今年のパリ・オリンピックが開かれる期間だけ、立ち退きを要請された「ブキニスト(Bouquiniste)」すなわち、セーヌの川沿いにある「古書店」が一転、そのま…
小さな外国語スクールの代表者が発信する日常的なエッセイ。 好奇心と知性的な笑いを心がけている。
2009年暮れよりはじめて、 どこまで続くかな? おっ、まだ続いている!
『竹取物語』は現存する日本最古の物語と言われる。日本の昔話として、そのストーリーは誰もが知っている。児童文学のように取り扱われているが、ところがどっこい、文体…
『春雨 (はるさめ)』は普通に降る雨よりも、もっとささやかに降る雨で、霧吹きで飛ばしたような雨のこと。降るというより、静かにあたりを濡らす雨。万葉集の中に、そ…
「モノ忘れ」は歳をとってくれば、致し方のないところだが、また、忘れてしまった、などと「忘れる恐怖」がだんだん増してきた。とは言え、全て覚えていると脳ははパンク…
かつて流行した言葉に「地域一番店」などというものがある。同じ業種のライバルに打ち勝って地域で一番となること。これによって、さらに人々が集まる良い循環の店舗とな…
世界的建築家であり、長く日本に滞在し、いくつかの著書も書いているブルーノ・タウト氏が「日本人は目で考える」と語っていた。外国人に比べて、見た目で判断することが…
太宰治の小説『人間失格』の中で言葉の意味を探る遊びとして、対義語(アントニム) と同義語(シノニム) を挙げていくシーンがある。その部分を抜粋すると、「黒のア…
「レシピ」という言葉が日常的な言葉となって久しい。日本で使われているレシピは、英語のRecipe から来たらしく、一般的に料理法という意味で使われている。英語…
「暑さ寒さも彼岸まで」などの言葉があるが、そのお彼岸がやってきた。行きつ戻りつしながら、着実に春の歩みを深めている。まだ、花粉が気になる季節ではあるが、SNS…
芥川龍之介の文に「詩という言葉がわかる人」という表現がある。中々味わい深い表現だと思う。詩という言葉がわかる人とそうでない人がいる。日常使っている言葉は、誰で…
「パーキンソンの法則(Parkinson's law)」というのがある。これは、イギリスの歴史学者であり政治学者でもあるシリル・ノースコート・パーキンソンによ…
「災害ユートピア(disaster utopia)」という言葉がある。これは、大規模災害の後に一時的な現象として発生する理想郷的コミュニティを指す呼称。これを…
執行を猶予(ゆうよ)したり、その期間のことを「モラトリアム」と呼んでいる。よく厳しい社会の荒波にいきなり出るのを婉曲的に拒み、大学に残っている若者を「モラトリ…
江戸時代の川柳に 「売り家」と唐様で書く三代目 というのがある。今は、慣用的表現として使われることも多い。意味としては、初代が苦労して財産を築き、2代目は親の…
今は、大相撲の春場所真っ只中。新型コロナなどで「待った!」がかかったり、不祥事があったりなど祟られた3年間だった。思えば、大相撲はスポーツというより娯楽的要素…
「あれっ、今日はブログのメンテナンス?」アメブロ画面には、深夜午前1時から朝10時までメンテナンスと出ている。こんなにも大規模で長時間にわたるアメブロのメンテ…
日本人は会議が苦手と言われている。大きくは、国際舞台でも、雄弁に語る姿を見たことがない。日本人そのものが言葉を使わない文化をDNAの中に継承しているのか?とに…
最近、あまり聞かなくなった言葉の一つに「ごまんとある」という表現がある。これは、溢れるほどあるという意味で使われ、漢字をあてると「五万と」ではなく「巨万と」の…
イギリスの国旗はユニオン・ジャックと呼ばれている。イギリスは連邦制を採っており、4つの国が統合した形。国旗も4つの国の旗を合わせた格好。正式にはユニオン・フラ…
