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Pas de Quatre http://pasd124.blog.fc2.com/

花より男子の二次小説サイトになります。特に類と 総二郎が大好きですべてハッピーエンドなります。

読むだけでもの足らず、とうとう自分で書いてしまいました。自己満足の表現不足とは思いますが、楽しんでいただけたらと思います。

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2017/02/11

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  • 流砂の如く・・・ 214

    「初めまして、つくしさん。それに一颯君、父様から写真を見せてもらってたんだよ。うん、元気に挨拶できて立派だな」「うふふ、あけましておめでとう、一颯君。これからよろしくね、つくしさん」爺様と婆様は目を細めて一颯を見ていた。その姿につくしが胸をなで下ろしたのが伝わり、俺もホッとしたんだけど・・・「おじいちゃんとおばあちゃんはだぁれ?」「えっ?!い、いっくん?!」「ん?だってハジメテだから~」「いっくん、...

  • TIME TRAVELER 27

    食べるものはこの時代の方がずっと美味しいって事がわかった♪そう言うと類が真顔で・・・「それは良かったけど、毎回デリバリー・・・つまり、持って来てもらうの?」「へ?」「・・・食事、自分でも作れると良いんだけどね」「・・・・・・・・・」食事をつくる・・・この私が?!この言葉には唖然・・・だって、今まで1度もご飯作ったことがないんだもん!それどころか台所ってところに入ったことないし、どうやって作るのかも知らない・・・食べることは薬...

  • 流砂の如く・・・ 213

    「今日、ご隠居様が来るの?」「あぁ、だからつくしと一颯も今日は宗家に来てくれ」それは1月4日のこと。私と一颯はこの日まで仕事と保育園を休んでいたので、総二郎の言葉に頷いた。今日は先代にも挨拶するから着物を着るんだけど、移動が大変だから宗家で総二郎に着せてもらうことに・・・その着物は家元夫人が残していったものらしい。「祐子さんのことはみんなに話したの?」「今朝、志乃さんが全員を西の棟に集めてこれまでの...

  • TIME TRAVELER 26

    「この世界って、面白い物が多いんだね~~~!」「・・・多分、世間からしたらあんたが面白いんだと思うけど」「あの”れいぞうこ”っての?あれには入れそうだったなぁ~~」「入ったら事件発生だよ」想像以上に疲れた家電量販店・・・これまた想像以上に重たいオーブンレンジを抱え、つくしにはそのほかの小物を持ってもらって部屋に戻った。それから急いでレンジを設置し、料理を温めようと思ったんだけど・・・「・・・あれ?」「どうかした...

  • 流砂の如く・・・ 212

    正月三が日が過ぎ、京都から爺様と婆様が来る日になった。今回は森田さんの同行を断り、西村事務長が京都まで迎えに行くことに・・・そして昼過ぎには宗家に2人がやってきて、俺たちは玄関で2人を出迎えた。80を過ぎている2人だが、日頃からよく動くからそこまでの疲労感はなく、光翔が婆様に飛びついても蹌踉けることもなかった。それを見て孝三郎が「まだまだ元気じゃん!」と軽口を叩き、親父が窘める.「この光景はいくつにな...

  • TIME TRAVELER 25

    突然行くことになった家電量販店・・・俺も自分で家電を買ったことがないため、全然判んないんだけど。でもついでだから炊飯器と珈琲メーカー、それにドライヤーと全自動洗濯機も決めて、洗濯機だけは明日配達してもらうことにしようと考えた。「ところで、類。おうぶんれんじって何をする物なの?」「冷たい物を温める時に使うんだよ。ちなみにカタカナ表記ね」「あ!さっきの勉強が役立つかも!」「・・・声は小さめにね」順応性の高い...

