星の教室 (ハルキ文庫 た 19-34)髙田 郁角川春樹事務所2026-05-15だいぶ前に「みおつくし料理帖」を読んで以来、高田郁さんの本を読みたいと思っても、シリーズ物で恐ろしく長く、読む気になれませんでした。本書は珍しく現代のもので短い!という理由で読みました。主人公さ
星の教室 (ハルキ文庫 た 19-34)髙田 郁角川春樹事務所2026-05-15だいぶ前に「みおつくし料理帖」を読んで以来、高田郁さんの本を読みたいと思っても、シリーズ物で恐ろしく長く、読む気になれませんでした。本書は珍しく現代のもので短い!という理由で読みました。主人公さ
あなたは、誰かの大切な人 (講談社文庫)ちょっと前の小説ですが、2026年(ネットで調べたら2027年になってました)原田マハ初監督で映画公開予定ということで、読んでみました。映画化予定の「無用の人」の他最後の伝言月夜のアボカド緑陰のマナ波打ち際のふたり皿の上の孤独6
救命センター カンファレンス・ノート こちら救命センターシリーズ (集英社文庫)東京下町で重症重篤な救急患者を収容する救命センター。ここで行われるモーニングカンファレンスの内容を綴った本音ノートです。まさに医療現場の実態がリアルに描かれていて、ここまで本音で
存在のすべてを (朝日文庫)30年前に起きた2児同時誘拐事件。未解決のまま終わった事件を、新聞記者の門田が旧知の刑事の死をきっかけに再び取材をはじめる。たどり着いた真実とは?冒頭の誘拐事件の描写が生々しく引き込まれましたが、結局この誘拐がなんだったのか、釈然
新しい花が咲く―ぼんぼん彩句―(新潮文庫)俳句と小説の共演ということで、宮部みゆきさんが自ら参加している句会で詠まれていた俳句に、小説をつけるという手法の短編集です。冒頭の「枯れ向日葵空~」は、ファンタジーが入っていてまあ普通だなーと、ここから先をあまり
熟柿 (角川書店単行本)叔母の葬儀の帰り、警察官の夫を助手席に乗せ車を運転していた「わたし」は、徘徊老人をひき逃げしてしまいました。雨の夜「わたし」は友人と携帯で会話しており、夫は泥酔して寝ていた。目の前に現れたのは叔母の幽霊かと思った。後日、「わたし」は逮
田村はまだか (光文社文庫)小学校のクラス会で集まった40歳の同級生たち5人が、三次会でスナック「チャオ!」に集合。昔話に花を咲かせながら、大雪でクラス会に間に合わなかった「田村」をひたすら待つというお話です。同級生たちとスナックのマスター・花輪(46歳)の人
トリカゴ (創元推理文庫)アパートの一室で、三歳の男の子と一歳の女の子が鳥と一緒に監禁されていた事件から始まりました。監禁されていた子供たちは、鳥の餌を与えらえて生き延びていたことから、世間の好奇の目にさらされます。一年後、養護施設で暮らしていた子供たちは、
水たまりで息をする (集英社文庫)結婚して10年ある日「夫が風呂に入っていない」と気づく主人公、衣津実。夫は水が臭くて体につくと痒くなるからと言います。きっかけは、職場の飲み会で、後輩にコップの水をかけられたこと。この事実で、夫の職場での立ち位置が想像されしま
木挽町のあだ討ち(新潮文庫)江戸時代の人情味あふれる語りだし。あんまり得意ではないのですが、田沼意次から松平定信へ交代した時代背景は、昨年のNHK大河「べらぼう」でお勉強済みだったので、抵抗なくはいっていけました。雪の夜、木挽町の芝居小屋裏手で、菊之助という
平場の月 (光文社文庫)不治の病で恋人が亡くなる話は悲し過ぎるのでふだんは読まないのですが、映画化され、キャストが堺雅人と井川遥ということで大人の恋の話かな?と興味が持てました。青砥と須藤は中学時代の同級生。50代になった青砥は健康診断で胃の再検査をのため病
リバー 上 (集英社文庫)リバー 下 (集英社文庫) 群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で二件の連続殺人事件が起こります。それは10年前の未解決殺人事件と酷似した手口でした。犯人は10年前と同じなのか?それとも模倣犯?群馬・栃木県警の刑事たち、
同志少女よ、敵を撃て (ハヤカワ文庫JA)第二次世界大戦の時代、ソ連とドイツの戦いを語る戦争小説です。1942年モスクワ近郊の村に暮らす少女セラフィマは、母親から猟銃の使い方を教えられ、狩りをする毎日でした。ある日、村はドイツ軍に襲撃され、母親も含め村の人々は
普通に青い東京の空を見上げた (角川文庫)早見和真初期の作品「東京ドーン」を改題して再文庫化されたものです。「東京ドーン」の頃に読もうかと思ってやめたのを思い出しました。こっちのタイトルの方が読んでみたくなりますね。27歳の若者たちの群像劇。連作短編集です。
一次元の挿し木 (宝島社文庫)ヒマラヤ山中のループクンド湖で人骨の発掘をするシーンからはじまる物語。神秘的な描写でこの先の展開に期待が持てました。4年前に妹が失踪し必死に探す悠が主人公。大学院生で遺伝人類学を学ぶ悠は、ヒマラヤ山中で発掘された200年前の人骨
コメンテーター ドクター伊良部 (文春文庫)奥田英朗は好きな作家さんの一人なんですが、はじめに読んだのが、この「ドクター伊良部」シリーズでした。あまりの傍若無人ぶりに、しばらくドクター伊良部とは距離をおいていた私ですが、しばらくぶりで読んだら、なんだかとって
