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花より男子の二次小説サイトになります。特に類と 総二郎が大好きですべてハッピーエンドなります。

読むだけでもの足らず、とうとう自分で書いてしまいました。自己満足の表現不足とは思いますが、楽しんでいただけたらと思います。

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2017/02/11

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  • 流砂の如く・・・ Epilog・8

    威厳に満ちたお袋の姿がこの邸にある・・・それは長いこと当たり前の光景だったが、今では少し違う。お袋は痩せて小さくなり、ホンの少し遠慮気味に廊下を歩いていた。それでも懐かしく思うのか、使用人達は「お帰りなさいませ」と言って頭を下げている。皆には真実を話していないし、お袋が体調を壊して長期療養に出ていたと思っているからだろうけど、どことなくホッとした表情で持ち場に戻っていった。お袋が1番はじめにしたのは...

  • TIME TRAVELER 45

    初めて自分でお金を支払わせたけど、この1回じゃ足りない。今度は本屋に行き、そこで幼児用の絵本を買うことにした。それを話すとつくしは「ほん?」と首を傾げてたけど、これは実物を見た方がいいからと、通りすがりに見付けた大きな書店に入った。そこにはズラーーーーーッと本が並んでて、つくしは目がテン。平安時代にも本はあったらしいけど、一般的には出回っていなかっただろうから。なんたってあの頃は印刷技術がないから...

  • 流砂の如く・・・ Epilog・7

    爺様と婆様が京都に戻ってから数日後、宗家には祥一郎が来ていた。理由はお袋の説得役・・・一応親父が戻ってくるように電話で話したのだが、お袋が難色を示したからだ。それに祥一郎はこの1年間で数回お袋と会っており、今では1番話しやすい存在になっていたから。夜勤明けの疲れた顔で俺たちの前に座り、「しょうがないなぁ~」とひと言。「親父が言っても渋るし、当事者である俺が言うのもな・・・・・・」「確かに母さん、総二郎に会...

  • TIME TRAVELER 44

    類がくれたのはお金とお財布。今までお金を持ってなかったんだから当然財布なんてものを知らず、それを手に持ってもどうして良いのやら・・・「二つ折りの財布でも良かったんだけど、小さいと落としそうだから長財布にしたんだ」そう言われても、どっちがいいのかなんて理解出来ないんだけど。取り合えず硬貨と呼ばれるお金を全部持って歩くわけにはいかないので、類が適当にお財布の小銭入れの部分にジャラジャラ入れてくれた。そし...

  • 今後のお知らせ

    みなさま、こんにちは。タイトル通り、今後についてのお知らせです。過去に自分の仕事について書いたことがあるのでご存じの方も多いと思いますが、私の仕事は「舞台衣装製作」です。個人で仕事をするようになって6年目、最近は依頼も増えており、有り難いことです。そして今月に入り、今までにない数の注文を受けまして、毎日その制作でドタバタしております。と言うのも数に対して納期が非常に短いのです。それでブログに時間を...

  • 流砂の如く・・・ Epilog・6

    お爺様とお婆様の話を聞いたあと、今日は子供達は離れで一緒に寝ることになった。その時は祐子さんと私が付き添ったけど、寝入った後は志乃さんに任せて本邸に行くことに・・・そこでは家族だけの除夜釜が行われていて、遅ればせながら2人で参加することにした。私はこの行事が初めてだったので緊張したけど、思ったよりも穏やかでのんびりした雰囲気だった。しかも、初めて見る家元のお点前・・・それを見るお爺様の視線だけがちょっと...

  • TIME TRAVELER 43

    「まったくもう!!あんた、さっきの男が何しようとしたのかわかってんの?!」「うわああぁ~~~~~んっ!!」「泣いてもダメ!ここは平安京じゃないんだ!あんたは姫でもないし、守ってくれる宿直も検非違使もいないんだから!」「・・・・・・・・・・・・・・はい・・・」類の車に乗ってからも散々お説教・・・ちゃんと途中まで言いつけ守っていたのに、それすら聞いてもらえず・・・そして私も涙と鼻水でそこまで説明出来ず・・・ようやく落ち着いてか...

  • 流砂の如く・・・ Epilog・5

    「ほぎゃああああぁ~~~~💦」「たっくん、お兄ちゃんだよ~~!」「たっくん、泣かないで~~」「ふぎゃあああぁ~💦」「うわああぁ~~ん!母さま~~っ!!」「ママ、どうしたらいいの~~~!!」建翔君が西門に来て数日後・・・この邸に赤ちゃんの泣き声が響いた。ついでにお兄ちゃん達の泣き声が加わり、使用人さん達もクスクス笑いながら廊下を歩いてた。それが本邸にまで聞こえるようで、すぐにすっ飛んでくるのは孝三郎さん・...

  • TIME TRAVELER 42

    「類様・・・私に隠れて何かしていませんよね?」「・・・してないよ、加代」買物に行くにはお金が必要・・・と言うのも、つくしに現金を持たせて買物するのが目的だから、1番はじめに自宅に立ち寄った。その時に玄関先で仁王立ちした加代にそう言われ、自分の家なのにビビりまくりの俺。そして追求されるつくしのこと・・・こうなることを予想して、つくしには門の外で待つように指示していた。『あんたに渡すお金を用意するから、悪いけどこ...

  • 流砂の如く・・・ Epilog・4

    その日の西門は仕事なんて其方退け。家元は腕組みしてジッと庭を見てるし、そのうち石化してしまうんじゃないかってぐらい。孝三郎さんは意味もなく屋敷中を歩いて落ち着きがなく、時々何処かで遠吠えしてるのが聞こえる。そんな2人の仕事を引き受け、総二郎1人が大忙し・・・でも凡ミスしてお弟子さんに笑われてる。私はお婆様にお花の生け方を教わっていたけど、その時間も何度孝三郎さんが廊下を歩いていったやら!「・・・ほんとに...

  • TIME TRAVELER 41

    翌朝・・・・・・またつくしは床に落ちてた。そこで丸くなって寝てて、俺には布団が掛かってなく・・・・・・ブルッと震えて両手を擦った。これが続いたら、本気で風邪を引きそうなんだけど・・・。音を立てないように移動して覗き込むと爆睡してる。だからそっとベッドから降りて、静かにキッチンに向かった。そこで珈琲を入れて、一昨日の夜に買ったパンの残りを出した。「・・・あれだけのピザ、朝ご飯用に残ると思ったのに」そう言いながらピザの...

  • 流砂の如く・・・ Epilog・3

    妊娠が判ってすぐに始まったのは私達の引っ越し・・・総二郎は仕事を休んでそれを手伝ってくれた。とは言っても、このマンションの家具や家電を持って行くわけではなく、身の回りの物だけ。それなのに何一つ荷物を持たせてくれなくて、一颯ですら「ママはじっとしてなよ~」と生意気なこと言って・・・「母屋の総二郎の部屋に行くんでしょ?」「あぁ、奥の和室を洋間に変えて、一颯の部屋にしようと思う」「そこ、総二郎の着物とかがある...

