児童書の女王の産声『ブリット-マリは ただいま幸せ』映画「ロッタちゃん」アストリッド・リンドグレーン
スウェーデン映画を初めて観たし、「マネー・ショート」の次に「ロッタちゃん はじめてのおつかい」を扱おうとして
ハリーポッターやスパイダーマンを愛する孫の視点で語られる愛しの児童文学オマージュ『おばあちゃんのごめんねリスト』フレドリック・バックマン
基本的にレビューブログは作品の知名度の影響が大きく、訪問者が観たり聞いたことがある作品の記事を読んでくれる。
アンソロジー・ダービー『覚醒するシスターフッド』アトウッド、柚木麻子、桐野夏生、サラ・カリー、キム・ソンジュン
カナダ日韓中米ナイジェリアと5カ国の著者10人10作を集めたアンソロジー。日本人作家は5人。 私はアトウッド
「老いぼれを燃やせ」時代のテーマを見つけ出す才能『誓願』マーガレット・アトウッド
『侍女の物語』『誓願』『老いぼれを燃やせ』と読んできて、私はこの作家が好きだと思ったし、その理由はテーマ着眼
アジア人女性初のノーベル文学賞受賞作家の描き出す地域性、その社会「菜食主義者」ハン・ガン
韓国をぶっ壊せ!告発はそれ自体、生きづらさを描くことが文学?アジア人女性初のノーベル文学賞作家が描いた前時代的な韓国、『菜食主義者』『回復する人間』を読みました。 >菜食主義者ビギナーのヨンヘから始まる彼女を巡る精神疾患を普遍的なテーマとして描き、自省する姉の視点は文学になりうる
テーマ・モチーフは色褪せない「高慢と偏見」「侍女の物語」オースティン、アトウッド
ある日突然、主人公の女性は仕事も預金残高も奪われ、両足を失った気分になる。 預金残高は最近親者となる男性の所
時代の牽引力、現代小説の癒しチーム代表格「木曜日にはココアを」「お探し物は図書室まで」青山美智子
主体的な行為や誠意をいかに排除するかで成り立つ娯楽性を発達させていく商業の中では、受動性の易きに流れる消費者
体制・逃亡者・村人、二十世紀的なモチーフの中に生きる”私たち”「狼たちの月」「密やかな結晶」フリオ・リャマサ―レス、小川洋子
スペイン内戦は1936年7月から1936年4月の間に、スペイン第二共和国政府に対して将軍が率いた陸軍によるク
「ザリガニの鳴くところ」2年連続米国で最も売れた小説、という触れ込み
全般的に物凄く魅力的な作品に仕上がっている。特にこの生命力と、作品性の豊かさは目を見張るものがあるし、ある死
作家がその人生に見出した虚構性、「たんぽぽのお酒」で思い出す「無声映画のシーン」 レイ・ブラッドべリ、フリオ・リャマーレス
まず題名に惹かれて「たんぽぽのお酒」を読んだ。 著者はレイ・ブラッドベリ、米国のSF作家として代表作の「華氏
日本の近現代のミステリーの親しまれ方は、図書室のシャーロックホームズだったり、名探偵コナンや金田一少年の事件
【映画】若手スターの台頭と成否、チョコに込めた想いが”彼”に繋がる「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」80点
「Wonka」(2023) チョコレートによる汚職は面白かったし、やはりまずは映像美、これは間違いなく素晴らし
【映画】ジョニー・デップの打率、映画作りの面白さ「ネバーランド」→「チョコレート工場の秘密」>>>>>>>「チャーリーとチョコレート工場」
「チャーリーとチョコレート工場」(2005)はお金と技術をかけて大衆の期待を盛り上げてジョニー・デップを使っ
「物語には主人公の成長が必ずしも必要ではない、主人公が成長しなかったとはいえ、本作がつまらないとは言えない」み
【映画】ジョーカーと死刑制裁、光が闇に変わる瞬間「ダークナイト」96点
(The Dark Knight)(2008) 「誰もお前にジョーカーは売らない。お前はルールを守る正義の味方
【映画】圧倒的なテーマ性と完成度、とんでもない映画「アメリカン・スナイパー」100点
『アメリカン・スナイパー』( American Sniper)(2014年) 本作は悲しみや生きづらさしか描い
【映画】久々の大ヒットが少年漫画という商業性、生まれ変われ邦画界。山﨑賢人はもう孫、心配は小栗「キングダム1・2・3」80点
邦画の実写でここまでのドル箱を作り上げた、素晴らしいことだと思う。原作は長編であるから、あと何作もシリーズを
「BUTTER」は「ナイルパーチの女子会」より優れた小説なのか? 社会派小説の意義と書ける範囲を大事に書くということ。柚木麻子①
