chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
ひょっぽ
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2022/03/04

  • ひょっぽこ読書記録No.168 『金貨に憧れた男』バビロンの大富豪の教え

    にほんブログ村 《金貨に憧れた男》 バビロンの 二輪馬車職人 バンジールは、 すっかり やる気を 失くしていた。 自宅を囲む 低い堀に 腰かけて、 つましい 我が家と、 作りかけの 二輪馬車が 置かれた 屋根なしの 作業場を、 悲しげに 見つめる。 開け放した 戸口には、 妻が しきりと 姿を見せた。 妻が こちらを 忍び見る度、 食料が 底をつきかけていることを 思い出し、 仕事に戻って 早く 馬車を 仕上げなくては と気が咎める。 槌や鉈をふるい、 磨いて 塗装し、 車輪に 革を ぴっちりと張り、 すぐにも 引き渡せる 状態にして、 裕福な顧客から 代金を 受け取れるように……。 それでも…

  • ひょっぽこ読書記録No.167 『モーゼの反論』タルムード

    にほんブログ村 《モーゼの反論》 神 「エジプトに お前が行って ユダヤ人全員を 救い出してこい」 モーゼ 「それは無理ですよ。 名もない私が行って、 ユダヤ人に向かって 救出に来たと言っても 誰も信用しませんよ」 神 「私がついておる。 安心せい。 私がお前を エジプトに 派遣するのだ」 モーゼ 「神様、 冗談言っちゃ 困りますよ。 私が エジプトに行って ユダヤ人全員の前で、 『お前たちの神が 私を派遣した。 私は 神の使いとして お前たちを 救出に来た』 と言ったら、 ユダヤ人は 何と言うと 思いますか。 『神だって? 聞いたことないな。 その神の名は 何なんだ?』 と質問するに 決まっ…

  • ひょっぽこ読書記録No.166 『ハリケーン・チャーリーの被害』これから正義の話をしよう

    にほんブログ村 《ハリケーン・チャーリーの被害》 『これから正義の話をしよう』より 2004年夏、 メキシコ湾で発生した ハリケーン・チャーリーは、 猛烈な勢いを保ったまま フロリダを横切って 大西洋へ抜けた。 22人の命が奪われ、 110億ドルの被害が 生じた。 チャーリーは 通過した後に 便乗値上げを巡る論争まで 残していった。 オーランドの あるガソリンスタンドでは、 1袋2ドルの氷が 10ドルで売られていた。 8月の半ばだというのに 電気が止まって 冷蔵庫やエアコンが 使えなかったため、 多くの人々は 言い値で買うより 仕方がなかった。 木々が吹き倒されたせいで、 チェーンソーや屋根の…

  • ひょっぽこ読書記録No.165 『神との交渉』タルムードより

    《神との交渉》 神 「ソムドの町は 悪人で満ちている。 すべて 焼き払わねば なるまい」 アブラハム 「ちょっと お待ちください。 もし ソドムの町に 五十人の善人が 残っているとしたら、 神様は 善人も悪人も一緒に 焼き払う おつもりですか?」 神 「いいや、 もし 五十人も 善人がいるなら、 町全体を 焼き払うことは しない」 アブラハム 「私アブラハムは 神様から見れば 取るに足らない クズのような 人間です。 失礼を承知で もう一つだけ お聞きしても 良いでしょうか。 五十人と言いましたが、 それから 五人ほど 少なかっただけなら どうでしょうか。 あまり変わらないと 思いますが」 神…

  • ひょっぽこ読書記録No.164 『悪魔と助産婦』タルムードより

    《悪魔と助産婦》 ある村に ユダヤ人の助産婦が 住んでいた。 ある時、 お産を助けた帰りが 遅くなって 凍てつく夜道を 歩いていると、 子猫の鳴く声を 耳にした。 鳴き声がする辺りを ロウソクで照らすと、 捨て猫が一匹、 凍えて死にそうに なっていた。 助産婦は、 持っていた 温かいミルクと毛布を 子猫に与えた。 すると、 突然 人間の声で 子猫が 話し出した。 「私は 悪魔です。 他の悪魔が あなたを お産の助けに 呼ぶかもしれません。 でも 人間の姿を しているので わかりません。 その時に 悪魔は 報酬として 持ちきれないほどの 金貨を あなたに 差し出すでしょう。 それを受け取れば あ…