そして誰もゆとらなくなった (文春文庫)久しぶりにエッセイ集を読みました。こんなに笑えたのは、遠藤周作こと「狐狸庵先生」シリーズ以来かも(古くてスミマセン)狐狸庵先生も朝井リョウも小説はかなりシビアなので、そのギャップが激しいのも似てるなーと思いました。作家
光のとこにいてね【期間限定版】 (文春文庫)うらぶれた団地の片隅で出会った小学2年生の結珠(ゆず)と果遠(かのん)毎週水曜、母親とともに団地にやってくる結珠は、母親が団地の一室で「ボランティア」をしている間、団地の公園で母を待っていなけばなりません。そこで、
黒い糸 (角川文庫)結婚相談所に勤めるシングルマザーの亜紀。冒頭、結婚相談所の裏話的なところから始まり、興味をそそられました。亜紀はクレーマー会員とトラブルを起こしてしまい、悪質な嫌がらせに苦しむこととなります。亜紀の息子・小太郎が通っている小学校では、クラ
消滅世界 (河出文庫)毒のある作家さんだと思っているので、心して読みました。近未来、家族の在り方は変容し、セックスではなく人工授精で子供を産むことが定着した世界。夫婦間の性行為は「近親相姦」とタブー視される。両親が愛し合って生まれた天音は、母親に嫌悪を抱いて
風のマジム (講談社文庫)だいぶ前に書かれた本ですが、9月に映画化されると知って読んで見ました。ヒロインは伊藤沙莉とうことで、彼女を頭に浮かべながら読んだせいもあって、とても読みやすかったです。日本初の沖縄産ラム酒の会社を立ち上げた女性起業家がモデルではあり
八月の母 (角川文庫)本当は「アルプス席の母」を読みたかったのに、文庫化されたばかりの「母」つながりのタイトルに惹かれて買ってしまいました。ある意味真逆の母の物語。早見和真の本を初めて読んだとき、巻末の解説で「同じ作家が書いたとは思えないほど、一冊、一冊作風
成瀬は天下を取りにいく(新潮文庫) 「成瀬」シリーズ2024年、本屋大賞受賞作でかなり評判が良かったので、文庫になるのをずっと待ってました。中学2年生の成瀬あかりについて、成瀬をとりまく他者の目線から語られていきます。はじめに登場するのは、成瀬と同じマンション
本を守ろうとする猫の話本に対する作者の想いが溢れているお話です。高校生の夏川林太郎は、小学校からずっと二人暮らしをしていた祖父を亡くしてしまいます。祖父は町の片隅にある小さな古書店「夏木書店」を営んでいました。一人になってしまった林太郎は、古書店をたたみ
正体 (光文社文庫)馴染みのない作家さんでしたが、映画化され評判が良いようだったので、読んでみました。埼玉で2歳の子を含む一家3人を惨殺し、死刑判決を受けている少年・鏑木慶一が脱獄したニュースからはじまりました。そこから時は流れて、脱獄から455日に飛びます
エレジーは流れない (双葉文庫)読後に改めてこのタイトルを見ると、確かにエレジーは流ず、スカッとした気持ちになれる小説です。主人公の怜は、高校2年生。なぜか母親が二人いる環境で育ち、普段は餅湯温泉に土産店を営む母と二人暮らしです。なぜ母が二人いるのかという怜
やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく (文春文庫)朝ドラ「あんぱん」のモデルとして今注目の本です。アニメ「アンパンマン」の作者として有名ですが、私はやなせたかしというと、詩人のイメージが強かったです。どんな詩だったのか忘れてしまったのですが、やなせたかしの
夜に星を放つ (文春文庫)コロナ禍の時代を切り取った五つの物語。真夜中のアボカド銀紙色のアンタレス真珠星スピカ湿りの海星の随(まにま)に「真夜中のアボカド」は、双子の妹が亡くなった喪失感から回復していく話でしょうか。妹の恋人だった村瀬と姉の弓は、妹の月命日に
女二人のニューギニア (河出文庫)だいぶ前に書かれたエッセイですが、テレビで紹介されたことで話題になっているようです。有吉佐和子さんが、文化人類学者の友人・畑中幸子氏に誘われて、軽い気持ちで訪問したニューギニアの奥地、ヨリビア。そこには文明に侵されていないシ
ルカの方舟 (講談社文庫)NHKのドラマ「宙わたる教室」で話題になり、そのあと直木賞も受賞。今注目の作家さんの原点ともいえる小説。科学には疎い私なのでついて行けるか心配でしたが、終盤に丁寧な種あかしがあるので、なんとかついて行けました。火星隕石に生命の痕跡が見
日本語界隈ふかわりょうと言語学者・川添愛の対談集。日本人が使う言語について、ふだんモヤモヤしていることを語りあっています。ふかわさんは、コメディアンとして認識していたのですが、こんなに言語についてこだわっているとは知りませんでした。と、つい書いてしまった
臨床の砦 (小学館文庫)コロナ禍に感染指定医療機関で医療に従事した作者の壮絶な体験記です。ドキュメンタリーにせず、小説のカタチとした理由として、作者はあとがきに、「どんな悲しみでも、それを物語りに変えるか、それについて物語れば耐えられる」というデンマークの作
いえ下町荒川青春シリーズ 第3弾ということになるんでしょうか。前作の「ひと」「まち」も読んでいたので、またあの雰囲気に浸りたくて読みました。主人公の三上傑の妹・若緒は、傑の友達・大河と付き合っていましたが、大河が運転する車でデート中に交通事故が起きてしまい