  • TIME TRAVELER 40

    「今日はちゃんとドライヤーで髪を乾かすよ」「どらいやぁ?」「これはカタカナね。ドライヤーと言って髪を乾かす道具」「乾かさなきゃダメなの?」類が持って来たのは私が電気店で大騒ぎしたヤツ・・・いきなりすごい音が出て、熱風が来たから放り投げたのよ。だから怖くて怖くて・・・そう言うと類が乾かしてくれるって。私はソファーの前に座り、類がソファーに座ってドライヤーを手に持った。そしてブオォーーーーッ!とすんごい音が...

  • 流砂の如く・・・ Epilog・2

    「おめでとうございます。赤ちゃんの様子から妊娠2ヶ月、6~7週ってところですね」「・・・・・・・・・・・・」「あ、ありがとうございます///」「異常も見られませんし、出血もしてないので問題ないですよ」「・・・・・・・・・・・・」「あ~、良かった!安心しました」次の日、来なくていいと言うのに付いてきた総二郎と一緒に先生の説明を受けた。不順だったから気がつくのが遅れたんだと思ってたけど、実はまだ妊娠2ヶ月になったばかり・・・今の私...

  • TIME TRAVELER 39

    取り合えず電話を掛けることだけは出来るようになった。と言うか、何かを検索したくでも文字を覚えなくちゃ入力も出来ない。そして出てきた文字を解読することも出来ない。それこそ小学校低学年の子が読める程度の漢字を覚えることと、ひらがな・カタカナ・数字、アルファベットの習得が必要・・・そう言うと、アルファベット以外はなんとか覚えたっていうから驚いた。「1日しか経ってないのに?」「うん。あんまり似てないけど、私...

  • 流砂の如く・・・ Epilog・1

    千葉からの帰り道・・・今度は孝三郎さんの運転で、助手席には祐子さんが座った。私と総二郎が後部座席で子供達の面倒を見ることになったんだけど、その子供達は爆睡・・・このまま起こさずに自宅まで戻ろうってことになって、私もホッとしていた。ただここでも気分が悪くなり、酷くはないけど吐き気も・・・それを口に出すとせっかくのドライブが楽しくなくなると思い、顔を窓の方に向けて寝たふりをした。「祐子、体調大丈夫か?」「うん...

  • TIME TRAVELER 38

    「「「「ありがとうございましたぁ~~!!」」」」「どーも・・・」「ご苦労様でした~♪」夕方、家具屋の配達員が4名体制でやってきて、今日買った物を全部運び入れてくれた。しかも昨日の家電店で買った洗濯機も届けられ、これでようやく生活が出来る・・・と思うんだけど。振り向いたらつくしがドラム式洗濯機の中に入ろうとしてる。「それは人を洗う物じゃないから」って言うと、少々頬を赤くして苦笑い・・・そのあとで不思議そうにい...

  • TIME TRAVELER 37

    「・・・何だったんだろう・・・でも、よく似てたなぁ・・・」「どうかしたの?さっきからブツブツ言ってるけど」「・・・ううん、なんでもないんだけど・・・・・・多分、気のせいだわ」「・・・???」桜子の声が聞こえたような・・・・・・もしかしたら、自分でも気がつかないうちに会いたいと思ってるのかも?(←桜子が不憫である)しかも何かを探せって言ってたようだけど・・・この世界に私が探せるものがあるだろうか?なんてことを考えても仕方がない。...

  • TIME TRAVELER 36

    家具屋を出てからランチに行こうと思ったけど、またつくしが大暴れしたらと思うと・・・だからテイクアウトでサンドイッチを買い、何処かの公園で食べることにした。きっとその方が店員にも迷惑かけずにすむはずだし、「姫」とは言えおおらかな性格のようだから外で食べても文句言わないだろう。それにボチボチ桜も咲いてるし、天気もいいから気分転換にもなると思って。それを提案すると・・・「ていくあうと?」「そう。店で食べずに持...

  • TIME TRAVELER 35

    すっごく大きな家具屋さん・・・そこに入ったら、すっごく広い場所に、不思議な大きな箱みたいなのが沢山並んでる。そう言えば、初めに見た類の家にはこんな物があったな~と思いながら眺めてた。私の実家・・・大納言家とは全然違う今の家。そもそも昔のは壁ってものがなくて、『自然との調和』といえば聞こえが良いけれど、要するに風の通りが良すぎる造りなのよ。寝殿と呼ばれるのは公家の邸宅において、主人の居所として中央部に設け...

  • 流砂の如く・・・ 最終話

    「えっ?次の日曜、海に行くの?」「あぁ、夏は暑すぎて遊びに行けなかったからさ。孝三郎の嫁さんの体調も安定してるし、今なら浜辺で遊んでも大丈夫だろうって言うから・・・どうだ?」「・・・そうねぇ、一颯もプールしか行けてないから喜ぶかもね」「んじゃ、孝三郎に話をしてくるな」「よろしく~~」9月後半の金曜日・・・マンションを出るときに総二郎から聞かされたドライブの計画は、宗家のワンボックスで千葉の海に遊びに行くと...

  • TIME TRAVELER 34

    「・・・・・・・・・・・・」「つくし、出掛けるよ」彼女が着替えのために寝室に入って20分・・・今日も忙しいからドアの前で声を掛けたんだけど返事がない。メイクの仕方がわかんないのかもだけど、俺もそんなの教えられないし・・・と、もう1度「どうかした?」と聞くと・・・「まだ服の着方がよくわからなくて」「え?」「どれを着れば良いのかサッパリなんだけど」「・・・ドア、開けるよ」また俺がアドバイス出来ないことを・・・・・・そう思ったけど、...

  • 流砂の如く・・・ 220

    8月のクソ暑い時、ある情報を目にした。それは桜井商事の業績が急激に悪化したというもの・・・・・・そのニュースにフッと鼻で笑ってしまった。「・・・あいつら、やっぱり速攻やりやがったな?」「若宗匠、家元がお呼びですよ。重陽の茶会の件だそうです」「わかった、すぐに行く」弟子が呼びに来たのでネットニュースを見るのはお終い・・・だが、俺がニヤニヤしてるもんだから、迎えに来た弟子は怪訝そうな顔をしていた。昨年末の桜井との...

  • TIME TRAVELER 33

    翌朝・・・目が覚めたらすでに明るかった。と言うか、見覚えのない部屋・・・いつもと違う空気だし、見たこともない照明器があった。薄く目を開けて窓を見たらレースのカーテンだけ・・・・・・そして違和感のある枕。それよりも布団が掛かってない。しばらくぼんやりしながら昨日の夜のことを考えていたら、ここが自分のプライベートマンションであることを思い出した。ハッとして隣を見たら・・・・・・「あれ?いない・・・」ベッドが1つしかないか...

  • 流砂の如く・・・ 219

    桜が散る頃、今度は一颯の誕生日が来た。私達はマンションでのバースデーパーティーを考えていたんだけど、家元も孝三郎さんも「どうしてそうなる?」と、2人同時に驚いた顔。「宗家でお祝いして当然!」って感じで・・・なにより光翔君がノリノリだったので、1週間前と同じように誕生日会をしていただいた。お料理も並び方もあの日と同じで、家元の左右に事も達が座ってる。今回はちらし寿司じゃなくて手まり寿司・・・それをお爺様に...

