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  • 「ルー=ガルー 忌避すべき狼」 京極夏彦 近未来サスペンス、スリラー、またはミステリー

    ルー=ガルー 徳間書店版 こんにちは、暖淡堂です。 まだ極私的京極祭継続中です。 その他も読んでいるのですが… で、今回は「ルー=ガルー 忌避すべき狼」です。 ついに、手を出してしまったか、という感じではあります。 「鵼の碑」を読み始めるのを、少しずつ、わざと遅らせているような感じでもあります。 で、この「ルー=ガルー」、面白いです。 後半はほぼ一気読みですね。 時代設定は2040年くらいかと思われます。 その近未来の様子を2001年頃に予想して描いているわけですね。 2001年から20年以上経過した現在、この作品を読むと、とても面白いものがあります。 詳細はぜひ本作品を読んでいただきたいので…

  • 「切腹 鬼役(十二)」坂岡 真 後始末を求められるもの

    忠義に篤い若い小姓が切腹を命じられた。将軍家の朝餉の配膳中の失態が理由との事だった。 しかし、それは自らの失態の糊塗を図る上役と、家の断絶を避けようとする裕福な寄合によって着せられた濡れ衣だった。 鬼役の矢背蔵人介は、小姓に着せられた濡れ衣の罪をはらそうとするが、叶わず、蔵人介自身が切腹の介錯を依頼されてしまう。 小姓の才覚と忠義の篤さを認めていた将軍家慶は、自らの脇差を切腹に用いるようにと渡す。 小姓は見事に名誉の切腹を果たす。 やがて、矢背蔵人介は、小姓の上役と、寄合による企みを暴くために剣を振るう。 * 坂岡真さんの悪人の描き方が巧みです。 今回は組織的な不祥事と、それを告発しようとする…

  • 【現代詩】「休日」 未明のゆらぎのイメージ 現代詩の試み

    休日 金曜日の夜 いつも通り 早めに寝て 土曜日の朝 いつも通り 早めに起きる 窓の外は まだ暗く 部屋の中を 暖めながら コーヒーを飲む そして 休日を どのように過ごすか そのことだけを 考える 借りていた本を積み上げながら 家族との約束のいくつかを 思い出す 空が ゆっくりと 明るくなる 身体を 何かが 流れ始める 自分のための 一日が 動き出す ***** Google Geminiによる解説 暖淡堂「休日」解説 全体像 この詩は、金曜日の夜から土曜日の朝にかけて、休日を迎える主人公の心の動きを静かに描いた作品です。 冒頭 金曜日の夜、主人公はいつも通り早めに寝て、土曜日の朝もいつも通…

  • こんな発明は特許にならない 特許法の勉強、数年ぶりです

    こんにちは、暖淡堂です。 あと一月とちょっとで、今の職場を離れて、別の勤め先に出向します。 次の職場では特許法対応が仕事のメイン。 で、その準備として特許法の勉強を再開して(させられて)います。 準備の過程で、面白いと思ったものを紹介させていただきます。 今回は、「特許にならない発明」について。 特許は非常に強い権利です。 発明者が自分の発明した内容を書類にして特許庁に出願した日から20年間、独占的に実施したり、他者に実施をライセンス(許諾)したりできます。 ライセンスは、特許権を取得した人が自分自身で特許の内容を実施できない場合の収入源になります。 ただ、発明は、どんなものでも特許されるので…

  • 風の強い夜は、部屋で静かに、こんな曲を聴きたい 「あなたがいるだけで」矢沢透(アリス)

    こんにちは、暖淡堂です。 今夜は、風と雨、強いですね。 シャッターのない窓ガラスに、大粒の雨が、強風と共に当たって大きな音を立てています。 こんなときは、部屋にいて、ゆっくりと自分の時間を過ごしたいもの。 僕は、矢沢透さんの「あなたがいるだけで」を聴きます。 音楽センスと、やさしさが、沁みます。 皆様、どうぞよい夜をお過ごしください。 www.youtube.com *☺☺☺☺☺* バラエティー・ツアー アーティスト:矢沢透 ユニバーサル ミュージック Amazon dantandho ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ にほんブログ村

  • 「わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の」 二条院讃岐 源頼政の娘 源平衝突前夜の歌人

    百人一首第92番目の歌の作者は二条院讃岐にじょういんのさぬきです。 源頼政の娘。 源頼政は、平家政権下で存在感を示し続けた人でしたが、以仁王の挙兵に合流し、戦死しました。 今回は二条院讃岐について紹介します。 二条院讃岐とは 生没年が不詳ですが、二条天皇即位(1158年)の時に内裏女房として仕えました。 二条天皇は1165年に崩御。 その後、1190年、後鳥羽院の中宮宜秋門院任子に再出仕しています。 内裏の和歌会でその才能が高く評価された人でした。 百人一首に選ばれた歌は、沖の海底にある石のイメージと、自分の衣の袖を結びつけたもの。 引き潮の時に、海面よりも上に現れる石であれば乾くこともありま…

