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  • 夜に書いたら日記ではなくて夜記になるだろうか

    夜にふと目を覚ます。今日はほぼ一日中寝ていた。 どうにも近頃は無理がきかない、ラインを超えるとすぐに体調が崩れる。 正確に言えばそこまで体調が崩れている訳では無いのだが、念の為にアクセルを緩める習慣がついたようだ。これを精神的に弱くなったと捉えるか、限界をちゃんと把握できるようになったと捉えるかは人それぞれだろうが、まあポジティブに考えておこう。 とかくまだ0時まで2時間はあって助かる。もう一眠りする前にルーチンをこなしておこう。 まずは英語アプリを起動して適当にレッスンをこなす。せっかくの連続学習記録を途絶えさせるのは惜しいと感じてしまう、そんな私はアプリ開発者の手のひらの上だ。なに、目的は…

  • 率先垂範こそがリーダーの仕事

    リーダーとは、リードする人を指す。 なんとも当たり前のことを言ってみたり。 企画屋とリーダーのお仕事 私は現在企画部署で働いています。 企画と一口に言っても多岐に渡りますが、製造業の企画はまず社内状況の把握と市場調査から始まり、自社のシーズと市場のニーズを理解した上で新商品のアイデアを出して企画書にまとめ、書類の回議とプレゼンを経てお偉いさんの承認を得たら関係部署と連携して商品化を進めます。 要するに基本的には新商品立ち上げプロジェクトのプロジェクトマネージャーのような立ち位置です。人事も予算も権限を持っていない下っ端のため、マネージャーというよりはただのリーダーですが。一応、日程表にはPMと…

  • 仕事が無いより有る方がいいだろと言っても、限度もある

    今年度に入って明らかに仕事が純増した。 うへぇ 不思議なことに、仕事が凄く忙しいです。 本当は不思議でもなんでもないのですが、現実逃避をさせてください。「人数据え置きで仕事を倍増してみよう」的なキャンペーンが始まった現実を正面から受け止める勇気はありません。普通に無理。 まあ愚痴っても仕方がないので出来る範囲でやりますが、物理的に終わる仕事量じゃないので諦め気味です。上司も同僚も無理なことは重々承知しているため、職場でキツく言われることはありません。むしろ皆同じようにキツい顔をしています。 ただ、内情を知らない他部署からはちょっと攻勢を食らっていて困ります。後工程からすれば前工程の都合なんて知…

  • 信念と人権のアンマッチに関する小考

    信念と争いは不可分。 信念の良し悪し 一般に、信念は[良いもの/必要なもの/重要なもの]だと考えられることが多いかと思われます。人生の困難へ立ち向かい前進するために信念は役立ちますし、人は信念に則った一貫性のある行動を好むものです。信念はリーダーシップの一要因であるとも言えます。 ただ、信念、すなわち「それが正しいと堅く信じ込んでいる心」は必ずしもポジティブな結果だけをもたらすわけではありません。実際には信念を持つことそれ自体が「良い」「悪い」で区分されるものではなく、信念の中身こそが重要です。 同じように信念を持った人がいたとしても、その信念の中身次第で結果は大きく異なります。 信念のために…

  • 寛容の本質と善意の差別

    海外から宗教的な理由に基づく厳格なヴィーガンの来客が来る度、営業担当者が食事のセッティングで毎度大変そうにしているのを見かけます。相手の好む食事を用意することも接待の一環ですのでこちら側があれこれ配慮することは否定しませんが、相手方がその配慮を受け入れている点は気になるところです。 個人的な見解として、少し厳しいですが「そういったことは自前でなんとかすべき」と思っています。私だって海外へ行った時に「私は日本食しか食べない、なんとかしてジャポニカ米を用意しろ」とは求めません。同じように、郷に入っては郷に従うか、せめて自身の信仰や信念は自身の努力で貫き通すべきだと思っています。 強者の慈悲的差別 …

  • 責任を追及する側の責任

    これと、 これの、 複合的な話。 説明責任の範囲 accountability(説明責任・答責性)は健全な社会集団の持続にとって必要不可欠な要素です。個人や組織は自らの行動や決定に対して関係者に説明する義務を持っています。 この義務が順守されなければ個人や組織はそれこそやりたい放題になってしまうため、行政に限らず医療・金融・不動産などなど様々な分野における法律で契約相手への説明責任が義務付けられています。 もちろんこの義務は無制限のものではありません。 説明責任は法律や契約上の義務であり、道義的責任のような曖昧なものに基づく説明責任は本来強要されるべきではないものです。世間を騒がせた人はその騒…

  • 悪いやり方を覚えた

    先日、日曜日にカフェで仕事をしてみたらやたらと捗りました。 といった雑談を書き始めたのですが、根本的に労基法的な意味で宜しくないシチュエーションであり、取っ掛かりが引っ掛かってしまう感じで意外と難しいなと思いました。 成果主義は自主的に過重労働をしてでも結果を出す人が評価される修羅の世界であり社会の健全性を阻害するのですが、まあ『社会的バグである自主的なサービス残業』については別記事で語ることにしましょう。 今回はカフェの話がしたいのです。 ロジカルとフィーリング 企画書と一口に言ってもこの世には種々の企画書がありますが、要するに企画書とは『何かしら新しいアイデアやプロジェクトを始めるための説…

  • 公共的理性を損ねた政治活動が民主主義を阻害する

    特定の政治家を見てストレスを感じるのは赤信号。 今回は極めて辛口です。 政治の本質 「政治とは妥協の産物であり、可能性の芸術である」とは、ビスマルクが言ったとされた言葉です。 実際は微妙に違うらしく、以下が正しいとされています。 Politics is the art of the possible, the attainable — the art of the next best. 政治とは、可能なことを実現する技術であり、次善の策を見極める芸術である。 政治は常に理想を実現できるとは限らず、最善で不可能な理想ではなく次善でも可能な現実に根ざして合意を形成することが政治の本質であり、「落と…

  • 1500日連続投稿となると、さすがに節目感を覚える

    なんと、本日のこの記事を持って1500記事目となりました。1日1記事を毎日投稿してきましたので、これで1500日連続投稿です。 1500日となるとさすがにキリがいいような気がします。なにせ2で割れますので。 いや、まあ、その理屈だと2日に1回はキリがいいわけですが。 毎日寝る、毎日ご飯を食べる、毎日ブログを書く 書いてきた内容の質はさておき、なんだかんだ4年ちょっとの間毎日ブログを更新し続けてきたということになります。思い付きを適当に文章化したり、ふとした思考を整理したり、日記ライクなことを書いてみたり、唐突に専門的な話をしてみたり、実に自由奔放に続けてきました。 続けること自体はさほど難しい…

  • モチベーションをへし折らないで

    少しへこたれたので愚痴る。 システム開発 うちの会社は多種多様な製品を作っている製造業です。その中のある製品群をお客様が選びやすくするためのWebアプリを今年立ち上げる計画があります。 私は商品企画の担当ですが、アプリ立ち上げを主導するよう命令されています。まあシステム開発もある意味企画の延長線という判断なのでしょうか?いえ、単純にそれができる部署を持っていないため、できそうな部署のできそうな奴に任されただけです。情シスは規模が小さくそこまで手が回りませんし、製品群の技術部署は逆にIT系がサッパリですので。まあ、私も別に詳しい訳ではありません。 カッチリハマるちょうどいいシステムは無いのでスク…

  • MECEの概念自体はそこそこ好き

    問題解決プロセスにおけるフレームや手法の中でも私はMECEがどうにも苦手です。「漏れなく・ダブりなく」と訳されるMECEですが、各所の様々な例示を見ても大抵は漏れが生じており、本当にMECEなロジックツリーを作るのは極めて難しいことだと思っています。 正気を失った思考 今年は研修で問題解決プロセスのトレーニングを行うのですが、ふとひらめきました。練習問題を「未だ悟りに至れていないこと」に設定しよう。 現状は「悟れていない」、あるべき姿は「涅槃寂静へ至っていること」、そのギャップが問題です。ギャップ分析なのに定量的でないのは無視します。 現状を整理して分析するために必要なロジックツリーも三十七道…

  • 言葉の暴力は存在しないとした見解に対する私見

    「言葉の暴力」は今や人口に膾炙した表現となっていますが、当然ながらそれに対して「言葉は暴力ではなく身体的なものだけが暴力」だとする反対意見もあります。 日本語圏ではほとんど見かけないものの英語圏ではそのような見解を見かけることができます。英語の格言にもある通りです。 Sticks and stones may break my bonesBut names shall never hurt me. 棒や石で骨が折れるかもしれないが、 言葉で傷つけられることは決してない。 ちなみに私は『言葉は暴力になり得る派』です。 言葉は暴力ではないとする見解 「言葉は暴力ではなく身体的なものだけが暴力」とす…

  • 旧弊を打破する側は無責任であってはならない

    政治経済に限らず、世の中では様々な事柄が問題だとされます。 問題は当然解決されなければなりません。 ただ、どう解決するかはとても大切です。問題の解決が新たな問題の温床となっては意味がないのですから。 私たちは外科医のように、問題箇所の切除だけでなくその後の治癒やリハビリ、合併症の予防など適切なケアまで含めた長い目で問題解決を考える必要があります。 外科医のように 問題解決については社会集団を擬人化してみると分かりやすいでしょう。 社会集団は人が作るものである以上、人と同じようにどこかしら不調が生じることは必然です。人と同じように都度その不調に対処する必要があります。 何かしら問題が認知されると…

  • 報連相と意思疎通

    報連相。 それは社会人の基礎スキル的ポジションであり、時に厳しく指導され、時に無意味だと批判されるように毀誉褒貶ありつつも、ある意味で奥義とも言えるビジネスコミュニケーション技能です。 まあ報連相はツール・フレームワークに過ぎず、銀の弾丸ではありません。形だけでは特に意味のあるものではなく、その良し悪しは誰がどう使うか次第だと思っています。 今回は今更語るようなことではないことを、あえて私自身の理解整理のために言語化して出力します。 双方向性では双方に責任がある コミュニケーションは言うなればキャッチボールです。どれだけピッチャーが上手かろうともキャッチャーがポンコツであればどうにもならないよ…

  • ヘルプミー?セーブミー?