  • 流砂の如く・・・ 211

    新しい年になり、大福茶が終われば俺はマンションに戻った。それが朝の9時で、今日の日中は家族3人で過ごし、夕方になったら一颯を連れて西門へ行くことにした。毎年静かに過ごすんだが、今年はお袋もおらず、親父が余計に淋しく思うから・・・そう言うと親父は「子供じゃあるまいし!」と言ったが、せっかくの正月だから1度ぐらいは全員で食事をしようという話になったワケだ。「丁度祥一郎も休みだと言うし、兄貴も呼ぶことにし...

  • TIME TRAVELER 24

    少し勉強するつもりが、つくしはノートに書いてやった「ひらがな」と「数字」に夢中・・・まるで書道をするかの如く姿勢正しく、新しいページにそれを書き写してた。その間に俺はデリバリーを頼み、家中の足りない物を確認・・・と言うか、すでにある物が大型テレビとソファー、それにベッド1台と冷蔵庫だけ。カーテンは各部屋にあるけど、ラグはリビングだけ。エアコンは各部屋に付けてたからいいとして、問題は・・・・・・この子を1人でこ...

  • 流砂の如く・・・ 210

    クリスマス、つくしの誕生日と慌ただしく過ぎていき、とうとう今日は大晦日。西門では除夜釜が行われる。本来除夜釜は、除夜から元旦の朝にかけて行う茶事。だが今ではほとんど行われず、その理由は時間帯が深夜なので体力的な問題と、そもそも人が集まらないからだ。西門でも29日と30日の午後、そして31日の昼間に後援会の幹部達を呼んで極簡単に行うだけになっていた。通常なら席入りが午後の9時半で、露地で迎え付け、手...

  • TIME TRAVELER 23

    マンションに戻ったら、午前中に買った荷物の中からグラスを出し、早速お茶をそれに注いだ。つくしはジッと眺めてたけど、「お茶だよ」というと、ペロッと舐めてみて・・・「あ、大丈夫そう!」と一気飲み。「・・・ちなみにこれが桃のジュースで、こっちが林檎のジュース。オレンジ・・・みかんのジュースも買ったから、好きな物を飲んでいいよ」「うわぁ、甘い匂いがする~~」「・・・グラスは洗ってから入れるんだよ」「あらう?」「・・・あ...

  • 流砂の如く・・・ 209

    楽しいクリスマスイブを過ごし、その翌日の夕方・・・俺は宗家の一室でスマホを握りしめていた。そして勇気を出し、かけた先は京都の木島氏だ。旦那の方が学校が冬休みになっていると聞いたので、この時間なら出てくれると思って・・・その内容は当然光翔との養子縁組だ。こちらから頼んでおきながら、こんな結果になるとは・・・『はい、木島ですが』「東京の西門です。先日はありがとうございました。ご連絡が遅くなって申し訳ありません...

  • TIME TRAVELER 22

    使っていなかった部屋だから当然何もない・・・あれだけ大量に買った日用品だけど、リビングに置いたらホンの少しにしか見えなかった。つくしはこの部屋の隅に正座してるし、相談しようにも話が通じないし・・・。それでも住めるようにしないとあっという間に夕方になってしまう。「私は何をしたらいいの?」「・・・片付けだけど・・・」「そう言えば私の唐衣裳はどこに?」「あぁ、車に積んだままだね。取ってこなきゃ・・・って、それを着るつ...

  • 流砂の如く・・・ 208

    総二郎が帰ってきたのは18時すぎ。その時にはもう私達も買い物から帰ってて、支度を済ませていた。気になるのはケーキのこと・・・「やっぱり持って行かない方がいいよね?」と言うと、総二郎はニコッと笑って「手土産にしようぜ」って。「いやいや、西門には一流の職人さんがいるんだよ?恥ずかしくないかな・・・まぁまぁ綺麗には出来たんだけど///」「大勢いるんだから切り分けて好きな物を食えばいいだろ。せっかくだから持って行...

  • TIME TRAVELER 21

    何とか食事を済ませ、車に戻ったのが14時。今から俺のマンションに連れて行き、そこでしばらく住まわせるつもりなんだけど・・・その後はどうする?って考えた途端に思考が止まる。何故ならこの子には戸籍もないし、名字もない。何らかの事情で「無戸籍」の状態になっている人が戸籍を作るとなると、裁判手続が必要な場合もある。でも、それはほとんどが親が出生届をしてないからであって、この子の場合はそうじゃない。「過去から...