  • TIME TRAVELER 32

    あきらとの電話を切った後も、つくしはタブレットに夢中・・・でもまだ言葉を覚えてないから、画面にタッチするだけ。その時に動作するものだから「うわ、絵が変わった!」とか「ぎゃっ!変なの出た!」とか・・・写真のない時代だから、何でも全部「絵」って言うのにはクスッと笑ってしまった。「もうそろそろ10時だから寝る?」「じゅうじ?」「・・・・・・あぁ、今の時代の時間のこと。それも教えなきゃね」「うん!教えて🧡」「・・・勉強熱...

  • 流砂の如く・・・ 218

    桜の茶会・・・お稽古を頑張った祐子さんだったけど、妊娠初期でもあるので参加を見送り、私と一緒に裏方を手伝った。その裏方というもの庭から全然見えない場所で、その近くでは一颯と光翔君も遊んでる。裏庭にボール遊びが出来るスペースを庭師さんが作ってくれたんだけど、その遊び場も竹垣で囲んでボールが植木の方に行かないようにしてくれた。それに通りがかった使用人さんが声をかけてくれたり、2人は多くの人に守られて・・・「...

  • TIME TRAVELER 31

    部屋に戻ったらつくしはほんのりピンク色のほっぺたでリビングのまん中に座ってた。買ってきた物はまだ半分ぐらいしか片付いてないけど、今日はもう体力の限界・・・少し早いけど、寝ようかと思ったら・・・「えっ?スマホとタブレットが見たい?」「うん♪」「何を見たいの・・・見方がわかんないでしょ?」「だから教えて欲しいの♪」「いや、その前に現代の通信事情を知らないと・・・」「それも教えて?」「・・・・・・・・・・・・」古代日本において公...

  • 流砂の如く・・・ 217

    あれから数週間が過ぎた。婆様が来て、親父は祐子の両親との会食も済ませた。光翔は随分この生活に慣れたようで、毎日元気よく庭で遊んでおり、それに付き合うのは祐子・・・孝三郎は夜遊びもしなくなり、志乃さんは婆様の世話で忙しそうだ。今は2月で、今日は小さな雪が降っている。その凜とした空気の中、俺は自分の茶室で若弟子を伴い稽古の準備をしていた。この準備というのは当然稽古の前にするものだが、流派によっては生徒が...

  • TIME TRAVELER 30

    「総二郎・・・悪いけど頼み事があるんだ」『ん?珍しいな、言ってみ?』電話をかけた相手は幼馴染みの西門総二郎。こいつは茶道家だから卒業後に海外に行くこともなく、比較的このマンションに近いところに住んでた。それに体格も俺と変わらないし、「何でも良いから服を貸して」と言うと・・・『は?なんだ、その頼み事は』「詳しいことは言えないんだけど、着る服がない状態で・・・出来たら部屋着を2~3着貸してくれない?ジーンズも...

  • 流砂の如く・・・ 216

    「・・・皆様、本日は初釜式へのご参加、ありがとうございました。今日は我が家の現状と、今後についてのお話がございます。どうぞ最後までお聞き下さいますよう、お願い申し上げます」親父の言葉で始まり、後援会の会長と副会長がチラッと目配せをした。後ろに並ぶ面々は何も知らないから戸惑ったような表情を浮かべ、中にはヒソヒソと会話する人も・・・そんな中、まずはお袋が体調を崩し、昨年末から西門の別邸で過ごしていることを話...

  • TIME TRAVELER 29

    ドキドキする自分に違和感というか、疚しい気分というか・・・年頃の女の子の入浴中なのに足を踏み入れるなんて信じられないというか・・・取り合えず平常心を保ちつつ中に入ると、そこには一応俺の思い描いた姿の彼女いた。バスタオルを脇の下からグルグル巻きにして、太股の際どい部分でまでは・・・ーーーなんだ、ちゃんと隠してるじゃんーーー「えっ?俺、今何考えた?」「ん?どうかしたの?」「いや、なんでもない・・・・・・じゃあそこに...

  • 流砂の如く・・・ 215

    「美和子さんの話を聞いたとき、そういう選択もあると思うて婆様と話しておったんだよ。儂らはそのぐらいしか手伝ってやれないが、孫の為でもあるし、婆様もまだまだ元気だからな・・・つくしさんが正式に西門に入るまで、ここで稽古を付けてもらったらどうじゃな?」「お婆様が?!」「婆ちゃん、本気なのかよ!」「孝三郎、言葉遣い!!」前家元夫人がこの家の事を教えて下さる・・・それは嬉しいというか、怖いと言うか・・・慌てて隣を...

  • TIME TRAVELER 28

    陰陽師の指示もないのにお風呂に入るなんて思わなかった。お湯に身体を浸けたら魂抜かれないだろうか・・・そんなことを考えながらお風呂場に行き、そこで一瞬悩んだ。裸で入る・・・つまり、服を脱ぐ。でも、この服は後ろに「ふぁすなぁ」ってものがあって、それを下ろさなきゃ脱げない。そして手が回らないから、ここは当然・・・「類~~~~~!」「どうかした?助けを呼ぶの、随分早かったね」「服が脱げないの」「えっ?!」「後ろ、...

  • 流砂の如く・・・ 214

    「初めまして、つくしさん。それに一颯君、父様から写真を見せてもらってたんだよ。うん、元気に挨拶できて立派だな」「うふふ、あけましておめでとう、一颯君。これからよろしくね、つくしさん」爺様と婆様は目を細めて一颯を見ていた。その姿につくしが胸をなで下ろしたのが伝わり、俺もホッとしたんだけど・・・「おじいちゃんとおばあちゃんはだぁれ?」「えっ?!い、いっくん?!」「ん?だってハジメテだから~」「いっくん、...

  • TIME TRAVELER 27

    食べるものはこの時代の方がずっと美味しいって事がわかった♪そう言うと類が真顔で・・・「それは良かったけど、毎回デリバリー・・・つまり、持って来てもらうの?」「へ?」「・・・食事、自分でも作れると良いんだけどね」「・・・・・・・・・」食事をつくる・・・この私が?!この言葉には唖然・・・だって、今まで1度もご飯作ったことがないんだもん!それどころか台所ってところに入ったことないし、どうやって作るのかも知らない・・・食べることは薬...

  • 流砂の如く・・・ 213

    「今日、ご隠居様が来るの?」「あぁ、だからつくしと一颯も今日は宗家に来てくれ」それは1月4日のこと。私と一颯はこの日まで仕事と保育園を休んでいたので、総二郎の言葉に頷いた。今日は先代にも挨拶するから着物を着るんだけど、移動が大変だから宗家で総二郎に着せてもらうことに・・・その着物は家元夫人が残していったものらしい。「祐子さんのことはみんなに話したの?」「今朝、志乃さんが全員を西の棟に集めてこれまでの...

  • TIME TRAVELER 26

    「この世界って、面白い物が多いんだね~~~!」「・・・多分、世間からしたらあんたが面白いんだと思うけど」「あの”れいぞうこ”っての?あれには入れそうだったなぁ~~」「入ったら事件発生だよ」想像以上に疲れた家電量販店・・・これまた想像以上に重たいオーブンレンジを抱え、つくしにはそのほかの小物を持ってもらって部屋に戻った。それから急いでレンジを設置し、料理を温めようと思ったんだけど・・・「・・・あれ?」「どうかした...

