『黒いユーモア選集(Séries Surréalisme)』なるものがある。これはアンドレ・ブルトンを中心とするシュルレアリストが選定した作家たちを列挙したも…
小さな外国語スクールの代表者が発信する日常的なエッセイ。 好奇心と知性的な笑いを心がけている。
2009年暮れよりはじめて、 どこまで続くかな? おっ、まだ続いている!
『黒いユーモア選集(Séries Surréalisme)』なるものがある。これはアンドレ・ブルトンを中心とするシュルレアリストが選定した作家たちを列挙したも…
ヨーロッパの歴史には「決闘」が名誉と誇りを守る儀式として長い間残っていた。日本では、果たし合いとして、やはり、名誉をかけて戦いを挑んだ。決闘が日本で廃止になっ…
坂口安吾といえば『堕落論』が出てくる。そんな坂口安吾が翻訳したジャン・コクトーの『エリック・サティ』という著書がある。エリック・サティは、「音楽界の異端児」と…
マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)やブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)のように、姓と名のイニシャルが同じというのは、運勢が…
「麤皮」のステーキはうまいけど、値段を見るたび命が縮まるぅ。
バルザックの小説には、いかにも胡散臭い人物たちが数多く登場する。彼自身もそのようなところがある。トゥールで生まれ、不遇の少年時代を過ごし15歳の時にパリに出る…
抵抗運動をするときにガイ・フォークスのお面をつけて反対の意思を示すことがある。その表情は半ば笑みを浮かべているようでもあり、変な不気味さがある。夏目漱石の著書…
かつて、戦後間のない頃の映画のタイトルに「名もなく貧しく美しく」というのがあった。その当時のほとんどの人は、名もなく貧しかった。そんな生き方とは対照的に、何か…
このブログもエッセイらしいものを書いて15年余りが過ぎ、毎日書いているので5,200余の数になった。これらは、我が死後にも、ずっと残ることになるのだろうか?そ…
今年「古稀」を迎える。すなわち70歳。やっと人生というものが解りかけてきたところなのに、もう終わり?そんな感慨を持ちながら、今日は、テオドール・ジェリコー(T…
かつて、カミュ・サルトル論争なるものがあった。これは、戦後のフランス社会で碩学としてその名を轟かせたサルトルに対して、新進気鋭のカミュが挑むという形での論争と…
エディプスコンプレックス(Oedipus complex)なるものがある。これはフロイトが提示した一つの心理的用語で、母親に思い入れる気持ちから、父親に対して…
日本語には人称表現がかなりある。あり過ぎだとさえ思う。例えば、一人称には、私、僕、俺、わたし、ワシ、ワタシ、ボク、オレ、ウチ、それがし、ワテ、当方、手前ども、…
今日は、オノレ・ドーミエ(Honoré Daumier) の風刺画集を見ていた。フランス人ドーミエが活躍した時代は、1830年の7月革命を前後する時代。その当…
今日はミレー(Jean-François Millet)の画集を見ていた。我が少年時代であった1960年代前半ごろ、誰もが知っている人気の画家といえば、まず、…
今日は、19世紀のフランスの画家ドラクロワ(Eugène Delacroix) の絵を見ていた。彼の作品で最も知られているのは『民衆を導く自由の女神』作者の名…
アメリカ人の映画監督ウディ・アレン(Woody Allen)に『ミッドナイト・イン・パリ(Midnight in Paris)』と題する映画作品がある。ウディ…
19世紀の画家エドガー・ドガ(Edgar Degas) は、印象派の画家という範疇に入るらしい。たしかに彼は、1874年第1回印象派展から印象派展にはほとんど…
ジャン=リュック・ゴダール (Jean-Luc Godard)が死んだ。と言っても、もはや1年半ほど前のことである。同時代の映画監督はとっくの昔に鬼籍に入って…