  • ひょっぽこ読書記録No.163 『ウィズダムを売る老婆』タルムード

    にほんブログ村 《ウィズダムを売る老婆》 ある村に 貧しく 若い夫婦が 住んでいた。 あまりに 貧しいので、 男は 出稼ぎにいくことにした。 遠い町で 八年間 働き続け、 節約を重ねて 袋にいっぱいの金貨を 貯めることができた。 男は、 妻の元へ帰ろうと、 徒歩で二十日間もかかる 道のりを急いだ。 いよいよ最後に泊まる 宿を求めて ある町に入ったところで、 男は 金貨一枚を使って、 待っている妻に 何かお土産を買って 帰ろうと思った。 しかし、 市場には 何も気に入ったものが なかった。 お土産を諦めて 宿に帰ろうとした時、 市場の片隅で 老婆が座って 何かを売っていた。 男は興味を持って、 …

  • ひょっぽこ読書記録No.162 『ソロモン王のウィズダム』タルムード

    にほんブログ村 《ソロモン王のウィズダム》 ソロモン王が 世紀の賢人であると 聞きつけて、 田舎から 三人兄弟が ソロモン王に 弟子入りしたいと 申し込みに来た。 三人兄弟は言った。 「私たちに ぜひ ウィズダムを 授けてください」 それに対して ソロモン王は こう聞いた。 「お前たちに いつ ウィズダムを 与えられるか わからない。 私に仕えてみる 覚悟はあるのか」 三人兄弟は答えた。 「はい、 ウィズダムを 授けていただけるまで 何年でも そばにいる覚悟です」 こうして 弟子として 仕えることに なったのだが、 一年経っても 二年経っても、 ソロモン王は 三人兄弟に ウィズダムを 授ける気…

  • ひょっぽこ読書記録No.161 『土地は神が与えたもうたもの』タルムード

    にほんブログ村 《土地は神が与えたもうもの》 エルサレムに 信仰厚く、 慈悲深い 農夫が 住んでいた。 彼は 大きな農園を 営んでいたが、 毎日 祈りを欠かさず、 毎年 訪れるラバイたちにも、 礼拝所を 維持するための 献金や、 学校を つくるための 寄付など、 惜しげもなく 善を施していた。 ラバイたちだけでなく、 貧しい人や、 病気の人、 年老いて 動けなくなった人たちにも、 彼は できる限りの 恵みを施した。 ある年に、 大きな嵐が エルサレムを襲い、 農夫の果樹園は 嵐でなぎ倒され、 全滅してしまった。 さらに悪いことに、 伝染病が流行り、 飼っていた家畜が 全部 死んでしまった。 今…

  • ひょっぽこ読書記録No.160 『お金を恵むなら全員に』タルムード

    にほんブログ村 《お金を恵むなら全員に》 人に お金を恵む時は、 全員に 配ったほうが 良い。 もらった人が 恵んでもらったという 惨めな気持ちに ならないで 済むからだ。 しかし、 どうしても 一人の人に お金を恵む時は、 むしろ その人に お金を貸す形を 取ったほうが 良い。 貸し借りは 対等だから、 借りたほうが 惨めにならないで 済む。 その代わり 取り立てしては ならない。 返せる時に 返してもらうようにせよ。 ・借りた者を 惨めに 扱うなかれ。 尊重を 傷つけない 貸し方をせよ。 相手の尊重を 重んじる 態度でいること。 困っている人に お金を恵んであげれば、 恵んだほうは、 「良…