「傲慢と善良」の次に関連としての「高慢と偏見」の読了に挫折してしまったので、6月の更新以降は文芸作品を読む気
【映画】起業家の原点がここまで魅力的な虚構性を持ち、優れた作品にも恵まれるということ「ソーシャル・ネットワーク」90点
SNSという個人と没個人の機能不全と交流性による両パターンは、現代が抱える病気と発展性の一つであり、それにさらに選民意識やマッチョや成功や能力などの要素を分かり易く配置しながらも下品に成り下がっていない所も上手く感じるし、それを具現化したようなの基礎イメージも相まって、やはり本作は非常に上手い作られ方をしている。
【映画】ある意味では非常につまらない「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」70点
(The Founder)(2016) 後にマクドナルドの”創業者”として名をはせるレイ・クロップ(マイケル・
【映画】あらゆるバランスと希望の明るさが抜群「コーダ あいのうた」95点
「コーダ あいのうた」(CODA)(2021) 割と完璧な作品だったと思う。 本ブログの評価点で、現時点で一番
【映画】圧倒的な傍観者が見た米文学史のスター「華麗なるギャツビー」85点
(原題: The Great Gatsby)(2013) 非常によくできていてびっくりした。 こんなにも誰にも
【映画】リーマンショックの裏にあったドラマやメッセージとは「マネー・ショート 華麗なる逆転」80点
(The Big Short)(2015) リーマン・ショックは2008年9月のアメリカの投資銀行リーマン・ブ
【映画】ハーレイとジョーカーのなんて素敵なメロドラマ「スーサイド・スクワッド」70点
微妙。 ハーレイとジョーカーの場面は良い意味で軽薄なメロドラマがあり、ハーレイ誕生秘話や二人の経緯の説明部分
「しあわせの隠れ場所」(2009)(The Blind Side) アメリカの良さがこれでもかと詰まった映画、
【映画】元カレ・ジョーカーからの脱却と人気キャラの登場「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」85点
「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」(2020) ハーレイはその天真爛漫な残虐ぶりなどからシリーズ随一の人気キャ
【映画】テーマと虚構創作への憧れと責任感「存在のない子供たち」95点
「存在のない子供たち」(2018) 物凄く深い所にグサッとくる映画。これほどの絶望を私たちは直視したことがない
【映画】アギレラの独壇場、シェールの必要性「バーレスク」85点
(2010) 周りが驚くほどの熱意がまず才能。人はそのパワーに圧倒されるのだな、と思った。 全身と動作を売って
(2007) すごい映画を見た。 ある男の成功と孤独を描いた意味では「ウルフ・オブ・ウォールストリート」とも比
(1999)観る者による補完性が強い作品。作品が鑑賞者に見せるのではなく、鑑賞者が作品に見るものが多いので、完
『あと1センチの恋』(原題: Love, Rosie)(2014年) おすすめされなければ自分では絶対に観な
(2021) 日本のアニメ文化がオタク要素だとしても、人と金が集まる映画産業においては商業的な成功が求められる
(2012) 歌って踊るミュージカルというより、本作は極めてクラシカルなオペラ作品であり、全編を通して動きが弱
(2019) びっくりするくらいつまらなかった。 基本的に本作は、設定集めは悪くないのにドラマ作りとその進展に
(2020) チリ・アメリカ・ドイツ・オランダ・スペインの合同によるドキュメンタリー作品 高齢男性のみの求人
【映画】「ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方」55点
(2018)アメリカのドキュメンタリー映画。 ある夫婦が殺処分寸前の黒犬を引き取った。けれど黒犬は二人が働きに
(2019) 監督:ダニー・ボイル 出演:ヒメ―シュ・パテル、リリー・ジェームズ
(2018)アメリカ・イギリス・フランスの合作 監督:ジュリアン・シュナーベル 主演:ウィレム・デフォー 出演:ルパート・フレンド、マッツ・ミケルセン
「ココ・アヴァン・シャネル」(2009) 監督:アンヌ・フォンテーヌ 主演:オドレイ・トトゥ 出演:エティエン
(2021)監督、脚本、製作、編集:クロエ・ジャオ 主演:フランシス・マクド―マンド 原作:「ノマド:漂流