今日は藤田嗣治の画集を見ていた。彼の最高の持ち味とするのは乳白色の裸婦像がまず挙げられる。わが気になる画題でいえば、ちょっと奇妙な少女像。彼はポスト印象派とし…
ジャン・コクトー (Jean Cocteau)20世紀の彩った不世出の人物とも言えるが、今となっては、果たして何者?というところではある。詩人、小説家、劇作…
フェルメールは、今や世界で最も愛される画家の一人である。生きている間の評価は高かったが、次第に忘れ去られ、約200年もの間、ほとんど忘れられたような存在だった…
今日は、ロベール・ドワノー(Robert Doisneau)の写真集を見ていた。彼はヴォーグ誌の写真などを担当する傍ら、戦後フランスの日常を撮り続けた写真家。…
今日は、フランスの画家アンリ・ジェルベクス(Henri Gervex)の絵を見ていた。日本ではあまり馴染みのない画家かもしれないが、裸体像『ローラ』を描いた画…
南仏ニースの海岸べりの遊歩道プロムナード・デ・ザングレ(Promenade des Anglais)を歩いていると一際目に着くのがHotel "NEGRESC…
南仏ニースに行けば、地中海を望む海岸線の美しさに魅了される。その海岸線全体を指す言葉としては、Côte d'Azur(コート・ダジュール) 。訳せば、紺碧色の…
フランスの女性で特筆される人物としてまず挙げられるのはレカミエ夫人(Madame Récamier)かも知れない。激動のフランス革命からナポレオンのいわゆる帝…
今のパリの街並みの礎が作られたのは皇帝ナポレオン3世の時代。当時のパリの知事オスマン氏を起用して、今に通じるパリの青写真ができたとも言える。下水道や通りを整備…
今日は、エリザベス・グレフュール伯爵夫人(Élisabeth, Comtesse Greffulhe)の肖像画を見ていた。19世紀末ごろのパリの社交界を彩った…
ユトリロの母シュザンヌ・ヴァラドンは、何か底知れぬ魅力を持った女性であった。18歳の頃のシュザンヌ・ヴァラドンこの一枚の写真から掻き立てられるのは、「美しい」…
フランスの北東地方にアルザス・ワイン街道と呼ばれる道がある。かつて、この街道を辿って、ストラスブールからコルマールまで車を走らせたことがある。この街道沿いには…
今日も一枚の写真に見入っていた。それは、「モンパルナスのキキ」として知られるアリス・プラン(Alice Prin)の写真。この「モンパルナスのキキ」とユトリロ…
一枚の写真が、多くの物語を語っていると感じることがある。そんな写真を飽くことなく眺め、それが語る物語に耳を傾ける。被写体となった二人は、シュザンヌ・ヴァラドン…
ルーブル美術館に収蔵されている作品の中で、印象に残る一つに『カナの婚礼(Nozze di Cana)』がある。イタリアルネサンス期のヴェネツィア派の画家・パオ…
ここ暫く南フランスのことを思い出していると、次々とコート・ダジュール(Côte d'Azur)の風景が思い出されてきた。その一つの街ヴィルフランシュ=シュル=…
先日、ニーチェの『ツァラトゥストラかく語りき(Also sprach Zarathustra)』のモデルとなった南フランスのエズ村のことについて書いたが、この…
ここ暫く、古い写真集を取り出して眺めることが多くなった。その中の一つ、古いパリのモンマルトルを撮ったものを手にした。まさに100年前の ”オ・ラパン・アジル …
パリにはカフェ文化が息づいている。1920年代、いわゆる狂乱の時代(Les Années folles)と言われたパリは、モンパルナスのカフェにアーティストが…
ニーチェの著書『ツァラトゥストラかく語りき(Also sprach Zarathustra)』は、ツァラトゥストラが30歳の時、故郷を去って山に入り、10年間…
オスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』は1891年に書かれ、過激な描写から書籍は発禁となり、上演も1931年まで禁止されていた。ワイルドの『サロメ』は新約聖書に取…