まぐだら屋のマリア (幻冬舎文庫)原田マハのアート小説じゃないほうの作品です。タイトルからはちょっと勘違いしそうですね。NHKBSでドラマ化されると聞いたので、その前に読んでみようという気になりました。東京の老舗料亭で修行をしていた紫紋。この料亭で産地偽装や料理
スピノザの診察室以前から作者の名前は存じ上げてましたが、テレビ番組「あの本読みました?」にゲスト出演したときのお話に感銘を受け、ぜひ本作を読んでみたいなと思ってました。私には珍しく、単行本で買ってしまいました。失礼ながら、医師、兼作家さんということで、話
風が強く吹いている(新潮文庫)三浦しをんの本を数多く読んでいるのに、これは読んでいませんでした。三浦しをんさんがスポ根書くの?という気持ちがどこかであったのかもしれません。この本が評判がいいのはわかっていたので、一度は読んでみたいと思っていて、今年の正月
盗まれた顔羽田圭介3冊目ですが、3冊ともテイストが全く異なり、楽しませてもらっています。今作は「超デジタル時代に究極のアナログ捜査を貫く刑事を描く迫真の警察小説」ということで、こんなアナログな職業がまだあったのかという驚きから始まりました。主人公・刑事の白
砂嵐に星屑 (幻冬舎文庫 い 75-1)テレビ局で働く人々の悲喜こもごもを描いた作品です。一見華やかに見える現場で、あまりぱっとしない人々に焦点をあてたのが特徴的です。タイトル春夏秋冬の4つの短編と、ラストにおまけ?の話が一つあります。<春>資料室の幽霊は、不倫し
スクラップ・アンド・ビルド (文春文庫)読んでいて気付いたのですが、ちょっと前に前記事同様、 NHKでドラマ化されてました。ついていけない内容だなと思って、途中で見るのをやめたような記憶があります。芥川賞受賞作品ということで、たぶんとっつきにくい内容であると覚悟
デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫)かつてNHKでドラマ化され、視聴しましたが、よく内容が把握できずに終わってしまったので、原作を読むことにしました。ドラマでは、主人公が草彅剛でしたので、原作も草彅剛のイメージで読んだので、すぐに物語に入っていけまし
源氏物語 6 古典新訳コレクション (河出文庫)源氏物語 7 古典新訳コレクション (河出文庫)源氏物語 8 古典新訳コレクション (河出文庫)とうとう最後まで、読み切りました。大河ドラマが終わらないうちに読み終えてホッとしました。ドラマで、紫式部(まひろ)役の吉高
赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)皇室に詳しくない私は、彬子女王の家系もわからず、本文を読む前にまずそこから調べなくてはなりませんでした。彬子女王は、故寛仁親王殿下の第一女子。寛仁親王は髭の殿下という異名があり、私も知ってます。女性皇族初の博
方舟 (講談社文庫)この本、とても売れているようだったので、買ってしまいました。本格ミステリー。同じ謎解きでも、犯人が犯罪に手を染めてしまった心理描写が丁寧に書かれているものは好きなんですが、残念ながら、本書はちょっと浅かったかなー。私が読み込めてないのかも
Phantom ファントム (文春文庫 は 48-3)主人公は外資系メーカー事務職として働く華美・32歳生活費を切り詰めて株に投資し、自分の給与収入(年収200万円台)と同じ配当を生む分身(システム)の完成を目指す。ということで、常にお金の計算をするヒロインの姿に、はじめ
スモールワールズ (講談社文庫)一穂ミチ講談社2023-10-13「あとがきにかえて」を含めて7つの短編集になってる本作。短編だからと言って侮るなかれ。どれも完成度が高く、はずれなしでした。「ネオンテトラ」は、夫の浮気に悩む女性と中学生とのちょっといい話?と思いきや、
地面師たち (集英社文庫)数年前に起きた地面師詐欺事件をもとにした小説です。当時私もこの事件で、「地面師」のことを初めて知りました。大企業がこんな多額のお金をだまし取られるもんなんだろうか?と驚きでしたが、本作ではその手口を詳細に語っています。そして、エンタ
むかしのはなし久々の三浦しをんでしたが、これは・・・なんとも言えない読後感でした。7つの短編小説で、話の冒頭に私たちが良く知っている昔話の概要が書かれています。作者はその昔話にインスパイアされて、7つのお話を書いたということのようです。昔話って朴訥とした
パリの砂漠、東京の蜃気楼 (集英社文庫)「蛇にピアス」で芥川賞を獲った頃から、なんとなく気になっていた作家さんでしたが、たぶん私の手に負えない人なのでは?という予感がして、今まで読むのをためらってました。しかし、これはエッセイなので、読めるんじゃないかな?と
笑うマトリョーシカ (文春文庫)初めドラマだけで楽しもうと思っていたのですが、原作はどうなってるんだろう?と気になってしまい、読み始めました。ドラマのような派手さはないですが、47歳の若さで官房長官となった清家一郎、秘書の鈴木、記者の道上の目線から語られる原作
