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制御工学と電気電子回路 入門講座 http://www.ctleec.sakura.ne.jp/

このサイトは、これまで携わってきた講義や研修で使用してきた資料を基に加筆修正し作成しています。工学基礎の勉強に活用して頂けると幸いです。初学者にも馴染めるようになるべく平易に解説しているつもりです。

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2024/04/26

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  • 10. 複素数の世界

    ※本編に合わせて、以下虚数単位は\(j\)とします。複素数は、実数と虚数を組み合わせた数、つまり「数」全体のことである。具体的には、「\(x+jy\)」という形で表される数である。\(x,y \)は実数で、\(j\)は虚数単位(2乗すると-1になる数、つまり\(j^2 = -1\) )と高校数学で学ぶ。複素数は、2次元平面(複素数平面、ガウス平面とも)で表現できる。複素数平面では、複素数は点またはベクトルとして表現でき、複素数の加算、減算、乗算、除算などの演算を視覚

  • 9. 真木大堂(国東半島)

    国東半島は、大分県の北東部に位置する場所で、多くの寺社や仏像、石仏が密集している。特に「六郷満山」と呼ばれる独特の仏教文化圏が形成されており、これは日本でも珍しい宗教的な景観となっている。この寺社密集地帯は、奈良時代に半島の6つの郷に建てられた28の寺院群が中心となっており、宇佐神宮(八幡宮の総本社)の神仏習合思想によるものといわれている。平安時代には天台宗・真言宗などの密教が国東半島に伝わり、石仏文化が開花し、険しい岩山や奇岩を活かし、岩壁に石仏を刻んだり、磨崖仏が数多く

  • 8-3. 熱伝導方程式

    熱伝導方程式は、物体内の温度分布の時間変化を記述する偏微分方程式である。熱の伝わり方を理解し、予測するために不可欠なツールであり、工学、物理学、材料科学など、さまざまな分野で応用される。制御工学では、温度制御や熱管理が必要なシステムにおいて、熱伝導方程式を使ってプロセスの動作をモデル化し、制御設計を行う。熱伝導は、高温の物体から低温の物体へと熱エネルギーが移動する現象である。この熱の移動は、原子や分子の振動、自由電子の運動などによって起こる。熱伝導の基本的な法則は、

  • 8. 鳥との頭脳戦

    昨年の夏ごろまで、1反程度の畑を借用して各種の野菜を趣味程度に作っていた。畑は山際にあったため、ジャガイモやサツマイモは猪の格好の標的になった。防獣ネット、害獣忌避剤、撃退ライトなど試したが、効果は一時的なもので全て突破された^^; 電気柵は高価で管理が大変なので却下した。 猪は臆病だが力は強いので、会って注意するわけにはいかないし、当然、罠などを掛けるのは禁止されている。結局、猪対策は農家がやっているように周囲に鉄柵を張り巡らすしかないと分かったが、趣味の園芸では経費的

  • 8-2. エネルギーとハミルトニアン

    ハミルトニアンは、「物理系のエネルギーを表し、運動を決定する最も基本的な関数」であり、解析力学から量子力学・統計力学に至るまで幅広く適用される概念である。エネルギーエネルギーとは、物理系が持つ 運動の能力を表す量 であり、一般に以下の2種類に分けられる。1) 運動エネルギー物体が持つ運動に関連するエネルギーは、$$T = \frac{1}{2} m v^2$$である。一般化座標\(q\)を用いると、$$T = \frac{1}{2} m \dot{q}^2$

  • 8-1. ラグランジュ力学

    ラグランジュ力学は、ニュートン力学をより一般化し、洗練された数学的表現で記述する手法 で、特に、複雑な系(剛体、電磁場、相対論、量子力学) に適用できる強力なフレームワークである。ラグランジュ力学の基本一般化座標ニュートン力学では、デカルト座標 \((x,y,z)\)を用いるが、ラグランジュ力学では一般化座標 \(q_i\)を導入する。運動を表現できる座標は直交座標に限らない。 極座標でも良いし、剛体の運動なら各質点の直交座標変数より重心座標や相対座