多くの画家によって描かれたユディト(Judith)は、旧約聖書外典『ユディト記』に登場するユダヤ人女性。今日は、3人の作品を挙げてみたい。まずは、ルーカス・ク…
今日、書棚から取り出したのは、レオノール・フィニの画集。彼女は、1907年にブエノスアイレスで生まれ、1996年、パリで生涯を閉じた。彼女は、シュルレアリスト…
一枚の写真が語るもの。一眼見て、この写真の被写体、場所が特定できたり、ついでに写真家も特定できれば、あなたはフランス通です。そう、被写体の女性は、シモーヌ・ド…
人の表情は、多くを語るもの。今日の一枚の写真は、20世紀初頭のパリ。何の変哲もない日常の姿そのもの。ところが、この一枚は、多くを語っている。まず、奥の部屋の女…
何度か写真クラブに誘われた。文学や哲学以外に興味があるといえば、写真かもしれない。いつも写真展に誘われた関係から、目だけは肥えてしまった。様々に腕を振るう写真…
昨年は60歳代から70代前半の有名人の訃報が相次いだ。当方は今春「古稀」を迎えることになる。70歳まで生きる人は「古来、稀(まれ)なり」というところでこの名が…
鬼の霍乱の日々から、やっとこさ解放。ここしばらく、安静に過ごすことは、なんとも手持ち無沙汰。そこで、本を読むというより、写真集を取り出して眺めるといった日々。…
鬼の霍乱も3日目に突入。安静に過ごすことは、至難のワザ。それでも、安静らしく過ごすためには、写真の多い本を読む。今日は、澁澤龍彦氏の『夢の博物館』を開いた。豪…
「父ちゃん、お粥ができたよ」「いつも、いつも、すまないね〜」まるで、『シャボン玉ホリデー』のコントの一齣当方は、鬼の霍乱で安静中手持ち無沙汰で『プルーストの食…
ランボーの詩にこんなのがあった。「また見つかった、何が、永遠が、海と溶け合う太陽が」そして、今日の、わが気分「鬼の霍乱」(「霍乱」すなわち、暑気あたり。今でい…
寒波襲来。寒さに乗って新型コロナやインフルエンザが猛威を振るっている。それでもいつか、この寒波が終わると「杉」花粉が飛び交う季節へと駒を進めることになる。いつ…
1960年代に作られたアメリカのテレビドラマに”タイムトンネル (The Time Tunnel) ”という番組があった。これは、アリゾナ砂漠の地下深くに建造…
落語の魅力は、一がオチ、二が弁説、三が仕種という説がある。いくら、弁説が上手でも、オチのない話では落語としての面白さに欠ける。どのようにオチをつけていくかが笑…
西行(さいぎょう)は、歌人としてその名をとどめているが、僧籍を得て歌人となる前は侍で、源頼朝との交流があったことなどが記録されている。その彼が侍だった頃、染園…
誕生石なるものがある。生まれ月に合わせた宝石を身につけると幸運を得るとされる。そのため、婚約指輪に誕生石を選ぶという習慣もある。誕生石となっている宝石は、それ…
何を行なうのも自分のスタイルでないと気がすまない人がいる。戦後に首相となった吉田茂氏は、そのような人物の典型であった。葉巻をくわえている写真が多いが、この葉巻…
我がスクールの外国人講師が初詣に行って、おみくじを引いたところ「凶」だったという。毎年、「大吉」だったのに、、、そんな言葉の背後に動揺が見える。それを見て、一…
江戸時代の侍(さむらい)は『様式美』を持っていたと司馬遼太郎は著書の中で語っている。探ってみると、たしかに武士には、所作に対する一つの美学があったことが窺(う…
日本列島がぶるっと震えるほどの寒波襲来となりそうだ。被災した地域は、雪も降り積り、さぞや大変だろうと思うばかり。当地は雪国とは違い、風花が舞ったり一時的な雪は…
「赤ずきん」「長靴をはいた猫」「シンデレラ」などを収録した『ペロー童話集』の作者として知られるシャルル・ペロー(Charles Perrault) は、収録童…