犬がいた季節初め、犬目線で自分が捨てられる顛末が語られるのですが、捨てられるということにぜんぜん気づいてないところが、とっても可哀そうでした。でも大丈夫。シロという名のこの犬は、高校の美術部に迷い混み、その後、生徒たちによって大切に飼われることとなります
じっと手を見る (幻冬舎文庫)興味のある作家さんだったのですが、性描写が多いという書評を目にしていたので、読むのをためらってました。が、先日紹介した「あの本、読みました?」で、朝井リョウがめちゃめちゃ押していたので、読んでみることにしました。富士山を望む町で
コロナと潜水服 (光文社文庫)久しぶりの奥田英朗作品。時々この方の本が読みたくなります。海の家ファイトクラブ占い師コロナと潜水服パンダに乗っての5編が収められている短編集です。座敷わらし的な「海の家」幽霊なのに可愛い。しかも、主人公の窮地を救ってくれました。
ひたすら本の感想を書いているこのブログですが、今日はテレビ番組の紹介です。BSテレ東、木曜10時鈴木保奈美MCの「あの本、読みました?」以前から単発で放送してたんですが、好評につきレギュラー放送になりました。ゲストに 朝井リョウ、九段理江、平野啓一郎、万城
小説8050(新潮文庫)8050問題とは、「80代の親が50代の引きこもりの子供の生活を支えている社会問題」だということは、なんとなく知ってました。この小説に出てくる家族は、8050予備軍と言っても良いでしょう。歯科医の大澤正樹と専業主婦の妻・節子には、
Yuming Tribute Stories (新潮文庫)少し前に、NHK夜ドラでドラマ化されたものを見ました。ユーミンの歌が全面に流れるのかと期待してましたが、あくまで歌のイメージで制作されたらしく、歌が流れることもなく、肩透かしをくらった気分でした。原作はどうなんだろう?と気に
白鳥とコウモリ(上) (幻冬舎文庫)白鳥とコウモリ(下) (幻冬舎文庫)「ロミオとジュリエット」が東野圭吾風になると「白鳥とコウモリ」なのかな?と想像できるタイトルです。善良な弁護士、白井健介が殺害された事件。捜査線上に浮上した倉木という男が、あっさり犯行を認
青い壺 (文春文庫)私の好きな作家さん(原田ひ香)のコメントで「こんな小説を書くのが私の夢です」と本の帯に書かれていたので、読みたくなりました。単行本となったのが昭和52年ということですから、だいぶ前に書かれた小説です。確かに、その頃の生活様式は今とは全然違っ
源氏物語 4 (河出文庫 か 10-9)源氏物語 5 (河出文庫 か 10-10)4巻では、夕顔の忘れ形見、玉鬘をめぐるあれこれが描かれました。紫の上の時は、幼い頃に引き取って自分のモノにしてしまった光君だったので、この玉鬘も結局は光君の思い通りにしてしまうんだろうと思ってまし
柔らかな頬 上 (文春文庫)柔らかな頬 下 (文春文庫)読後、しばらく絶句!でした。北海道生まれのカスミは家出して、親とは音信不通のまま、東京で夫と二人の娘と暮らしていましたが、夫の友人・石山という男性と、不倫関係に陥ってしまいます。石山は北海道の別荘を買い、
燕は戻ってこない前から読んでみたかった作家さんでもあり、ドラマ化するというので興味がわきました。代理母出産にまつわる話ですが、生命の尊厳とか固い話にならず、とにかく主人公は産むか産まないのか? 産んだあとはどうするのか?でぐいぐい引っ張られ、気づいたら読
ザリガニの鳴くところ (ハヤカワ文庫NV)久しぶりの翻訳もので、600ページとかなりのボリュームだったので、読了まで時間がかかるかなと心配でしたが、とても読みやすく、ミステリーの結論が知りたくて、一気に読めました。ノース・カロライナの湿地で暮らすカイアが主人公。
灰の劇場 (河出文庫 お 26-2)今までに読んだことがない、珍しい構成で書かれていて、初め戸惑いました。「0」「1」「(1)」章に分かれていて、「0」はノンフィクションで、この本を執筆する過程が書かれており、「1」はフィクション、さらに(1)なんだろう? この物語が舞台化
本心 2040年、なるほど近未来はこういう世界になっているのかもしれないなと、空恐ろしくなりました。地球の温暖化は進み夏は40度が普通。経済格差は拡大、自由死が選択できる未来。主人公、朔也(さくや)は29歳。高校を中退し、学歴がないことが災いしてか、リアルアバ
コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)舞台は北九州市 門司港フェロモン店長がいるコンビニ「テンダネス」は、店長目当てのお客でいつも大賑わい。物語は、このコンビニを題材に、ネットで漫画を書いてるコンビニ店員・中尾光莉目線で、つづられていま
源氏物語 3 (河出文庫 か 10-8)今年の大河ドラマは、この「源氏物語」を書いた紫式部が主人公ということで、興味深く見ております。当時の生活を映像で見ることができ、この「源氏物語」を読むときも、吉高由里子の顔を思い浮かべながら読んでいました。3巻目ともなると、登
52ヘルツのクジラたち【特典付き】 (中公文庫)前から気になっていた本でしたが、虐待の話が出てくるのは辛いので、躊躇してました。確かに辛い場面もありましたが、軽いタッチで描かれているので、そう重くならず読めました。主人公貴瑚(きこ)が、海辺の町に引っ越してきた理