  • 流砂の如く・・・ 207

    翌朝、いつものように一颯は起きてきて、「パパ~」と抱きついてくる。その姿が可愛くて、抱き上げたまま顔を洗いに行った。そして一緒に朝食を食べて、8時過ぎたら俺は仕事に行くことに・・・今日、一颯は保育園だし、つくしは休みだけど家でケーキ作りだと言っていた。だから昨日の話は保育園から帰ってからゆっくり言い聞かせるとのこと。「・・・じゃあ17時ぐらいには電話する。一颯の気持ちを1番で考えていいからな」「うん、わ...

  • TIME TRAVELER 20

    何度見ても変な光景・・・緑が少ないし、山が見えない。見えるのは四角くて高いもの・・・・・・ニョキニョキしてて怖いんだけど、あれは何で出来てるのかしら。木・・・ではなさそうだけど。「ん~~~~~、そう言われると困るんだけど、あれはビルという現代の建物で、あの中に人が住んだり会社があるんだよ」「あの中に人が住んでるの?さっきみたいなので登るの?」「エスカレーターは住居用じゃなくて商業用・・・さっきみたいに買い物する...

  • 流砂の如く・・・ 206

    飯を食い終わり、今日も一颯と一緒に風呂に入った。毎日ここに帰るようになって1週間・・・会食があった1日を除き、これは俺の役目になっている。髪を洗うことや水鉄砲でのお巫山戯にも慣れ、これはこれで楽しかった。が、まだこの子には真実を話していないので、それをいつするのか・・・・・・嬉しそうにはしゃぐ一颯を見ながら悩んでいた。それなのに、風呂から上がるとその悩みを一変させる電話があった。それは孝三郎・・・夜咄の茶事が...

  • TIME TRAVELER 19

    「よし!このぐらいでいいかなぁ~~~」「・・・・・・・・・・・・」「何か足りないもの、あります?」「いえ、特には・・・」夏美さんは両手に色んな色の布を持ってた。こうして重ねて見ると唐衣裳みたい・・・短いし軽いから全然似てないんだけど。それを選びながら言われたのは、これらが「とっぷす」という名前ってこと。「せえたぁ」とか「とれぇなぁ」とか「てぃしゃつ」って言ってたけど、その違いは判らず・・・売り場には人型(マネキン)が...

  • 流砂の如く・・・ 205

    美涼の狂気に満ちた声が部屋に響いた。それを聞く桜井の両親は呆然・・・・・・俺と親父はこの姿が初めてではないので驚くことはなかったが。そして拓郎氏は美涼の言葉に反論もせず・・・つまり、美涼の言ったことは本当だったのだろう。俺がそれを確かめると深く息を吐き、「正直言えば疑っていた」と呟いた。「・・・2人目が出来たと聞いた時、何故か素直に喜べなかった・・・。夫婦の時間というか・・・それも少なくなっていたし、拓巳が産まれて...

  • TIME TRAVELER 18

    「ほうむせんたぁ」で「買い物」ということをして、その荷物を車まで運んだんだけど・・・そもそも「買い物」とは?「花沢さん、入り口にもう1台のカートを置いてきたので取ってきますね!」「あぁ、悪いね」「すみませんが、その荷物を2人で車に積んでて下さい。すぐに手伝いますので」「了解」夏美さんがそんなことを言って引き返していったので、ここで類に聞いてみたんだけど・・・「ねぇ、類。買い物ってどうやるの?確か銅銭って...

  • 流砂の如く・・・ 204

    「俺は美涼さんに対して恋愛感情はなかったし、子供を作ろうとも思わなかったんですよ。でもあの日、美涼さんは俺に酒を飲ませて執拗に迫ってきた・・・・・・母娘で同じ手口を使うなんて、随分強引ですよね」真理子が美涼を睨むが、美涼の方はまだそっぽを向いていた。ただ、今から話すことは美涼にとって最悪な部分の数々・・・何故なら完全に「犯罪」の域に入るのだから。それは光翔を産んだ産婦人科医を脅し、東京から追い出したこと。...

