連れられ、通用口からこのビルの中に入った。そうしたらさっき見た正面入り口の内側、エントランスホールに出たんだけど・・・そこは高級ホテルかと思うぐらい綺麗でオシャレだった。大企業のエントランスホールは企業に対する第一印象を左右するため、特に設備やデザインなどに気を配るとは聞いていたけれど・・・洗練されたデザインの受付、壁一面ガの開放的なガラス、観葉植物が点在し、ソファやテーブル、それに大画面モニ...

  • 流砂の如く・・・ 88

    3月になると、それまではあんまり大きいと思わなかったお腹も急に大きくなった。ここに来て一気に体重も増えて、動くのも大変に・・・その変化に篤志さんも驚くばかりだ。予定日は4月8日で、今はもう臨月・・・それも当たり前なんだろうけど、何もかも初めての私は急に怖くなってきた。「こんなに大きくなるもんなんだね・・・・・・やっぱり痛い?」「ん~~~、これを痛いと言うと大袈裟かなぁ?とにかく重くて腰が痛いのが辛いかも」「そ...

  • なんでも屋の業務日誌・42

    翌日の土曜日・・・私は狭い部屋に思いっきり洋服を広げていた。何故なら、花沢さんに「花沢物産勤務の女子社員風な格好で来るように」と言われたからだ。「・・・どうするよ・・・大企業の女子社員の服装なんて知らないし」私が持ってるのは8割が部屋着。2割が通勤着だけど、それも思いっきりカジュアル。なんたって制服もなく、自分が仕事で出るときにはオシャレなんてほとんど必要ない。むしろ汚れることの方が多いんだもん。だからス...

  • 流砂の如く・・・ 87

    三が日が終わると桜井の両親は再び渡米した。そして1月10日から3日間ほど初釜式が行われ、その亭主は俺・・・今日はその前日で、宗家全体が準備で忙しかった。初釜とは年が明けて最初に行われる茶会のこと。 茶道における茶会は薄茶のみの気軽な会を意味するが、初釜は茶懐石から濃茶・薄茶まであるフルコース。そして茶道を学ぶ人にとっては1年の稽古初めとなる大切な会でもある。使われる水も元旦の早朝に汲まれた若水を用い、...

  • なんでも屋の業務日誌・41

    「そ、それではお爺ちゃん・・・また来週来ますね~~」「おぉ。例のものはその時にな」「・・・例のもの?」まだ惺さんがいる時、私は花沢さんとこの家を出ることになった。その時に玄関先でした会話・・・「例のもの」にキョトンとしていたら、お爺ちゃんが片手をパーにして私に向けた。それをしばらく眺めていると、花沢さんが耳元で「50」って囁いて・・・5日間連続勤務で50万円のボーナス支給!!それを思い出して心臓がバグン!って飛...

  • 流砂の如く・・・ 86

    『あけましておめでとう~、つくし。あんた、なんの連絡もないけど元気してるの?正月休みもない感じ?』「・・・あけましておめでとう、お母さん。ごめんね、電話もしなくて・・・・・・お正月もバイト入れてんのよ、うちの会社は副業OKだから」『相変わらずよく働くねぇ~!まぁ、元気してるならいいわよ。暇が出来たら顔見せにおいで~』「うん、そうする・・・じゃあ、またね!」この電話は元日の朝9時・・・自分の部屋にいたときにかかって...

  • なんでも屋の業務日誌・40

    「たまにいるよね、1人じゃなにも出来ない男って」・・・そう言ってニヤリと笑い、俺を見る惺。つまり、喧嘩売ってきたってこと・・・でも俺の場合、「売られた喧嘩は心の中で買う」。だから絶対顔には出さない。「売られた喧嘩は買って上等、自らの手で叩きのめす!」ってのは司。「売られた喧嘩は買って上等、頭脳で叩きのめす!」ってのが総二郎。「売られた喧嘩は買って上等、でもバレないように裏で動き、最悪な制裁を下す」のがあ...

  • 流砂の如く・・・ 85

    新しい年になった。元旦には親父の点てた茶を家族が飲むというのが習わしだったので、今年も同じく親父が薄茶を点てた。これは親父が夏に倒れてからは初めての事で、一緒にいるのが身内だけだから・・・親父も多少緊張しながら茶筅を振っていたが、俺たちが想像していた以上に手は動いていた。それに手捌き以外は以前と然程変わらない。親父ならではの空気感に、俺は久しぶりに気持ちが安らいだ。だが本人は不満が残るようで、その表...