おちくぼ姫 (角川文庫)2023年本屋大賞発掘部門で「超発掘本!」として推薦されている本のようです。1979年に出版されました。千年昔の和風シンデレラストーリー。恐らく平安時代に書かれたものらしく、それを田辺聖子さんがわかりやすく現代風に訳しています。高貴な生まれに
猫を処方いたします。 (PHP文芸文庫)京都の路地にある怪しげなメンタルクリニック。評判のいい先生がいると人づてに聞いて恐る恐る行ってみると、そこでは薬ではなく猫を処方していました!5話の短編集で、患者たちが猫を処方され、それぞれに変容していく姿を描いています
源氏物語 1 (河出文庫 か 10-6)源氏物語 2 (河出文庫 か 10-7)今まで何度かトライして、最後まで読んでもぜんぜん頭に入ってこなかった源氏物語。角田光代が現代語訳をしているのを知って、もう一度読んでみようという気になりました。1巻のあとがきでご自身も書いてますが
まずはこれ食べて学生時代に友人同士で立ち上げたベンチャー企業「ぐらんま」そこで働く社員たちと、家政婦の物語を連作短編集で綴っています。「ぐらんま」のメンバーは、紅一点の胡雪 IT担当の桃田 CEO田中 営業の伊丹4人。不規則な生活で食事がおろそかになり、掃除も
先生のお庭番 (徳間文庫)出島に薬草園を造りたいという、オランダの医師しぼると先生の依頼のもと、植木職人熊吉がしぼると先生の願いを叶えようとする物語です。熊吉は、植木商「京屋」で働く15歳の少年でした。母は遊郭で働くお針女(おはりめ)で、女手一つで熊吉を育てた
少年と犬 (文春文庫)多聞(タモン)という犬が主人公。東日本大震災で、飼い主と離ればなれになったであろう多聞が、南に向かう途中に出会う人々の様々な人間模様を、連作短編の形態で書かれています。各章で登場する人たちは、飼い主を失いボロボロの姿で彷徨う多聞と出会い、
一人称単数 (文春文庫)8作の短編集です。成り行きで一夜を共にした女性の話から始まる「石のまくらに」久しぶりの村上春樹でしたが、相変わらずです。「ウィズ・ザ・ビートルズ」で、「僕は不特定多数の女性にモテたという経験はただの一度もない・・・しかしそれでもなお、
月の裏側九州の水郷都市、箭納倉(やなくら)。元大学教授、協一郎の呼びかけで、教え子の多門、娘の藍子、記者の高安が、ある事件を解明しようと箭納倉に集合します。そのある事件とは。まず、架空の土地箭納倉の神秘性に魅了されました。水の壁に覆われているような、しっと
私のなかの彼女 (新潮文庫)「祖母は醜女だった」から始まるこの小説は、孫である和歌の恋愛と、祖母のこうであったかも知れない生涯をリンクさせて、読みごたえがありました。和歌は大学生。大学に入ってすぐ付き合い始めた一つ年上の仙太郎との結婚を夢見ていました。時代は
彼女に関する十二章 (中公文庫)表題は60年前にベストセラーとなった「女性に関する12章」からきています。50歳になった聖子は、夫と二人暮らし。実家を離れて暮らす大学院の息子がいます。編集業を営む夫が仕事のために買った本が「女性に関する12章」そもそもキンド
クララとお日さま (ハヤカワepi文庫)AF(人口親友)として開発されたロボット クララ。この物語はそのクララの目線で語られています。心の機微まではわからないであろうロボット目線で語られては、単調な物語になりはしないかという心配は無用。クララのいる時代は、どうやら
推し、燃ゆ (河出文庫)前回読んだ「かか」の時も感じたのですが、実に生々しい。これはあくまでも小説であって、作者自身の体験談ではないのですが、作者の叫びが聞こえてくるようで、こんな小説を書いて苦しくはないのだろうかと思ってしまいました。主人公のあかりは、推し
正欲(新潮文庫)本書の帯に「読む前の自分には戻れない」という衝撃的なキャッチコピーが書かれているのですが、確かにそうかもしれないと思えるほど、読後感は最悪かも知れません。それでも読んで良かったと思える本でした。ここ数年、多様性という言葉がもてはやされてい
クスノキの番人 (実業之日本社文庫)主人公の玲斗は、シングルマザーに育てられ、母親は玲斗が小学校低学年の頃に亡くなってしまう。それからは祖母に育てられ、高校を卒業後就職するが、職場に恵まれず何度か転職したのち、不当な理由で解雇された職場に強盗に入り、逮捕され
ブルーもしくはブルー (角川文庫)山本文緒の初期の作品で、携帯電話のない時代が描かれていて、取り上げている題材もドッペルゲンガーということで、なんだか昔流行っていたような気がして、単純に古い話なんだなーと思って読んでました。主人公の蒼子は、東京で高収入の夫と
花桃実桃 (中公文庫)43歳のシングル女子茜は、職場から肩たたきにあい、父親から相続したアパートの管理人になることを決意。昭和の香り漂うアパート「花桃館」は、築20年、全9戸のうち4戸も開き室という。かなり経営が厳しそう。しかも、住人は個性的な人たちばかりで、家
自転しながら公転する(新潮文庫)プロローグで、ベトナムでの結婚式から始まる物語。そこから一転し、茨城のアウトレットモールで働く、都(みやこ)の日常が描かれます。この都がベトナムで結婚するまでの話だなと思って読んでました。32歳の都は母の看病のため実家に戻り