巴里(パリ)、倫敦(ロンドン)、亜米利加(アメリカ)など、かつては、日本でも外国の地名などをこのような漢字で書いていたことがあった。今、こういった漢字表記にす…
アメリカのUS News に「物忘れを防ぐ薬の発明」に関する記事が出ていた。この記事は学術雑誌の"Science(サイエンス)"に"Role of Layer…
印籠(いんろう)と言えば、黄門様の三つ葉葵の紋が浮かんでくる。この印籠、もともとは、その名の如く印章を入れる容器だったが、江戸時代後期には薬籠として使われ、常…
今話題になっているのはWBC野球。メジャーリーグで活躍する大谷選手、ダルビッシュ選手、それから代表となった選手たち。大谷選手のホームランなどが話題をかっさらっ…
3月6日は啓蟄(けいちつ)の日。これは土の中で冬眠したり縮こまっていた「虫」たちが穴を開いて動き出す日のことをいう。「虫」と一言で表現するが、昔の日本人が考え…
ここしばらく、世界を震撼させた事件に「ドッペルゲンガー殺人事件」なるものがある。この事件が起きたのは去年の8月、ドイツで起こった事件。ドッペルゲンガー(Dop…
もう、かなり昔の話になるだろう。京都のとある仏師の作品に魅かれ、仕事場にも訪問させてもらったことがあった。ただ、その仏師は難病をを患い、その後亡くなられてから…
20世紀のアートはフォービズムやキュビズムからスタートした。新しいアートは、新しい観察から生まれるもの。観察する力という観点から言えば、子供の観察眼に勝るもの…
ピーター・フォークが主演する『刑事コロンボ』をテレビで初めて見たときに、その斬新さに驚いた覚えがある。推理ものと言えば、事件が起こり謎解きをしながら全貌を暴い…
今日、インド楽器のシタールの演奏を久々に耳にした。ラヴィ・シャンカールの演奏だった。シャンカールと言えば、ビートルズのジョージ・ハリスンが彼の弟子となったこと…
「瓢箪(ひょうたん)から駒」という表現がある。これは、意外なところから意外なものが飛び出てくるという意味や、冗談で言ったことが意図せず実現すること、などの意味…
「おばあちゃん子」と呼ばれる子供がいる。核家族化が進む前までは、婆さんが子守りをすることが多かった。そんな婆さんは、甘やかすことより躾(しつけ)に重きを置く。…
「一人の天才が10万人を養う時代になってきた」この言葉は、サムスングループのかつてのオーナーであった李健煕(イ・ゴンヒ)氏が語ったもの。たしかに、一人の革新的…
富豪で知られるジョン・D・ロックフェラー(シニア)は、一代で、世に知られるほどの大富豪になったのにも拘わらず生涯、生活や身なりなどは質素なまま。それを代表する…
禅問答(ぜんもんどう)というのがある。禅寺で行なわれている「質疑応答」のようなもの。「師家(しけ)」と呼ばれる師匠の禅僧から公案(問題)を与えられる。たとえば…
日本の茶道や華道は世界的に有名で、さまざまな国で芸道に励む姿がある。それと並んで香道と呼ばれる芸道がある。この歴史はかなり古く、そのきっかけとなったのが推古天…
最近は見ることが少なくなったが、ちょっと便利なものには、「実用新案出願中」というものがよく表示されていた。特許とはどう違うのか?ある書に、鉛筆をたとえに、その…
落語のネタに『高津の富くじ』というのがある。簡単に紹介すると、借金に追われた男が宿をとった。いかにも金持ち然として、お大尽の風を装っていた。この男、その日の宿…
単身世帯は別にして、日本の48%の世帯は何かしらのペットを飼っているという。大半は犬か猫だが、中には蛇やトカゲなどの爬虫類や両生類や毒グモなど、こんなものがペ…
世界のあちらこちらに「ドラゴン伝説」がある。そのイメージはなぜか共通していて、かつて徘徊していたであろう恐竜の様相。イメージ的には、中世代に生きていたとおぼし…
現在、国際天文学会で認定されている星座は八十八組だそうだ。星座と聞くと思い浮かべるのは、星占いの星座たち。星占いに使われる星座は、その中の十二宮。これらの星座…
