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制御工学と電気電子回路 入門講座 http://www.ctleec.sakura.ne.jp/

このサイトは、これまで携わってきた講義や研修で使用してきた資料を基に加筆修正し作成しています。工学基礎の勉強に活用して頂けると幸いです。初学者にも馴染めるようになるべく平易に解説しているつもりです。

tctyam
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2024/04/26

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  • 12. 最小分散制御(2)

    ※最小分散制御(1)の内容を再整理する。数式表現が異なるが、こちらの方が分かりやすいと思う。式(1)の線形離散時間モデルで記述されるシステムを考える。$$A(q^{-1})y_k = q^{-j}B(q^{-1})u_k + C(q^{-1})e_k \;\;\; \cdots (1)$$ここで、\(y_k\)は出力信号、\(u_k\)は入力信号、\(e_k\)は平均値ゼロの白色雑音、\(q^{-1}\)はシフトオペレータ、である。\(A(q^{-1}),\; B(

  • 11. 最小分散制御

    最小分散制御(Minimum Variance Control, MVC)は、システムの出力の分散を最小化することを目的とした制御手法である。これは、特にランダムな外乱やノイズの影響を受けるシステムに対して、できるだけ安定した出力を得るために用いられる。手法として、むだ時間分先の出力を予測し、その予測値に基づいて現時刻の操作量を決定する。この制御により、むだ時間を有するシステムに対して追従特性に優れた制御系を設計できるが、対象とするシステムにいくつかの厳しい前提条件を必要と

  • 10. システム同定

    対象とするシステムのパラメータが未知であるとき、入出力データに基づいてパラメータを同定する。これをシステム同定という。同定法の基本である最小二乗同定は、システムの入力と出力の観測データから、システムのパラメータを推定する手法である。特に、線形離散時間モデルでは、時系列データに基づいてシステムのダイナミクスを推定する際に広く用いられる。線形離散時間モデルは式(1)で記述される。$$A(q^{-1})y_k = q^{-j}B(q^{-1})u_k + C(q^{-1})e_k

  • 12. AIの未来は

    PCを個人で手に入れたのが1979年(シャープ:MZ-80K)だった。大学の研究室では、AppleⅡ、ソード、PC-8001などが徐々に使えるようになっていった。実験では、主にボードコンピュータ(TK-80)にA/Dなどを外部拡張して使っていた。その後、会社でIBM-PCやラップトップPCなどにより、計算、文書作成をしていた。当時のPCは非力だったので、シミュレーションなどの複雑な計算では、スパコンを使っていた。その後、インターネットが普及し、PCが計算や文書作成だけでなく

  • 9. ARMAモデル

    ARMAモデルは、時系列データを扱うときによく使われるモデルで、データの自己相関やランダムなノイズを考慮して、将来の値を予測するのに役立つ。ARMAモデルは、以下の2つの要素を組み合わせたモデルである。・AR(Auto-Regressive, 自己回帰)モデル・MA(Moving Average, 移動平均)モデルこれらを組み合わせることで、時系列データの現在の値が過去の値とノイズの影響を受けるという現象を表現できる。式(1)で表せる。$$x(t) = c + \sum_{

  • 8. 離散時間システムの応答

    ※離散時間システムの応答に関しては、5. 離散時間システムの応答、9. 離散時間システムの構造を参照願います。8-1. 固有値が正または零の実数固有値\(\lambda_i\)が正または零の実数のとき、\(\lambda_i^k x_i(0)\)の振る舞いを図示せよ。ただし、\(x_i(0) = 8\)とする。解答例: 固有値\(\lambda_i\)が正の実数なので、固有値の大きさが1よりも大きい場合は、\(\lambda_i^k\)は発散する。1

  • 7. パルス伝達関数

    ※離散時間系に関しては、 4. 連続時間システムの離散化 を参照願います。7-1. 差分方程式からパルス伝達関数へ離散時間システムの差分方程式が式(1)で与えられている。このシステムのパルス伝達関数を求めよ。$$y(k+n) + a_1y(k+n-1) + \cdots + a_{n-1}y(k+1) +a_n y(k) \\ = b_0 u(k+m) + b_1 u(k+m-1) + \cdots + b_m u(k) \quad(n \gt m) \;\