臨床真理 (角川文庫)文庫本では初めて読む作家さんです。ドラマの原作になっていたりする方なので、前から気になってました。まずはデビュー作からと思い、この本を選んだのですが・・・・・ハズレだったかな~。好みの問題だと思いますが。もっと登場人物の内面を掘り下げて
事故物件、いかがですか? 東京ロンダリング (集英社文庫)前回読んだ「東京ロンダリング」の続編です。これ一冊だけでも十分に楽しめる内容ですが、途中から「東京ロンダリング」の登場人物もでてくるので、前作を読んでからの方がより楽しめると思います。事故物件となって
流星シネマ (ハルキ文庫)不思議な世界に迷い込んで癒されたいと思ったら、この作家さんをお勧めしたです。都会のヘリの崖の下に住む僕は、「流星新聞」というタウン誌?を発行しているアルフレッドの手伝いをしている。その町の個性的な住民たちとの、関わり合いを織りなすス
東京ロンダリング (集英社文庫)主人公は夫に不倫がばれて離婚し、不倫相手にも裏切られ戻る家をなくしたりさ子。どんな部屋でもいいからと、必死でアパート探しをして、たどり着いた不動産会社から、賃貸物件をロンダリングする仕事を依頼される。様々な事情で事故物件となっ
もうひとつの評決(祥伝社文庫こ17-71) (祥伝社文庫 こ 17-71)あまりこの手の作家さんー時代小説とミステリーを書く男性作家ーは読まないのですが、裁判員制度に関連する小説だったので、読んでみることに。出会い系サイトで知り合った女とその母を殺害した罪で裁判にかけら
かか (河出文庫)「推し、燃ゆ」で芥川賞をとった宇佐見りんのデビュー作です。19歳の浪人生うーちゃんが主人公。うーちゃんが、弟のみっくんに語りかける形で書いてます。かかというのは、うーちゃんの母のことで、夫に捨てられて心を病み、うーちゃんの介護なしでは生きら
傲慢と善良 (朝日文庫)婚活あるあるとミステリーが入ってるので、それだけでも十分に楽しめる小説ですが、もっと深いところを追求しているので、こんなに分厚い文庫本になったのかなと、推測されます。婚約者、真美が突然姿を消し、架(かける)は彼女から聞いていたストーカー
シャイロックの子供たちシャイロックとは、シェークスピアの「ヴェニスの商人」に登場する強欲な金貸し。と、本筋に入る前に説明書きがありました。初めは、あー「ヴェニスの商人」のねーくらいの気持ちでしたが、読み終わって見ると、登場人物全員がシャイロックの子供たち
あひる (角川文庫)楽天ブックスで買ったんですが、薄いし字が大きいしで、びっくり。そういえば、書店で見たときに、上記の理由で買わなかったことを思い出しました。薄い本なのに3話入っていて、一日で読み終えました。しかし、内容は深いです。「あひる」は、「わたし」の
むらさきのスカートの女 (朝日文庫)本の帯に「何もおこらないのに面白い」と書いてあったので、退屈なのかなーと予想していたんですが、けっこういろんなことが起こってました!語り手の「わたし」は、近所で有名な「むらさきのスカートの女」に、異常と思える執着を見せます
義経じゃないほうの源平合戦 (文芸社文庫 し 6-4)義経が活躍したことで有名な源平合戦。本作で描かれている、じゃないほうの武将は源範頼です。鎌倉幕府を作った源頼朝は源氏の3男。義経は9男そして範頼は6男。範頼は、母親が遊女だったということから、他の兄弟より軽く見
風神雷神 Juppiter,Aeolus(上) (PHP文芸文庫)風神雷神 Juppiter,Aeolus(下) (PHP文芸文庫)史実をもとに、芸術家のこうであったかもしれないシリーズ。今作は、珍しく日本版。俵屋宗達という絵師の物語です。私も名前だけは知っている俵屋宗達。戦国時代から江戸時代初期
JR高田馬場駅戸山口 (河出文庫)少し前に読んだ「JR上野駅公園口」が良かったので、つい買ってしまいました。”つい”と言ってしまったのは、柳美里さんの本、毒が強すぎて読むのが辛くなることがあるからです。高田馬場駅の混沌とした風景が、脈絡もなく、ぎっしりとした文字
ザ・ロイヤルファミリー(新潮文庫)馬主一家の波乱に満ちた20年間を描いた長編。語り手は、栗須栄治。栗須は、ビギナーズラックで当てた馬券が縁で、人材派遣会社「ロイヤルヒューマン」の社長山王耕造の秘書となります。山王社長は競馬に夢中で、「ロイヤル」の名が入っ
そのマンション、終の住処でいいですか? (新潮文庫)北関東の郊外で、一軒家を借りて住んでいた熟年夫婦が、娘の就職を機に都内のマンションへ移り住むことに。終の住処と決めたマンションの名は「ニューテラスメタボマンション」メタボっていうと、知識の浅い私は、すぐメタ
まち(祥伝社文庫お25-4) (祥伝社文庫 お 25-4)ちょっとほっと一息つきたいなというときは、この人の本を読みたくなります。今回の主人公は、両親を亡くし、尾瀬の荷物運び・歩荷(ぼっか)を営む祖父に育てられた江藤瞬一くんです。高校を卒業し、祖父から東京にでた方がいい
罪の轍(新潮文庫)文庫になるのをずーっと待っていた本作。手に取るとやっぱり分厚い! 上・下巻にしても良かったのでは?と思いつつ、読み始めました。時代は1963年、昭和の東京オリンピックが開催されようとしている時です。筆者は、同じ時代背景で「オリンピックの
