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2023年5月14日「なしてそったとごさ、いぐのよ?(なんでそんなとこに行くんだ?)」の役所広司の東北弁セリフを耳にして吹き出した。日本で公開中の映画「銀河鉄道の父」の予告編を見てのことです。銀河鉄道と言えば、言わずと知れた宮沢賢治の作品です。その父ですからこの映画は賢治の父親政次郎が主人公でしょうか。宮沢賢治の作品は結構手にしています。なかでもわたしの記憶によく残っているのは「やまなし」、「よだ...
2月5日(土) おとがたり朗読公演 『よだかの星』宮澤賢治と『白鳥古丹 カムイコタン 』吉田一穂
皆さんこんにちは、長浜奈津子です🌸おとがたり朗読公演を、2月5日(土)に代々木の松本弦楽器さんでおこないます。私の言葉でお話しさせて頂きます。おとがたり初演として宮澤賢治の『よだかの星』を。だれにとっても、人ごとではないドラマが、言葉が、このお話にはあります。耳を傾けて頂きたいお話です。2022年、今の危なげな日本を生きる私たちの為のお話です。皆さん、ぜひ聴きにいらして下さい。窓はよく開きますので換気抜群です。そして2020年に小樽市文学館で公演した吉田一穂の『白鳥古丹-カムイコタン-』です。情緒を嫌う、排するという一穂。その硬質でストイックで、冷たいクリスタルのような澄んだ言葉に触れると、反して溢れて満ちてくる、生身の身体と心の中(うち)。うまく言えなくてもどかしいのですが。北国育ちの私は、冷たさが体と心を覚...2月5日(土)おとがたり朗読公演『よだかの星』宮澤賢治と『白鳥古丹カムイコタン』吉田一穂
皆さんこんにちは、長浜奈津子です🌸おとがたり朗読公演を、2月5日(土)に代々木の松本弦楽器さんでおこないます。今回は、おとがたり初演として宮澤賢治の『よだかの星』を上演します。ブログで少しずつ、写真を添えて本文から少し抜粋して、ご紹介してゆきます。よだかは、実にみにくい鳥です。顔は、ところどころ、味噌をつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。足は、まるでよぼよぼで、一間とも歩けません。ほかの鳥は、もう、よだかの顔を見ただけでも、いやになってしまうという工合でした。おしゃべりの鳥などは、いつでもよだかのまっこうから悪口をしました。「ヘン。又また出て来たね。まあ、あのざまをごらん。ほんとうに、鳥の仲間のつらよごしだよ。」「ね、まあ、あのくちのおおきいことさ。きっと、かえるの親類か何かなんだ...宮澤賢治『よだかの星』
皆さんこんにちは、長浜奈津子です🌸おとがたり朗読公演を、2月5日(土)に代々木の松本弦楽器さんでおこないます。今回は、おとがたり初演として宮澤賢治の『よだかの星』を上演します。ブログで少しずつ、写真を添えて本文から少し抜粋して、物語をご紹介しています。今日は、=市蔵いちぞう=です。よだかの空を飛ぶ姿と、鋭い鳴き声が、どこか鷹に似ているというところから、その名がついたのですが、本物の鷹はよだかの名前が気にいらなくて、名前を変えろと脅すのです。<本文より>ある夕方、とうとう、鷹がよだかのうちへやって参りました。「おい。居るかい。まだお前は名前をかえないのか。ずいぶんお前も恥知らずだな。お前とおれでは、よっぽど人格がちがうんだよ。たとえばおれは、青いそらをどこまででも飛んで行く。おまえは、曇ってうすぐらい日か、夜でな...宮澤賢治『よだかの星』=市蔵いちぞう=
皆さんこんにちは、長浜奈津子です🌸おとがたり朗読公演を、2月5日(土)に代々木の松本弦楽器さんでおこないます。今回は、おとがたり初演として宮澤賢治の『よだかの星』を上演します。ブログで少しずつ、写真を添えて本文から少し抜粋して、物語をご紹介しています。今日は、=山やけの火=です。鷹に名前を変えるようにと脅されたよだかは、なぜ自分はこんなに嫌われるのだろうと悲しみました。何も悪いことはしていないのに。むしろ赤ん坊を巣から落としためじろのことを助けてあげたのに、嫌われてひどく笑われた。思い悩み苦しむよだかは、夜の空を飛びまわります。<本文より>あたりは、もううすくらくなっていました。夜だかは巣から飛び出しました。雲が意地悪く光って、低くたれています。夜だかはまるで雲とすれすれになって、音なく空を飛びまわりました。そ...宮澤賢治『よだかの星』=山やけの火=