  • 11. 生成AIを使ったプログラミング

    ロートルが生成AIを使ったプログラミングを経験している話。なお、私の使い方が正しいのか分からないので、正しいエンジニアを目指す人は、正しい学習に励んでください。ChatGPT(無料版)やGemini(当然、無料版)、Google Colabを適当に使ってプログラミングをしている。成果はこちらへ。スクリプトの作成手順としては、まずChatGPTに問題を与えて、プログラミング言語を指定する。これだけでスクリプトを作成してくれる。プログラミング言語は、分野が制御工学系なので主にS

  • 6. Z変換の演習

    ※\(\mathcal{Z}\)変換に関することは 2. Z変換法 を参照願います。6-1. 指数関数の\(\mathcal{Z}\)変換指数関数\(x(t) = e^{\alpha t},\; t \ge 0\) を周期\(T\)でサンプルして得た信号値系列を\(\mathcal{Z}\)変換せよ。解答例: 周期\(T\)でサンプルして得た信号値系列は、\(e^0,\;e^{\alpha T},\; e^{2\alpha T},\; e^{3\al

  • 5. 定常特性

    ※定常特性に関しては、27. 定常特性と内部モデル原理 を参照願います。5-1. 定常位置偏差の計算フィードバック制御系の開ループ伝達関数\(L(s)\)が式(1)で与えられているとき、目標値が大きさ\(5\)でステップ状に変化したときの定常位置偏差\(e(\infty)\)を求めよ。$$L(s) = \frac{40(s+5)}{s^3 + 7s^2 + 18s +24} \;\;\; \cdots (1)$$図1 フィードバック制御系

  • 4. システムの安定判別

    4-1. 安定なシステム特性方程式が式(1)のとき、このシステムの安定判別を行え。$$s^5 +8s^4 + 25s^3 + 40s^2 + 34 s + 12=0 \;\;\; \cdots (1)$$解答例: 式(1)は、安定であるための必要条件が成り立っている。つまり特性方程式の係数が全て「正」である。次に、ラウス表を作成する。※ラウス表の作成方法に関しては、17. 安定判別 を参照願います。\(s^5\)行12534\(s^4\)行84012

  • 3. 過渡特性

    3-1. オーバーシュートする要素の時間応答式(1)の伝達関数の単位ステップ応答を計算せよ。また、\(T_1 = 1,\;T_2=2,\;T_3=0.5,5,10\)としたときの、極と零点の位置、ボード線図と時間応答を示せ。$$G(s)=\frac{1+ T_3 s}{(1+T_1 s)(1+T_2 s)} \;\;\; \cdots (1)$$解答例:単位ステップ信号のラプラス変換は、\(U(s) = 1/s\)なので、単位ステップ応答は、$$Y(s) =

  • 2. 周波数応答

    2-1 1次遅れ要素のベクトル軌跡次の式で示す1次遅れ要素のベクトル軌跡を作成せよ。$$G(s) = \frac{3}{1 + 4s}$$解答例:1次遅れ要素のゲインと位相を求める。\(s \to j\omega\)により、$$G(j \omega) = \frac{3}{1 + j 4 \omega}$$と周波数伝達関数となる。従って、ゲインは$$ G(j \omega) = \frac{3}{\sqrt{1 + (4 \omega)^2}}$$また、位

  • 1. 伝達関数と時間応答

    1-1 インパルス応答から伝達関数インパルス応答が、$$y(t) = 4e^{-2t} + 3e^{-5t}$$であるとき、システムの伝達関数を求めよ。解答例:インパルス応答が\(y(t) = 4e^{-2t} + 3e^{-5t}\)なので、このラプラス変換が伝達関数となる。$$G(s) = \mathcal{L}\{g(t)\} = 4\mathcal{L}\{e^{-2t}\} + 3\mathcal{L}\{e^{-5t}\} = \frac{4}{

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