  • 流砂の如く・・・ 212

    正月三が日が過ぎ、京都から爺様と婆様が来る日になった。今回は森田さんの同行を断り、西村事務長が京都まで迎えに行くことに・・・そして昼過ぎには宗家に2人がやってきて、俺たちは玄関で2人を出迎えた。80を過ぎている2人だが、日頃からよく動くからそこまでの疲労感はなく、光翔が婆様に飛びついても蹌踉けることもなかった。それを見て孝三郎が「まだまだ元気じゃん!」と軽口を叩き、親父が窘める.「この光景はいくつにな...

  • TIME TRAVELER 25

    突然行くことになった家電量販店・・・俺も自分で家電を買ったことがないため、全然判んないんだけど。でもついでだから炊飯器と珈琲メーカー、それにドライヤーと全自動洗濯機も決めて、洗濯機だけは明日配達してもらうことにしようと考えた。「ところで、類。おうぶんれんじって何をする物なの?」「冷たい物を温める時に使うんだよ。ちなみにカタカナ表記ね」「あ!さっきの勉強が役立つかも!」「・・・声は小さめにね」順応性の高い...

  • 流砂の如く・・・ 211

    新しい年になり、大福茶が終われば俺はマンションに戻った。それが朝の9時で、今日の日中は家族3人で過ごし、夕方になったら一颯を連れて西門へ行くことにした。毎年静かに過ごすんだが、今年はお袋もおらず、親父が余計に淋しく思うから・・・そう言うと親父は「子供じゃあるまいし!」と言ったが、せっかくの正月だから1度ぐらいは全員で食事をしようという話になったワケだ。「丁度祥一郎も休みだと言うし、兄貴も呼ぶことにし...

  • TIME TRAVELER 24

    少し勉強するつもりが、つくしはノートに書いてやった「ひらがな」と「数字」に夢中・・・まるで書道をするかの如く姿勢正しく、新しいページにそれを書き写してた。その間に俺はデリバリーを頼み、家中の足りない物を確認・・・と言うか、すでにある物が大型テレビとソファー、それにベッド1台と冷蔵庫だけ。カーテンは各部屋にあるけど、ラグはリビングだけ。エアコンは各部屋に付けてたからいいとして、問題は・・・・・・この子を1人でこ...

  • 流砂の如く・・・ 210

    クリスマス、つくしの誕生日と慌ただしく過ぎていき、とうとう今日は大晦日。西門では除夜釜が行われる。本来除夜釜は、除夜から元旦の朝にかけて行う茶事。だが今ではほとんど行われず、その理由は時間帯が深夜なので体力的な問題と、そもそも人が集まらないからだ。西門でも29日と30日の午後、そして31日の昼間に後援会の幹部達を呼んで極簡単に行うだけになっていた。通常なら席入りが午後の9時半で、露地で迎え付け、手...

  • TIME TRAVELER 23

    マンションに戻ったら、午前中に買った荷物の中からグラスを出し、早速お茶をそれに注いだ。つくしはジッと眺めてたけど、「お茶だよ」というと、ペロッと舐めてみて・・・「あ、大丈夫そう!」と一気飲み。「・・・ちなみにこれが桃のジュースで、こっちが林檎のジュース。オレンジ・・・みかんのジュースも買ったから、好きな物を飲んでいいよ」「うわぁ、甘い匂いがする~~」「・・・グラスは洗ってから入れるんだよ」「あらう?」「・・・あ...

  • 流砂の如く・・・ 209

    楽しいクリスマスイブを過ごし、その翌日の夕方・・・俺は宗家の一室でスマホを握りしめていた。そして勇気を出し、かけた先は京都の木島氏だ。旦那の方が学校が冬休みになっていると聞いたので、この時間なら出てくれると思って・・・その内容は当然光翔との養子縁組だ。こちらから頼んでおきながら、こんな結果になるとは・・・『はい、木島ですが』「東京の西門です。先日はありがとうございました。ご連絡が遅くなって申し訳ありません...

  • TIME TRAVELER 22

    使っていなかった部屋だから当然何もない・・・あれだけ大量に買った日用品だけど、リビングに置いたらホンの少しにしか見えなかった。つくしはこの部屋の隅に正座してるし、相談しようにも話が通じないし・・・。それでも住めるようにしないとあっという間に夕方になってしまう。「私は何をしたらいいの?」「・・・片付けだけど・・・」「そう言えば私の唐衣裳はどこに?」「あぁ、車に積んだままだね。取ってこなきゃ・・・って、それを着るつ...

  • 流砂の如く・・・ 208

    総二郎が帰ってきたのは18時すぎ。その時にはもう私達も買い物から帰ってて、支度を済ませていた。気になるのはケーキのこと・・・「やっぱり持って行かない方がいいよね?」と言うと、総二郎はニコッと笑って「手土産にしようぜ」って。「いやいや、西門には一流の職人さんがいるんだよ?恥ずかしくないかな・・・まぁまぁ綺麗には出来たんだけど///」「大勢いるんだから切り分けて好きな物を食えばいいだろ。せっかくだから持って行...

  • TIME TRAVELER 21

    何とか食事を済ませ、車に戻ったのが14時。今から俺のマンションに連れて行き、そこでしばらく住まわせるつもりなんだけど・・・その後はどうする?って考えた途端に思考が止まる。何故ならこの子には戸籍もないし、名字もない。何らかの事情で「無戸籍」の状態になっている人が戸籍を作るとなると、裁判手続が必要な場合もある。でも、それはほとんどが親が出生届をしてないからであって、この子の場合はそうじゃない。「過去から...

  • 流砂の如く・・・ 207

    翌朝、いつものように一颯は起きてきて、「パパ~」と抱きついてくる。その姿が可愛くて、抱き上げたまま顔を洗いに行った。そして一緒に朝食を食べて、8時過ぎたら俺は仕事に行くことに・・・今日、一颯は保育園だし、つくしは休みだけど家でケーキ作りだと言っていた。だから昨日の話は保育園から帰ってからゆっくり言い聞かせるとのこと。「・・・じゃあ17時ぐらいには電話する。一颯の気持ちを1番で考えていいからな」「うん、わ...

  • TIME TRAVELER 20

    何度見ても変な光景・・・緑が少ないし、山が見えない。見えるのは四角くて高いもの・・・・・・ニョキニョキしてて怖いんだけど、あれは何で出来てるのかしら。木・・・ではなさそうだけど。「ん~~~~~、そう言われると困るんだけど、あれはビルという現代の建物で、あの中に人が住んだり会社があるんだよ」「あの中に人が住んでるの?さっきみたいなので登るの?」「エスカレーターは住居用じゃなくて商業用・・・さっきみたいに買い物する...