明治時代の思想家である内村鑑三の著書に『代表的日本人』というのがある。この著書は外国人に日本人および日本の心を紹介する趣旨としたせいか、まず日本文ではなく英文…
アメリカという国が青春だったと思えるのは、1950年代後半から70年に至る時代。音楽や映画、スポーツやカルチャーに至るまで、若者の聖地的な要素を持っていた。今…
日本では、「文系」人間、「理系」人間という分類をすることがある。そして、ほとんどの人は自分の脳の志向が「文系」か「理系」かの、どちらのカテゴリーに入るかを躊躇…
「モナ・リザ」の初期ごろに描かれたとおぼしき複製画がマドリードの美術館で発見され、真贋が議論され、本物とされたのは2012年のこと。ダ・ヴィンチ自身が描いたモ…
このシーズンになってくると特にキャンプインの話題など野球の動向が注目されるようになってくる。夏目漱石の友人であり俳人として知られた正岡子規は、大の野球好きだっ…
街を歩くとシーズンのせいか、チョコレートの新規ショップが目につくようになる。百貨店などはバレンタイン商戦酣(たけなわ)といったところである。コーナーには様々な…
詩集『悪の華』で知られるボードレールは、フランス近代詩を大きく変えた人物としてその名をとどめている。ダンディな人物として知られるが、父は、上院の議長を務めた人…
ピアニスト辻井伸行 さんがカーネギーホールで演奏している映像にしばらく見入っていた。2011年11月にデビューし、今年1月の演奏まで、何度か、この檜舞台に立っ…
イギリスの小説家チャールズ・ディケンズの生誕から二百年余りが経過した。『クリスマス・キャロル』『二都物語』などで知られ、今でもイギリスの国民的作家と言われてい…
寒波の襲来のあと、妙な暖かさが襲っている。こんな寒さの中でも「杉」花粉が次第に目覚めてきて、やがて猛威となる季節に突入する。いつの頃からか、花粉症のせいで「杉…
立春は古い暦で言えば、二十四節気(にじゅうしせっき)の一つ。今はまだ寒いのに、暦の上では春ということになるが、この表現、決して間違いではない。立春は、冬至と春…
今日、ブラジル-ポルトガル語の講師がスーツケースを持ってレッスンに現れた。レッスンの後、北海道に行くのだという。主な目的は「さっぽろ雪まつり」。コロナ禍で、こ…
この夏、一気に人気になりそうなのが1960年代初頭のファッションだという。ファッションのコンセプトを一言で表現するなら、小粋でスタイリッシュ。ウエストサイドス…
経営の神様と謳われた松下幸之助氏は「21世紀には、無税国家の実現を!」と提唱していた。今から思えば、非常に頼もしい言葉。そんな彼が悪癖として指摘していたのは、…
「生類憐(しょうるいあわれ)みの令」は、江戸時代の元禄期に出されたお触(ふ)れ。「生類憐み」という言葉だけを取り上げれば、素晴らしい名称と言うことができる。た…
シェイクスピアの研究で知られる18世紀の文学者サミュエル・ジョンソンは、ウィットに富んだ数多くの金言を残している。よく知られているもので言えば、「思慮分別は人…
最近起こった犯罪のことを考えていると、安部公房の小説集『壁』に収められた「魔法のチョーク」という短編小説が浮かんできた。安部氏は、この小説で昭和26年の上期、…
動物園で飼われているゾウの足には足枷のような小さな鎖がついている。ゾウの力をもってすれば、簡単に引きちぎることができるほどの細いものだが、決して、そのようなマ…
♪ シャバダバ、シャバダバ、シャバダバダーッそんなジャズが流れていたのは随分と昔の頃。この”シャバダバ”が醸し出すイメージは、「11PM」。当時の番組のテーマ…
タレントでマルチ人間だった大橋巨泉が晩年期、「人生の贈りもの」と題する記事を新聞に寄稿していた。そこに書かれていたのは、「本当の幸せは、名声を得ることでも、会…
「冒険」という言葉は、若い心をくすぐる力を持っているように思える。わが子供の頃には『冒険王』なる月刊漫画雑誌もあった。様々な「冒険」に心をときめかしたような時…