(1992) 「ターミナル」でトム・ハンクスがやっとニューヨークの空気を吸えた時に思い出したのは、私が初めてニ
(2017)監督:マイケル・グレイシー主演:ヒュー・ジャックマン出演:ザック・エフロン、ミシェル・ウィリアムズ
(2022) 監督:マーク・フォースター 脚本:デヴィット・マギー 主演:トム・ハンクス
(2019)監督:トッド・フィリップス脚本:同上、スコット・シルヴァー主演:ホアキン・フェニックス出演:ロバー
(2016)監督・脚本:デミアン・チャゼル主演:ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン他 👨🏼🦱「姉さんはなぜ
(2014) 期待せずに見始めたが、美味しそうなホットサンドと明るいラテンのノリが最高。 アマプラあと7日で
(2014)古い時代とモチーフを扱いながらもここまでポップで愛らしくコミカルに、かつ重いテーマも内包し切る絶妙
(2004) 生活する場所ではない所に人情味の強い男を閉じ込めて、人々が働き暮らすその営みの場所を人間ドラマの
(2015) 定年まで勤めあげた後も自分の居場所や働き口を探す、という積極性は、FIRE感覚で暮らすような私
(2018) 45歳バツイチ子有り男性と、17歳の女子高生の恋、をギリギリ成立させた作品。 「ごみを見るよう
(2010年) 鍛え抜かれた背中、緊張感と早さのある白と黒のコントラストで本作はスタートするのだが、無駄のな
(2013) 投資銀行・LFロス・チャイルドに入社したばかりのリッチを夢見る主人公に、気軽なランチで「コカイ
(2023年) あのマリオが動いてる!しかもチープじゃない!! 配管工という負け犬感、間抜けな弟を持つ気の良い
おひさしぶりです、 今月に入ってブログ更新をさぼって、一回しか本ブログを更新していないにも関わらず、アマプ
おひさしぶりです、 今月に入ってブログ更新をさぼって、一回しか本ブログを更新していないにも関わらず、アマプラ
発売から2年近く経過してオリコン文庫ランキング20位、周りは勿論今年発売の文庫たち。 週間4,599部売れてるんだから凄い。 9月に映画上映も決まっており、また売れるでしょうね。
文芸読書というモラトリアム、あるいは言語全般の価値という空想
労働と資産形成、筆致と創作性について、悩んでいました。働きながらの読書に、ハズレが混じって不安が膨らみ、五月最後の投稿はドーピングを使っても通常土曜からまさかの火曜までずれ込みましたが、四月と五月の振り返りが出来て個人的には最終満足。
結婚詐欺により口座残高が427円になった主人公が、友人の助言に従い、自炊や節約、日雇いバイトや派遣労働に勤しむ日々。 ガツガツ働く、コツコツ貯める、いつもここから始められる人生の豊かさと個人の力強さの清々しさが私は好きですし、本作には節約生活を彩る可愛らしさがあるのも好み。 楽しく読めます。
歴史小説、三国志の諸葛亮を扱った上下巻を読みました。 三国志で好きな武将、知将、すぐ名前が浮かぶでしょうか? 果たして党首人口は何番目にあがるのかな、それくらいの知名度、それくらいの題材だと思います。
O・ヘンリー賞を三度、全米批評家協会賞、PEN/マラマッド賞、等を受賞した作家の短篇集。海外作品は特別に有名な物以外は文庫落ちしないし、単行本のままでは当然のように2000円以上するから、基本的には図書館利用により既読することも多いと思う。 それでも再読と購入を促す作品はなかなかない、本作は十年前に一度読み、今回再挑戦した唯一の作品になる。
当ブログでも1.2を争う人気ページの作者様の2冊目。予備知識なくても誰もが楽しめる、従来の著者の作品には絶対言えない感想を読み返していて自分が1番驚きました。重さと暗さの「黄金列車」に対し、軽さと明るさの本作、著者の幅と力強さの豊かさをぜひ味わってもらいたい。
現代の小説家の価値 畑野智美「大人になったら、」「若葉荘の暮らし」
35歳のカフェ副店長の日々と、40歳以上の独身女性が暮らすシェアハウスでの日々、2作品と共に一旦総括。頼んでもないのに3回も扱われる災難、「神様を待っている」「海の見える街」と同一作者様、これにてしばし手仕舞いです。
日本でもドラマ化・舞台化、本国で映画化・舞台化の有名作。ブッカー賞・ノーベル賞受賞作家の代表作、そして傑作なんでしょう、私も感動しました。しかし非常に複雑。これを大声で素晴らしいと言える人、すごいな純粋に。それほど退屈で、完成度が高く、疑問符が残る作品。ある意味でこのつまらなさは日本の純文学的なことなのかも?