  • ひょっぽこ読書記録No.159 『お金の哲学タルムード』

    にほんブログ村 《お金の哲学タルムード》 お金を引き寄せるユダヤの哲学 ユダヤ人は このように 言われています。 ・ユダヤ人は 世界で起こる不幸を 最初に予知し、 最後に幸福を知る 人々である。 ・ユダヤ人は 常に人とは 違う角度、 違う立場で 物事を考え 行動していく。 ・常に 世の中と 逆の発想で ビジネスに 取り組んでいく。 ・経済危機や大不況の 予兆を いち早く 感じ取り さっさと 撤退するか 路線を変える。 ・大きすぎる リスクは避け 慎重に行動する。 ・ユダヤ人に 「想定外」 という 言葉はない。 ・災難や危機にも 常に備えている。 ユダヤ人は 小さい頃から ヘブライ聖書と タルム…

  • ひょっぽこ読書記録No.158 『正直な仕立て屋』タルムードより

    にほんブログ村 《正直な仕立て屋》 ある国で 大干ばつが 起こった。 何日経っても 雨は 一向に 降る気配がない。 作物は すべて枯れ、 飲む水がないために 家畜は 次々と 死んでいった。 そんな時に、 ある村のラバイが 夢を見た。 夢の中で、 神が そのラバイに 「この次の安息日に 服の仕立て屋の ご主人に、 ビマー(祈り台)で 祈りを捧げなさい。 そうすれば 大地に 雨を降らせよう」 と話した。 翌朝、 ラバイは この夢のことを 思い出したが、 すぐに こう考え直した。 「あの仕立て屋の ご主人は、 ヘブライ語も よく読めず、 聖書の内容も ろくに覚えていない。 あんな人間に みんなを代表…

  • ひょっぽこ読書記録No.157 『村人の三つの願い』タルムードより

    にほんブログ村 《村人の三つの願い》 ある村に 貧しいけれど 謙虚で 真面目に 暮らしている 夫婦がいた。 その夫婦の元に 予言者エリジャが 貧しい身なりで 現れた。 エリジャが 一杯の水を 乞うたところ、 その夫婦は 「さぞかし お困りでしょう。 お茶と一緒に パンを 是非 食べていってください。 良ければ 今夜の夕食も いかがですか?」 と、家に招き入れた。 そして、 夕食には 可能な限りの 料理を作って エリジャを もてなした。 夕食の席で 予言者エリジャは その村人夫婦に 「お礼として 三つの願いを 叶えましょう」 と言った。 夫婦は喜んで 「家が あまりにも 狭く 小さいので できれ…

  • ひょっぽこ読書記録No.156 『メロディを買った青年』タルムードより

    《メロディを買った青年》 ある村に 裕福な家庭に 育った娘がいた。 娘の両親は 熱心な ユダヤ教徒だった。 結婚適齢期になったので、 娘の両親は 良い婿がいないかと 探していた。 隣村に 裕福ではないが、 真面目で きちんとした 両親に育てられた 青年がいた。 その青年は ヘブライ聖書を しっかり 勉強し、 毎日シナゴークに通う、 立派な ユダヤの若者だった。 娘の両親も 青年を気に入り、 結婚話が まとまった。 娘の両親は、 その青年に、 結婚式の道具を 市場で買うための、 支度金を与えた。 青年は 買い出しのために 市場に向かった。 すると、 市場に行く 途中の道で、 美しいメロディが 聞…

  • ひょっぽこ読書記録No.155 『愚かな農夫』タルムードより

    にほんブログ村 《愚かな農夫》 あるところに 愚かな農夫がいた。 耕作用の牛と 荷物運搬用のロバに 同じ軛(くびき)をつけて、 馬とロバを 一緒に進ませようとした。 しかし、 牛とロバは 足並みが合わず、 歩みを止めてしまった。 農夫は 「何故 二匹とも 動かないのだ」 と怒り、 牛とロバを 鞭で打ち続けた。 そのために、 牛もロバも 死んでしまい、 新しく買わなければ ならなかった。 それでも 農夫は、 自分の間違いに 気づかず、 牛とロバに 同じ軛をつけ、 鞭打ちを やめなかったので、 生涯 貧しい暮らしから 抜けられなかった。 ・子供の個性を 大切にする。 横並びの教育の 重大な問題点を…

