いつか君に咲く色へ #57
清音の問いが、耳に滑り込んできた。どこかぼんやりとした、幼い口調だった。「菅原、いままで友達を泊めたことないのか?」「実はね。お泊まり会、はじめてなんだ」 みじかく答えて、清音を見る。目があうと、すうっと的を絞るように彩葉だけを清音の視線がとらえた。 そのときの清音の表情の変化の意味を彩葉は読み取れなかった。たとえて言うなら、暗い闇に沈んだ地面をさっと強く鮮やかな光が掃いていくような、そんなふう...
2023/09/08 05:08
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