  • 流砂の如く・・・ 206

    飯を食い終わり、今日も一颯と一緒に風呂に入った。毎日ここに帰るようになって1週間・・・会食があった1日を除き、これは俺の役目になっている。髪を洗うことや水鉄砲でのお巫山戯にも慣れ、これはこれで楽しかった。が、まだこの子には真実を話していないので、それをいつするのか・・・・・・嬉しそうにはしゃぐ一颯を見ながら悩んでいた。それなのに、風呂から上がるとその悩みを一変させる電話があった。それは孝三郎・・・夜咄の茶事が...

  • TIME TRAVELER 19

    「よし!このぐらいでいいかなぁ~~~」「・・・・・・・・・・・・」「何か足りないもの、あります?」「いえ、特には・・・」夏美さんは両手に色んな色の布を持ってた。こうして重ねて見ると唐衣裳みたい・・・短いし軽いから全然似てないんだけど。それを選びながら言われたのは、これらが「とっぷす」という名前ってこと。「せえたぁ」とか「とれぇなぁ」とか「てぃしゃつ」って言ってたけど、その違いは判らず・・・売り場には人型(マネキン)が...

  • 流砂の如く・・・ 205

    美涼の狂気に満ちた声が部屋に響いた。それを聞く桜井の両親は呆然・・・・・・俺と親父はこの姿が初めてではないので驚くことはなかったが。そして拓郎氏は美涼の言葉に反論もせず・・・つまり、美涼の言ったことは本当だったのだろう。俺がそれを確かめると深く息を吐き、「正直言えば疑っていた」と呟いた。「・・・2人目が出来たと聞いた時、何故か素直に喜べなかった・・・。夫婦の時間というか・・・それも少なくなっていたし、拓巳が産まれて...

  • TIME TRAVELER 18

    「ほうむせんたぁ」で「買い物」ということをして、その荷物を車まで運んだんだけど・・・そもそも「買い物」とは?「花沢さん、入り口にもう1台のカートを置いてきたので取ってきますね!」「あぁ、悪いね」「すみませんが、その荷物を2人で車に積んでて下さい。すぐに手伝いますので」「了解」夏美さんがそんなことを言って引き返していったので、ここで類に聞いてみたんだけど・・・「ねぇ、類。買い物ってどうやるの?確か銅銭って...

  • 流砂の如く・・・ 204

    「俺は美涼さんに対して恋愛感情はなかったし、子供を作ろうとも思わなかったんですよ。でもあの日、美涼さんは俺に酒を飲ませて執拗に迫ってきた・・・・・・母娘で同じ手口を使うなんて、随分強引ですよね」真理子が美涼を睨むが、美涼の方はまだそっぽを向いていた。ただ、今から話すことは美涼にとって最悪な部分の数々・・・何故なら完全に「犯罪」の域に入るのだから。それは光翔を産んだ産婦人科医を脅し、東京から追い出したこと。...

  • TIME TRAVELER 17

    『わかってると思うけど、あんたはこの世界のことを何も知らない。だから今から会う人が聞くことも判んないと思うんだ。でも俺も側にいない時があるから、その時は事故で何も覚えてないってことにしておいて。くれぐれもあんたのいた世界の話をしないようにね』車の中で類にそう言われ、「なんでもや」ってところに着いたら、1人の女の子が乗ってきた。髪の毛が黒くないし、硬そうな生地の袴・・・じゃなくて、”ぱんつ”?を穿いてる...

  • 流砂の如く・・・ 203

    正直・・・桜井の面々は申し訳ないと言った顔で来ると思っていた。それなのに父親も母親も恐ろしい表情で、西門に敵意丸出しだ。何故そうなるのか・・・美涼がすべて話しているはずだから、非はそちらにあると思うんだが・・・?「美涼さんからどこまで聞いたのかわかりませんが、悪いのは父だけではありません。冷静に今後の事を話そうじゃありませんか」「家元だけじゃないって・・・どう言う意味?」「言葉の通りです。まずは落ち着いて・・・...

  • TIME TRAVELER 16

    「はい、こんな感じに仕上がりましたよ・・・・・・如何ですか、お嬢様」「・・・・・・・・・・・・」「ご不満ですか💢?!」「いえ、とんでもないです!ありがとうございました!!」「・・・・・・・・・」←隅っこの椅子に座ってる類「びよういん」の女の人が怖い顔して私に鏡を見せてくれてる・・・それには後ろ髪が写ってたけど、本当に短くなって吃驚!私が子供の頃に尼僧になった隣家のお婆様みたい・・・・・・これで写経も読経もしなくていいなんて!しかも、な...

  • 流砂の如く・・・ 202

    墓参りの翌日・・・その日はお袋が鎌倉に行く日だった。思ったよりも別邸の手入れに時間が掛かったために予定よりも遅くなったのだが、そのおかげで俺は実父の墓参りの報告をすることが出来た。朝の9時、すでにお袋は身支度を調えていて、俺が話があると言うと気不味そうに臨時で使用していた部屋に入れてくれた。親父との夫婦部屋はあの日から1度も入ってないのだとか・・・あの部屋の物は志乃さんに頼んで片付けてもらい、すでに鎌倉...

  • TIME TRAVELER 15

    「きゃああああああっ!!何この速さーーーーっ!!」「・・・まだ敷地内だってば」車に乗ってからの反応は何となく想像出来てた。だって牛車に乗ってた人が自動車に乗るんだから、その速さが違うのは当たり前。ちなみに牛車の時速は2.6kmほどで、成人の歩行速度よりも遅い。 一方、馬車は牛車よりは速く、2頭立ての馬車であれば時速4~10kmほど。ただ馬は昔から「神馬」と言われるほど貴重な動物であったことに加え、山が多くて多湿...

  • 流砂の如く・・・ 201

    裕也氏は静かに俺の対面に座った。そしてつくしと一颯を見て優しく笑い、「息子さんはおいくつかな?」と。その言い方からして、つくしのことを美涼と勘違いしているようだった。「・・・来年4歳になります。名前は一颯と言います。隣は・・・婚約者の牧野つくしさんです」「・・・婚約者・・・?」「は、初めまして・・・牧野つくしと申します」「こんにちは~~、まきのいぶき、3歳です!」「・・・牧野さん・・・?」電話では墓参りをしたいと言う...

  • TIME TRAVELER 14

    まさかの珈琲で撃沈・・・・・・そんなに不味かったとは思わなくて、口直しに俺のロールパンを食べてる姿に吹き出しそうだった。「まぁ、子どもには難しい食べ物だよね・・・・・・」「子ども?誰が?」「あんた、まだ子どもでしょ?」「・・・・・・この世界は22歳でも子供なの?」「・・・・・・・・・・・・・・・」22歳?!俺とそんなに変わんないの?!!こんな童顔でぺったんこの胸なのに?!と言うか、平安時代ってそんな歳で入内なんてしないんじゃない...

  • 流砂の如く・・・ 200

    総二郎がマンションで暮らし始めて1週間・・・今日は一颯のクリスマス会だ。いつもより少し早めに登園しなきゃいけなくて、総二郎が車で一颯を連れて行き、一旦戻ってから私と一緒に保育園に行くことにした。離婚したことも公表してないから大丈夫かと聞いたけど、一颯の通う保育園に西門の関係者はいない・・・それに姓も「牧野」だから問題ないだろうって。「パパ、ぜったいに見にくるよね?ぼく、うしろの列のまん中だから~」「後ろ...