  • TIME TRAVELER 17

    『わかってると思うけど、あんたはこの世界のことを何も知らない。だから今から会う人が聞くことも判んないと思うんだ。でも俺も側にいない時があるから、その時は事故で何も覚えてないってことにしておいて。くれぐれもあんたのいた世界の話をしないようにね』車の中で類にそう言われ、「なんでもや」ってところに着いたら、1人の女の子が乗ってきた。髪の毛が黒くないし、硬そうな生地の袴・・・じゃなくて、”ぱんつ”?を穿いてる...

  • 流砂の如く・・・ 203

    正直・・・桜井の面々は申し訳ないと言った顔で来ると思っていた。それなのに父親も母親も恐ろしい表情で、西門に敵意丸出しだ。何故そうなるのか・・・美涼がすべて話しているはずだから、非はそちらにあると思うんだが・・・?「美涼さんからどこまで聞いたのかわかりませんが、悪いのは父だけではありません。冷静に今後の事を話そうじゃありませんか」「家元だけじゃないって・・・どう言う意味?」「言葉の通りです。まずは落ち着いて・・・...

  • TIME TRAVELER 16

    「はい、こんな感じに仕上がりましたよ・・・・・・如何ですか、お嬢様」「・・・・・・・・・・・・」「ご不満ですか💢?!」「いえ、とんでもないです!ありがとうございました!!」「・・・・・・・・・」←隅っこの椅子に座ってる類「びよういん」の女の人が怖い顔して私に鏡を見せてくれてる・・・それには後ろ髪が写ってたけど、本当に短くなって吃驚!私が子供の頃に尼僧になった隣家のお婆様みたい・・・・・・これで写経も読経もしなくていいなんて!しかも、な...

  • 流砂の如く・・・ 202

    墓参りの翌日・・・その日はお袋が鎌倉に行く日だった。思ったよりも別邸の手入れに時間が掛かったために予定よりも遅くなったのだが、そのおかげで俺は実父の墓参りの報告をすることが出来た。朝の9時、すでにお袋は身支度を調えていて、俺が話があると言うと気不味そうに臨時で使用していた部屋に入れてくれた。親父との夫婦部屋はあの日から1度も入ってないのだとか・・・あの部屋の物は志乃さんに頼んで片付けてもらい、すでに鎌倉...

  • TIME TRAVELER 15

    「きゃああああああっ!!何この速さーーーーっ!!」「・・・まだ敷地内だってば」車に乗ってからの反応は何となく想像出来てた。だって牛車に乗ってた人が自動車に乗るんだから、その速さが違うのは当たり前。ちなみに牛車の時速は2.6kmほどで、成人の歩行速度よりも遅い。 一方、馬車は牛車よりは速く、2頭立ての馬車であれば時速4~10kmほど。ただ馬は昔から「神馬」と言われるほど貴重な動物であったことに加え、山が多くて多湿...

  • 流砂の如く・・・ 201

    裕也氏は静かに俺の対面に座った。そしてつくしと一颯を見て優しく笑い、「息子さんはおいくつかな?」と。その言い方からして、つくしのことを美涼と勘違いしているようだった。「・・・来年4歳になります。名前は一颯と言います。隣は・・・婚約者の牧野つくしさんです」「・・・婚約者・・・?」「は、初めまして・・・牧野つくしと申します」「こんにちは~~、まきのいぶき、3歳です!」「・・・牧野さん・・・?」電話では墓参りをしたいと言う...