先日、アメリカの調査会社が、日常生活の「幸福度」を調査し、その結果を公表した。結果として、高い国の順位で言えば、1位フィンランド、2位デンマーク、3位アイスラ…
2012年1月、イタリアで起きた大型客船「コスタ・コンコルディア」の沈没事故から11年が経過した。事故当時、船長がとった行動が問題となるなど世界が注目した海難…
マヤ文明は、メキシコ南東部やグアテマラ、ベリーズなどの地域を中心として栄えた文明。ユーラシア地域などと隔たっていたせいで独特の独自文明を築いていたと言える。そ…
アメリカ大統領の中でも、ジョン・F・ケネディ氏ほど、好印象の鮮烈なイメージを残した大統領はいなかっただろう。彼がアメリカの国家元首として、就任式に臨んだ日は、…
最近、また映画のジェームズ・ディーン(James Dean) が人気だという。彼は1955年に『エデンの東』で初めて主役を演じ、そこで好評を得、続く『理由なき…
大相撲の初場所が開かれている。横綱・双葉山が69連勝でストップとなったのが、昭和14年(1939年)の初場所。伝説の力士・双葉山の体躯的な記録を見ると、身長1…
人は、自分を取り巻いている環境や世界をイリュージョン的思考回路を使って認識するという。すなわち、映像を伴った回路で理解する。こんな認識方法が、もしなかったとし…
春闘方針が決定したようだ。ここしばらくは闘う姿勢もなく過ごしてきたように見えたが、今年は例年にない対決姿勢が見えている。それは、むしろ企業側の方がアップを意識…
夏目漱石に関する画像としては、決まって二枚の写真しか思い浮かばない。そのうちの一枚は、千円札を見れば出てくる、あの一枚。そして、もう一枚は、大喪の礼の時に撮っ…
「宝くじが当たったら幸せになれるか?」というタイトルがついたショートコラムが出ていた。かつて、しばらく宝くじを買っていた時期があった。高額はもちろんのこと、低…
漢字に対する考え方をすっかり変えてしまったのは、白川静氏。彼の著書『口(サイ)の発見』は、漢字研究の世界を大きく変えた一つ。この漢字の「口(クチ)」という文字…
島崎藤村の作詞した歌曲に『椰子の実』というのがある。「名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実一つ故郷(ふるさと)の岸を 離れて 汝(なれ)はそも 波に幾月…
芥川龍之介に『侏儒の言葉』という著書がある。これは、教訓的な内容を含む箴言集。その中の一節に「遺伝、境遇、偶然。我々の運命を司るものは、この三者である」という…
今を去ること10年余り前の、2012年の新年早々の大きなニュースをチェックすると、ユーロが100円を切ったという記事が出ていた。当時、日本の旗頭のような輸出企…
日本のテレビ番組には、一般人が参加するクイズ番組が少なくなってきた。かつては、一般人が、クイズ番組に出ることによって一躍人気者になったケースもあったが、最近は…
ロンドンの観光名所になっているウェストミンスター宮殿 (国会議事堂) の横にある”ビッグベン”と呼ばれる時計塔は、今、先端部分は40センチほど傾いているそうだ…
コロンブスが、大航海をするきっかけになったのは、14世紀のイングランドの騎士ジョン・マンデヴィルの一冊の本からだった。『東洋旅行記』の名で書かれ、数カ国語に翻…
10年ひと昔というが、その頃、南米ベネズエラのチャベス大統領は、国民的な人気があり、反米の大統領として世界に轟いていた。そんな彼が、2011年12月の演説が面…
郷土気質というものがある。有名なところで言えば、熊本・肥後の「もっこす」。土佐・高知の「いごっそう」。名前を聞いただけで「頑固さ」のイメージがわく。関西にも、…
スターバックスがロゴを刷新してから10年以上が経過した。創立40周年を記念して、CEO のハワード・シュルツ社長が「過去40年の間、人魚はずっとここにいた」と…