3人の子供がいるシングルマザー、ダイアン がふと気づくとスマホには留守電が入っている。聞き取りにくいが、残されたメッセージを注意深く聴くと、それは男性の声だっ…
「世界百名山」などの撮影で世界的にも知られる白川義員氏の写真集を時々開くことがある。彼の作品の特徴は、人類がたやすく入ることができない極地での撮影を行ない、そ…
大相撲の初場所が開かれている。時間帯のせいで、これまであまり見る機会がなかった。以前、よく見ていた頃は「大相撲ダイジェスト」なるものがあり、それで見ていた。そ…
アメリカ大統領の中でも、ジョン・F・ケネディ氏ほど、好印象と鮮烈なイメージを残した大統領はいなかっただろうと思う。そのケネディ大統領がアメリカの国家元首として…
今や大陸移動説は、常識になっているところがあるが、その説は、ドイツの気象学者アルフレート・ヴェーゲナーによって1912年1月6日に発表された。すぐに受け入れら…
イギリスの詩人ロバート・ブリッジス(Robert Bridges)は、「あたかも、頭上の蒼穹(そうきゅう=空)から、その要石(かなめいし)が落ちたようだ」とい…
1月15日までは松の内として、お正月気分でもあるが、15日には、お正月の象徴であった「しめ飾り」を外し、通常の日々が始まり、急に忙しくなる。忙しいときに「猫の…
俗に、「ニワトリは三歩あるけば 忘れてしまう」という表現がある。ニワトリがそこまで忘れやすいかどうかはわからないが、対人関係でトラブルがある時など、この言葉を…
今年の大きな出来事となりそうなのが、量子コンピュータ。日本で、2件の開発が進んでいるという。この分野では、最先端となる事業だが、この種の分野は、日進月歩、うか…
今日は「えびす神社」のお祭りの日。早朝より西宮えびす神社では「一番福」の福男を目指して5,000人が、本殿を目指して駆け上ったという。この祭神は商売繁盛の神様…
粒あんですか?こしあんですか?...きな粉でお願いしますぅ。
「ぼた餅(牡丹餅)」と「おはぎ(お萩)」は、呼び名こそ違うが同じもの。赤い色の小豆餡に包まれているところから、牡丹が咲く春には「牡丹餅」と呼び、萩の花が咲く秋…
今日のニュースを見ていると、日本の個人金融資産が推定2121兆円だという。こちらからすれば、億という数字にも腰を抜かしそうになるが、それを遥かに越す途轍もない…
新年も初旬を過ぎる頃になると、あちらこちらで初釜の茶事が行なわれる。流派によって、初釜で供される菓子が違うが、裏千家では、花びら餅(葩餅)と決まっている。白餅…
年末年始の風物詩となっているものの一つに宝くじがある。年末の声が聞こえてくれば「年末ジャンボ宝くじ」。そして、それが終われば「初夢宝くじ」。テレビCMなどで頻…
岸田首相の就任時に強調したのが「聞く耳」だった。あの頃、人の意見を聞く耳を持っていることを強調していた。あれから2年が経過し、今年は新年早々より、大きな地震。…
猫は、ピッピッという電子音は、どうも嫌いな音らしく、最初、その音を聞かせると拒絶反応を示す。それが頻繁に鳴り続く環境に置かれると、すぐに慣れてその音を無視する…
正月を詠んだ松尾芭蕉の句に、「春立つや 新年ふるき 米五升」というのがある。言葉は簡単そうだが、この句の意味を捉えるのは、ちょっとむずかしい。まず、この句の背…
初夢で良い夢を見るためのおまじないがある。それは、いわゆる七福神の乗った宝船の絵に「長き夜の 遠の眠りの 皆目覚め 波乗り船の 音の良きかな」という回文になっ…
新年を祝う様々な風習がある。鏡餅を飾り、お節(せち)やお雑煮を食べ、お屠蘇(とそ)を呑む。これらは、少なくとも平安時代には現在の形で祝っていたようだ。『源氏物…
一月の古い呼び名は睦月(むつき)。人が仲良く交流するところから来た月名だといわれる。たしかに、年の初めからして、人が集まることが多い月であるのは間違いない。そ…
暦を調べてみると意外なことがある。その一つ、1月1日が1年のスタートになったのがいつ頃なのか、はっきりしていない。日本の暦では、1月から12月まで、連続する数…
