万葉集ー美しき川辺の恋歌(2)
こんにちは。高見沢隆の詩的ライフです。 今回は前回の続きです。 さらに信濃の国を流れる千曲川の上田市付近には信濃国分寺・国文尼寺があった。国分寺と国衙(こくが)(国司が地方政務を行った役所)は密接な関係にあり、国司が国分寺の造営の管理をしていたので信濃国分寺の近くには国衙(七世紀後半造)があったことになる。この信濃国分寺近くの千曲川の畔には河原があり、その辺り(上田市から千曲市)がこの歌の舞台になっているところだと思う。歌のなかの「君」はかなりの身分の高いお方と思われると同時に歌はよみ人しらずであるが、歌の作者も身分が比較的高い女性で国衙や国分寺に関係の深い人物である可能性が非常に高いと考えら…
2025/04/21 09:53