  • 神居古潭の思い出 昭和の北海道のこと

    こんにちは、暖淡堂です。 子供の頃、祖母に連れられて旭川や鷹栖の親戚の家に行ったことがあります。 函館本線で北上。 いくつかのトンネルを通った記憶があります。 で、旭川の手前に、神居古潭駅というのがあって、その辺りの風景なども、うっすらと覚えています。 旭川までつながっていた国道12号線も、神居古潭を通っていたと思います。 この辺り、渓谷になっていて、山の中の感じがしたものです。 ここを超えると「大都会」の旭川になるのですが。 現在のJRの路線や、国道12号線は、神居古潭を通らない形になっていますね。 国道12号線は、僕が大学生の頃に、新しい道ができて、おまけにその後、高速もできたので、すっか…

  • 2010年9月上旬 オフィスの中の寒さが気になり始めた頃【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    この山の方角から雨雲が近づいてくる 2010年9月上旬。 1月に赴任して、3月末に家族と合流、8月には夏休みで一時帰国をした。 で、9月上旬。 タイは時々大雨が降った。 気温が高いので、少々の雨に濡れても平気だと思っていたが、それが油断に繋がった。 重い風邪を引いてしまったのだ。 その理由は、おそらく冷房がきついこと。 外は暑いが、建物や車の中の冷房はかなり強い。 熱が出て、身体がダルかった。 それでも打ち合わせの予定があったので、オフィスには出ていた。 あまり作業はせず、なんとなくぼーっとした状態で一日を過ごした。 帰宅すると、妻も風邪をひいていたようだった。 つらいので、病院に行ってみると…

  • 同級生の葬儀に参加するということ なぜか居場所がなくて落ち着かない 【沙河37】

    小学校の同級生のお通夜に参加したのは、それが最初で最後。 その後、現在まで、一度もありません。 それで、とても忘れられない出来事になっています。 少し前の、自分の祖父の葬儀の時とは、まったく違いました。 祖父の時は、いつかくるものという心の準備が出来ました。 同級生の死は、突然訪れたものでした。 なので、どう受け止めたらいいのかまるでわからない状態で、ただ流されているだけのような気がしていました。 【沙河】昭和五一年~昭和五二年 (十六)④ 沢井さんの家で行われた通夜に行った。父が連れて行ってくれた。 子供会の代表だからとのことだった。私は、私の住む地区の小学生のうちで、最年長だったからだ。 …

  • 【現代詩】「定点」 ”ここ”の”底”のイメージ 現代詩の試み

    定点 柔らかな襞状のものに満たされた暗い部屋で 少年は蹲り 昨日見たはずの夢を 思い出そうとしている 夢は 時々現れては また 遠く離れてしまう 昨日見た夢と 同じだ そう少年が思った瞬間に 夢は硬くなり “ここ”が現れてしまう ああ、雪はまだ積もっているか 少年は温かな襞に包まれて 暗い部屋の外を思う その雪が 自らの夢の 現実化であるかのように 少年は 雪を 吹雪を 大量の雪に覆われた 白い大地を 激しく思った そして 雪の冷たい層の中に 滑り落ちることを ふと “ここ”が揺れる その時が 近い そう少年は感じた 再び 温かな襞に包まれ 夢へと滑り込み… ***** Google Gemi…

  • 大学のコンパ 不適切ですが昭和なので

    それはそれで楽しかったコンパ こんにちは、暖淡堂です。 昭和58年、18歳の春に大学に入学しました。 旭川市内にあった大学です。 住み始めたアパートの周囲にはまだ雪がたくさん残っていて、寒かったことが忘れられません。 入学式からオリエンテーション、新歓コンパなどは以前書かせていただきました。 今回は、その他、大学時代の飲み会で思い出すことなど。 昭和58年当時、旭川市内で気兼ねなく学生コンパができるお店がいくつかありました。 特に「荒れる」新歓コンパができるお店は決まっていて。 確か「網元」というお店だったか。 畳敷の部屋がいくつかあって、お店の奥の暗い階段を登った先が大体僕たちの指定席。 大…

  • 2010年8月下旬その2 ミラクルフルーツ「マジック」のこと【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    www.thaich.net 2010年8月下旬の続き。 タイ駐在後、初めての北海道帰省を終え、妻と娘もシラチャに戻ってきていた。 タイのメンバーはずっと普段通りに勤務していた。 僕がいなくても、全然問題ないということで、安心もし、ちょっと寂しくも思ったが。 ドイツでは長期休暇を取れない管理職は、能力が不足していると評価されるのだという話を読んだことがある。 自分が不在の間、仕事がきちんと回るように手配できてこその管理職という内容だった。 まあ、それでちょっと安心したわけで。 ただ、そもそもは、僕自身がまだ現地の組織にきちんと組み込まれていなかったということもあったかと。 そんな個人的な思いと…