    助けられたいのか、救われたいのか。 Help、Rescue、Assist、Saveなどなど 「助ける」と「救う」は近いニュアンスを持つ言葉ですが範囲や用途が若干異なります。 「助ける」は幅広い文脈で用いられる言葉で、主に補助・援助・支援に属する概念です。対して「救う」はより喫緊で生命にすら関わるような重大事に対して用いられます。 擦り傷の手当てをすることは「助け」であり、災害現場での消防や自衛隊の活動は「救い」です。駅で困っている人に交通費を出してあげる程度のことは「助け」であり、生活全てのお金を出す程度までいくと「救い」です。隣人の親切は「助け」であり、神の御心は「救い」です。 この手のニュ…

  • 実際、どのくらいやれば勉強していると公に言えるのか

    人と比べても意味はありませんが、「勉強しています」と公言するレベリングの線引きは微妙に難しいと思っています。 毎日毎日しっかりとやってある程度身に付くまでやって初めて勉強していると言う人もいれば、まだ身に付いていなくともちょっとやっているだけでも勉強していると言う人もいますし、時間基準か頻度基準か成果基準でも変わりそうです。 私は毎日少しでもやっていれば勉強していると思います。でも休日にまとめて時間を取ってやっていても勉強していると思いますし、いやはやなんともはや。 これはどう? とりあえず4月から始めた英語学習アプリDuolingoの成績を上げてみましょう。 英語スコアは気にしないでください…

  • 趣味は「考えること」、特技は「そこそこ口が回ること」

    面の皮は分厚いので堂々と言えるけども、言っても変な顔をされる趣味と特技。 の話を雑談的にします。 初手雑談 中国現地法人が主催のweb会議のインビテーションが私には届いていなかったので、呼ばれていないのだから出る必要は無いだろうと思っていた会議に上司から参加してと言われたので参加したところ、主催側の日本語が堪能な中国人同僚からやたらと話を振られて、むしろこれだけ話を振るならばなぜ呼ばなかったのだろうと不思議に思いました。 だから何だという話ですが。多分ただの送信先設定ミスです。 普段は「発言しない人間は会議の場に存在する価値が無い」と考える程度の会議過激派ですが、今回ばかりは呼ばれていないのだ…

  • 強制すべきではない、を強制すべきではない

    先日の帰宅中、同じ方向へ歩いている小さなお子さん連れのお母さんが約2分の間で5回くらい「お勉強しないとね」と言っていました。 その辺りについてちょいと余計な思索をしてみます。 強制性の難しさ 勉強を強制しても子どもの成績は伸びない、強制ではなく自主的に勉強するよう仕向けるべきだ、とは昔からよく言われています。まあ他人の好奇心をマネジメントすることは勉強をコントロールすることよりも遥かに難易度が高いことですので、どこのご家庭でも容易にできるような話ではありませんが。 そもそも目的を持って大人が集まった営利団体ですらそれができていない組織は多数あります。大人だって子どもと同じで強制的に仕事をやらさ…

  • 無理なスケジュールの無理を解きほぐすには権限が必要

    「いつまでに必要かを考えて、そこから逆算してスケジュールを立てる必要がある」 的なことはよく言われますが、逆算すべきはリソースだと思っています。 無い袖は振れない 私はことわざの「無い袖は振れぬ」が好きで結構な頻度で使用します。 恐らく袖が嫌いなためです。 袖が無い、なんて素晴らしい言葉でしょう。 まあそれはジョークとして。 私は基本的に現実主義者です。もちろん仕方がない場合は仕方がないと判断しますが、基本的には地に足の着いたポジティブ思考をします。無い袖は振れないのだから諦めようとする現状追認主義でもなく、そのままどうにかしようと楽観で冒進する夢想家でもなく、袖を振りたいならば袖を買ってくる…

  • ジャーナリズムまで死ぬ必要はない

    率直に言って、ここの所ニュースがつまらないです。 私は基本的に国際ニュースを中心に摂取するようにしていますが、近頃は情報を呑み込みにくくあります。 知的怠惰 なんでつまらないかと言えば、アメリカ政府が次から次へとやらかした情報ばかりが国際ニュースとして流れてきて辟易しているためであり、まあ概ねアメリカ政府が諸悪の根源ではあるのですが、それをただ垂れ流すだけのジャーナリズムにも不満があります。 ただ情報を垂れ流すだけであれば政府広報の映像でも流していればよく、ジャーナリズム側にはもっとやれることがあるはずです。 やらかした政治権力を批判することは健全な民主主義に不可欠です。その点で政府が何をやっ…

  • AIも匙を投げる脈絡の無さ

    政治家や有名人が失言をした時にメディアが一斉に取り上げるのは「皆さん、彼は失言しましたよ、叩くチャンスです、さあ皆で攻撃しましょう!」といった構図にしか見えないのですが、それはイジメと何が違うのか疑問です。 政治家や有名人に対してならばみんなで囲んで攻撃しても許されると考えるのは理由があればイジメは許されると同義ですので、あまり私の趣味とは相容れないなと思います。私はイジメるのもイジメられるのも好みではありません。対等な友人関係こそを理想とする民主主義の徒ですので。 世の中からイジメは無くならないのだな、だって大人が率先してやっているのだから。 なんて、疲れている時は説教臭い話やネガティブな話…

  • 人と神の距離

    変な思考をする日。 神と動物と人間 「人は動物と神のどちらかに近いか」なんて疑問があるように、神様と動物、そして人間の三種を分けて考えることは一般的かと思います。 両端に動物と神が配置された直線があったとして、人は何処に配置されるか、どちらに近いかを考えてみましょう。 【動物】―――――――――――――――【神】 私は動物と人間を同じところに配置します。 【動物・人間】――――――――――――【神】 人によっては別のところに配置するパターンもあるでしょう。神様寄りだと考える人もいれば、人こそが神だと思っている人もいるかもしれません。 【動物】―――――【人間】――――――【神】 【動物】―――…

  • 一人脳内議論の癖

    その日の終わったことを雑談的記事として書き起こす時、「That's done(ザッツダーン、それは終わった)」としたフレーズが頭をよぎるのですが、ダジャレとしてはそこまで完成度が高くないので冒頭に書くべきかいつも悩みます。 という悩み込みで書いてみました。 ダジャレは好きです。 ワーカーホリック 土曜日は仕事の延長で酒を飲み過ぎたため、日曜日は半分寝たような気分でダラダラと過ごしました。 ロクな休日の過ごし方ではありませんが、なにも必ず何かしらをして休日を充実させなければならないわけでもなし、そうやって枠を自分自身で作ると息苦しくなりますのでその日その日にやりたいことをその時に決めて好き勝手や…

  • 要するにコンピテンシーの話

    企画という名目の何でも屋の部署にいるため、本当に何でもかんでも仕事が舞い込んでくるのである意味楽しいです。 時に技術屋として開発に参加し、時に営業の真似事で顧客とやり取りをし、時に広報の代わりに新製品のリリースと販促を行い、法務的なことやグローバルな事柄も幅広く取り扱っています。会社で関わらない分野は経理・財務・人事・秘書くらいで、それも私が下っ端なだけで管理職はそれらにすら関わっています。まさに何でも屋です。 今回は「新しくwebアプリを立ち上げること」との命令が下ったため、いよいよ情シスの真似事も始めることになりました。 プロの能力は無いが、プロの仕事はしなければ 数年前にもwebアプリの…

  • 仏教的な徒然

    さらっと書いてみる。 仏教者 仏教関連のワードに「仏教徒」と「仏教者」があります。 厳密な定義があるわけではありませんがまあ大雑把に、宗教的信仰として仏教を学び実践する人を「仏教徒」、哲学的指針として仏教を学び実践する人を「仏教者」と呼称している事例が多そうです。 私は仏教を好む質ではありますが、自身を仏教徒だとは思っていません。強いて言えば仏教者、率直に言えばちょっと仏教を齧った程度の凡人です。 そもそも仏教を信仰しているかと問われればはっきりとノーです。 仏教的には気付き(念)が重要であって、種々の事柄に対して疑念を持ち続けた上で正しく見て正しく考えることが正道ですので、仏教徒の方々を否定…

  • ハンロンの剃刀もまた加減が難しい

    万能のツールは存在せず、何事も程度問題。 Philosophical razor 哲学には剃刀(Razor)と呼ばれる用語があります。剃刀とは「現象に対するありそうもない説明を排除、すなわち削ぎ落すための原理や経験則」のことです。 哲学的剃刀の中では【オッカムの剃刀】が日本で最も有名かと思いますが、時点で【ハンロンの剃刀】も知名度が高いかと思われます。 Never attribute to malice that which is adequately explained by stupidity. 愚かさで十分に説明できるものを悪意のせいにしてはならない。 この剃刀は特に昨今話題となりがちな…