  • TIME TRAVELER 13

    「・・・・・・・・・・・・・」「これが現代の朝食。美味しいから食べてみれば?」「これ、食べ物なのよね?」「もちろん。俺も食べるから一緒にどうぞ」ついさっき、あの女の人が持って来てくれた朝ご飯・・・黄色くてフワフワしたもの(オムレツ)と木の枝を焼いたようなもの(ソーセージ)と草(サラダ)。それに茶色の餅みたいなのと(ロールパン)、白くてドロドロしたもの(ヨーグルト)と黒いお湯(珈琲)。どれを見ても食べ物とは思えず、...

  • 流砂の如く・・・ 199

    翌朝、祥一郎も俺も一颯にたたき起こされた。つくしがクスクス笑いながら朝食を用意してくれて、7時には4人揃ってそれを食ってた。いつもは2人で食べてるのに、今日は4人・・・それが嬉しかったのか、一颯のテンションは高く・・・・・・「おじちゃん、こんどはいつ来るの~~?」「え?そうだな・・・お仕事がお休みの日かな~~」「じゃあにちようび?」「おじちゃん、日曜日も仕事の時があるんだよ~」「いっくん、無理言わないの。それ...

  • TIME TRAVELER 12

    吹っ飛んでいったものを拾い、その女性は眉間に皺を寄せてる・・・その感じ、桜子が私に腹立ててる時と似ていてドキドキした。・・・まぁ、怒られはしなかったんだけど。今度は“ようふく”というものを着るんだけど、これはどうやって着るのか・・・今までだと女房達が単衣や袿を着せてくれてたから私は立ったままだったんだけど、そうもいかない。チラッとこの人を見たら、同じようなものを着てるし・・・と言うか、これはどうすればいいんだろ...

  • 流砂の如く・・・ 198

    インターホンに応じたのは俺で、すぐにロックを解除して兄貴をマンションに入れた。車をどこ駐めればいいのかわからないというので駐車場はゲスト用を使うように伝え、部屋番号を告げると3分後にはドアのチャイムが鳴った。客が来る事なんて滅多にないためなのか一颯が喜んで出ていき、つくしがそれを引き留めようとしたが、「どうせすぐに紹介するんだから構わない」と・・・「・・・お兄さん、驚かない?」「刺激的で良いんじゃね?」...

  • TIME TRAVELER 11

    翌日の朝6時・・・俺はまだゲストルームにいた。何故なら、あれからも質問攻めだったからで、この子は今でも目をキラキラさせてる・・・昨夜の高熱はなんだったの?って感じ。聞かれたのは・・・どうして寝床がフカフカなのか・俺が座ってるものは何か・扉(ドア)が何故前に動くのか・自分の着ているパジャマの素材は何か・どうして髪が短いのか・・・こんな質問はまだ説明出来たけど、スマホについては「悪霊が取り憑いてるの?」なんて言う...

  • 流砂の如く・・・ 197

    総二郎から今日1日の話を聞き、光翔君の気持ちを考えたら胸が痛くなった。大人ならその意味が判るかもしれないけど、3歳児には伝わらない。ただ今まで母親だった人がいなくなり、父親だった人にも他に子どもがいる・・・そんな状況を納得出来る訳がなく、ただ泣くことしか出来なかったんだ。でも、救いなのは今まで側にいた祐子さんが母親代わりを引き受けてくれたこと・・・それなら光翔君は今まで通り、あの家で暮らせる。総二郎はあ...

  • TIME TRAVELER 10

    「梅壺ってところには戻れないよ。あんたは 平安時代・・・西暦でいうと794年から1192年のどこかで生活してた人だろうけど、今は20XX年、つまり1000年前後未来なんだ。しかもあんたは京都にいたみたいだけど、ここは東京という場所・・・1000年前の平安京・梅壺には戻れない。ここには帝も弘徽殿の女御もあんたの女房の桜子って人もいない。どうしてこんなことになってるのかは知らないけど、あんたは過去の人・・・時間旅...

  • 流砂の如く・・・ 196

    光翔を祐子に任せて、俺は本邸にいる親父に会いに行った。話したのは光翔と会話したときの様子についてと、京都行きは嫌がったこと、そして孝三郎と祐子も加わって話した結果、とりあえず泣き止んで寝ていること・・・親父は「まだ何もわからない歳だから、まだグズるだろうな」と言ったが、その次には「全員で温かく見守ってやろうじゃないか」と。「それと母さんだがな・・・・・・今週末、鎌倉に行くことにしたそうだよ」「今週末?年内...

  • TIME TRAVELER 9

    父親は大納言で、この子の名前は「梅壺の更衣・つくし」。弘徽殿の女御の女房に井戸に突き落とされ、花沢家の庭に落ちたというか、辿り着いた・・・と?絶対に有り得ないと思うけど、でも今までの話を聞く限り思い付きで言ってるわけじゃなさそうだ。ちゃんと体験した・・・と言うか、そんな暮らしをしてきたって感じには聞こえた。だって調べないと判んないことをスラスラ言うんだから・・・そしてあの十二単、この長い髪・・・・・・決定的なの...

  • 流砂の如く・・・ 195

    離れに戻り、シーンとした部屋で光翔を待った。あんな幼い子どもにどう話そうかなんて、考えても判らない・・・自然に出てくる言葉に任せるしかないと思いつつ、落ち着かないのでつくしに電話しようかと思ったが・・・「あ、そうか・・・あいつの方がバイトに行ってるわ」手に持ったスマホをテーブルに戻し、深い溜息を吐きながら頭を抱える・・・そのうち楽しそうな笑い声が聞こえて、光翔が戻ってくるのが判った。そして志乃さんに手を繋がれ...

  • TIME TRAVELER 8

    「そもそもお前は誰なの?身分と名を名乗りなさいよっ!!」身分と名前を名乗れと言われてカチン。だってここは俺の家だし、不審者はそっちだし!まぁ、「そっち系の病人」に何を言っても無駄かと思い・・・それでもムカつくから言い返してしまった。「俺は花沢物産の後継者で現在は営業課長の花沢類。そしてあんたが居るこの家は俺の親名義の家・・・つまり、今はこの俺がこの家の主なんだけど」「はなざわぶっさん・・・そんな部屋あった...

  • 流砂の如く・・・ 194

    久しぶりに光翔と一緒に寝て、目が覚めたのは6時。まだ窓の外は暗く、光翔はぐっすり寝ていた。身体を横向きにして光翔の髪を撫で、しばらくその寝顔を眺めることに・・・どこで付けたのか鼻の頭に小さな引っ掻き傷、ふっくらした頬が可愛らしく、思わずフッと笑ってしまう。そんな時間が30分ぐらい過ぎると、カーテンの向こうが明るくなってきた。光翔を起こさないようにそっとベッドを降り、リビングに行くとエアコンを付け、ミ...

  • TIME TRAVELER 7

    どのくらい時間が経ったのか・・・・・・あれから俺も椅子に座ったまま居眠りしてた。時間を確認しようとスマホを見たら丁度0時で、同時に目の前の布団が少し動いた。そして彼女の眉がピクッと動いたのが見えたから、立ち上がって覗き込むと・・・「う~~~~~~ん・・・・・・・・・」「気がついた?」「・・・・・・桜・・・子?」「えっ?誰の名前?」「・・・・・・・・・・・・ん?」「気分はどう?熱、下がったのかな・・・・・・」もう1歩前に出て近づくと、この子は...