  • なんでも屋の業務日誌・39

    門を開けた後で急いで玄関に走った。そうしたらドアの向こうに人影があり、「すぐに開けますね~~」と言ってドアを押す・・・するとそこにはブスッとした花沢さんが突っ立ってて、私を見ると「お疲れ」ってひと言・・・その後、私の横をスッと通って中に入ったんだけど・・・ホントに意味わかんない!「ちょっ・・・急に来てどうしたんですか?」「取り合えず1週間が終わったから、様子を見に来たんだよ」「あぁ、そう言うことですか~~!そ...

  • 流砂の如く・・・ 84

    「・・・・・・これを・・・買ってきたの?」「あぁ、店にあった1番デカいヤツ!」それは12月20日のこと。会社から帰った篤志さんが、両手に大きな箱を持っていた。中身はクリスマスツリーで、2メートル以上ある大きなもの・・・店にあった1番大きなのと言ってたけど、時期が時期だから「大幅値下げだった」と笑っていた。それを夕食後にリビングに広げ、一緒に買ってきたオーナメントもテーブルの上に並べた。そのオーナメントは星やボ...

  • なんでも屋の業務日誌・38

    話し声がしなくなってからドアをノックして中に入ると、お爺ちゃんは丁度スマホをテーブルに戻したところ。そこに生クリームとフルーツてんこ盛りのプリンを置いて、「デザートですよ~」と言うと・・・「おぉ、美味そうじゃな。これ、もうひとつ、出せるかの?」「えっ?(私の分があるけど・・・)、えぇ・・・ありますよ」「そうかそうか、じゃあもうひとつ作って、リビングの方に出してくれるか?」「・・・何方かいらっしゃるんですか?」...

  • 流砂の如く・・・ 83

    入籍を済ませたことはあっという間に後援会の連中や関係各社に伝わってしまった。そうなるとあれこれ聞いてくるのが彼奴ら・・・それまでひと言も教えなかったため、すげぇ怒鳴られた。そして子どもまで出来たことには特に驚かれることはなく・・・・・『次に帰国したときには全部白状させるからな!』と言ったのがあきら。『総二郎が一番はじめにパパになるんだ・・・』と、無感情な声で言ったのが類。司からは連絡がなく・・・・・・それはホッと...

  • なんでも屋の業務日誌・37

    お喋りしながらスーパーに行ったらまずは一休み。そこのスーパーには入り口に小さな休憩所があったから、そこに座ってお爺ちゃんにお茶を飲ませた。足が痛くないかを聞くと、「痛い」と・・・「あそこに自由に使える車椅子がありますけど、借ります?」「嫌じゃよ。誰か使ったかもわからんのに!」「んじゃ自分で歩くしかないですね~~」「・・・・・・・・・むむっ・・・」「若い女の子におんぶしろとか言いませんよね?」「ふんっ!歩けるわい...

  • 流砂の如く・・・ 82

    爺様が京都に帰ってから、俺は再び忙しくなった。だがこの先の厳寒期は茶会が少なくなるため、秋ほどではない。親父のリハビリも順調だったため、弟子の稽古などは出来るようになっていた。もちろん親父が茶筅を持つことはなかったが。そして俺はと言うと、ようやく11月の終わりに新居へと移ることになった。とは言え、棟が変わるだけで荷物も全部自分で運べるし、総てを移動させる気もなかった。これまでの俺の部屋はほぼそのま...

  • なんでも屋の業務日誌・36

    ドタバタの4日が過ぎ、今日は金曜日。私はいつものように事務所に出勤し、事務仕事をしてから篠田邸へ向かうんだけど・・・「牧野さん、顔色悪いけど大丈夫?」「・・・・・・ははは・・・大丈夫です。明日は休みなので頑張ります!」「そお?怪我しないでね」「はい・・・では、行ってきます!」「「「「行ってらっしゃい~~~~」」」」社長や先輩達に見送られ、9時30分になったら裏口を出た。何故こんなに心配されるかというと・・・1日たり...

  • 流砂の如く・・・ 81

    炉開きの茶会も口切りも問題なく終わった。久しぶりとは言え、爺様は何年もこの茶事をしてきたからその所作は見事なもの・・・腕も衰えておらず、創り出す空気感は俺にはまだ出せない。客達も皆満足したようで、親父が倒れた時に抱いたものは杞憂に終わった。それにこの時に俺の子どもが男児だと言う発表もしたため、尚更に・・・だ。この2つの茶事に美涼は欠席。それは妊娠が理由だが、見送りの時にはこの時とばかりに丸くなった腹がわ...