  • 歳を取って仕事の幅が変わると考え方も変わる

    ある意味、経営者目線が身に付きつつある? 何処かしらは遅れているし、何かしらは進んでいる 「日本はITやAIで世界から遅れているからもっと投資をすべきだ」とした意見はネット上で散見されるかと思います。 テーマの範囲が膨大過ぎるため実態を正しく把握できている人はいないでしょうが、平均すれば意外と進んでいるかもしれませんし、実際は非常に遅れている可能性もあります。 いずれにせよ全てが革新的に進んでいることはあり得ず、全てが完全なまでに遅れていることも同様に無く、進んでいる部分も遅れている部分もグラデーションで持っているものです。 よって「日本はITやAIで世界から遅れているからもっと投資をすべきだ…

  • 中国における自動化の強みは継続力にある

    普段はネットでバズっているホットな話題を直接的に取り上げることはあまりやらないのですが、今回はちょっと製造業の人間として思うところがあるので開陳してみます。 長期的目線 先日、以下のようなまとめがバズっているのを見かけました。 まず中国における工場の自動化が進んでいることは事実です。弊社も中国に工場を持っているので情報は入ってきますし、私自身が中国へ行って把握した実情を鑑みるに、中国の自動化は相当進んでいることは間違いありません。 その中国の自動化に対して、自動化のデメリットである「変化に追従することが難しい」「イニシャルコスト・維持管理コストが掛かる」などを理由に否定的或いは懐疑的なコメント…

  • 損失回避バイアスによる非合理的な意志決定

    不確実な未来予測に対して、意思決定者は合理性を保てない。 損失回避バイアス 人間には損失回避バイアスがあります。 損失回避バイアスとは大きな利得よりも小さな損失を回避しようと考えてしまうバイアスです。例えば100万円を偶然得られなかったことよりも100万円を偶然失うことのほうが大きな感情的衝撃を受けるように、ほとんどの人は利得を得ることよりも損失を被ることに感情的な痛みを大きく感じるようにできています。 これは個人に限らず集団の意思決定でも同様のバイアスが働きます。未来予測はほぼ必ず不確実で、将来の予測は必ず複数シナリオを持つ以上、それらを楽観的・現実的・悲観的で分類した場合に大抵の集団は悲観…

  • 膨張弁・キャピラリーチューブの原理に関する誤解

    きっと多くの専門家が自分の分野におけるインターネットの情報を間違いばかりだと思っていることでしょう。 私も自分の分野に関して気になっているところをちょっと解説してみます。 よって今回は初学者向けではなく少しマニアックな話です。 テーマは冷凍サイクルにおける膨張器の原理について。 膨張器の話 私たちが日常的に用いているエアコンや冷蔵庫などの空調・冷凍冷蔵装置は蒸気圧縮冷凍サイクルと呼ばれる仕組みによって温度を変化させています。 蒸気圧縮冷凍サイクルの主な構成要素は【圧縮機】【凝縮器】【膨張器】【蒸発器】で、そのうち【膨張器】は冷媒を低圧低温にするための機器です。この【膨張器】で低圧低温になった冷…

  • 今年は階層別研修を受けます

    「今年は階層別研修を受けてもらう」 「お前もそんな歳になったか・・・」 そんなしみじみと。親戚のおじさんかな? 順番が逆だと思っている 大抵の会社組織は管理職や一般社員などでピラミッド型の構造を持っており、その各階層ごとに階層別研修を行うことが一般的です。それぞれの階層に必要な知識やスキルを習得させるための研修として、多くはその階層や役職へ就いた後に実施されます。 極めて個人的な意見ではありますが、私は順番が逆だと思っています。 その立場に必要な能力を教育するのではなく、先に教育をして必要な能力を持っている人をその立場に上げたほうが組織としては機能を発揮しやすいのではないでしょうか。それは昇進…

  • 問題を騒ぐのではなく解決を考えるほうがポジティブで好み

    問題を指摘するばかりで対策案を出さず、人の失敗を批難して他者の提案をコケにする類の行為は、正直言ってあまり好みではありません。 いつまでやるんだ? 先日、床屋で散髪してもらっていたところラジオから日本学術会議のニュースが流れてきたので驚きました。 え、まだ揉めてるの?任命問題が起きたのは2020年だから、もう5年近く経つよ? いえ、まあ、法案の審議が行われているのでニュースになるのは分かりますが、いつまで経っても「問題だ問題だ」と騒ぐ人がいるのは理解に苦しみます。 問題はすでに数年前から周知されており、現在はいつまでも問題を騒ぎ立てるのではなく解決方法を議論すべきフェーズです。 個人的な好みの…

  • 暴力を持たないのではなく、『暴力のカード』を選ばないこと

    「力を持つと使いたくなる」は誤解だと思っている、そんな話。 暴力のカード 狭い範囲であれば「武器を持つと使いたくなる」、より拡張して言えば「暴力を持つと使いたくなる」は直感的には正しい言説かと思われます。人は集団になったり強い力を持つと気持ちが大きくなりますし、それによって大胆な行動を選択することもあるでしょう。その点で言えば「暴力を持つと使いたくなる」は納得度合の高い言説かと思います。 ただ、実際にはそうとも限りません。 非常に極端な話、男性の多くは肉体の面で言えば女性よりも強い暴力を持っており相対的に暴力を保有していると言えますが、それらの男性が皆暴力を振るうわけではないためです。「暴力を…

  • 風邪をひいていることに気付かない愚者

    昨日の奇行である『お腹が空いていないのに飲食店へ向かっていった』は、いくら私でもさすがに奇行が過ぎると思ったのですが、なんとなく理由が付いたような気がします。 風邪をひいていたようです。 道理で頭が働かないわけです。 馬鹿は風邪をひかないのではなくひいたことに気付かないとはよく言われますが、私の場合は気付けたからお馬鹿さん免除になるのか、常識的に考えてお馬鹿さん確定となるのか、集計すれば意見が割れるような気がします。1:99くらいで。1は私が投票する分として。 ゴールデンウィーク延長 そんなわけでゴールデンウィークのロスタイム、一日延長でお休みです。 まあ前半は海外出張で潰れていたのでウィーク…

  • お腹が空いていないのに飲食店へ行く奇行

    ゴールデンウィークも終わりで明日から仕事だというのに、疲れているような気がする。 馬鹿なんじゃないか 去年東京へ越してきた際、そこまで長く本社勤務をするとは思えなかったので駅から近くて安い賃貸を借りたのですが、そこはとてもキッチンが狭く、ほとんど料理をすることができません。 といったことを言い訳にして普段は外食ばかりしている私は根本的にお馬鹿さんなのですが、たまには食べ物を買ってきて家に置いておくこともあります。 そもそも非常食すら家に保管していないので、本格的にお馬鹿さんです。いや、用意しようとは思っているのですが、つい買うのを忘れてしまって。 災害は忘れた頃にやってくるものであり、防災は怠…

  • 毎日英語を勉強する習慣が付いただけでも良い傾向

    英会話上達の秘訣はたくさん喋ることだと、先日ポーランド人に英語で言われました。 一応そのくらいは聞き取れるようになったものの、まだまだ英会話は苦手です。読み書きは多少できますが、聞き取りが下手で、言葉は出てきません。 きっかけは大切 売れているものや人気があるものは一応それなりに理由があってそうなっているのだろうとした雑な発想に基づき、4月初頭からDuolingoなる英語学習アプリを始めました。すでに一年分の課金をしましたので、とりあえず一年ほど続けてみる予定です。 この手の課金やサブスク登録を雑にやってしまうあたり、私の金銭感覚はやはり狂っています。 もっと効率良く学習をするのであればいくつ…

  • ゴシップを垂れ流すことはジャーナリズムではない

    手癖で社会的な記事を書きそうになったので、ちょっと下書きに保存しておきましょう。連休中は基本マッタリ適当な記事でお茶を濁すようにしたいと思っています。 そんなわけで、最近のニュースに関して思う所を少しばかり開陳してみましょう。 ゴシップはどうでもいい 近頃の国際ニュースはもう右を向いても左を向いてもアメリカのゴシップばかりで少し辟易します。 重要なニュースな発言であればまだしも、ただただアメリカ大統領やその周囲の言動を垂れ流すように報道しているだけで、その情報に価値があるのか疑問です。ただゴシップ的な情報で注目を集めてページビューを狙っているだけに見えます。もっと世界には報道すべき重要な事柄が…

  • 歯医者に行って終わった土曜日

    帰宅後、つい寝てしまって夕方になっていたので土曜日はおしまいです。 たぶん複合要因 十一連休ならぬ十二連勤が終わってようやくお休みに。ゴールデンウィークと銘打つならばせめて1週間は休みたいところですが、残念ながらお仕事はいっぱいあるのでそこまで休んでいる場合ではありません。代休を消化できる気もしません。 昔はこの程度働いてもまだ体力的に余裕があったような気がするのですが、そろそろ厳しくなってきたように感じるのは歳を取ったせいか運動不足のせいか或いはただ喉元過ぎて熱さを忘れているだけか、真実は分かりません。 誤った二分法 緩く土曜日が終わってしまったので、ブログでもオチのない緩い話をしましょう。…