  • 【現代詩】「ただ待っている」 潮目のイメージ 現代詩の試み

    ただ待っている 寒いけど ただ待っている きっと 風が もう一度 吹く ***** 「ただ待っているだけではだめだ」 そんな声が、いろんなところから聞こえてきます。 「受け身でいてどうする、自分から動かないと何も得られないぞ」 そう言われても、自分からは動けないタイミングというのもあるもので。 待つ、というのが、いつでも必ず受け身なのでしょうか。 待つためには、あれもこれもやらずに、ここで立ち止まるという、結構重要な判断をしている訳で。 その判断は、自分自身で責任を負わざるを得ない重たい決心な訳で。 だから、待つことが、ただ受け身だから、それではだめだ、と言われるのは、なんだか違う気がします。…

  • 「野生の疾風」 アリス 大地を駆け抜ける アリスⅦのオープニング

    こんにちは、暖淡堂です。 色々とあって、動きにくかったのですが、自分から吹っ切っていこうと思います。 で、テーマ曲はこの曲にしようと。 アリスⅦのオープニング曲です。 「野生の疾風」 問答無用。 走り出しましょう。 www.youtube.com *☺☺☺☺☺* アリスVII(紙ジャケット仕様) アーティスト:アリス EMIミュージック・ジャパン Amazon 「野生の疾風」 アリス 大地を駆け抜ける アリスⅦのオープニング dantandho ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ にほんブログ村

  • 「長い長い春休みが終わる」ような感じです

    こんにちは、暖淡堂です。 出向準備中で、思いがけず忙しい日々を送っています。 去年や一昨年、一昨々年はこの時期、のんびりとしていました。 そんな頃がとても懐かしいです。 出向後、まず法定の研修を受けることになっています。 その研修中にいくつか試験があって、それに合格することが出向の条件。 もし試験に合格できなければ、出向解除となります。 僕自身、それで何かが変わるわけではないのですが、不合格になるというのがちょっと悔しいので勉強しています。 定年まで数ヶ月。 その時期での出向で、定年のタイミングで転籍するか、会社に戻ってくるのか、あるいはシニアの身分での出向とするか。 そのあたりも考えておかな…

  • 「のぼうの城」の舞台を訪ねてきました

    こんにちは、暖淡堂です。 2024年のゴールデンウィーク、家族でのお出かけドライブで、行田市の郷土博物館に遊びに行ってきました。 「のぼうの城」の舞台、忍城 行田市郷土博物館の裏手にあった門 ここは和田竜さんの小説「のぼうの城」の舞台です。 映画化もされましたね。 我が家で「のぼうの城」の面白さに最初に気づいたのが娘でした。 数年前、文庫本の上下巻が娘の書棚にあるのを見つけました。 聞くと、とても面白い本だとのこと。 僕は娘から本を初めて借りて読みました。 舞台が埼玉県内らしいということをその頃に聞いていて、いつか行ってみたいなと思っていました。 行田市郷土博物館の資料館 ja.wikiped…

  • 今年のゴールデンウィークは「臨済録」に始まり「臨済録」に終わりました

    こんにちは、暖淡堂です。 ゴールデンウィークが終わり、早速夏休みまでのカウントダウンを始めた人も多いかと🤭 僕は出向準備中で、気持ち的に落ち着かなかったのですが、それでもお休みの日数は多めに取りました。 今年のゴールデンウィークの前半にやったのが、「臨済録<現代語訳>」のKindle出版。 原稿はほぼできていたので、体裁を整えて、表紙を作って、データをアップロードして、すぐに作業は終わりました。 時間がかかったのがペーパーバック版の出版。 ページのマージンを調整して、改ページの位置を確認して。 表紙も作り直して。 ペーパーバック版は、本文データも表紙データも、どちらもPDFで作らないといけませ…

  • 「定本 百鬼夜行 陽」 京極夏彦 京極堂世界の入り口と出口

    百鬼夜行 陽 京極夏彦 こんにちは、暖淡堂です。 極私的「京極祭」、まだ続いています。 「京極祭」を始めたきっかけの「鵼の碑」、まだ読めていません。 この前の年末年始に読む予定だったのですが、このゴールデンウィークもまだ辿りつきませんでした。 京極夏彦さんの書籍で、自宅の書棚にはなく、主に図書館蔵書で読んでいるものが数冊あります。 その一冊が今回紹介する「百鬼夜行 陽(定本)」です。 「百鬼夜行 陰」の方はしっかりと自宅の書棚で存在感をアピールしているのですが。 これはなぜか書いそびれてしまいました。 いつか、神保町ででも見かけたら、老後の楽しみに購入しておこうと思います。 で、「百鬼夜行 陽…

  • 【現代詩】「まだまだ」 軽快な不撓不屈のイメージ 現代詩の試み

    まだまだ たった一度 負けたって 勝つことが なくなった訳じゃない いっそきれいに負けて 次を考えたらいい 次も勝てないかもしれないけど 闘ってみた回数は一度増える いっそポイント制にして 節目には自分に 何かおごってやったらいい ***** いくつになってもうまくいかないことが多いもので。 それでも諦めないことが大事だと、それもいくつになっても思ったりしています。 このまま、いつまでも諦めない生活を送るのでしょうか。 どこかで諦める日がくるのかな。 そんなことを考えたりする、休日の午後を過ごしています。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:…

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