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星の教室 (ハルキ文庫 た 19-34)髙田 郁角川春樹事務所2026-05-15だいぶ前に「みおつくし料理帖」を読んで以来、高田郁さんの本を読みたいと思っても、シリーズ物で恐ろしく長く、読む気になれませんでした。本書は珍しく現代のもので短い!という理由で読みました。主人公さ
あなたは、誰かの大切な人 (講談社文庫)ちょっと前の小説ですが、2026年(ネットで調べたら2027年になってました)原田マハ初監督で映画公開予定ということで、読んでみました。映画化予定の「無用の人」の他最後の伝言月夜のアボカド緑陰のマナ波打ち際のふたり皿の上の孤独6
救命センター カンファレンス・ノート こちら救命センターシリーズ (集英社文庫)東京下町で重症重篤な救急患者を収容する救命センター。ここで行われるモーニングカンファレンスの内容を綴った本音ノートです。まさに医療現場の実態がリアルに描かれていて、ここまで本音で
存在のすべてを (朝日文庫)30年前に起きた2児同時誘拐事件。未解決のまま終わった事件を、新聞記者の門田が旧知の刑事の死をきっかけに再び取材をはじめる。たどり着いた真実とは?冒頭の誘拐事件の描写が生々しく引き込まれましたが、結局この誘拐がなんだったのか、釈然
新しい花が咲く―ぼんぼん彩句―(新潮文庫)俳句と小説の共演ということで、宮部みゆきさんが自ら参加している句会で詠まれていた俳句に、小説をつけるという手法の短編集です。冒頭の「枯れ向日葵空~」は、ファンタジーが入っていてまあ普通だなーと、ここから先をあまり
熟柿 (角川書店単行本)叔母の葬儀の帰り、警察官の夫を助手席に乗せ車を運転していた「わたし」は、徘徊老人をひき逃げしてしまいました。雨の夜「わたし」は友人と携帯で会話しており、夫は泥酔して寝ていた。目の前に現れたのは叔母の幽霊かと思った。後日、「わたし」は逮
田村はまだか (光文社文庫)小学校のクラス会で集まった40歳の同級生たち5人が、三次会でスナック「チャオ!」に集合。昔話に花を咲かせながら、大雪でクラス会に間に合わなかった「田村」をひたすら待つというお話です。同級生たちとスナックのマスター・花輪(46歳)の人
トリカゴ (創元推理文庫)アパートの一室で、三歳の男の子と一歳の女の子が鳥と一緒に監禁されていた事件から始まりました。監禁されていた子供たちは、鳥の餌を与えらえて生き延びていたことから、世間の好奇の目にさらされます。一年後、養護施設で暮らしていた子供たちは、
水たまりで息をする (集英社文庫)結婚して10年ある日「夫が風呂に入っていない」と気づく主人公、衣津実。夫は水が臭くて体につくと痒くなるからと言います。きっかけは、職場の飲み会で、後輩にコップの水をかけられたこと。この事実で、夫の職場での立ち位置が想像されしま
木挽町のあだ討ち(新潮文庫)江戸時代の人情味あふれる語りだし。あんまり得意ではないのですが、田沼意次から松平定信へ交代した時代背景は、昨年のNHK大河「べらぼう」でお勉強済みだったので、抵抗なくはいっていけました。雪の夜、木挽町の芝居小屋裏手で、菊之助という
平場の月 (光文社文庫)不治の病で恋人が亡くなる話は悲し過ぎるのでふだんは読まないのですが、映画化され、キャストが堺雅人と井川遥ということで大人の恋の話かな?と興味が持てました。青砥と須藤は中学時代の同級生。50代になった青砥は健康診断で胃の再検査をのため病
リバー 上 (集英社文庫)リバー 下 (集英社文庫) 群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で二件の連続殺人事件が起こります。それは10年前の未解決殺人事件と酷似した手口でした。犯人は10年前と同じなのか?それとも模倣犯?群馬・栃木県警の刑事たち、
同志少女よ、敵を撃て (ハヤカワ文庫JA)第二次世界大戦の時代、ソ連とドイツの戦いを語る戦争小説です。1942年モスクワ近郊の村に暮らす少女セラフィマは、母親から猟銃の使い方を教えられ、狩りをする毎日でした。ある日、村はドイツ軍に襲撃され、母親も含め村の人々は
普通に青い東京の空を見上げた (角川文庫)早見和真初期の作品「東京ドーン」を改題して再文庫化されたものです。「東京ドーン」の頃に読もうかと思ってやめたのを思い出しました。こっちのタイトルの方が読んでみたくなりますね。27歳の若者たちの群像劇。連作短編集です。
一次元の挿し木 (宝島社文庫)ヒマラヤ山中のループクンド湖で人骨の発掘をするシーンからはじまる物語。神秘的な描写でこの先の展開に期待が持てました。4年前に妹が失踪し必死に探す悠が主人公。大学院生で遺伝人類学を学ぶ悠は、ヒマラヤ山中で発掘された200年前の人骨
コメンテーター ドクター伊良部 (文春文庫)奥田英朗は好きな作家さんの一人なんですが、はじめに読んだのが、この「ドクター伊良部」シリーズでした。あまりの傍若無人ぶりに、しばらくドクター伊良部とは距離をおいていた私ですが、しばらくぶりで読んだら、なんだかとって