  • 7. 天才の意図を説明するAI

    望月新一教授のブログ記事 "高度な偽装を狙う「技術」と、究極的な真実の解明を目指す「科学・純粋数学」"を読んで十分に理解できなかったのでAI(ChatGPT)に尋ねてみた結果の顛末^^; “ 望月新一教授は、「技術」やそれへの科学や数学の「応用 と 純粋数学を含む自然科学を「ウソの創出」 対 「 究極的な真実の解明」とブログで述べているが、純粋数学がより大きなウソ(仮想的な現実)の創造のように思えるがどうだろうか? 勿論、より大きなウソの創造を否定はしないが。 ” という問

  • 6. 田舎のゴジラ

    新聞やニュースで採りあげられて随分経つので、今更ながらだが、百聞は一見に如かずで、福岡県朝倉郡筑前町安の里公園ふれあいファームへ「わらかがし」のゴジラを見に行った。「筑前町 どーんとかがし祭」のサイトに多数の写真があるものの、実際に見ると自分で沢山の写真を撮りたくなる、迫力のあるかがしだった。 このやまかがしゴジラは、高さ約10mで、実際?の「ゴジラ -1.0」 の5分の1だが、十分な威圧感があった。50mのゴジラが出現したら、呆然と見上げている内に踏み潰されるに違いな

  • 5. 波動方程式が示すもの

    ※13. 波動方程式、12. 電磁波を参考にしてください。波動方程式をまとめながら徒然に考えた。まさに凡夫の愚考である(笑)。流体の3次元の波動方程式と電磁波の波動方程式は同じ様な微分方程式で表せるが、これは数学的な構造によるものなのか、物理現象の根本的な性質なのか?流体の波動方程式と電磁波の波動方程式は、どちらも以下の一般的な波動方程式の形をとる。$$\frac{\partial^2 \phi}{\partial t^2} = c^2 \nabla^2 \phi$$この形

  • 13. 波動方程式

    電磁波を考える上で参照となる、波動方程式についてまとめる。波動方程式は、振動現象 や 波の伝播 を記述する基本的な微分方程式であり、音波・電磁波・水面波・弦の振動 など多くの物理現象に適用される。※数学部分に関しては、19. 偏微分方程式(微分方程式)を参考にしてください。一般的な波動方程式の導出波動方程式を導くために、基本的な例として 弦の横波(1次元の場合) を考える。弦の微小部分の運動方程式弦を\(x\)軸に沿って張り、弦の変位(たわみ

  • 24. 固有値と固有ベクトル

    行列の固有値と固有ベクトルは、線形代数での重要な概念であり、2次形式の標準形、機械学習、信号処理、物理学など幅広い分野で応用される。固有値行列 \(A\)に対して、式(1)の条件を満たすスカラー \(\lambda\)を 固有値という。$$A v = \lambda v\;\;\; \cdots(1)$$ここで、\(A\)は\(n \times n\)の正方行列、\(v\) はゼロでない\(n \times 1\)のベクトル(固有ベクトル)、\(\lambd

  • 8-4. 2次形式表現での最小二乗法

    2次形式表現を用いることで、最小二乗法をより簡潔に表現し、計算を効率化することができる。2次形式を利用した最小二乗法は、機械学習や統計モデル、時系列分析、信号処理など幅広い分野で応用されている。ここでは、その表現形式とScilabによる実装を紹介する。最小二乗法は、観測データに対して最適なモデルをフィットさせるための方法で、誤差の二乗和を最小化することでパラメータを推定する。特に、線形回帰のような問題で広く使われる。基本的な最小二乗法は、次の形で表される線形モデルを考える。

  • 8-3. 測定値の分散分析

    統計的な1つのデータの集団を母集団というが、調査対象とする2つ以上の母集団の間に互いに差があるか、どの程度の差があるかを検討するのに分散分析法を使う。要因と水準要因:出力変数または応答変数(実験結果)の大きさを評価するための入力(変動)する変数で、因子ともいう。温度、圧力、電流などが因子となる。水準:因子の影響をみるため、その大きさを何段階かに変えるときの段階のこと。例えば、温度が因子\(C\)とすると、\(C_1 = 30 \)[℃]、\(C_2=50\)