  • ひょっぽこ読書記録No.154 『鶏の卵の運び方』タルムードより

    にほんブログ村 《鶏の卵の運び方》 ユダヤの母親が 子供に 「鶏小屋に行って、 鶏の卵を 取ってらっしゃい」 と用事を言いつける。 子供は、 鶏小屋に行って、 両手にいっぱいの卵を 抱きかかえて 台所に戻ってきた。 母親は 「どうして 両手にいっぱいの卵を 持ってきたの?」 と聞く。 子供は 「だって 一回で済むもん」 と答える。 すると、 ユダヤの母親は こんな質問をする。 「一回で済んでも、 もし 途中で転んだら 卵は全部 駄目になるわよ。 全部 卵を駄目にしないためには どうすればいいの?」 子供は 次の朝 また同じ用事を 頼まれて、 今度は 二度に分けて 卵を運んできた。 一度に運ばず…

  • ひょっぽこ読書記録No.153 『10個のクッキーの与え方』タルムードより

    にほんブログ村 《10個のクッキーの与え方》 10個のクッキーを 子供に与える場合は、 次のように 行うべきである。 最初の日に1個、 2日目に2個、 3日目に3個、 そして 最後の日に4個 与える。 そのようにすれば、 子供は 楽しみで 期待に胸を 膨らませていくようになる。 次に 最初に全部与える方法、 あるいは 最初に4個、 次の日に3個 というように 減らしていく方法も 教えることだ。 こうして 複数の与え方を 示した上で、 「最初にいいことが あるのと、 後にあるのと どちらが良いか」 と聞いてほしい。 子供は 「後から いいことがあったほうが いい」 と答えるようになる。 ・子供に…

  • ひょっぽこ読書記録No.152 『母鳥と三羽の雛』タルムードより

    にほんブログ村 《母鳥と三羽の雛》 鳥の巣が 大嵐に巻き込まれ、 このままでは 巣もろとも 三羽の雛も 地上に落下してしまう 危険が迫っていた。 母鳥は 海を渡って 安全な岸に 雛を避難させよう と思った。 しかし、 大雨と強風の中、 一度に三羽の雛は 運べないので 母鳥は 一羽ずつ 運ぶことにした。 まず一羽の雛をくわえて 母鳥は 大雨、大嵐の中を 巣から飛び立った。 海を渡っている途中で 母鳥は雛に尋ねた。 「子供よ、 お母さんは 命がけでお前を 助けようとしているが お前は その代わりに 何をしてくれるのかい?」 「お母さん、 こんな大嵐の中で そんなことを 考えている余裕は ありません…

  • ひょっぽこ読書記録No.151 『パラダイスを見つけた男』タルムードより

    にほんブログ村 《パラダイスを見つけた男》 ある村に、 粉屋の男が 住んでいた。 妻と二人の子供がいて、 来る日も来る日も 一日中 粉まみれになって 働いていた。 そんな日々の繰り返しに 嫌気がさし、 もっと楽しい パラダイスが あるのではないかと、 粉屋は考えた。 ある時、 粉を買った客と 雑談をしていると、 「旅に出て、 夜、 靴を枕元に置いて眠り、 翌朝、 その靴が 向いている方向に歩くと パラダイスがある」 という言い伝えが 異国にあると 聞いた。 粉屋は、 その言い伝えが 本当のことのように 思えてならなかった。 「パラダイスを 探してみよう」 そう思った男は、 ある日 突然、 妻に…

  • ひょっぽこ読書記録No.150 『追い詰められたユダヤ人の奇策』タルムードより

    にほんブログ村 《追い詰められたユダヤ人の奇策》 中世のヨーロッパでは、 差別されたユダヤ人が 領主から 何かにつけて 難癖をつけられたり、 無実の罪を着せられ、 処刑されることが 多くあった。 あるユダヤ人が 無実の罪で捕まり、 裁判官でもある領主から こう言われた。 「お前のユダヤの神は、 よほど偉い神だ というではないか。 ここに 封筒が二つある。 中には 紙が入っており、 一つには 『無罪放免』、 もう一つには 『死刑』 と書いてある。 さあ、 お前の神が 奇跡を起こしてくれるのを 見たいものだ。 どちらかを選んで 取れ。 その封筒に書かれている 言葉に 私は 従うことにしよう」 追い…