  • TIME TRAVELER 14

    まさかの珈琲で撃沈・・・・・・そんなに不味かったとは思わなくて、口直しに俺のロールパンを食べてる姿に吹き出しそうだった。「まぁ、子どもには難しい食べ物だよね・・・・・・」「子ども?誰が?」「あんた、まだ子どもでしょ?」「・・・・・・この世界は22歳でも子供なの?」「・・・・・・・・・・・・・・・」22歳?!俺とそんなに変わんないの?!!こんな童顔でぺったんこの胸なのに?!と言うか、平安時代ってそんな歳で入内なんてしないんじゃない...

  • 流砂の如く・・・ 200

    総二郎がマンションで暮らし始めて1週間・・・今日は一颯のクリスマス会だ。いつもより少し早めに登園しなきゃいけなくて、総二郎が車で一颯を連れて行き、一旦戻ってから私と一緒に保育園に行くことにした。離婚したことも公表してないから大丈夫かと聞いたけど、一颯の通う保育園に西門の関係者はいない・・・それに姓も「牧野」だから問題ないだろうって。「パパ、ぜったいに見にくるよね?ぼく、うしろの列のまん中だから~」「後ろ...

  • TIME TRAVELER 13

    「・・・・・・・・・・・・・」「これが現代の朝食。美味しいから食べてみれば?」「これ、食べ物なのよね?」「もちろん。俺も食べるから一緒にどうぞ」ついさっき、あの女の人が持って来てくれた朝ご飯・・・黄色くてフワフワしたもの(オムレツ)と木の枝を焼いたようなもの(ソーセージ)と草(サラダ)。それに茶色の餅みたいなのと(ロールパン)、白くてドロドロしたもの(ヨーグルト)と黒いお湯(珈琲)。どれを見ても食べ物とは思えず、...

  • 流砂の如く・・・ 199

    翌朝、祥一郎も俺も一颯にたたき起こされた。つくしがクスクス笑いながら朝食を用意してくれて、7時には4人揃ってそれを食ってた。いつもは2人で食べてるのに、今日は4人・・・それが嬉しかったのか、一颯のテンションは高く・・・・・・「おじちゃん、こんどはいつ来るの~~?」「え?そうだな・・・お仕事がお休みの日かな~~」「じゃあにちようび?」「おじちゃん、日曜日も仕事の時があるんだよ~」「いっくん、無理言わないの。それ...

  • TIME TRAVELER 12

    吹っ飛んでいったものを拾い、その女性は眉間に皺を寄せてる・・・その感じ、桜子が私に腹立ててる時と似ていてドキドキした。・・・まぁ、怒られはしなかったんだけど。今度は“ようふく”というものを着るんだけど、これはどうやって着るのか・・・今までだと女房達が単衣や袿を着せてくれてたから私は立ったままだったんだけど、そうもいかない。チラッとこの人を見たら、同じようなものを着てるし・・・と言うか、これはどうすればいいんだろ...

  • 流砂の如く・・・ 198

    インターホンに応じたのは俺で、すぐにロックを解除して兄貴をマンションに入れた。車をどこ駐めればいいのかわからないというので駐車場はゲスト用を使うように伝え、部屋番号を告げると3分後にはドアのチャイムが鳴った。客が来る事なんて滅多にないためなのか一颯が喜んで出ていき、つくしがそれを引き留めようとしたが、「どうせすぐに紹介するんだから構わない」と・・・「・・・お兄さん、驚かない?」「刺激的で良いんじゃね?」...

  • TIME TRAVELER 11

    翌日の朝6時・・・俺はまだゲストルームにいた。何故なら、あれからも質問攻めだったからで、この子は今でも目をキラキラさせてる・・・昨夜の高熱はなんだったの?って感じ。聞かれたのは・・・どうして寝床がフカフカなのか・俺が座ってるものは何か・扉(ドア)が何故前に動くのか・自分の着ているパジャマの素材は何か・どうして髪が短いのか・・・こんな質問はまだ説明出来たけど、スマホについては「悪霊が取り憑いてるの?」なんて言う...

