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「二度の大病を乗り越えました」…宮本輝さんが、足かけ十年かけて初の歴史小説を書き上げた心境を綴る
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読書感想:宮本輝 様 『異国の窓から』ハンガリー編 人生を変える出会いの不思議さ
このエッセイは、宮本輝様が、昭和58年(1983)11月から昭和60年5月まで朝日新聞に掲載された新聞小説『ドナウの旅人』のために取材旅行のエッセイである。 それが、面白すぎて、なんと一晩で読み切ってしまった。 『異国の窓から』ウィーン編からの続きです。 ksfavorite.hatenablog.com 1983年当時、ベルリンの壁倒壊1989年前のハンガリーに入国する際には、入国審査が厳しかった状況が記されています。 -- Wikipediaより抜粋 -- 1989年11月に独立。1990年代、ハンガリーはヨーロッパ社会への復帰を目指して改革開放を進め、1999年に北大西洋条約機構(NAT…
このエッセイは、宮本輝様が、昭和58年(1983)11月から昭和60年5月まで朝日新聞に掲載された新聞小説『ドナウの旅人』のために取材旅行のエッセイである。 それが、面白すぎて、なんと一晩で読み切ってしまった。 『異国の窓から』西ドイツ編からの続きです。 ksfavorite.hatenablog.com 日本の多くの女の子が尋ねる、「ウィーンの森」はどこですか? 「街中いたる所の木々の下です」には、笑いました。 ウィーンに向かうヨハン・シュトラウス号の食堂車での写真が巻頭にあります。何か食べた割に、今回、よだれがでるような描写が少ないのは、この作品を執筆していた頃は酒が優先で、食べ物に目がい…
このエッセイは、宮本輝様が、昭和58年(1983)11月から昭和60年5月まで朝日新聞に掲載された新聞小説『ドナウの旅人』のために取材旅行のエッセイである。 それが、面白すぎて、なんと一晩で読み切ってしまった。正直、日本で言えばバブル崩壊前、共産圏で言えば1989年ベルリンの壁崩壊前、そして2022年のロシアのウクライナ侵攻前の40年前の共産圏の描写の長い事に、辟易して『ドナウの旅人』下巻は読むのが辛かったのだ。しかし、このエッセイは、とにかくも面白い。 仮に、長編小説をいかに書くべきかとお悩みの方、あるいは宮本輝様の文章が大好きで仕方ない方は、この『ドナウの旅人』と『異国の窓から』を、前後し…
この新聞小説は、昭和58年(1983)11月から昭和60年5月まで朝日新聞に掲載されていた。 母がいなくなった。ドナウ川を旅してくると書置を残し。娘の麻沙子は、母、絹子を探しにフランクフルトへと2年ぶりに戻る。そこで以前、留学していた頃に国際結婚に二の足を踏み別れてしまったシギィに再びめぐり合う。ところが探し出した母の絹子は、17才も若い男と一緒だったのだ。母を探し連れ戻す厄介な旅が、なぜか、途中で2組の男女が一緒に逃亡を助け、偶然から旅はドナウ川を下って共産圏行かなければならなくなる。 下巻の途中から、ただの逃亡物語から、途方もない金額の借金の罠にはまり絶望した長瀬の魂の再生物語へと変わる。…
この新聞小説は、昭和58年(1983)11月から昭和60年5月まで朝日新聞に掲載されていた。 母がいなくなった。ドナウ川を旅してくると書置を残し。娘の麻沙子は、母、絹子を探しにフランクフルトへと2年ぶりに戻る。以前、留学していた頃、国際結婚に二の足を踏み別れてしまったシギィが母の絹子を一緒に探してくれる事になった。ところが、母は一人ではなかった。17才も若い男と一緒だったのだ。母を探す不思議な旅が、なぜか、途中で2組の男女が一緒に逃亡する事になり、そして、旅はドナウ川を下って共産国にまで行く事になる。 先に久しぶりに宮本様の小説を読む事になり、これほどに旅と主人公の内面の変化を描くのが上手な作…
妻が突然死んだ。夫婦二人きりで切り盛りしてきたラーメン屋の店主は、以来、店も開かず、ラーメン屋の2階の800冊程も増えた図書部屋にひきこもるようになった。ある日、本を開くと、亡き妻あての絵葉書が落ちてきた。海岸線に灯台の絵だ。男はどこの灯台だろうかと、全国の灯台を見てみたくなり旅にでる。生まれて初めて飛行機にも乗る。 店を再開しようと気力がやっと沸いてきたが、おやじから叩きこまれた醤油ラーメンの味が、俺一人でだせるだろうか。小さな店とは言い、切り盛りできるだろうか。 そして、男は若かった妻とある少年との出会いを知る事になる。 ある、中年期初老期の危機を、後に残されてしまった男が超えていくか。普…
名人技、宮本輝様の新聞小説 1200枚である。読み応えのある小説である。これは、連休の自分へのご褒美としての小説である。 今、ラフマニノフ ピアノ協奏曲2番を聞きながら書いている。実は絶対一度、読んでいるはずの小説である。なぜなら、筋は覚えていたから。ただし、飛ばし読みをしたに違いない。これ程に、多重にちりばめられた筆の技を楽しんではいなかった。 旅行先からヒントを得て、心情をからめてストーリを紡ぐのが上手い作家さんなのは、愛読家にはたまらない作品になっている。今回は、Google Mapで、旧北陸街道の写真を見ながら読んだ。舟見城址から見る水をはった田園が日の光を受け輝く写真も見た。少年、祐…
『優駿ORACION』(88)(1988.8.7.日比谷スカラ座)夢や希望の勘違い宮本輝のベストセラー小説をフジテレビが映画化。北海道の小さな牧場で生まれた一頭の子馬の成長を軸に、日本一の競走馬を育てることを夢見る牧場主親子(緒形拳、緒形直人)、馬主となった会社社長(仲代達矢)の娘(斉藤由貴)や、腹違いの弟(吉岡秀隆)など、さまざまな人間模様を描く。ドラマ「北の国から」シリーズを手がけた杉田成道の映画デビュー作。競馬はレースを展開する馬と騎手だけのものではなく、その馬一頭に、さまざまな人々が夢や希望を託し、馬にも血統という目に見えない重荷があり…というように、一頭の馬にまつわる多様なドラマを描くだけで、感動的な物語を作ることは可能なはずである。恐らく、未読の原作にはそうした諸々がもっとうまく描かれているの...「BSシネマ」『優駿ORACION』
作家の宮本輝氏が、新著『よき時を思う』についてのインタビュー中、御自身の病気にも触れておられた。一昨年にステージ1の肺がんと診断され、右肺上葉を切除、昨年末は…
宮本輝さん、一番好きな作家。読みだしたらやめられない作品ばかり。「灯台からの響き」を読んでみた。中華そば屋の店主康平は妻、蘭子を亡くしてから店を休業している。読書家の康平が「神の歴史」を読んでいると1枚のはがきが落ちた。灯台にの絵が描いてあり「大学生最後の