  • 流砂の如く・・・ 193

    16時頃、俺とつくしが待ってる部屋に一颯が戻ってきた。その時には光翔の姿はなく、志乃さんだけ・・・顔を真っ赤にしてニコニコしてる一颯が、「おもしろかったぁ~~」と言って俺の膝の中にポスッと・・・「いっくん、何してきたの?」「あのねぇ、ひ~くんってお友だちがいたからね、いっしょにお庭であそんだの。サッカーしたりね、かくれんぼしてね、鬼ごっこもしたの~~」「・・・仲良く出来たか?」「うん!ここね、ひ~くんのお...

  • なんでも屋の業務日誌・番外編~Newlyweds・最終話~

    結婚式が終わったら梅雨本番。新婚旅行は俺の仕事の都合で行くことが出来ず、つくしも「産まれてからの家族旅行でいいよ~」なんて言うからお預け。それから彼女は花沢についての本格的な勉強が始まった。ビジネスマナーに再度テーブルマナー、パーティーマナーに英語とフランス語・・・・・・暇を持て余すのが嫌なつくしは結構楽しそうにそれをやってた。ただ、フランス語については溜息もので・・・「いや、全然わかんないんだけど!」「...

  • 流砂の如く・・・ 192

    光翔君はまるで道具のようにしてこの世に生まれてしまった・・・だからこそ、不幸にしてはいけない・・・幸せにならなきゃいけない。その言葉は胸にズシッと響いた。そして光翔君の幸せはどこにあるのか・・・・・・養父母さんとなる人は素敵なご夫婦だと聞いたけど、それもやっぱり大人の都合であって、光翔君の気持ちは無視。確かに3歳児には判断力なんてないけれど、それでもあの子が1番望むものはなにかを考えるのも必要なのではないか・・・...

  • なんでも屋の業務日誌・番外編~Newlyweds・5~

    すごい形相で近づいてきた司・・・それを見たつくしがピクッと口の端を引き攣らせ、俺は溜息、総二郎とあきらは苦笑い・・・と言うか、楽しそうにしてる。でもここはパーティー会場だし、取っ組み合いの喧嘩はしないだろうと思ってたけど・・・「おい、ちんちくりん」「なによ、クリンクリン」「「・・・・・・・・・ぷっ!」」←総&あきら「・・・・・・はぁ・・・・・・(口喧嘩は出来るよな)・・・」「お前の仕事、なんでも屋なんだって?」「辞めたけどね。それ...

  • 流砂の如く・・・ 191

    初めて入る西門のプライベートエリア・・・本邸とは違い、少しだけ簡素な感じがするけど、それでも普通の家庭に比べたら豪華そのもの。ただ使用人さんが多くいて、志乃さんに連れられて歩く私のことを不思議そうに見ていた。それにこっちの庭は本邸の庭よりも自然な感じ・・・冬だから花は少なかったけど、真っ赤な椿が見事だった。「こちらのお部屋ですわ」「は、はい!」「ふふふ・・・そんなに緊張なさらなくても大丈夫ですからね」「・・・...

  • なんでも屋の業務日誌・番外編~Newlyweds・4~

    「新郎花沢類、 あなたはここにいる牧野つくしを病める時も 健やかなる時も富める時も 貧しき時も妻として愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?」「はい、誓います」「新婦牧野つくし あなたはここにいる花沢類を病める時も 健やかなる時も富める時も 貧しき時も夫として愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?」「はい///誓います」「皆さん、お二人の上に神の祝福を願い、結婚の絆によって結ばれた このお二人を神が慈しみ深く守り、助け...

  • 流砂の如く・・・ 190

    「あの人と違って祐子だったら一緒に飯食って一緒に寝てくれると思うから、そうしたら淋しいとか思わねぇだろ!俺と総兄が光翔にしっかり話してさ、それでいて光翔を一番大事にしてくれる人がそこにいれば・・・それって今よりも幸せなんじゃね?ってこと///!」孝三郎さんの話を聞いた2人がポカンとしてる。私はこの人とさっき見た女の人・・・美涼さんの付き人だったって言う中村祐子さんの関係を知らないから反応も出来なかった。で...

  • なんでも屋の業務日誌・番外編~Newlyweds・3~

    「・・・・・・はい、出来ましたよ。本当にお綺麗ですわ~~、このドレス🧡」「・・・・・・あはははは、ありがとうございます」綺麗なのはドレスだけかいっ!!な~~~んてツッコミは入れないけど、少々眉間に皺が寄った。今日は私達の結婚式だ🧡梅雨入りしたけど今日は爽やかな晴れの日で、ガーデンウエディングにはピッタリ♪類はすでに着替えてお父様達と何処かに行ったし、牧野家はビビって家族控え室から出てこない。今、私は1人でドレス...

  • なんでも屋の業務日誌・番外編~Newlyweds・2~

    「うえええぇ~~~~~💦」「・・・大丈夫?つくし」「だいじょ・・・・・・うえええぇ💦」「可哀想に・・・代わってあげられなくてごめん・・・」「平気だよ・・・ちょっと疲れが・・・おえええぇ~💦」災害とも言える母さんの帰国で振り回される毎日、部屋の引っ越し、ドタバタしながら婚姻届を書き、それをつくしと母さんが提出しにいくという想定外の出来事。そして写真撮影もあの人が監督みたいになってて、やっと終わって渡仏。その翌日からつくしの...

  • なんでも屋の業務日誌・番外編~Newlyweds・1~

    HappyBirthday 類君🧡今日は類君のお誕生日ですねっ!今年はイベントがないので残念ですが、連載をお休みしてコソッとお話をアップします。内容は前話の「なんでも屋」の続きです。数話だけのお話ですが、その後の2人を楽しんでくださいね♪◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆『なんですって?!それ、本当なの、類!!』「うん、間違いないみたい♪つくしがちゃんとエコー写真見せてくれたから♪今日は俺の誕・・・」『すぐに帰国するわ!じゃ...

  • 流砂の如く・・・ 189

    「つくしさんにはこんなややこしい家のことを覚えろと言わなきゃならんが、皆でサポートするが・・・考えてはくれないか?孝三郎は中心に居るよりサポートするほうが力を発揮できる男だと思うし、総二郎は皆を纏める力があると思っている。血の繋がりなどこの際二の次じゃないか?先代も納得して下さるだろうし、もうお亡くなりの先々代達もお許し下さると思うがな・・・・・・」家元の言葉は素直に嬉しかった。総二郎は頑なにこの家を出る...

  • TIME TRAVELER 6

    花沢の主治医が来たのは30分後。当然その時俺はゲストルームから出され、食事をしながら処置が終わるのを待ってた。それにしても・・・今時の若い子が「無礼者」とか言う?その前に何歳だ?俺の予想では15歳ぐらいだと思うんだけど・・・・・・でも15歳だったらうちで働かないよね?うちで働くなら加代が面接だけど、最近そんな話も聞かないし、雇うのなら最終的には俺の許可が必要だし。住み込みの場合、未成年が応募したら断ってる...