短編小説の中でも、非常に短い小説の事を『掌編(しょうへん)小説』と呼ぶ。”掌”は、てのひらのこと。最近よくあるケータイ小説も、このような短い小説。掌編小説とい…
女流推理小説家として知られるマージェリー・アリンガムは、日本では、それほどの知名度はないがイギリスでは、アガサ・クリスティと双璧と称される。彼女は、半世紀も前…
俳人・小林一茶には、正月を詠んだ句がやたらと多い。中でも、よく知られているもので言えば、「めでたさも 中くらいなり おらが春」「あっさりと 春は来にけり 浅黄…
「クライオニクス(cryonics)」なるものがある。これは、一般的には「人体の低温保存」と呼ばれているもの。現代医学では治療が不可能とされる人の遺体を約-1…
テレビをつけると、いわゆる”オネエ系”といわれるタレントが溢れている。女性的な言葉遣いで、皮肉を言ったり、揶揄や辛辣な表現をすることがウケているのか、バラエテ…
大晦日になると、テレビでは恒例行事のようにスポーツのタイトルマッチを放送する。真剣勝負のタイトルマッチなどは、やっぱり人の興味をそそるもの。以前は、それに加え…
ゾウさんが好きです、でもキリンさんのほうが、も〜っと好きです。
動物園のキリンを見ていると、非常に牧歌的で愛らしい動物のように思える。草食動物で、高いところの木の葉などを食べている姿などは平和的。ところがアフリカに住む野生…
ラスベガスのバーで行なわれている小さな賭け事に"Bet a nickel" なるものがある。これは、真剣な賭けというより、座興的なゲーム。5セントばかりをつか…
奇妙奇天烈、全くもって理解不能と感じるのはマイク・タイソン。ボクシングのヘビー級の世界王者でもあった。その彼は、耳の食いちぎり事件や薬物依存など、醜聞には事欠…
距離にして、そんなに遠いところに住んでいるわけではないが、日々、クルマで通勤している。その中で一つの楽しみは、すれ違う車のナンバープレートを見て素数かどうかを…
西洋系の外国人と話している時に時々出てくるのが "Best man"結婚式などで新郎の付き添いや世話をする役割の人ということになるが、儀式の時にちょっとお願い…
鯛の中でも一番美味しい箇所としてホホ肉を挙げる人がいる。エラの回りにあるため、筋肉がよく動き、そのくせ、胴のあたりと比べると約2倍の脂が含まれるところ。ちょっ…
思いっきり寒い風が吹いている。こんな時に思い浮かべるのは放浪の自由律俳人・種田山頭火の句「鉄鉢(てつはち)の 中へも 霰(あられ)」彼は旅の雲水(僧)の身なり…
夜空に浮かぶ星座は、全部で八十八。これは、1922年の国際天文学連合の総会で整理され、複雑に絡み合っていた星座間の境界もその時に確立し、現在に至っている。この…
落語家は、一つの話を何度も語ることによって次第に自分の味を出して自分のネタに仕上げていく。そんな様子を、小説家の大佛次郎(おさらぎじろう)氏は、「噺家(はなし…
小説家ヘミングウェイが小説を書き始める動機になったのが「悔い」ということだった。不本意な立場に置かれたり、非業の死を遂げたりする人間を観察するところから彼の小…
西欧で自生する『ベラドンナ(bella-donna)』と呼ばれる植物がある。ベラドンナは、イタリア語で「美しい女性」という意味。こんなにも優雅な名前つけられて…
関西弁で「考えときまっさ」という表現がある。これは「考えておきますわ」を慣用的に縮めた表現。この言葉をおもに使うのは、商取引のとき。関西に限った訳ではないが、…
銀行のATMだけが並んでいる建物に入ろうとすると、ドアが開いて電子音声で「イラッシャイマセ」という音声が聞こえる。ズラッと並んだ機械の前に立ち、引き出したり、…
日本に限らず世界で医療費が高騰している。アメリカで、その原因をこと細かく追及したところ、医療の進歩と創薬がもたらしていると結論づけられているそうだ。たしかに、…
「ブログリーダー」を活用して、ALEXさんをフォローしませんか?