そして誰もゆとらなくなった (文春文庫)久しぶりにエッセイ集を読みました。こんなに笑えたのは、遠藤周作こと「狐狸庵先生」シリーズ以来かも(古くてスミマセン)狐狸庵先生も朝井リョウも小説はかなりシビアなので、そのギャップが激しいのも似てるなーと思いました。作家
光のとこにいてね【期間限定版】 (文春文庫)うらぶれた団地の片隅で出会った小学2年生の結珠(ゆず)と果遠(かのん)毎週水曜、母親とともに団地にやってくる結珠は、母親が団地の一室で「ボランティア」をしている間、団地の公園で母を待っていなけばなりません。そこで、
黒い糸 (角川文庫)結婚相談所に勤めるシングルマザーの亜紀。冒頭、結婚相談所の裏話的なところから始まり、興味をそそられました。亜紀はクレーマー会員とトラブルを起こしてしまい、悪質な嫌がらせに苦しむこととなります。亜紀の息子・小太郎が通っている小学校では、クラ
消滅世界 (河出文庫)毒のある作家さんだと思っているので、心して読みました。近未来、家族の在り方は変容し、セックスではなく人工授精で子供を産むことが定着した世界。夫婦間の性行為は「近親相姦」とタブー視される。両親が愛し合って生まれた天音は、母親に嫌悪を抱いて
エレジーは流れない (双葉文庫)読後に改めてこのタイトルを見ると、確かにエレジーは流ず、スカッとした気持ちになれる小説です。主人公の怜は、高校2年生。なぜか母親が二人いる環境で育ち、普段は餅湯温泉に土産店を営む母と二人暮らしです。なぜ母が二人いるのかという怜
やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく (文春文庫)朝ドラ「あんぱん」のモデルとして今注目の本です。アニメ「アンパンマン」の作者として有名ですが、私はやなせたかしというと、詩人のイメージが強かったです。どんな詩だったのか忘れてしまったのですが、やなせたかしの
夜に星を放つ (文春文庫)コロナ禍の時代を切り取った五つの物語。真夜中のアボカド銀紙色のアンタレス真珠星スピカ湿りの海星の随(まにま)に「真夜中のアボカド」は、双子の妹が亡くなった喪失感から回復していく話でしょうか。妹の恋人だった村瀬と姉の弓は、妹の月命日に
女二人のニューギニア (河出文庫)だいぶ前に書かれたエッセイですが、テレビで紹介されたことで話題になっているようです。有吉佐和子さんが、文化人類学者の友人・畑中幸子氏に誘われて、軽い気持ちで訪問したニューギニアの奥地、ヨリビア。そこには文明に侵されていないシ
ルカの方舟 (講談社文庫)NHKのドラマ「宙わたる教室」で話題になり、そのあと直木賞も受賞。今注目の作家さんの原点ともいえる小説。科学には疎い私なのでついて行けるか心配でしたが、終盤に丁寧な種あかしがあるので、なんとかついて行けました。火星隕石に生命の痕跡が見
日本語界隈ふかわりょうと言語学者・川添愛の対談集。日本人が使う言語について、ふだんモヤモヤしていることを語りあっています。ふかわさんは、コメディアンとして認識していたのですが、こんなに言語についてこだわっているとは知りませんでした。と、つい書いてしまった
臨床の砦 (小学館文庫)コロナ禍に感染指定医療機関で医療に従事した作者の壮絶な体験記です。ドキュメンタリーにせず、小説のカタチとした理由として、作者はあとがきに、「どんな悲しみでも、それを物語りに変えるか、それについて物語れば耐えられる」というデンマークの作
いえ下町荒川青春シリーズ 第3弾ということになるんでしょうか。前作の「ひと」「まち」も読んでいたので、またあの雰囲気に浸りたくて読みました。主人公の三上傑の妹・若緒は、傑の友達・大河と付き合っていましたが、大河が運転する車でデート中に交通事故が起きてしまい
まぐだら屋のマリア (幻冬舎文庫)原田マハのアート小説じゃないほうの作品です。タイトルからはちょっと勘違いしそうですね。NHKBSでドラマ化されると聞いたので、その前に読んでみようという気になりました。東京の老舗料亭で修行をしていた紫紋。この料亭で産地偽装や料理
スピノザの診察室以前から作者の名前は存じ上げてましたが、テレビ番組「あの本読みました?」にゲスト出演したときのお話に感銘を受け、ぜひ本作を読んでみたいなと思ってました。私には珍しく、単行本で買ってしまいました。失礼ながら、医師、兼作家さんということで、話
風が強く吹いている(新潮文庫)三浦しをんの本を数多く読んでいるのに、これは読んでいませんでした。三浦しをんさんがスポ根書くの?という気持ちがどこかであったのかもしれません。この本が評判がいいのはわかっていたので、一度は読んでみたいと思っていて、今年の正月
盗まれた顔羽田圭介3冊目ですが、3冊ともテイストが全く異なり、楽しませてもらっています。今作は「超デジタル時代に究極のアナログ捜査を貫く刑事を描く迫真の警察小説」ということで、こんなアナログな職業がまだあったのかという驚きから始まりました。主人公・刑事の白
砂嵐に星屑 (幻冬舎文庫 い 75-1)テレビ局で働く人々の悲喜こもごもを描いた作品です。一見華やかに見える現場で、あまりぱっとしない人々に焦点をあてたのが特徴的です。タイトル春夏秋冬の4つの短編と、ラストにおまけ?の話が一つあります。<春>資料室の幽霊は、不倫し