初売りに並ぶものの一つに「福袋」がある。たいていは、金額以上のものが福袋の中に入っている。楽しみにしている人も多い。期待しているものが入っているとラッキーだが…
中央自動車道を山梨県側に入ったところに談合坂サービスエリアがあるが、この「談合」の文字を見ると、つい笑ってしまう。「談合」と言えば、利益誘導型のいかにも怪しい…
冬の寒い日にヒューヒューという口笛にような音をたて冷たい風が吹きすさんでいることがある。あの笛のような音を虎落笛(もがりぶえ)と呼ぶ。虎落(もがり) とは竹で…
正月に初詣に出かけた。たいていは、いちばん近い氏神様のところにお参りに行く。鎮守の森は、我がマンション敷地の斜向かいにある。普段、この鎮守の森のご厄介になって…
「臨時ニュースを申し上げます! 臨時ニュースを申し上げます!今、ニュージャージー州で火星人による襲撃が起きています。あ~大混乱となっている模様、、、」(背後で…
お正月に食べるおせち料理は、その品目から縁起をかつぐ意味合いが込められている。一方、薬膳料理の様相を持っている。薬膳料理と言えば、薬効が認められる料理の事を指…
新年明けましておめでとうございます。今年は、数えてみれば卯年。すなわち、うさぎ年。うさぎの特徴としては穏やか、子孫が多い特徴があるが、全体としては、「家内安全…
今日は、大晦日(おおみそか)。古語の別名は大晦(おおつごもり)。もともと陰暦で使われる言葉で、「晦」は、『月が隠れる日』という意味。今でこそ、この日は一年の最…
暮れになると「忘年会」なるものがある。もう年の瀬、それも終わりつつある。もともとの「年忘れ」の意味は、年の暮れに、その年にあった苦労や辛苦などを忘れ、労をねぎ…
もう幾つ寝るとお正月〜♪などという時期になってきた。あと数日でお正月。取り立てて何もするつもりはないが、それでも、何かせわしない。お正月を見れば日本がわかると…
伝説の人物、北大路 魯山人は、料理人や美食家としてその名を今日まで轟(とどろ)かせている。テレビなどでは決まって「魯山人の愛した〜」などの表現が使われ、伝説の…
「徳川三百年は、日本人を侏儒(しゅじゅ) にした」これは司馬遼太郎氏が江戸時代というものについて語った言葉。侏儒とは、小人(こびと) ないしは、器の小さいもの…
日本商工会議所会頭だった永野重雄氏が、『"貧乏" は、もう売り物にならない』という寄稿文を文藝春秋誌に書いたのは、昭和46年のこと。焼け野が原となった戦後から…
ゲーテの言葉に「呼吸には二様の恩恵がある。空気を吸って吐き出す。前者は圧(お)しつけ、後者は蘇生をもたらす」とある。”深呼吸” といえば、新鮮な空気を吸い込む…
芸の下手な役者や俳優を「大根役者」と呼んだりする。なぜ大根?なのかということには諸説ある。大根は「食あたり」しないことで知られる、すなわち「当たらない」役者の…
W杯サッカーが終わって数日が経過しているが、スポーツ関連のニュースは、感動が冷めやらぬのか、いまだに話題の半分は、それに費やされている。当方も見出しに惹かれ、…
西欧で自生する『ベラドンナ(bella-donna)』と呼ばれる植物がある。ベラドンナはイタリア語で「美しい女性」という意味。こんなにも優雅な名前つけられてい…
『みにくいアヒルの子』はアンデルセン童話の中でもよく知られている物語の一つ。ストーリーは知られているように、このみにくいアヒルの子は、同時に育ったアヒルの子の…
源氏物語には「夢」という文字が136回でてくる。それは寝ている時の「夢」に限らず希望としての「夢」も含んでいる。「夢」は生きる上で非常に重要な要素でもある。そ…
アメリカポップスのデュオである"カーペンターズ (Carpenters)" の曲が街に流れていたのは、70年代初頭の事だった。「愛のプレリュード」「トップ・オ…