  • 流砂の如く・・・ 188

    「家元、総二郎です。牧野つくしさんと一颯を連れてきました」「・・・入りなさい」「失礼いたします」親に会うのにこんなややこしい手順を踏む・・・それが西門家だ。判っていたけど、いざ目の前にするとやっぱり恐怖でしかない。総二郎がここに残り、私達も一緒にって言葉は嬉しかったけど、これまで自由に育ってきた一颯にここでの暮らしは無理・・・そんなことを考えながら総二郎の後ろをついて入った。その部屋は何畳あるのかわかんな...

  • TIME TRAVELER 5

    ーーーつくし姫様、どこにおられるのです?ーー・・・・・・あぁ、桜子が探してるわ。早く戻らなきゃ・・・帝を待たせたらお父様の首が危ないし、私だって追い出されちゃう・・・・・・そろそろ日も暮れただろうし、私だって身支度整えないと・・・それにもう1回桜子に寝屋でのアレコレを聞かなきゃ不安だわ・・・・・・ーーあぁ、こんなところにいらしたのですか?まぁ、そんなに濡れて汚して・・・どうするつもりなのです?!ーー私のせいじゃないのよ、桜子...

  • 流砂の如く・・・ 187

    一颯の服も、私の服も髪も取り繕う時間もない。とにかく可能な限り品良くして、急いでメイクも始めた。その時、総二郎はデリバリーを頼むと言って一颯とメニューを見ながらワイワイやってる・・・それを若干ムカつきながら横目で見て、真新しいストッキングを探してた。そんな感じでドタバタしてると20分なんてあっという間に過ぎ、届いたのは一颯の決めたピザ・・・こんな気分でピザ?!とガクッとしたけど、そんなことも言ってられな...

  • TIME TRAVELER 4

    「あなた、梅壺の更衣の女房でしょう?」「いいのよ、そんなに身分が高い人でもないし、そこの女房ならいなくなっても誰も探さないわ」「ちょっ・・・!」「「「あなたが悪いのよ!私達でさえお話し出来ないのに、左近衛大将様のお手に触れるなんて!!」」」井戸を覗き込んでいた私の背中をグイグイ押すもんだから、慌てて縁を手で握って踏ん張った。でも相手は3人だし、唐衣裳は動きにくい・・・しかも誰か私の袴を踏んでる?それなら...

  • 流砂の如く・・・ 186

    日曜の朝、いつものように起きると光翔の部屋に向かった。光翔は母親がいなくなった夜もぐずることなく独りで寝て、起こしたときもいつもと変わらない。ただ「母さまは~?」と目を擦りながら聞いたので、「ここにはいないぞ」と言うと・・・・・・「・・・え?」「昨日話しただろ?母様はもうここには戻らないんだ」「・・・あぁ、そうだったっけ・・・・・・」「淋しいか?」「・・・ううん、そんなことはないけど・・・・・・母さまのほうがさみしくないか...

  • TIME TRAVELER 3

    「・・・よし!誰もいないわね・・・・・・それじゃあ失礼して・・・・・・とりゃあああああぁっ!!」袴の裾を持ち上げ、廊下の欄干に手をかけてヒョイッとそれを飛び越えた♪こんなの実家にいたときにはよくやってたし、怖くもなんともない。桜子にはド叱られされたけど、そんなの気にしちゃいないし~。いつものように上手く庭の白砂の上に着地して、落とした扇を拾った瞬間、廊下の真下の空間にユラリと動くものが・・・ハッとしてそっちに目をや...

  • 流砂の如く・・・ 185

    クリスマスツリーの組み立てが終わり、オーナメントもイルミネーションランプも取り付けた。電源を入れるとそれが美しく光り、光翔は手を叩いて喜んでいた。ここで部屋に戻した中村祐子を呼び、光翔の着替えを頼むことに。彼女はこれまでもこの子の世話をしているから、着替えがどこにあるのか知っているからだ。ダイニングに入ってきた祐子は元気がなかったが、光翔も彼女には慣れているため、すぐに「ゆうこちゃん!」と言って抱...

  • TIME TRAVELER 2

    私が入内して数日後・・・・・・まだ1度も帝には呼ばれてない。それも全く気にならないから、暢気に過ごしてた。・・・と、言うのも実家から連れてきた女房の桜子と入れ替わってるから♪更衣だったら勝手にウロウロ出来ないけど、女房だったら内裏の庭や廊下、帝の住まわれる清涼殿に近づいたりしなければ歩くぐらいは問題ない。女御様の女房達に出会っても、端に避けて頭下げてりゃ文句言われないし、部屋ばかりの暮らしよりはマシだもんね...

  • 流砂の如く・・・ 184

    「ママ、ご飯まぁだ?」「・・・・・・・・・・・・うん・・・」「ねぇ、サンタさんってここにも来てくれるかなぁ?」「・・・・・・・・・・・・うん・・・」「ぼくね、ひこうきのおもちゃがほしいっておてがみ書いたんだ~」「・・・・・・・・・・・・うん・・・」「・・・ママ、聞いてる?」「えっ?あぁ・・・・・・ご飯だよね・・・えっ!もう12時回ってるじゃん!!」総二郎が家元達に全部を話すと言った日・・・私は朝からソワソワして落ち着かなかった。調査したことは私も全部聞かさ...

  • TIME TRAVELER 1

    平安京・・・それは摂関家の娘と天皇との婚姻により、外祖父の藤原氏の女系が重視される女性の時代。平仮名・片仮名も生まれ、『枕草子』や『源氏物語』に代表される和歌・貴族生活の日記・恋愛物語の女流貴族文学が繁栄し、貴族文化が誕生した時代。この頃、ある貴族のお屋敷に、1人の姫がおりました。名前を「つくし」と言い、この時代の女性にしてはおおらかで元気が良く、窮屈な屋敷住まいにウンザリしているのです。今日も姫に...

  • 流砂の如く・・・ 183

    親父が光翔とこの先の約束をする・・・それを聞いていると箸が止まった。志乃さんも戸惑いを隠せないようで、時々俺に視線を送ってくる。「おじいちゃま、クリスマスってしってる~~?」「あぁ、知っとるよ。光翔の部屋にはツリーを飾っていないのか?」「そんなのないけどぉ~、お外にはいっぱいあるよ?ぼくもほしい~~♪」「そうか・・・じゃあ買いに行くか?」「親父・・・・・・あのさ、さっきの話だけど・・・」俺としてはすぐにでも・・・い...

  • 流砂の如く・・・ 182

    俺の父親は神楽木直也・・・でも、すでにこの世にはいない。そして俺が何度か会った神楽木裕也は、実の父親の双子の弟だっただなんて・・・あの人は俺が自分の甥だと知っていて、それであんな言葉を言ったのか・・・『茶道家になって、幸せですかな?いや、失礼・・・・・・立派な家元におなりなさいね』それが直也氏の残した言葉だったから・・・俺が感じた不思議なものも、血の繋がりがあったからなのか・・・・・・美涼がいなくなったこのタイミングで、...

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