人工親友であるクララは14歳の少女ジョジーに買われて、彼女のAF(artificial friend?)になってからの大きく小さな冒険と、ジョジーの長く短い10代を描いた作品。 ノーベル文学賞受賞作家であり、「わたしを離さないで」の作者ですが、私はちょっと避けていたのですが題名に『お日さま』が入っていたので読み始めてみました。
いつものパンが売り切れていた。 書き出しは良い、途中まで面白く読める。 主人公となる四人の男女は一階に喫茶店、二階に市立図書館、三階に児童館を入れた市民センター内で働いている。 四編からなる連作中編集のような作りになっていて、各編はそれぞ
私は著者のデビュー作「国道沿いのファミレス」を読んだことがある。丁寧に書き込まれた作品だなと思ったが、身近の小さな世界過ぎてよくある矮小な女性作家だな、の域を出なかった。今になって思えばあの丁寧な書き込みはやはり魅力と今が詰まっていたのだ。
夢がかなわなくても、なりたい職業に就けなくても、人生は続く。 この強い言葉が希望のように響く印象が、私は同作にはずっとあった。これは決して絶望の言葉ではないはずで、もしもその続く人生が暗く感じられる人にはぜひ読みやすい原作小説からあたってみ
私の海外文学の始まりは光文社文庫と池澤夏樹氏によるのですが、特に後者の全集の中でも好きだった「楽園への道」からマリオ・バルガス=リョサに入り、「チボの狂宴」「悪い娘の悪戯」「緑の家」と既読数は少ないのですが、好きな作家さんだなと安心して読ん
当ブログをXのアカウントと連動して一か月足らず、ブログ単独では読んでもらえなかった数々の方に認知読んで頂けたスタート月間となりました。従来から親交があった方々は、資産運用や資産形成の面でおいての興味関心で繋がった方たちであり、文芸読書とは何
皆川博子の作品を読んだ後には、濃密で圧倒的な一つの人生や物語の跡だけが残る。 技術の佐藤亜紀の次に誰を読むのか、見劣りせず、偽りなく熱意をもって書けるのか、という視点を持ってしまえば、平然と扱える作家は私には限られてくる。読書を再開するにあ
佐藤亜紀の作品だ、と思って読み進めないと序盤はつらい。 登場する人物名や地名はカタカナで外国のものだし、私を含めた多くの一般的な日本人読者にとって、ヨーロッパのどこの国の過去何年の歴史的な史実を扱った等と多少把握してすぐに歴史的背景や関係性
小川洋子の魅力はまずモチーフ選びにあるし、豊かなそれを例えば実写化するよりも素敵に仕上がる文章で書きあげる所で、ああ、いい小説家だなあと思う。 どう足掻いても実写の映像では作り上げられない魅惑的な世界がそこにはあって、そしてそれは読者の眼か
小説を読んでいると、こういうことがある。 「コンビニ人間」であれだけの完成度とテーマ性を誇った作者の作品の中でも、ひときわ目を引いた本作を図書館の本棚で見つけた時は嬉しくてすぐに手を取った、そのあとで「コンビニ人間」を先に読んで、なんて素晴
主人公は36歳、独身、女性、コンビニでアルバイトをしている、その歴18年。 「推し、燃ゆ」「星の子」に続いて発達障害気味の主人公がまた一人。読書再開後手に取った5冊中3冊に出てくるとは現代の小説の主人公は発達障害が流行りなのかしら、と思って
十年越しの作家、とも言えるかもしれない。今村夏子という名前を私が知ったのは2011年の「こちらあみ子」の書評か何かだったと思う。そしてそのまま私は読書の存在しない長い空白に入ったので、本作が初対面ということになるが、なるほど噂の今村夏子はこ
読書を再開しようかなとランキングを検索した時に目に入ったなじみの作家名の筆頭はこの人で、私が読書から離れる前に彼女は直木賞を受賞していた。それから10年以上もの間ずっと書き続け、売れ続けているのだとしたらすごいなと、文学性としては特に評価し
現代の芥川賞作家の価値とは? あまりにも拙い文章が続いて、これは外れか、と落胆した。それが 長いこと切っていない足の指にかさついた疲労がひっかかる。外から聞こえるキャッチボールの音がかすかに耳を打つ。音が聞こえるたびに意識が1.5センチ
彼女が描き上げたかった芸術家の一生とは? 本作は誰もが知るところの画家、フィンセント・ファン・ゴッホがその生を閉じるまでの芸術家としての足掻きと苦悩、それを金銭的・経済的にも支える弟の筋を主軸に、脇に浮世絵を西洋に持ち込み広げることに成功し
はじめまして。今日もおひさまと申します。書評ブログはじめました。 生きていく上で小説には何の価値もない。文学とは何か?を一度は考えて眠れなかった自分でさえそうなのだから、本来小説の価値などその程度なのだと思う。ガルシア=マルケスの「百年の孤
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