『黒いユーモア選集(Séries Surréalisme)』なるものがある。これはアンドレ・ブルトンを中心とするシュルレアリストが選定した作家たちを列挙したも…
ヨーロッパの歴史には「決闘」が名誉と誇りを守る儀式として長い間残っていた。日本では、果たし合いとして、やはり、名誉をかけて戦いを挑んだ。決闘が日本で廃止になっ…
坂口安吾といえば『堕落論』が出てくる。そんな坂口安吾が翻訳したジャン・コクトーの『エリック・サティ』という著書がある。エリック・サティは、「音楽界の異端児」と…
マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)やブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)のように、姓と名のイニシャルが同じというのは、運勢が…
バルザックの小説には、いかにも胡散臭い人物たちが数多く登場する。彼自身もそのようなところがある。トゥールで生まれ、不遇の少年時代を過ごし15歳の時にパリに出る…
抵抗運動をするときにガイ・フォークスのお面をつけて反対の意思を示すことがある。その表情は半ば笑みを浮かべているようでもあり、変な不気味さがある。夏目漱石の著書…
かつて、戦後間のない頃の映画のタイトルに「名もなく貧しく美しく」というのがあった。その当時のほとんどの人は、名もなく貧しかった。そんな生き方とは対照的に、何か…
このブログもエッセイらしいものを書いて15年余りが過ぎ、毎日書いているので5,200余の数になった。これらは、我が死後にも、ずっと残ることになるのだろうか?そ…
今年「古稀」を迎える。すなわち70歳。やっと人生というものが解りかけてきたところなのに、もう終わり?そんな感慨を持ちながら、今日は、テオドール・ジェリコー(T…
かつて、カミュ・サルトル論争なるものがあった。これは、戦後のフランス社会で碩学としてその名を轟かせたサルトルに対して、新進気鋭のカミュが挑むという形での論争と…
エディプスコンプレックス(Oedipus complex)なるものがある。これはフロイトが提示した一つの心理的用語で、母親に思い入れる気持ちから、父親に対して…
日本語には人称表現がかなりある。あり過ぎだとさえ思う。例えば、一人称には、私、僕、俺、わたし、ワシ、ワタシ、ボク、オレ、ウチ、それがし、ワテ、当方、手前ども、…
今日は、オノレ・ドーミエ(Honoré Daumier) の風刺画集を見ていた。フランス人ドーミエが活躍した時代は、1830年の7月革命を前後する時代。その当…
今日はミレー(Jean-François Millet)の画集を見ていた。我が少年時代であった1960年代前半ごろ、誰もが知っている人気の画家といえば、まず、…
今日は、19世紀のフランスの画家ドラクロワ(Eugène Delacroix) の絵を見ていた。彼の作品で最も知られているのは『民衆を導く自由の女神』作者の名…
アメリカ人の映画監督ウディ・アレン(Woody Allen)に『ミッドナイト・イン・パリ(Midnight in Paris)』と題する映画作品がある。ウディ…
19世紀の画家エドガー・ドガ(Edgar Degas) は、印象派の画家という範疇に入るらしい。たしかに彼は、1874年第1回印象派展から印象派展にはほとんど…
ジャン=リュック・ゴダール (Jean-Luc Godard)が死んだ。と言っても、もはや1年半ほど前のことである。同時代の映画監督はとっくの昔に鬼籍に入って…
今日は藤田嗣治の画集を見ていた。彼の最高の持ち味とするのは乳白色の裸婦像がまず挙げられる。わが気になる画題でいえば、ちょっと奇妙な少女像。彼はポスト印象派とし…
ジャン・コクトー (Jean Cocteau)20世紀の彩った不世出の人物とも言えるが、今となっては、果たして何者?というところではある。詩人、小説家、劇作…