  • なんでも屋の業務日誌・35

    お爺ちゃんの部屋はまだ修理中。ガラス屋さんに聞くと、16時頃までかかると言われたので、今日の勤務は1時間延長することにした。それを社長と、一応花沢さんへもメールで連絡してから、お爺ちゃんを連れてリビングに向かった。いつもは使わないリビング・・・そこが広いから室内運動をすることに。と言っても、このお爺ちゃんは「健康のために運動しよう!」なんて前向きな提案に乗ってくるとは思えないほどの天邪鬼。しかも怪我...

  • 流砂の如く・・・ 80

    紅葉の茶会が終わると、すぐに来る11月。この月は「茶人の正月」とも言われ、炉開きに口切りの茶事という、1年で1番重要な茶会が行われる。この重要な茶事・・・西門流では家元しか亭主をしないのだが、今年は爺様が行い、俺はそれを引き継ぐために稽古をしなくてはならない。何故なら、来年からの亭主は俺だから・・・親父はまだ引退しないが、大きな茶事の亭主は本人が諦めている。今後は親父の指名で俺が継ぐこととなり、今年はそ...

  • なんでも屋の業務日誌・34

    なんやかんや言ってお爺ちゃんはお昼ご飯を完食。「残りは夕方に食べて下さいね」と言って冷蔵庫に仕舞った。そうしたら・・・・・「昼と夜が同じ飯はイヤじゃ」「は?!」「普通そうじゃろ?1日3食なのに2つが同じものだと飽きてしまうわい」「・・・・・・わかりました。じゃあ私が持って帰るので、お爺ちゃんには別のおかず、作ってから帰りますね」「うちの食材を持って帰るのか!?」「じゃあ捨てるんですか?そんなもったいないこと...

  • 流砂の如く・・・ 79

    重陽の茶会が終わって数日後・・・母屋には馴染みの大工が大勢来ていた。それは美涼の部屋・・・つまり、俺たちの部屋の増築と、その周辺の庭の整備。新婚が気兼ねなく住めるようにと、わざわざ生け垣やら竹格子なんかを付けて、周囲から隔離するかのような造りになっていた。気兼ねなく住める・・・それは正解だが、心理的には真逆。仮面夫婦であることを使用人に見られないようにするにはその方が好都合だった。その様子を長廊下から眺め...

  • なんでも屋の業務日誌・33

    「それじゃあ、帰るから」「はい!ホントにお仕事中にすみません・・・・・・もう、お爺ちゃんに怒鳴られてどうしようかと思っちゃって~」「もしも手を出されたら問答無用で帰っていいから」「はい!やり返さないように気をつけます!」「・・・(そういうコトじゃないんだけど)」こんな会話をしながら門まで行くと、そこにはあのはしご・・・伸ばした脚立が倒れてた。花沢さんがそれを折りたたんでガレージに運んでくれたんだけど、その時に...

  • 流砂の如く・・・ 78

    翌日も気怠いまま仕事に向かった。朝から食欲もなく、ほとんど食べてない・・・出産経験のあるパートさんたちが心配して、自分が食べられたものなんかを教えてくれるんだけど、それを試してみようと言う気にもならず・・・でも、有り難く話は聞かせてもらったりして。「私は好きなトマトを食べられなくなったんだよね~。それまでは毎日食べてたんだけど」「逆に今まで苦手だったものが食べたくなったってこともあるよ?私なんて酢の物が...

  • なんでも屋の業務日誌・32

    それから数日後の月曜日、私は気合い入れて自分の車で出勤した。「動きやすい服、スニーカー、念のための絆創膏とメイク道具一式・・・完璧ね!」投げ飛ばされても気にならない服にジーンズ。どこを怪我してもとりあえず止血できる絆創膏。水だろうが汗だろうが、崩れたら即対応の洗顔料から揃えたメイク道具。鞄には替えの服と靴下&下着。・・・バッチリだ♪まずは事務所に行って書類整理や電話連絡などの事務作業をパパッとして、9時...

  • 流砂の如く・・・ 77

    「来週には妊娠4ヶ月になりますね。うん、赤ちゃんは問題ないですが、お母さんは体調が悪いですか?悪阻が酷いのかな・・・顔色が悪いけど?」「・・・そうですね・・・あまり食べられません」「お仕事、してるんでしたっけ?事務員さん?」「・・・いえ、品出しなどの作業です」「あぁ、なるほどね・・・」9月に入り、3回目の妊婦健診に来ていた。その日は特に気分が悪く、赤ちゃんが元気だと言われても笑うことさえ出来ない・・・それがお医者様...

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