  • ひょっぽこ読書記録No.149 『道に迷ったお姫様』タルムードより

    にほんブログ村 《道に迷ったお姫様》 ある国の お姫様が 森の中で 道に迷ってしまった。 どの道を辿っても 行き止まりで、 何日間も 森から出られなかった。 すると 森の奥で 一人の白髪の老人に 出会った。 お姫様は、 これで助かったと 思い、 「私は 道に迷ってしまいました。 どの道を辿れば この森から出られるか 教えてください」 と、 その老人に聞いた。 老人は、 口を もぐもぐさせながら、 お姫様に こう答えた。 「わしは、 この森で もう四十年も 道に迷っている。 わしが 教えられるのは、 どの道を進めば 森から出られないか、 ということだけじゃよ」 ・多くの失敗から 学ぶ。 悪い時の…

  • ひょっぽこ読書記録No.148 『あるラバイの最悪で最良の災難』タルムードより

    にほんブログ村 《あるラバイの最悪で最良の災難》 あるラバイが 旅をしていた。 ラバイは 犬と羊を連れ、 聖書を読むための ランプを持っていた。 一日 歩き続け、 陽も とっぷり暮れたので、 ラバイは その夜 泊まる場所を 探した。 ほどなく 粗末な納屋を 見つけて、 そこで 寝ることにした。 しかし、 まだ寝るには 早いので、 ランプを灯して 聖書を 読むことにした。 すると、 まだ残っていると 思っていた ランプのオイルが 切れて、 灯りが ふっと 消えてしまった。 ラバイは仕方なく 早めに寝ることにした。 その夜 本当に悪いことが 重なった。 連れていた犬が 毒虫に噛まれて 死んでしまっ…

  • ひょっぽこ読書記録No.147 『二人の乞食』タルムードより

    にほんブログ村 《二人の乞食》 中世の ある時に、 二人のユダヤ人の乞食が、 キリスト教王国フランスに やってきた。 二人は 生き延びていくために、 お金を集めようと考えた。 一人は ユダヤ教の象徴の ダビデの星を置いて、 道端で恵みを乞うた。 もう一人は、 十字架を 布の上に置いて、 道行く人に 恵みを乞うた。 当時のフランスは、 キリスト教徒が 圧倒的に 多かったので、 当然十字架を置いたほうに 多くの硬貨が 投げられた。 十字架のほうの ユダヤ人に お金が貯まると、 物陰で そのコインを ダビデの星を 置いている もう一人の ユダヤ人に 渡した。 ダビデの星のほうに 硬貨が山と積まれ、 …

  • ひょっぽこ読書記録No.146 『難破船の三人の乗客』タルムードより

    にほんブログ村 《難破船の三人の乗客》 ある時、 船が嵐に遭って 難破した。 流れ着いたのは フルーツの たわわに実る 島であった。 船は その島で 修理を済ませてから 出航することになった。 乗客は 三人いた。 一人の乗客は、 いつ修理が終わって 船が出てしまうか わからないので、 取り残されたら大変だ と思い、 船から降りなかった。 嵐に遭い、 何日も空腹だったが、 船が出てしまう 心配のほうが 先にたち、 それは 我慢することにした。 もう一人の乗客は、 島に降りたが、 船が見える範囲内で フルーツを食べ、 船の修理が終わる 様子を見て、 急いで船に戻ってきた。 たらふくは 食べられなか…