夜だかは、たくさんの虫たちの命が毎晩自分に殺されることを嘆きます。そして自分自身がこんどは鷹に殺されてしまうことを苦しみます。ああ、つらい、つらい。僕は遠くの遠くの空の向うに行ってしまおう、と決心するのでした。皆さんこんにちは、長浜奈津子です🌸おとがたり朗読公演を、2月5日(土)に代々木の松本弦楽器さんでおこないます。今回は、おとがたり初演として宮澤賢治の『よだかの星』を上演します。ブログで少しずつ、写真を添えて本文から少し抜粋して、物語をご紹介しています。今日は、=おとうとの川せみ=です。<本文より>よだかはまっすぐに、弟の川せみの所へ飛んで行きました。きれいな川せみも、丁度起きて遠くの山火事を見ていた所でした。そしてよだかの降りて来たのを見て云いました。「兄さん。今晩は。何か急のご用ですか。」「いいや、僕は...宮澤賢治『よだかの星』=おとうとの川せみ=
おとうとの川せみへ「さよなら」を告げて、泣きながら飛んで帰ってきた夜だかは、自分の巣の中をきちんとかたづけて、自分のからだ中のはねや毛を、きれいにそろえると、また巣から飛び出してゆきます。あけかかった短い夏の夜の空へ向かって。。。皆さんこんにちは、長浜奈津子です🌸おとがたり朗読公演を、2月5日(土)に代々木の松本弦楽器さんでおこないます。今回は、おとがたり初演として宮澤賢治の『よだかの星』を上演します。ブログで少しずつ、写真を添えて本文から少し抜粋して、物語をご紹介しています。今日は、=東にのぼるお日さま=です。<本文より>霧がはれて、お日さまが丁度東からのぼりました。夜だかはぐらぐらするほどまぶしいのをこらえて、矢のように、そっちへ飛んで行きました。「お日さん、お日さん。どうぞ私をあなたの所へ連れてって下さい...宮澤賢治『よだかの星』=東にのぼるお日さま=
お日さまが東からのぼってきたので、ぐらぐらするほどまぶしいのをこらえて、夜だかはそっちへ飛んで行きました。そしてお日さまに自分を連れていって欲しいと懇願します。「灼やけて死んでもかまいません。」と言いながら。するとお日さまは、夜だかはひるの鳥ではないのだから、星にたのんでみなさいと云います。夜だかはおじぎを一つすると、野原の草の上に落ちてしまいました。皆さんこんにちは、長浜奈津子です🌸おとがたり朗読公演を、2月5日(土)に代々木の松本弦楽器さんでおこないます。今回は、おとがたり初演として宮澤賢治の『よだかの星』を上演します。ブログで少しずつ、写真を添えて本文から少し抜粋して、物語をご紹介しています。今日は、=星めぐり=です。<本文より>まるで夢ゆめを見ているようでした。からだがずうっと赤や黄の星のあいだをのぼっ...宮澤賢治『よだかの星』=星めぐり=
東にのぼるお日さまに云われて、夜だかは、星をめぐりました。「どうか私をあなたの所へ連れてって下さい。やけて死んでもかまいません。」西の勇ましいオリオンの星、南の美しい大犬座、静かな北の大熊星、東の白い鷲の星。夜だかがどんなに懇願しても、誰も相手にしてくれませんでした。。。皆さんこんにちは、長浜奈津子です🌸おとがたり朗読公演を、2月5日(土)に代々木の松本弦楽器さんでおこないます。今回は、おとがたり初演として宮澤賢治の『よだかの星』を上演します。ブログで少しずつ、写真を添えて本文から少し抜粋して、物語をご紹介しています。今日は、=まっすぐに空へ=です。<本文より>よだかはもうすっかり力を落してしまって、はねを閉じて、地に落ちて行きました。そしてもう一尺で地面にその弱い足がつくというとき、よだかは俄にのろしのように...宮澤賢治『よだかの星』=まっすぐに空へ=
おとがたり朗読公演のリハーサルでした。『よだかの星』『吉田一穂の詩・短歌と童話』
皆さんこんにちは、長浜奈津子です🌸今週の土曜日は、代々木にある『松本弦楽器』さんのサロンで、おとがたりの朗読公演を致します。お席の方は、ご予約数に達しましたので安心して本番を迎えられます。本当にありがとうございました。さて『よだかの星』は有名な宮澤賢治の作品です。皆さんもよくご存知ですよね。そして、もしかしたらご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、北海道の詩人『吉田一穂(いっすい)』の詩と短歌、童話集『海の人形』から『十二夜物語』をお届けします。隠れ家的なサロンで、もちろんPAを使わずに声と音楽のみで上演。この会場ならではの表現を探してゆきます。私たちはいつも細部にわたって、言葉に触れながら創ってゆきますが、この日も丁寧にとめながら、話し合ってお稽古してゆきました。もちろん本番は、お聴き下さるお客様とご一...おとがたり朗読公演のリハーサルでした。『よだかの星』『吉田一穂の詩・短歌と童話』