  • キャリアプランが定まっていない

    何処でもやっていけるとは思うが、首を振る時は慎重に。 チラチラ 今、弊社の中国現地法人では技術力のあるメンバーが必要らしい。先日中国へ出張した際に営業責任者から滔々と説明された。日本からの赴任者は何人もいるが、その多くが営業枠であり顧客への技術サポート力や即応力に欠けているため拡販においても維持においても難儀しているとのことだ。 言いたいことは分かる。モノを売るにせよコトを売るにせよ、ファンを作ることはとても大切だ。その会社、そのブランド、極論その人にお金を出せば必要を満たせると信頼されることが事業継続の要となる。メーカーにとっては製品だけでなく技術力がコアであり、ある種の販促ツールだと言える…

  • 中国から帰ってきての雑感

    帰国して早々仕事がいっぱいあるので休まるタイミングが無い。これだから出張というものは。 ので、雑談でお茶を濁させていただきます。 中国のご飯事情 中華料理も美味しいのですが、やはり日本に帰ってきて日本の食事を食べると安心します。単純に食べ慣れているので体に合うのでしょうし、米は明らかに日本の方が美味しいです。 とはいえ中国の料理も良いものです。伊達に中華料理屋が世界中へ進出しているわけでもなく、食べやすい味は日本人としても慣れ親しんでいます。 そしてとにかく安いです。上海のような都会ですら数百円でお腹いっぱい飲み食いすることができます。体感で日本の2/3くらいの値段です。他の物価も全体的には安…

  • 早くテレポート技術が発展しますように

    中国6日目。 今日は帰国する日です。 中国は近い国ではありますが国内の近場と比べればさすがに遠いのでなんだかんだ移動だけでも一日を使ってしまいます。 微妙に体力を削られるものの、まあ仕事よりは気楽です。移動も仕事ではありますが。 朝ごはんは最後のバイキング。 今日は緑色の食べ物が幾分か多かったので取ってきました。 ようやく多少なりともバランスが取れたような気がします。盛り付けは相変わらず下手っぴですが。 帰りの空港はあえて、あえてのリニアで。地下鉄で行けば6元ですが、リニアは合計54元掛かるのに待ち時間や切符の購入などの時間を含めるとそこまで到着時間は変わらないという。 まあ乗りたいから乗った…

  • 中華料理も水も問題ない、中国に適性があるのかも

    中国5日目。 ゴールデンウィークが何連休かどうかが今年も世間で騒がれていますが、私は中国で休日出勤中ですので低みの見物です。 そろそろ疲労が隠せなくなってくる頃合ですが、仕事も最終日なので気合いで乗り切りましょう。 なお日本組には観光をする時間はなく、翌日は即帰国です。ヨーロッパ組は観光時間があるようですが。格差を感じます。こっちは出張で居なかった罰ゲームとでも言わんばかりに国内出張と打ち合わせの予定が詰まっているというのに。 不器用なのと普段結ばないせいでネクタイがやたらと短くなる傾向があり、「お前のネクタイ短くね?」「ヘタクソなんすよ」とよくからかわれます。 でも、以前に「理系なのに不器用…

  • 仕事が大変で、中華料理が美味しいことしか覚えていない

    中国4日目。 そろそろ中国語が聞き取れるようになる・・・わけもなく、さっぱりです。多少なりとも齧った英語ならまだしも中国語は単語からして分からないので分かるようになるわけもありません。 中国語も勉強しないといけないなとは思いますが、まずは英語をなんとかせねば。 朝食は今日もホテルのバイキングで。 私はホテルの食事処が開いた瞬間に行きたい、座席もバイキングも最初に自分で好きに取りたい人間なのですが、うちの会社は偉い人ほど早く動くため、朝一で行くと困ったことに幹部と相対することになります。 とはいえ趣味は趣味で押し通すため、わざわざスーツを着てしっかりと身支度を整えてから朝食へ行き、お偉いさんに挨…

  • 日記というより食事の記録

    中国3日目。 なんとかこう、上手いこと水栓の規格を世界で統一してもらえないものかと、海外へ行くたびに思います。どこを捻るんだか押すんだか引くんだかよく分からなくなるので。特にトイレとシャワーの規格は統一して欲しい。 今日は朝食を食べました。ホテルのバイキングです。 相変わらずバイキング形式ヘタヘタ人間です。バランスを考えず適当に取ってくるため、見栄えも何もありません。朝は元々そこまで食べたい派ではないので量を少なめにしようとすると、さらにバランスが崩れます。 お昼まで仕事をして午後は外食。サラッと麺類で軽く済ませます。 冷やし中華風の麺でした。これが冷やし中華風なのか、そもそも冷やし中華が中華…

  • 中国は何故こうもお酒を飲む文化なのか

    中国2日目。 今日はお昼から集合して現場で肉体労働をするので、午前中はホテルでお仕事。デスクワークは何処でもできるので困ったものです。 朝食は、昨晩飲み過ぎたので諦めました。食事をする気力がありません。昨晩適当に買っておいた飲み物と軽いスナックだけ食べます。 もうちょっとした買い物くらいであれば言葉が通じなくても問題ない程度になりましたので、恐らく海外に慣れてきたのだと思います。 肉体労働といっても軽作業ですのでそこまで大したことはありません。荷物を運んで並べるだけです。明日からは立ちっぱなしでお仕事をするので、今日は気張り過ぎないようにします。腰を痛めたら致命的ですので、それだけは気をつけま…

  • 今度は中国の海側に

    毎回、海外出張時には日記をつけている気がします。なんだかんだ忙しく時間が取れないので、手癖に頼ってしまうのでしょう。 今回はイヤフォンを忘れた 今日は昼前の便に乗るため、少し早めに家を出る。昨日慌てて洗濯した服を詰め込んだりしていたので時間はギリギリだ。海外出張にも慣れてきたので荷造りにそこまで時間を取られる訳ではないが、単純に余裕な時間を取れなかった。未だに仕事の準備すら整っていないし、置いていくべき仕事も持ったままだ。まあ幸い今日の移動はそこまでタイトな日程ではないので夕食会の前にでも片付けよう。 不思議なものだが、忘れ物は何故か家を出てから気付く。 いや、まあ、家を出るまでは忘れ物ではな…

  • ブログ開設から気付けば4周年

    2021年4月24日にこのブログを始めましたので、今日で4周年を迎えることとなりました。毎日戯言を投稿し続けてきましたので記事総数は365×4+1で1671です。4年区切りは閏年の計算がやりやすくて助かります。 ちなみに4周年のことは直前で思い出しました。 ビックリです。継続の長さではなく、忘れていた自分に。 なんでもかんでも忘れるので困ったものです。 さすがにそろそろ長くなってきたか 毎年、ブログの周年を迎える頃になると「大した長さではない」「長さは重要ではない」と天邪鬼的なことを述べてきた気がしますが、4年間の1671記事となるとさすがにそろそろ長いと言ったほうがいいような気がします。 ま…

  • ダブルバインド

    時にはサラリーマンっぽい日記。 どっちや? 「後で修正してもいいから、とにかくまずはスケジュールを立てなさい」 「自分で立てたスケジュールなんだからしっかり守りなさい」 うーん、典型的なダブルバインド。 いや、やむを得ずスケジュールを修正することは許容するものの基本的にはスケジュール通りに動きなさいと言わんとしていることは分かりますが、なかなか現実はよんどころないものです。 もちろんスケジュール管理やタイムマネジメントは間違いなく必要なことです。 しかしそれが一般化できるかと言えば否で、個々で動いているかチームで動いているか、開発業務なのかクレーム対応業務なのか、長期計画に対してか短期計画に対…

  • 科学は意思決定を行わない

    道を決めるのは政治の仕事。 科学に是非は無いが、政治は是非を決める行為 私のような工学屋、すなわち科学の世界に生きる人間にとって、学問的結論には是非を考えません。物体がどのような原理で運動しようとも、物質がどのような化学反応を起こそうとも、生物がどのような理屈で進化しようとも、それはそうなるだけであり、それ自体は是も非もないただの現象です。 時々、「科学に従え」といったフレーズを見かけることがありますが、それは厳密に言えば科学的な姿勢ではありません。科学は上述したように是非を問う学問ではないためです。 しかし政治では必ず物事の是非を問います。科学が現象を説明する行為であれば、政治はその現象に対…

  • 根性論を是としたいのか非としたいのか、都合良く使い分けたいのか

    週に何度も出張があると、さすがに生活リズムが乱れて困ります。 ブログの毎日更新はそもそも生活がある程度安定していなければ成し得ない趣味だと思うばかりです。 まあ、それでも書くのですが。 仕事と趣味の線引き ブログの毎日更新。 これが仕事であれば「時間が無いからできない」と真顔で答えるところですが、これは趣味ですので「時間が無いというのは言い訳に過ぎない」とやたらマッチョなことを言い出してみます。 気合と根性とやる気さえあれば、毎日多少の文章を書いてブログを更新する程度の作業に時間を作れないはずはありません。 現実には本当に時間が無い時だってありますので根性論に過ぎないのですが。 「時間が無いと…