  • ひょっぽこ読書記録No.145 『用心しすぎたアラブの商人』タルムードより

    にほんブログ村 《用心しすぎたアラブの商人》 ある時、 アラブの若者が 商人として初めて 砂漠の横断の旅に出た。 途中で 砂嵐があると 何日も 足止めをされるので、 用心のために 三日の行程に必要な 水樽の倍の 六樽の水を運ぶために、 都合二頭のラクダを買った。 ラクダは 目的地に着いて 売ればいいと考えた。 ところが 砂嵐はなかったものの、 途中で 樽の重さに ラクダがへばり、 まったく歩けなく なってしまった。 やむを得ず 若者は ラクダを 二頭とも捨て、 一番重要な 積み荷だけ 背中に背負って 歩くことにした。 ところが、 半日も歩かないうちに、 砂嵐が襲ってきて、 まったく 方向が わ…

  • ひょっぽこ読書記録No.144 『キツネと葡萄畑』タルムードより

    にほんブログ村 《キツネと葡萄畑》 ある日、 キツネが 葡萄畑のそばを 通りかかった。 あまりにも 美味しそうな葡萄が 垂れ下がっているので 畑に入って 取ろうとした。 ところが、 葡萄畑は しっかりと 柵に囲まれていて、 太ったキツネは その隙間を 通れない。 そこで キツネは考えた。 「よし、 それなら 野うさぎを捕まえるのを やめて 何日も 空腹を我慢すれば、 痩せて 柵の隙間を 通れるようになるに 違いない」 キツネは 餌を獲る狩りを やめて 自分の巣の中に 何日もこもって、 空腹を じっと我慢した。 やっと 柵の隙間を 通れるぐらいに 痩せてきたので、 フラフラになりながら 巣穴から…

  • ひょっぽこ読書記録No.143 『手と足と目と口』タルムードより

    にほんブログ村 《手と足と目と口》 ある国の王様が、 不治の病に侵された。 どんな医者も 治すことができず、 王様は どんどん 衰弱していった。 そんな中、 ある祈祷師が 通りかかって、 病気の診断をした。 「この病気を治すには、 世界で最も 手に入りにくいと 言われている、 母ライオンのお乳を 飲ませるしか ありません」 そこで、 「母ライオンのお乳を 持ってきた者には どんな褒美でも 取らせる」 とお触れが出された。 とはいえ、 母ライオンは、 子供を守ろうとして、 近づくものは皆 かみ殺してしまう。 褒美は魅力的だったが、 国中の人々は怖がって、 ライオンのミルクなど とても取りには 行…

  • ひょっぽこ読書記録No.142 『デボラの闘い』タルムードより

    にほんブログ村 《デボラの闘い》 ある村に デボラという 美しい娘がいた。 裕福な両親に育てられ、 デボラは ユダヤ人として、 きちんと ユダヤ教の教えである トーラーを学んでいた。 年頃になった デボラは、 両親の選んだ青年と 結婚することになった。 しかし、 結婚式当日の夜、 新郎が 突然死してしまった。 それから何年か経ち、 デボラは また親の選んだ 素晴らしい青年と 結婚することになった。 ところが、 結婚式当日の夜、 またも新郎が 突然死してしまった。 そして、 なんと 三度目の結婚式でも 新郎が 結婚式当日の夜に 死んでしまった。 デボラは 結婚を諦めかけた。 その後しばらくして、…

  • ひょっぽこ読書記録No.141 『金の冠をかぶった雀』タルムードより

    にほんブログ村 《金の冠をかぶった雀》 ソロモン王は ユダヤの 最も有名な王である。 賢者の王は 鷲の背に乗って 空を飛び、 国内の隅々まで 観察して回ったと 言われている。 ある日 ソロモン王が 鷲の背に乗って エルサレムから はるか彼方の国を 目指して 飛んでいた時、 たまたま 体調が悪くて、 鷲から落ちそうになった。 それを見ていた 雀たちが 何百羽と寄ってきて、 ソロモン王が 鷲の背中から 落ちないように 支えた。 これに感謝した ソロモン王は 雀たちに 「お前たち雀に 何でも欲しいものを あげよう」 と言った。 雀たちは 巣に戻り 何をもらうか 大議論した。 しかし それぞれ 勝手な…

ブログリーダー」を活用して、ひょっぽさんをフォローしませんか?

ハンドル名
ひょっぽさん
ブログタイトル
ひーぶろぐ。
フォロー
ひーぶろぐ。

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用