【百聞は一見に如かず】小学生の自分に「絶望」の意味を一発で理解させた名演出
「百聞は一見に如かず」と言うことわざがありますが、様々な経験をしてきた中で、「本当にその通り」だと思った経験は何度もありますが、人生で初めてこの「百聞は一見に如かず」な経験をしたのは小学生時代の事である。 それは小学校3年生の時に見に行った東映アニメフェアでの出来事である。 東映アニメフェアは当時毎年春と夏にドラゴンボールなどの人気作が2~3本立てで上映されていた当時の子供たちとしてはお祭りのようなイベントであった。 この時の東映アニメフェア92年春では、「映画ドラゴンボールZ 激突!!100億パワーの戦士たち」が上映され、前作で戦ったフリーザの兄「クウラ」が機械化し「メタルクウラ」としてパワーアップして帰ってくるという事で公開前から小学生の間で話題となっていた。 前作でもスーパーサイヤ人となった悟空がギリギリ勝利したほどの強さを誇っていたクウラがパワーアップするとどうなるのか?とワクワクしながら劇場に行きました。 映画の中でメタルクウラが登場すると、それはそれは強く、「このままでは負ける」と思った次の瞬間、劇場版初登場となるスーパーサイヤ人ベジータと共闘し、ボロボロになりながら、何とか勝利しました。 そして小学3年生だった自分にとって、この後の展開が生涯忘れることのない場面となりました。 ボロボロになった悟空とベジータの目の前に聳え立つ崖の上にもう一人のメタルクウラが登場したのです。 これだけでも十分衝撃的な展開なのですが、なんと崖の上に一人、二人と新たなメタルクウラが登場し、気が付くと崖の上はメタルクウラで溢れかえってしまうのです。 そして一斉に崖を降りてくるメタルクウラ軍団。 この時小3の自分は心の中で「終わった。。。」と絶望したのです。 と、この時の感情が40歳となった今でも記憶に強烈に残っており、絶望的な経験をすると必ず崖の上のメタルクウラを思い出します。 今考えると小3の子供に「絶望」という言葉の意味を教えるのは非常に難しいと感じます。 それを画で一発で理解させた制作陣は年齢を重ねれば重ねるほどすごいと感じております。 というどうでもいい私の「百聞は一見に如かず」体験でした。
2023/02/12 15:20