  • いずれAIには勝てなくなる、それはそうですが

    誰もがいずれは死ぬのです。 それはそうだが、それがどうした 最近、「どうせAIには勝てなくなる」「いずれAIのほうが人間よりも賢くなる」といった言説をちょこちょこ見かけます。 まあ、それは事実でしょう。AIに限らず、人間の能力を超える装置が作られてそれにより人々の仕事や生活様式が変わることは昔からよくある話で、AIもその延長線にいます。 織機よりも素早く布を編むことができる人はいませんし、蒸気機関よりもパワーを出せる人はいません。パソコンよりも計算能力が高い人もいないのと同様、いずれAIよりも賢い人はいなくなるでしょう。 とはいえ、何かしらの技能を外部に頼ることで人間が人間で無くなるかと言えば…

  • 下っ端よりも幹部、幹部よりも魔王のほうが強い

    私「昨日の会議のせいで風邪をひきました」 同僚「は?」 私「より具体的に言うと、冷や汗で風邪をひきました」 同僚「は?」 私「本部長や役員もいる審査会で、20人くらいに囲まれた中で、企画書の不備を工場長から長時間ガン詰めされたおかげで冷や汗が凄かったんすよ、会議後半は汗が冷えちゃって寒さに震えていました」 同僚「それは、お疲れ様」 元上司だからこっちの強度も把握されているのでギリギリまで絞り上げてくるのがまた恐ろしくも優しくて怖いです。口調が荒い訳ではなく、思考を強要する質問をむしろ丁寧に積み重ねていく詰め方は、明らかに「教育目的」なのが肌感覚で分かるので優しさを感じます。しんどいですけど。 …

  • 歯医者に行っただけの話

    物語とは”物事を語ること”である。 つまり、ちょっとした日常の事柄を語ることも立派な物語である。極論、日記も物語である。 そう言い張ってみます。 ある日の物語 奥歯の調子が悪い。 いや、理由は分かっている、どう考えても虫歯だ。 だって痛いんだもの。 ここしばらく忙しさにかまけて医者に行けていなかったが、この歯は歯医者さんにも虫歯の兆候があると言われていた。それを放置して歯医者に行かなければこうなるのは分かり切っていた結末だ。 とにかく海外出張を控えているのに歯の不健康は宜しくない。 私は、行かなければならないのだ。 歯医者に。 とにかく時間が無い。直ちに治療をしてくれる歯医者を探そう。 幸い歯…

  • 「言ったもん負け」の組織風土は宜しくないが、人の仕事は楽しくない

    属人性とモチベーションの話。 人の企画書 企画部署へ異動して約1年。自分で書いた企画書はまだそこまで動きが進んでいないため、仕事での比率は引き継いだ企画書のフォローのほうが多くなっています。 前任者が書いた企画書に対して、会議の場で「どういう理由でこの内容を書いたんだ」「この根拠はどういう理由だ」なんて問い詰められましても(知らんがな!書いた人に聞け!)と思うしかないのですが、参加者からすれば誰が書いてどう引き継がれたかなんて知ったことではありませんし一切関係ありませんので、こちらとしてもその場凌ぎで「(たぶん、知らんけど)これこれこういう理由です、その点についてはご指摘いただいた意見を参考に…

  • テクノロジーが発展しても外国語を学ぶ意味は残る

    テクノロジーが利便性をもたらしても、平等をもたらすわけではない。 言葉が持つ意味 「テクノロジーの進歩によって翻訳の正確性は増していくのだから外国語を学ぶ必要は無くなる」 このような言説は時々耳にすることがあるでしょう。 実際、技術の発展は著しく今や生成AIを用いてほぼ完璧なレベルで翻訳を行うことができるようになりました。まだ微妙なニュアンスの違いや業界ごとに異なる専門用語の意訳などは難しいところですが、それも数年程度で解決されそうなほどテクノロジーは目覚ましく進歩しています。 しかしながら、「テクノロジーの進歩によって翻訳の正確性は増していくのだから外国語を学ぶ必要は無くなる」が正鵠を射てい…

  • 他者の愚かさを嘲ることの愚かさ

    少しばかり、ではなく相当に辛辣な話。 他人は鏡 ことわざにもある「他人は自分を映す鏡」は、他人に対して感じる好悪や評価は自分自身の内面を映し出している鏡のようなものであるとする考え方です。 この言葉は自己啓発の文脈で用いられることが多いと思われます。ただ必ずしも「人の振り見て我が振り直せ」といったように内省を求めるものではなく、どちらかと言えば心理学的な投影の結果としてそうであるとした概念に過ぎません。 よってその是非や善悪を問う意味は特に無いのですが、このことわざを展開すると次のようなことが言えます。 「他者を過小評価する人は自らが過小であることを露呈する」 もっと率直に言えば、他者を愚かだ…

  • ビジネスにこそコスパ・タイパの概念を

    コスパやタイパなど、支払ったお金や時間に対するパフォーマンスを意識する言葉があります。プライベートでそういったことを意識するよりも、パブリックや仕事でそういった意識を持ってもらえたらと個人的には思っています。 弥縫策の愚 社会人の基礎知識である問題解決手法とは、【問題の明確化】にして、データに基づいて【原因の特定】をし、その原因に対して【解決策の立案】をしたうえでそれを実行して【対策の検証】によって改善効果を確認し、問題が解決するまでPDCAを繰り返していくフレームワークです。 非常に初歩的かつ当たり前のやり方ですのでそこまで難しく考える必要はありませんが、実際にいざこれが厳密に出来る人は意外…

  • 英語に追われるくらいなら追う覚悟で

    日記ライクなことを書きたい気分。 英語に浸かれ 語学力を身につけるためには根本的に時間をかけないといけないと思っています。 それは単純に、語学とは閃きの学問ではなく記憶の学問であり、暗記の速度には人それぞれ個体差があるもののなんにせよ時間をかけなければどうにもならないものであるため、そして言葉は使わなければ錆びるように日常的に使用している日本語ですら使わない言葉はどんどん頭から抜け落ちていくためです。 よって英語を本気で身につけたいのであれば英語に浸かる必要がありそうです。如何に英語へ時間を割けるかが勝負だと思われます。たとえどれだけ語学的なセンスが無くとも、長時間やっていれば否応なしに覚えら…

  • 四月は心機一転の機会

    合理主義者に見えて、意外と気分的なことも大切だと思っています。 企画職はなんでも知っている(ことを求められる) 新しい部署へ異動してからおよそ一年経ちました。その間に一番苦労したことと言えば、一に知識不足、二に英語です。 知識不足は当然ながらどうにもなりません。新しい部署で必要とされる知見を全て元から持っていることなんて誰しも期待していませんし、それは時間を掛けて習得していく他ないことです。 そもそも企画部署の仕事とは現場と経営を接続することであり、現場の情報を噛み砕いて整理して新たな企画を作り、経営者に伝えて説得を行うことが仕事です。思い付きの適当な企画なんてものは許されず、企画とは現場に沿…

  • 何もしなければピンチはピンチのまま

    何もしなければピンチはピンチのままです。 そんな当たり前の話をしましょう。 変化に対応するための変化 アインシュタインが言ったとされる「狂気とは即ち、同じ事を繰り返し行い、違う結果を期待すること」は多少有名な言葉です。まあこの手の名言によくあるパターンとしてこの言葉は実際にはアインシュタインが言ったわけではないと判明しているようですが、それはさておき。 もちろん同じ行動を繰り返していても外部環境の変化によって異なる結果へと至ることもありますが、大抵の場合は同じ行動を繰り返せば同じ結果が出力されます。異なる結果を求めるのならば異なる行動を取らなければなりません。 組織や個人は行動を変化させるより…

  • 良し悪しを知り、悪しきを選ぶことを恥と呼ぶ

    悪いものを隠すのではなく、選び方を教えること。 アドバイスの取捨選択 年度頭の時期になると、新たに環境が変わる学生や社会人に対する様々なアドバイスがネット上で溢れかえります。それらは全て赤の他人に対する口出しですので基本的には“お節介”ですが、そのほとんどは悪意なく悪行でもない、概ね有益かせいぜい無害な"善意のお節介"ですので、受け取る側が取捨選択して必要なものを取り入れればよいでしょう。 ただ、この手のアドバイスそれ自体を批判的に捉える人もいます。 「他者へのアドバイスは上から目線のマウントであり受け入れる必要はない」 「大抵のアドバイスは役に立たないから聞く必要はない」 「新人にアドバイス…

  • フラットに物事を見るための帰結主義と義務論の行き来

    単一の判断基準では党派性を避けられないと私は考えます。 道徳的帰結主義 善悪の基準には雑に分類すると二大派閥があります。一つは義務論であり、一つは帰結主義です。もっと具体的に分類していくと広大な話になってしまうので、とりあえず二つだけをピックアップします。 義務論は簡潔にまとめれば行為自体の本質から善悪を判断する考え方であり、「行為の道徳性は行為の結果に基づくのではなく一連の規則と原則の下でその行為自体が正しいか間違っているかに基づくべきである」とする規範的な理論です。 帰結主義とは大雑把に言えば善意ではなく善行に価値を置く考え方であり、より具体的に言えば「ある行為の結果がその行為の正しさや誤…