  • 流砂の如く・・・ 197

    総二郎から今日1日の話を聞き、光翔君の気持ちを考えたら胸が痛くなった。大人ならその意味が判るかもしれないけど、3歳児には伝わらない。ただ今まで母親だった人がいなくなり、父親だった人にも他に子どもがいる・・・そんな状況を納得出来る訳がなく、ただ泣くことしか出来なかったんだ。でも、救いなのは今まで側にいた祐子さんが母親代わりを引き受けてくれたこと・・・それなら光翔君は今まで通り、あの家で暮らせる。総二郎はあ...

  • TIME TRAVELER 10

    「梅壺ってところには戻れないよ。あんたは 平安時代・・・西暦でいうと794年から1192年のどこかで生活してた人だろうけど、今は20XX年、つまり1000年前後未来なんだ。しかもあんたは京都にいたみたいだけど、ここは東京という場所・・・1000年前の平安京・梅壺には戻れない。ここには帝も弘徽殿の女御もあんたの女房の桜子って人もいない。どうしてこんなことになってるのかは知らないけど、あんたは過去の人・・・時間旅...

  • 流砂の如く・・・ 196

    光翔を祐子に任せて、俺は本邸にいる親父に会いに行った。話したのは光翔と会話したときの様子についてと、京都行きは嫌がったこと、そして孝三郎と祐子も加わって話した結果、とりあえず泣き止んで寝ていること・・・親父は「まだ何もわからない歳だから、まだグズるだろうな」と言ったが、その次には「全員で温かく見守ってやろうじゃないか」と。「それと母さんだがな・・・・・・今週末、鎌倉に行くことにしたそうだよ」「今週末?年内...

  • TIME TRAVELER 9

    父親は大納言で、この子の名前は「梅壺の更衣・つくし」。弘徽殿の女御の女房に井戸に突き落とされ、花沢家の庭に落ちたというか、辿り着いた・・・と?絶対に有り得ないと思うけど、でも今までの話を聞く限り思い付きで言ってるわけじゃなさそうだ。ちゃんと体験した・・・と言うか、そんな暮らしをしてきたって感じには聞こえた。だって調べないと判んないことをスラスラ言うんだから・・・そしてあの十二単、この長い髪・・・・・・決定的なの...

  • 流砂の如く・・・ 195

    離れに戻り、シーンとした部屋で光翔を待った。あんな幼い子どもにどう話そうかなんて、考えても判らない・・・自然に出てくる言葉に任せるしかないと思いつつ、落ち着かないのでつくしに電話しようかと思ったが・・・「あ、そうか・・・あいつの方がバイトに行ってるわ」手に持ったスマホをテーブルに戻し、深い溜息を吐きながら頭を抱える・・・そのうち楽しそうな笑い声が聞こえて、光翔が戻ってくるのが判った。そして志乃さんに手を繋がれ...

  • TIME TRAVELER 8

    「そもそもお前は誰なの?身分と名を名乗りなさいよっ!!」身分と名前を名乗れと言われてカチン。だってここは俺の家だし、不審者はそっちだし!まぁ、「そっち系の病人」に何を言っても無駄かと思い・・・それでもムカつくから言い返してしまった。「俺は花沢物産の後継者で現在は営業課長の花沢類。そしてあんたが居るこの家は俺の親名義の家・・・つまり、今はこの俺がこの家の主なんだけど」「はなざわぶっさん・・・そんな部屋あった...

  • 流砂の如く・・・ 194

    久しぶりに光翔と一緒に寝て、目が覚めたのは6時。まだ窓の外は暗く、光翔はぐっすり寝ていた。身体を横向きにして光翔の髪を撫で、しばらくその寝顔を眺めることに・・・どこで付けたのか鼻の頭に小さな引っ掻き傷、ふっくらした頬が可愛らしく、思わずフッと笑ってしまう。そんな時間が30分ぐらい過ぎると、カーテンの向こうが明るくなってきた。光翔を起こさないようにそっとベッドを降り、リビングに行くとエアコンを付け、ミ...