  • 8-2. 回帰分析と相関

    回帰分析回帰分析は、ある変数(目的変数)の変動を、他の変数(説明変数)との関係を通じて説明・予測するための統計手法である。計測工学では、センサデータの解析や測定精度の向上、システムの最適化を目的として回帰分析が活用される。具体的には、以下がある。・センサデータの補正と校正センサによる測定データには誤差やノイズが含まれることが多いため、回帰分析を用いることでデータの補正や校正が可能になる。例えば、「温度センサの出力と実際の温度の関係を回帰分析し、測定誤差を補正する。」

  • 8-1. データの補間

    最小二乗法は、測定値群を多項式などの尤もらしい関数曲線で表す手段であるが、必ずしも測定点を通るものではない。とびとびの実験データを得た時は、それらの中間点を推定したり、点列を繋いでなめらかな曲線を描いたりする必要もある。これらの手法をデータ補間、曲線近似という。ラグランジュの補間法ラグランジュ補間法は、与えられたデータ点を通る1つの多項式を求める方法 である。これは、ニュートン補間法と並ぶ代表的な補間手法の1つであり、特に数値解析や信号処理の分野で用いられる

  • 12. 電磁波

    変位電流電流が至るところで連続であるとするために、電荷の移動による電流と電界の変化に伴う電流を考える。この電界の変化に伴う電流を変位電流という。変位電流は、時間変化する電場が作る「見かけの電流」 と言うこともある。この変位電流の導入により、電磁波の存在が理論的に導かれた。図1は、伝導電流と変位電流の違いの模式図である。図1に示すように、コンデンサ(2枚の極板)に時間とともに変化する電圧(交流電圧)を加える。図1(a)のように、上の電極側が\(+\)(高い

  • 11. マクスウェルの方程式

    マクスウェルの方程式は、「電磁気学の究極の4式」 である。電場と磁場の関係を記述する 4つの基本方程式 で、電磁気学の基礎をなすものである。これらの方程式は、電場と磁場がどのように発生し、相互作用するかを説明し、電磁波の存在や光との関係を理論的に導いた 重要な理論式となっている。マクスウェルの方程式は、微分形(局所的な場の変化を記述)と 積分形(場全体の性質を記述)の2つの形式がある。ガウスの法則(電場の発散)電場に関するガウスの法則は、電場 \(\math

  • 10. 電磁誘導

    電磁誘導とは、磁場の変化によって導体内に電流(誘導電流)が発生する現象で、 ファラデーの法則 によって説明される。電磁誘導は、磁場の変化によって起こる ことが特徴で、以下のような状況で発生する。・コイルの中を通る磁束の変化:磁石をコイルに近づけたり遠ざけたりすると、コイル内の磁場が変化し、電流が発生する。磁場が一定のままだと電流は発生しない。・導体が磁場内を動く(フレミングの右手の法則):導体を磁場内で動かすと、電子が移動して電位差(起電力)が発生し、電流が流れる。

  • 9. 電磁力

    電磁力とは、基本的に電荷を持つ粒子が互いに及ぼし合う力、または電流が磁場から受ける力のことを指す。電磁力の特徴は、遠隔力、引力と反発力、距離の二乗に反比例、であり、電磁力の種類は大きく分けて、静電気力(クーロンの法則)と磁力(フレミングの左手の法則や右ねじの法則など)である。ここでは、磁界中の電流に働く力について考える。磁界と電流の間に働く力図1に示すように、磁石のN極とS極との磁極間に生じる磁界\(H\)(青矢印)中で、磁界と直角に導線を置き、赤矢印の

  • 4. 宇宙シミュレーション仮説について

    宇宙シミュレーション仮説は、我々が経験する現実が高度な技術を持つ存在によって作られたシミュレーションである可能性を提案する仮説である。この考え方は哲学的な思考実験の一つであり、科学、哲学、技術界で議論されている。この仮説は、2003年にオックスフォード大学の哲学者ニック・ボストロムにより「Are You Living in a Computer Simulation?」という論文で提案された。論文は14ページほどの短いものである。ここからは、論文とAIなどで調べた結果をもと

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