  • 日本がもつ熟議的方法の強み

    物事にはメリットとデメリットがある。 過激なアクションが引き起こす事態への道義的責任 ここ何年も各所の著名人が散々警鐘を述べてきたイデオロギー的論争の帰結に関して、ジョセフ・ヒースのサブスタックがかなり上手くまとまっていたのでおススメします。昨今の国際的な政治動向に興味を持っている方であれば一読の価値がありそうです。 ジョセフ・ヒースのこの記事は、アメリカのトランプ政権や欧州の右派躍進はバックラッシュでありリベラル派や進歩主義者の急進的なやり方に対する反発だがその道徳的責任はどこにどの程度あるのか、そういったことへの論考です。 僭越ながら当ブログでも度々述べてきたように、対立勢力を殲滅すること…

  • 直行出張は朝のリズムが崩れるから苦手

    好きな人は好きなんでしょうけど、私はリズムが崩れるので苦手です。 今日はそんなお出かけお仕事に関するフワッとした雑談。 土日で忘れる 月曜の直行出張はなんとなく怖いです。うっかり忘れていつものルーチンで職場へ向かってしまいそうになるので。 誰も幸せにならないお馬鹿ムーブをしないよう気を付けねばなりません。そんなわけで、朝寝惚けていても間違えないようにちゃんと移動ルートと時間を目につくところに置いておきました。 やってることはお馬鹿ムーブですがこちらは人の不幸にはならないのでセーフです。 満員電車は向いていない 出張の困ったところは、いつもと違う時間に移動しなければならないことです。 まあ出張な…

  • ブログでの雑談ではなく職場での雑談に関する自己分析

    省察は大切。 何故そう考えるのかを振り返る 年度末の会話。 上司「来年度は組織再編に伴って大幅な席替えをするけど、席の希望はある?」 私「特に無いです」 同僚「座席に希望がないなんてあり得る!?」 まあ、どこに座っていても仕事はできますし、座るための椅子と机さえあればいいかなと。 周囲の傾向を聴いてみますと、基本的には雑談をしやすい席配置で偉い人から遠い席が人気のようです。後は背後が壁だとなお良しといった感じでした。ふむふむ。 私は雑談をしたい時は誰彼構わず雑談をけしかけるタイプの迷惑人間ですのでどこに座っていても雑談を躊躇しませんし、誰が隣に座っていても関係ありません。それこそ偉い人にも気に…

  • 国家安全保障の観点と、手段の誤りについて

    国際関係の仕事を取り扱う部署にいるためアメリカの関税騒動の影響を大なり小なり受けてしまっており、困ったものです。誰もが日常レベルですら影響を受けるとはいえ、仕事ではそこまで関わりたくなかった。 国家安全保障の観点 様々なメディアがアメリカの関税に関して経済学者を引っ張り出してきて色々と話をさせていますが、正直なところあまり意味が無いと思っています。 主流派経済学において自由貿易が善であることは半ば公理であり、自由貿易を否定する主流派経済学者なんてまずほとんど存在しませんし、経済合理性を考えれば関税を上げる行為は悪手以外の何物でもありません。 よって今回の関税騒動に関して経済学者にコメントを求め…

  • 社会正義に関する認知の違い

    そもそもSocial Justiceを「社会正義」と訳すのは宜しくないと思う派。 「社会的公正」が妥当ではなかろうか。 進歩主義と保守主義 アメリカの社会分断を筆頭に、Progressives(進歩主義者)とConservatives(保守主義者)の間では意見が割れることが多々あります。 そのような場合、同じトピックを同じ言葉で話していても、そもそも言葉の認知自体が異なることすらあり、Social Justice(社会正義・社会的公正)もそのうちの一つです。 もちろんベースの価値観として、公正であること自体は善と認識されます。誰もが人権や政治的権利を行使する自由を持ち、幸福を追求できる公正さを…

  • 生産性向上は仕組みの変更によってもたらされる

    国家や組織の生産性に悩むのは”上”のお仕事。 生産性の歴史 生産性(Productivity)の話となると、どこのメディアでも個人の手技に関する話題がほとんどを占めているように感じます。どうやって仕事を処理するか、いかにしてタスクをこなすか、そういった方法論についての言及が主です。 確かに個人の生産性はそうした仕事術によって向上します。 ただ、それらを足し合わせることで国家や組織全体の生産性が向上するかと言えば、必ずしもそうとは言えません。集団の構成員全員が足並みを揃えて生産性向上へ熱心に取り組むとも限りませんし、同じ行動を取っても同じだけ生産性が上がるわけでもなく、そもそも一定数は生産性が上…

  • 感想と都会と英語

    ごった煮の雑記。 感想文とは反りが合わない 文章を書く行為が私にとって苦ではないことは、まあ毎日ブログを更新していることからもご了承いただけるかと思うのですが、実は感想を書くのはあまり得意ではありません。 私の文章とその基となる思考は、なんと言うか、分析的です。そのせいで感想を書こうとしてもどうにも批判的視点が抜けないというか、ちょっと毒なり棘なりがありそうな文章になりがちです。そういった感想文は優しくない世界になりかねません。 「面白かった」と伝える行為ですら、「これこれこういう理由でこうだったためこの部分に私は面白みを感じました」みたいな冗長で説明調の感想となります。要するにくどいです。 …

  • 若年層の投票率に関する検討

    若年層の投票率が低いことに関して、それを問題視する意見を各所で見かけます。 ただ、それは少し短絡的な問題提起です。若年層の投票率が低いことそれ自体は事象に過ぎず、投票率が低いことによる悪影響や投票率が低い原因を特定して問題としなければなりません。 それこそ『若年層の投票率が低いこと』を直接的な問題とした場合、解決策は簡単でシンガポールやオーストラリアのように罰則を設けて義務投票制とすればいいだけです。そうすれば必然的に投票率は高まります。若者は嫌々ながらも投票所へ行って何も考えずに適当な候補者へ票を投じることになるでしょう。ただ、それに意味があるかと言えば議論の余地がありそうです。 問題の深掘…

  • 仕事が終わらないんだ

    仕事が終わらないです。 いや、まあ、社会人になって以降、完全に仕事が終わって無くなったことはないのでそれはいつものことなのですが、終わらない感じが違います。 単純に、スピードが遅いので仕事が終わりません。 単純に練度が低く理解が浅い 異動していよいよ一年。まだ新しい仕事に慣れていないため、個々の仕事を処理するのに大変時間が掛かっています。 新商品の企画書一つ起こすにも、細かい経緯や具体的な背景情報を知らないので全部探してひっくり返して読み込み、他社の状況もさっぱり知らないので一から調べて学び、市況や価格などマーケット情報も頭に入っていないので数字をガチャガチャと整理し、その他諸々も含めて「探し…

  • 説得とコミュニケーション能力

    他者は基本的に変えられないが、変えるための高度な技術はある。 コミュニケーションの違い 対人コミュニケーションにはいくつかの種類とレベルの違いがあります。 まずは対話(dialogue)。 これはコミュニケーションの基礎で、自分の考えを伝えたり相手の考えを聴くことを指します。相互理解が進み建設的なやり取りを構築できることが理想的ですが、本質的にはただ話して聴くだけでも対話は成立します。 次に交流(interaction)や議論(discussion)。 これらはただ話して聴くだけではなく、自分の意見を相手が理解できる形で伝えたり、相手の言い分を理解することを含みます。結果として参加者の行動が変…

  • 豊かになるにはどうすればいいか

    豊かになるにはどうすればいいか。 簡単です。 家庭裁判所に「名の変更許可」の申立書を提出しましょう。 書類と理由がしっかりしていれば「豊(ゆたか)」になれます。 豊かさと教養 いや、まあ、真面目な話をしても面白くないじゃないですか。 豊かになりたいなら答えは一つで、教養を身につけること以外ないんですから。 豊かとは「溢れるほど大量にある状態」ではなく「不足が無く満ち足りている状態」を意味する言葉です。そのため瞬間的に満たされた状態ではなく持続可能な状態であることが豊かさを感じるためには重要だと言えます。 すなわち不足しないことではなく、不足があっても満たせることが豊かさを感じる方法です。 その…

  • 代表的なメディアの偏向をまとめてみる

    認知バイアスや詭弁などについては時々言及してきましたが、今回はメディアバイアスについて語ってみましょう。 偏向の善悪と対策 ジャーナリズムは中立公正・真実と正確さを重要な倫理規範としています。 しかしそれでも人が情報を取り扱っている以上、必然的に偏向(バイアス)は生じます。 偏向自体は必ずしも悪いことではありません。真に客観的な視点は神様以外には持てない以上、偏向を悪としては誰もから善が無くなってしまうでしょう。 もちろん虚偽や誤情報の拡散、ポジショントークや意図的な誤解による利益誘導など、偏向は問題を引き起こすことがあります。 よって偏向そのものを問題と捉えるのではなく、偏向があることへの無…

  • 建設的な対話に必要な姿勢

    相手を変えようとするのではなく自分を変えようとすること。 まるで宗教やスピリチュアルで聞きそうなフレーズですが、割とリアルな方針だと思っています。 変えられるものと変えられないものの峻別 過去の偉人や現代の賢者など様々な人が述べているように、大抵の場合、他者を変えることはできません。 よって対話において他者の思考を変革しようと狙うのは愚策です。もちろん対話によって双方が変化して高みへと至ることが理想形ではありますが、他者の変化を期待できない以上、それを望むのは高望みというものです。 それよりは変えられる自分に焦点を当てましょう。 すなわち、人と対話をする時は端から自分の考えを変える前提で話した…