  • TIME TRAVELER 7

    どのくらい時間が経ったのか・・・・・・あれから俺も椅子に座ったまま居眠りしてた。時間を確認しようとスマホを見たら丁度0時で、同時に目の前の布団が少し動いた。そして彼女の眉がピクッと動いたのが見えたから、立ち上がって覗き込むと・・・「う~~~~~~ん・・・・・・・・・」「気がついた?」「・・・・・・桜・・・子?」「えっ?誰の名前?」「・・・・・・・・・・・・ん?」「気分はどう?熱、下がったのかな・・・・・・」もう1歩前に出て近づくと、この子は...

  • 流砂の如く・・・ 193

    16時頃、俺とつくしが待ってる部屋に一颯が戻ってきた。その時には光翔の姿はなく、志乃さんだけ・・・顔を真っ赤にしてニコニコしてる一颯が、「おもしろかったぁ~~」と言って俺の膝の中にポスッと・・・「いっくん、何してきたの?」「あのねぇ、ひ~くんってお友だちがいたからね、いっしょにお庭であそんだの。サッカーしたりね、かくれんぼしてね、鬼ごっこもしたの~~」「・・・仲良く出来たか?」「うん!ここね、ひ~くんのお...

  • なんでも屋の業務日誌・番外編~Newlyweds・最終話~

    結婚式が終わったら梅雨本番。新婚旅行は俺の仕事の都合で行くことが出来ず、つくしも「産まれてからの家族旅行でいいよ~」なんて言うからお預け。それから彼女は花沢についての本格的な勉強が始まった。ビジネスマナーに再度テーブルマナー、パーティーマナーに英語とフランス語・・・・・・暇を持て余すのが嫌なつくしは結構楽しそうにそれをやってた。ただ、フランス語については溜息もので・・・「いや、全然わかんないんだけど!」「...

  • 流砂の如く・・・ 192

    光翔君はまるで道具のようにしてこの世に生まれてしまった・・・だからこそ、不幸にしてはいけない・・・幸せにならなきゃいけない。その言葉は胸にズシッと響いた。そして光翔君の幸せはどこにあるのか・・・・・・養父母さんとなる人は素敵なご夫婦だと聞いたけど、それもやっぱり大人の都合であって、光翔君の気持ちは無視。確かに3歳児には判断力なんてないけれど、それでもあの子が1番望むものはなにかを考えるのも必要なのではないか・・・...

  • なんでも屋の業務日誌・番外編~Newlyweds・5~

    すごい形相で近づいてきた司・・・それを見たつくしがピクッと口の端を引き攣らせ、俺は溜息、総二郎とあきらは苦笑い・・・と言うか、楽しそうにしてる。でもここはパーティー会場だし、取っ組み合いの喧嘩はしないだろうと思ってたけど・・・「おい、ちんちくりん」「なによ、クリンクリン」「「・・・・・・・・・ぷっ!」」←総&あきら「・・・・・・はぁ・・・・・・(口喧嘩は出来るよな)・・・」「お前の仕事、なんでも屋なんだって?」「辞めたけどね。それ...

  • 流砂の如く・・・ 191

    初めて入る西門のプライベートエリア・・・本邸とは違い、少しだけ簡素な感じがするけど、それでも普通の家庭に比べたら豪華そのもの。ただ使用人さんが多くいて、志乃さんに連れられて歩く私のことを不思議そうに見ていた。それにこっちの庭は本邸の庭よりも自然な感じ・・・冬だから花は少なかったけど、真っ赤な椿が見事だった。「こちらのお部屋ですわ」「は、はい!」「ふふふ・・・そんなに緊張なさらなくても大丈夫ですからね」「・・・...

  • なんでも屋の業務日誌・番外編~Newlyweds・4~

    「新郎花沢類、 あなたはここにいる牧野つくしを病める時も 健やかなる時も富める時も 貧しき時も妻として愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?」「はい、誓います」「新婦牧野つくし あなたはここにいる花沢類を病める時も 健やかなる時も富める時も 貧しき時も夫として愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?」「はい///誓います」「皆さん、お二人の上に神の祝福を願い、結婚の絆によって結ばれた このお二人を神が慈しみ深く守り、助け...

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