「パーキンソンの法則(Parkinson's law)」というのがある。これは、イギリスの歴史学者であり政治学者でもあるシリル・ノースコート・パーキンソンによ…
「災害ユートピア(disaster utopia)」という言葉がある。これは、大規模災害の後に一時的な現象として発生する理想郷的コミュニティを指す呼称。これを…
執行を猶予(ゆうよ)したり、その期間のことを「モラトリアム」と呼んでいる。よく厳しい社会の荒波にいきなり出るのを婉曲的に拒み、大学に残っている若者を「モラトリ…
江戸時代の川柳に 「売り家」と唐様で書く三代目 というのがある。今は、慣用的表現として使われることも多い。意味としては、初代が苦労して財産を築き、2代目は親の…
今は、大相撲の春場所真っ只中。新型コロナなどで「待った!」がかかったり、不祥事があったりなど祟られた3年間だった。思えば、大相撲はスポーツというより娯楽的要素…
「あれっ、今日はブログのメンテナンス?」アメブロ画面には、深夜午前1時から朝10時までメンテナンスと出ている。こんなにも大規模で長時間にわたるアメブロのメンテ…
日本人は会議が苦手と言われている。大きくは、国際舞台でも、雄弁に語る姿を見たことがない。日本人そのものが言葉を使わない文化をDNAの中に継承しているのか?とに…
最近、あまり聞かなくなった言葉の一つに「ごまんとある」という表現がある。これは、溢れるほどあるという意味で使われ、漢字をあてると「五万と」ではなく「巨万と」の…
イギリスの国旗はユニオン・ジャックと呼ばれている。イギリスは連邦制を採っており、4つの国が統合した形。国旗も4つの国の旗を合わせた格好。正式にはユニオン・フラ…
巴里(パリ)、倫敦(ロンドン)、亜米利加(アメリカ)など、かつては、日本でも外国の地名などをこのような漢字で書いていたことがあった。今、こういった漢字表記にす…
アメリカのUS News に「物忘れを防ぐ薬の発明」に関する記事が出ていた。この記事は学術雑誌の"Science(サイエンス)"に"Role of Layer…
印籠(いんろう)と言えば、黄門様の三つ葉葵の紋が浮かんでくる。この印籠、もともとは、その名の如く印章を入れる容器だったが、江戸時代後期には薬籠として使われ、常…
今話題になっているのはWBC野球。メジャーリーグで活躍する大谷選手、ダルビッシュ選手、それから代表となった選手たち。大谷選手のホームランなどが話題をかっさらっ…
3月6日は啓蟄(けいちつ)の日。これは土の中で冬眠したり縮こまっていた「虫」たちが穴を開いて動き出す日のことをいう。「虫」と一言で表現するが、昔の日本人が考え…
ここしばらく、世界を震撼させた事件に「ドッペルゲンガー殺人事件」なるものがある。この事件が起きたのは去年の8月、ドイツで起こった事件。ドッペルゲンガー(Dop…
もう、かなり昔の話になるだろう。京都のとある仏師の作品に魅かれ、仕事場にも訪問させてもらったことがあった。ただ、その仏師は難病をを患い、その後亡くなられてから…
20世紀のアートはフォービズムやキュビズムからスタートした。新しいアートは、新しい観察から生まれるもの。観察する力という観点から言えば、子供の観察眼に勝るもの…
ピーター・フォークが主演する『刑事コロンボ』をテレビで初めて見たときに、その斬新さに驚いた覚えがある。推理ものと言えば、事件が起こり謎解きをしながら全貌を暴い…
今日、インド楽器のシタールの演奏を久々に耳にした。ラヴィ・シャンカールの演奏だった。シャンカールと言えば、ビートルズのジョージ・ハリスンが彼の弟子となったこと…
「瓢箪(ひょうたん)から駒」という表現がある。これは、意外なところから意外なものが飛び出てくるという意味や、冗談で言ったことが意図せず実現すること、などの意味…