  • 情報と「三面図」

    例えばAP通信とFoxニュースを交互に見ると分かるように、同じアメリカの同じ事象を報道しているとは思えないほど乖離しています。比較してみると報道の偏向に関する手法を学べますので、ちょっとした脳トレにおススメです。 比較しなければ分からない 三次元の物を写真のように二次元的手法で切り取って表現する場合は複数の角度から撮らなければ全体像を正しく捉えることができないように、物事も見る角度によって表し方が変わります。 よって報道機関が異なる情報を報じていたからといって、「どちらかが正しくどちらかが間違えている」と断定するのは明確に誤りです。どちらも正しい場合もあれば、どちらも間違えている場合だってあり…

  • 民主主義と党派性

    そこまで目新しいわけではない話ですが、民主主義政治と党派性はとても難しい関係にあります。民主主義政治、特に間接民主制において党派性は不可欠な要素であり、そして党派性は民主主義を毀損する要因にもなり得るためです。 党派性の意味 党派性とは「主義・主張などが特定の党派にかたよっていること」を意味する言葉です。汎用的な言葉ではありますが、もっぱら政治界隈で使われることが多い言葉だと言えます。 党派とは仲間や団体を意味する言葉であり、要するに党派性の大小とは所属に対する愛着の大小に等しいものです。学校や会社、地域や国家、家族やサークル、宗教や政治的見解など、同集団に所属する人々に対してどれだけ愛着を持…

  • 雑記でもええじゃないか

    シンプルに雑記。 貧弱!貧弱ゥ! またもや体調を崩して寝ていたせいで、雑記です。 雑記は楽に書けるため、大抵こういった場合にサッと書き上げてソロっと投稿しています。 いつも書いているような社会や政治に物申す系の真面目風な押し付けがましいオピニオン記事もいくつかテーマの種自体は残してあるのですぐにでも書けるのですが、毎日オピニオン記事ばかりが続いてはブログが重苦しい雰囲気になりますし、そういった重い記事は書きあげるためにそれ相応の気力が必要と言いますか、時間よりも精神力に余裕が必要ですので今回は控えます。 むしろオピニオン記事は雑記記事と同様に書く時間自体は短いです、なにせ思ったことを書くだけで…

  • いずれ仕事が無くなることは必定である

    未来予測は常に不確定で、不確定だからこそ恐れを生むが、恐れはほどほどに。 仕事はいつだって消滅と誕生を繰り返す 最近、「AIがホワイトカラーの仕事を奪うからこれからはブルーカラーの仕事が重要になる」的な意見が増えつつあるように思います。 ただ、それはちょっと視野が狭いのではないでしょうか。現在は投資資金がAIに注がれているため優先的に進んでいるだけであり、ブルーカラーの仕事だって機械化・ロボット化によってどんどん失われていくことは必然です。 そもそもこの世の全ての仕事は常に淘汰圧へ晒されています。 そしてそれは長い目で見れば自然なことです。別にロボットやAIが登場する前から様々な仕事が時代に合…

  • 話し合いの場を設けるためのコスト

    誰かが支払わなければならないが、平等ではない。 民主主義と話し合い 民主主義を定義するための完全なコンセンサスは存在しないものの、そのうちの一つとして市民が平等な発言権を持つことが民主主義の根底的な特徴とされています。 言い換えれば、民主主義とは話し合いを重視する政治形態です。 何らかの力によって誰かの権利が抑制されることは民主主義にとって不正義であり、誰もが平等に発言権を持ち、個々の権利を公平に主張し合い、その権利を公正に調整する「話し合い」の場が不可欠です。 よって民主主義では「話し合いが大切だ」と声を上げるだけでなく、「どうすれば話し合いの場を成立させられるか」をちゃんと考える必要があり…

  • 具体的にどうやって核武装をする?

    率直に言って、無理では? 核武装の是非 近頃、日本のSNSや海外の著名人のオピニオン記事で「日本の核武装論」をちょこちょこ見かけます。 その理屈は理解できます。日米同盟の安定性に疑義を感じた人々が安全保障策の一つとして核武装を考えているのでしょう。 実際、核兵器は有効な兵器です。離島や国境を争うような局地戦争・限定戦争には役立ちませんが、全面戦争は抑止する効果を見込めます。 ただ、日本でどうやれば核武装ができるのか、私にはさっぱり分かりません。 どうやって運用するかが肝 核武装をするのであれば核兵器をどこかから買ってくるか自分たちで作るかしかありませんが、核兵器を買うのは政治的にも物理的に無理…

  • 真面目で不真面目な真面目人間

    職場や仕事のことあれこれ。 【ビジネス】カテゴリでは書かない程度の雑談。 馬鹿の発想 最近、一時間早く職場を出ると一時間早く帰宅できることに気付きました。 大発見です。 なんて考えがふと脳をよぎったので、たぶん疲れているのだと思います。 帰宅時の運動 職場は高層ビルの20階以上のところにあるのですが、ちょっとした運動がてら毎日階段を下りて帰っています。 正直に言えば大したことのない運動量です。慣れれば気軽なものですし、膝を壊さないようにだけ注意すればいいでしょう。 ただ、退勤時にエレベータを通り過ぎて階段へ向かう様を見られると少し困ります。 (え、なんでこいつエレベータに乗らないんだ?)といっ…

  • 言葉の乱れに関するどうでもいい考察

    どちらの言い分も分かるようになった世代の戯言。 言葉が変化することへの是非 言語学者が語るまでもなく誰もが体感的に知っていることとして、言葉は変化していきます。それは言語自体が持つ動的な特性を理由とするものもあれば、外部環境によるものもあります。 話者の不完全な言語習得も一つの要因です。発話や語彙が不完全に伝承されることでも言語は変化していきます。 年配者がいわゆる「言葉の乱れ」を懸念するのは話者の不完全な言語習得を危惧することが理由の一つでしょう。適切に言語を学んでいれば言葉が誤用されることはないはずだとした考えは、実際には言語が変化する原因は不完全な言語習得のみではないため絶対的に正しいわ…

  • 幸福とマインドフルネスと微積分

    幸福を感じることは実のところ難しくない、と私は雑に思っています。 何もかもが満ち足りていても不幸を感じる人もいれば、何もかもが不足していても幸福を感じる人もいるように、人は状況ではなく思考で幸福か不幸を感じるのですから、頭の中を足し算的に幸福で満たすか、引き算的に不幸を減らしていけば自然と幸福になるのではないでしょうか。 「話半分」の意図的な誤用 もちろんまったく不幸を感じないことは現実的ではありませんので、目標は5割キープです。5割は幸福なことで頭を埋めておき、残りを状況に応じて可変とする。そうすれば急な不幸を感じてもダンパーとして機能しますし、不幸で頭が埋め尽くされることもなくなるでしょう…

  • 泥をかぶる仕事

    頑張って探せば何事にも落としどころはある。 中間の仕事 営業と技術の対立や反目は会社あるあるネタです。 そして今の私はその対立を解す、或いはそもそも生じないように調整することがお仕事の一つです。 なにせ現在は企画職として営業と技術を繋ぐ中間地点にいます。営業サイドの情報をまとめて企画立案をし、その企画を技術サイドに依頼する、時に営業と共に顧客へ赴き、時に開発の会議へ参加して一緒に案を捏ねる、そんな橋渡し的ポジションです。如何に対立を生じさせずスムーズに物事を進めるかが私自身の仕事の正否を左右する以上、程よく交通整理をすることは必要な仕事と言えます。 目的の違い 先日、顧客へ提出する技術的な文書…

  • 誕生日は年に一回訪れる

    3月16日。 今日は私の誕生日です。わーい。 この書き出しも4回目です。芸が無いのもご愛嬌。 各種記念日どころか自分の誕生日ですら忘れる人並み外れた記憶力を持つ私ではありますが、ブログのおかげでここ数年はちゃんと誕生日を思い出せています。「そう言えばそろそろ誕生日的な記事を書く時期が近付いてきたような」と気付いて自分の誕生日を調べる癖が付きましたので。ブログって凄い。 ちなみに自分の誕生日はスマートフォンのメモ帳に書きました。これでいつ事故にあって記憶喪失になっても大丈夫です。 羅列的 誕生日は子どもの頃の思い出話をする日に決めていますが、今回は何を話しましょう。 人様に語れる範囲の真っ当な思…

  • 物事を相殺して考えるのは人間の自然な発想であり、悪い癖

    とても自然な発想で、しかし気をつけるべき考え方について。 無意識の脳内裁判官 脳は非常にエネルギーを使う器官のため、人は無意識のうちに自然と省エネ思考をします。認知バイアスと呼ばれるその脳機能は、例えば物事から情報を削ぎ落して簡略化したり、二項対立的なパターンに落とし込んだりするものです。 これらは省エネかつ合理的ではありますが、事実を事実として捉えられなくなるリスクがあるため必ずしも良いとは限りません。 例として、詐欺師Aが殺人犯Bに殺されたとします。 そういった場合、「どんな理由があっても殺人をしたBが100%悪い」「詐欺を働いたAに落ち度がある」といったような意見が出てくるでしょう。 こ…

  • 統計的差別云々も考える必要はあるが、そもそも他者を攻撃すべきではない

    誰しも内心の自由はありますので心の中で思うだけならばいいのですが、差別や悪口を口に出したりネット上に書き込んだりしてしまうのは宜しくないことです。 特に統計的差別は気をつける必要があります。 差別とは『人種、性別、宗教、国籍、民族、性的指向、障害、年齢、言語、社会的身分などに基づく不当な扱いや恣意的な区別』だと国連が定義しているように、不当であったり恣意的であれば差別となります。 そして統計的差別は”論理的で正当な差別以外のもの”に誤認しがちなものですが、統計的差別はどれほど合理的に見えても差別の定義に該当します。 統計の恣意的な判断 あまり具体的な例を出したくありませんのでボカして、「ある地…