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今年のパリ・オリンピックが開かれる期間だけ、立ち退きを要請された「ブキニスト(Bouquiniste)」すなわち、セーヌの川沿いにある「古書店」が一転、そのま…
1973年公開の映画『パピヨン(Papillon)』は、何かにつけ印象に残る映画だった。主演は、スティーブ・マックイーン。ダスティン・ホフマンが脇を固めていた…
19世紀の終わり頃から20世紀初頭にかけて、若きアーティストが集った「洗濯船(Bateau-Lavoir)」と呼ばれる建物があった。洗濯船(Bateau-La…
フランス人は、犯罪者でも自分の信念を持つ反体制の人物を好む傾向がある。その代表となるのが、小説家モーリス・ルブランが作り上げた「怪盗ルパン」。このルパンは、た…
1961年公開の映画『去年マリエンバートで(L'Année dernière à Marienbad)』は、なんとも奇妙な構成の映画だった。監督は、フランスの…
「一生に一度の短い恋」これをどう思うだろうか?26歳の時、燃えるような恋を募らせて同じ屋根の下に住みつつ、思いを寄せるその女性に、半年に300通の手紙を書き送…
プーチン大統領の選挙戦での勝利が確定した。彼はレーニンを嫌いスターリンを評価しているという。レーニンと言えば社会主義国ソビエト連邦を形作った初代の指導者。その…
現在、金の価格は天井を知らない如くどんどんと値を上げている。金の元素記号を覚えるのに「金は全ての金属のAu(英雄)だ」などの覚え方があった。思えば、ヨーロッパ…
「美食の国フランス」という呼称は、今は誰も疑うことはない。ではいつから?ということを探れば、長きにわたってフランスの美食を支えてきたトゥールダルジャンという名…
『黒いユーモア選集(Séries Surréalisme)』なるものがある。これはアンドレ・ブルトンを中心とするシュルレアリストが選定した作家たちを列挙したも…
ヨーロッパの歴史には「決闘」が名誉と誇りを守る儀式として長い間残っていた。日本では、果たし合いとして、やはり、名誉をかけて戦いを挑んだ。決闘が日本で廃止になっ…
坂口安吾といえば『堕落論』が出てくる。そんな坂口安吾が翻訳したジャン・コクトーの『エリック・サティ』という著書がある。エリック・サティは、「音楽界の異端児」と…
マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)やブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)のように、姓と名のイニシャルが同じというのは、運勢が…
バルザックの小説には、いかにも胡散臭い人物たちが数多く登場する。彼自身もそのようなところがある。トゥールで生まれ、不遇の少年時代を過ごし15歳の時にパリに出る…
抵抗運動をするときにガイ・フォークスのお面をつけて反対の意思を示すことがある。その表情は半ば笑みを浮かべているようでもあり、変な不気味さがある。夏目漱石の著書…
かつて、戦後間のない頃の映画のタイトルに「名もなく貧しく美しく」というのがあった。その当時のほとんどの人は、名もなく貧しかった。そんな生き方とは対照的に、何か…
このブログもエッセイらしいものを書いて15年余りが過ぎ、毎日書いているので5,200余の数になった。これらは、我が死後にも、ずっと残ることになるのだろうか?そ…
今年「古稀」を迎える。すなわち70歳。やっと人生というものが解りかけてきたところなのに、もう終わり?そんな感慨を持ちながら、今日は、テオドール・ジェリコー(T…
かつて、カミュ・サルトル論争なるものがあった。これは、戦後のフランス社会で碩学としてその名を轟かせたサルトルに対して、新進気鋭のカミュが挑むという形での論争と…
