蒸気鉄道の魅力・汽車の時刻表
出発信号を確認し、駅長の出発合図を注視する機関助士。夏の陽射しにクッキリと8620のシルエットがプラットフォームに影を落とす、それはのどかな蒸気鉄道の乗換駅、五所川原駅のヒトコマです。 五能線は海岸段丘に沿って見事にウネウネと進む路線でした。川が流れ込めば小さな鉄橋で渡り、自然の地形になるべく逆らわずに敷かれた線路は、入江ごとの集落ごとに置かれた駅を丹念に辿り、地域の輸送を担っていたのでした。 海岸段丘以外の車窓の景色と言えば、日本海に出る前は津軽平野に広がる林檎畑と田圃でしたが、平地を走る蒸気列車の窓を青田を渡る風が吹き抜けるのは日本各地の当たり前の景色だったと思えます。 そんな風景の中にあ…
2025/03/30 22:51