  • 中道的視座を持つことの効用

    ポジショントークと中道的視座を見分けることは難しいものの。 方法論の類似性 中道の視点で物事を捉えるためには必然的に両極端の見解を天秤へ載せる必要があります。 特に中道的思考で分かりやすいパターンとしては、「世間ではこのような見解が多い」が「反対側にはこういった意見もある・別の側面もある」、そういった見解を補足することです。どう考えても妥当な見解が一方にあったとしても、それに限定せず他方の見解をも拾ってきて検証することが中道の視点を持つための基本となります。 しかしながら、このような中道的視座、すなわち両論併記的方法は必ずしも世間一般の理解を得られるものではありません。世の中にはポジショントー…

  • 饒舌多弁の無駄話

    小賢しい小技。 或いは枝葉末節ばかりの小枝。 ブログの手抜き 当ブログにおいて、記事の構成はほぼ固定化されています。 3年以上毎日ブログを更新した結果「型が定まった」と前向きに捉えてもいいような気はしますが、ただ惰性に流れているだけです。守破離の理屈からすればちゃんと師を定めて学んだわけではないので「型が定まった」のではなく所謂「型無し」です。 まずは頭に浮かんだ適当なセンテンスを冒頭に置き、ざっと1~3つの見出しになる程度の文章を書き、最後に結言としてまとめを書く。蛇足的な思い付きがあれば余談に記す。後は下書きに置いておき投稿する時にボタンを押す。イラストも、アイキャッチも、写真も無く、ただ…

  • ようやくはてなブログに戻る気力が湧きつつある

    事業所の設計職から本社の企画職へ、部署を異動してからおよそ一年経ちました。 設計職の頃は自分が扱う製品群の知見だけで良かったのですが、企画職は会社全体の製品知識や競合他社を含む市場情報の幅広い熟知のみならず、財務・経理・営業・経営に関する知識も必要になります。国内だけならばまだしもグローバルでそれらを求められているため、まったくもって未だ学び切れていません。毎日が勉強です。 今年度の前半はノリと勢いで誤魔化していましたが、中盤はいよいよヘヴィになっていて、終盤はだいぶヘタレていたように思います。ダニングクルーガー効果的なアレで、最初はなんとかなるさと無根拠な自信がありますが、学べば学ぶほど知ら…

  • 好悪は本質的には差別

    明け透けに語っていいことではないが、一応は考察して自覚的になっておく必要があると思う事項について。 社会は好悪で動いている 世の中の論議を眺めていると時々思うこととして、世の中は好悪の情が存外に支配的です。人々は何かしらを判断する時に自らの好悪を基準に選別しています。 もちろん私だって生物ですので多少なりとも好き嫌いはあります。食べ物や人に対してはあまり嫌いな属性はありませんが、納期、無駄な会議、袖あたりは嫌いです。 ただ、物事を好き嫌いで考えることは忌避すべきだとした祖父の教えを守っているため、なるべくは好悪の色眼鏡を外した状態で物事を中庸に見たいと望んでいます。 ただ、結局のところ好悪の情…

  • 雑記アソート

    どうにもお疲れなので、緩い話をしましょう。 サラリーマンのコスプレ 先日、同じ技術系の同期から「最近サラリーマンのコスプレしてるよね」と言われました。 気持ちは分かります。今年度から本社へ異動してスーツを着て仕事をするようになったので私自身「サラリーマンになったような気がする」と馬鹿みたいなことを言っていましたが、やはり技術系の人間は同じ感覚のようです。 スーツなんて研修や出張の時だけしか着ず、それ以外はずっと私服の上にユニフォームを着て仕事をしてきた現場の技術者からすると、スーツを着るだけでなんとなくサラリーマンに見えます。元々はそんななんちゃってサラリーマンでしたが、今ではなんだかんだ毎日…

  • 英語の道は遠い

    今日は雑な日記です。 語学研修の終わり 先日、一年間の語学研修が無事修了しました。もちろん継続的な学習はこれからも必須ですが、これで英語力強化年間にもひとまずの区切りとなります。 研修開始前後のテスト結果を比較すると一応は誤差レベルで成績アップしていたので少なくとも会社から怒られることは無さそうですが、大した成長はしていませんでした。残念ながらボチボチです。怒られないものの褒められるほどでもない、そんなフワッとした成績に落ち着きました。 なんともはや、語学はどうにも不得手です。他の科目と異なり掛けた時間に対する成長率が著しく低いと感じます。たぶんセンスが無いのでしょう。 言い訳をすると、今年は…

  • 問題を騒ぎ立てることの意味と無意味

    先日投稿した記事、『問題を考える人』と『解決方法を考える人』は昨今の情報社会についての私的な見解を一般化したものとなります。 今回はもう少し率直に、昨今の言論空間に対して苦言を述べていきます。 問題を騒ぎ立てることの無意味 個人であれば問題と共存したり温存したり依存したりしても自由です。それがある意味で人生の質を高めることもあるでしょうし、たとえそれが自らを傷つけることになろうとも、私は多少なりとも自由主義者ですので自己決定権を尊重します。 ただ、集団や社会では別です。問題が存在することでの影響の範囲を考慮すれば、問題は速やかに解決されることが是と考えます。 その点からして、『問題を考える人』…

  • 『問題を考える人』と『解決方法を考える人』

    「世の中には3種類の人間がいる。数を数えられる人間と数えられない人間だ。」 これは私の好きなジョークですがまあそれはさておき、人間を二分で分けることは現実的ではないものの思考実験的に役立つこともあります。 今回はそんな二分法的思考で、人々を『問題を考える人』と『解決方法を考える人』に分けてみましょう。 問題解決手法 そこまで厳密に取る必要はない大雑把な分割ではありますが、世の中には『問題を考える人』と『解決方法を考える人』が居ます。 前者は世の中にある問題を発見し、それがどれだけ問題であるか、如何に世の中へ悪影響を与えているかを考えます。 対して後者はその問題がどんな原因で生じているか、どうす…

  • アメリカの言い分と日本の立ち位置

    仁義なき国際関係にも見かけ上の仁義を。 アメリカの存在 日本では日米同盟の有効性について意見が割れてきましたが、昨今のNATOやウクライナを見ればアメリカが及ぼす軍事プレゼンスには一定の効果があったと実証的に証明されたと言ってもいいでしょう。 アメリカのような番長が居なければISISやロシアのような悪党が世界に蔓延ることとなる、なんだかんだ他国にとって迷惑であったり自分から喧嘩をふっかける事もある我儘番長ではあるが「世界の警察」としては機能していた、そういうことです。 少なくとも現状のウクライナからアメリカが手を引いてはどうにもならないことは西側諸国で意見が一致することでしょう。これはアメリカ…

  • アジア版NATOの非現実と国際的な世論の変化

    昨今の国際的な時事問題はアメリカさんが大暴れしていてすぐに目新しい情報が更新されてしまうため、ちょっとストレートに触れにくいです。さらにはそれに振り回されてやたらと極端な陰謀論めいた言説も無数に飛び交っており、軽く拾うだけでも火傷しそうな雰囲気を感じます。 アジア版NATOの非現実性 それこそ例えば先日は「アメリカが信頼できなくなった今、アジア版NATOが現実味を帯びてきた」なんて言説を見かけました。 正直、ちょっと意味がよく分からないです。 ロシアとウクライナの状況を中国と台湾に置き換えて、アメリカの安全保障が信頼できなくなったとするのが言説の根底にあるのでしょうが、地理的に見たアメリカにと…

  • 穏健派の言い分

    暴力の是非に関して。 暴力の応報 時代や教育の差異だとは思いますが、私は基本的に暴力反対派です。暴力は物事を容易に変革できる反面、副作用が大きいため控えた方がいいと思っています。 たしかに階級闘争的な発想において、弱者にとって暴力は有益な武器です。囲んで棒で叩けば弱者達でも強者を打ち倒せます。 しかし同手法で強者達に連帯されると弱者達は為す術が無くなります。そして「こちらの暴力は許されるがあちらの暴力は許されない」なんてダブルスタンダードは通りません。結果、自らの暴力を許容するならば他者による応報も許容する他なくなります。 つまり暴力での変革は弱者に有用と思えるものの、長い目で見れば不利な方法…

  • 紛争の落としどころを模索することの巧拙

    日本人、というよりは、定住する集団に対する偏見。 喧嘩を忌避する集団 これはデータに基づかない圧倒的な偏見なのですが、日本人はどうにも紛争の落としどころを模索することが苦手な気がします。 基本的には争いを避けるものの、争い始めたらどちらかが打ちのめされるまで徹底的に戦う、そんな風潮です。 別に欧米が紛争の落としどころを模索することに長けていると言いたいわけではありませんが、ロシア・ウクライナ戦争でも開戦当初からロシアへ様々な政府高官を送り込んで落としどころを模索してきた欧米とは日本は少し趣が違うというか、ウクライナへの支援はするのにロシアへの停戦交渉を積極的に行わず、むしろ交渉すら否定する言説…

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