エディプスコンプレックス(Oedipus complex)なるものがある。これはフロイトが提示した一つの心理的用語で、母親に思い入れる気持ちから、父親に対して…
『竹取物語』は現存する日本最古の物語と言われる。日本の昔話として、そのストーリーは誰もが知っている。児童文学のように取り扱われているが、ところがどっこい、文体…
『春雨 (はるさめ)』は普通に降る雨よりも、もっとささやかに降る雨で、霧吹きで飛ばしたような雨のこと。降るというより、静かにあたりを濡らす雨。万葉集の中に、そ…
「モノ忘れ」は歳をとってくれば、致し方のないところだが、また、忘れてしまった、などと「忘れる恐怖」がだんだん増してきた。とは言え、全て覚えていると脳ははパンク…
かつて流行した言葉に「地域一番店」などというものがある。同じ業種のライバルに打ち勝って地域で一番となること。これによって、さらに人々が集まる良い循環の店舗とな…
世界的建築家であり、長く日本に滞在し、いくつかの著書も書いているブルーノ・タウト氏が「日本人は目で考える」と語っていた。外国人に比べて、見た目で判断することが…
太宰治の小説『人間失格』の中で言葉の意味を探る遊びとして、対義語(アントニム) と同義語(シノニム) を挙げていくシーンがある。その部分を抜粋すると、「黒のア…
「レシピ」という言葉が日常的な言葉となって久しい。日本で使われているレシピは、英語のRecipe から来たらしく、一般的に料理法という意味で使われている。英語…
「暑さ寒さも彼岸まで」などの言葉があるが、そのお彼岸がやってきた。行きつ戻りつしながら、着実に春の歩みを深めている。まだ、花粉が気になる季節ではあるが、SNS…
芥川龍之介の文に「詩という言葉がわかる人」という表現がある。中々味わい深い表現だと思う。詩という言葉がわかる人とそうでない人がいる。日常使っている言葉は、誰で…
「パーキンソンの法則(Parkinson's law)」というのがある。これは、イギリスの歴史学者であり政治学者でもあるシリル・ノースコート・パーキンソンによ…
「災害ユートピア(disaster utopia)」という言葉がある。これは、大規模災害の後に一時的な現象として発生する理想郷的コミュニティを指す呼称。これを…
執行を猶予(ゆうよ)したり、その期間のことを「モラトリアム」と呼んでいる。よく厳しい社会の荒波にいきなり出るのを婉曲的に拒み、大学に残っている若者を「モラトリ…
江戸時代の川柳に 「売り家」と唐様で書く三代目 というのがある。今は、慣用的表現として使われることも多い。意味としては、初代が苦労して財産を築き、2代目は親の…
今は、大相撲の春場所真っ只中。新型コロナなどで「待った!」がかかったり、不祥事があったりなど祟られた3年間だった。思えば、大相撲はスポーツというより娯楽的要素…
「あれっ、今日はブログのメンテナンス?」アメブロ画面には、深夜午前1時から朝10時までメンテナンスと出ている。こんなにも大規模で長時間にわたるアメブロのメンテ…
日本人は会議が苦手と言われている。大きくは、国際舞台でも、雄弁に語る姿を見たことがない。日本人そのものが言葉を使わない文化をDNAの中に継承しているのか?とに…
最近、あまり聞かなくなった言葉の一つに「ごまんとある」という表現がある。これは、溢れるほどあるという意味で使われ、漢字をあてると「五万と」ではなく「巨万と」の…
イギリスの国旗はユニオン・ジャックと呼ばれている。イギリスは連邦制を採っており、4つの国が統合した形。国旗も4つの国の旗を合わせた格好。正式にはユニオン・フラ…
巴里(パリ)、倫敦(ロンドン)、亜米利加(アメリカ)など、かつては、日本でも外国の地名などをこのような漢字で書いていたことがあった。今、こういった漢字表記にす…
アメリカのUS News に「物忘れを防ぐ薬の発明」に関する記事が出ていた。この記事は学術雑誌の"Science(サイエンス)"に"Role of Layer…