国連の気象機関であるWMO(世界気象機関)によると、地球温暖化のなかで異常気象と気候の脅威が激化したため、アジアは昨年世界で最も災害に見舞われた地域となった。 WMOのセレステ・サウロ事務総長は今週発表した報告書で、「2023年はこの地域の多くの国が、干ばつや熱波から洪水や嵐に至るまでの極端な状況の連続に加え、観測史上最も暑い年を経験した」と述べた。大陸の900万人以上が洪水や嵐の影響を受け、2,0...
世界のなかでアジアの果たす役割が増大しています。これからの日本企業のアジアにおける新しいビジネスのあり方について、ビジネス連携に基づく新しい価値の創出について動向の整理と視点の提示を行います。
東アジア(中国、台湾、韓国)、アセアン10カ国やインドと日本の産業・企業とのビジネス連携のあり方を考えていきます。とりわけ、中国と台湾の情報通信(含む半導体)領域に大きな力点を置いております。
【回顧】米国政権の課題:TSMCとサムスンの米国半導体生産の2025年への延期
2023年末の時点で、台湾のTSMCと韓国のサムスン電子が米国の新しい工場での4nmチップの量産を2024年から2025年に延期すると報じられており、米国バイデン政権の半導体拡大努力に課題をもたらしている。 TSMCは、今年夏の時点で、アリゾナ州の工場での設備の搬入に必要な熟練労働者や技術者の不足のため、アリゾナ州の工場での量産開始は2025年に延期されると発表した。台湾企業の米国の先端半導体生産を支える現地...
【回顧】新しいグローバリゼーションのなかで台頭するアジア(2023年3月掲載)
「西洋が東洋に侵略する、それに対する抵抗がおこる、という関係で世界が均質化すると考えるのが、いま流行のトインビーなんかの考えですが、これにもやっぱり西洋的な限界がある。現代のアジア人が考えていることはそうではなくて、西欧的な優れた文化価値を、より大規模に実現するために、西洋をもう一度東洋によって包み直す、逆に西洋自身をこちらから変革する、この文化的な巻き返し、あるいは価値の上の巻き返しによって普遍...
年の瀬のこの時期、欧米、アジアを問わず、年末レビュー記事が少なくない。今日は、中国の財経紙、財新CaiXinに12月26日に載せられた記事「一年を振り返る:中国の AI 競争は導入促進に向かう(Year in Review: China’s AI Race Turns to Drumming Up Adoption)」を取りあげ、ポイントを紹介する。 2023 年、中国の生成AIの熱烈な追求は、大規模言語モデル (LLM) の急速な展開から、商業化の機会と顧客によるテクノ...
【株式】米国利下げ期待を受けて世界株価は1年以上ぶりの高値へ
世界株式市場は12月27日、2022年後半以来の高値まで上昇し、米連邦準備理事会(FRB)などの主要中央銀行が来年初めに利下げを開始するとの期待から年末の楽観的な見方が高まった。― ロイターが同日、ロンドン発で報じた。 S&P500指数が2022年1月以来の日中最高水準に達した翌日、米国株先物はほぼ横ばいとなり、12月25日と26日の地域全体の取引は総じて低調だったが、欧州株は堅調であった。MSCI(モルガンスタ...
【新製品】ファーウェイ、スマートフォン新機種nova 12シリーズ発売
ファーウェイは12月26日、消費者向けに最も期待されていたスマートフォンのラインナップ、nova 12シリーズを発売した。 nova 12シリーズは、nova 12 Pro、nova 12 Ultra、nova 12の三機種から成り、このダイナミックな新シリーズにはKirin 5G チップセット、50MP カメラ、HarmonyOS 4 など多くの新機能と技術パック機能が搭載されている。今回の新製品打ち上げはこれまでのさまざままな憶測に終止符を打つことに...
英国BBCニュースが、1917年以来初めて、ウクライナは12月25日にクリスマスを祝うと現地発で伝えた。 多くのウクライナ正教キリスト教徒は、今年初めて12月25日にクリスマスを祝った。この動きは、ウクライナがロシアのユリウス暦のクリスマスの日付である1月7日から単に日付を変更するだけではなく、今回のウクライナの西暦グレゴリオ暦の採用は、キーウがヨーロッパと歩調を合わせようとする継続的な努力の表れで...
【連携】日立製作所、日立市とデジタルを活用した次世代未来都市の実現を目指す
日立製作所(以下、日立)は12月21日、日立市と次世代都市の実現に向け連携する包括協定を結び、同日ニュースリリースを出した。 日立市と日立は、共創プロジェクトにより、デジタル技術を活用し、グリーン産業都市、デジタル医療・介護や公共交通のスマート化などに取り組み、すべての住民が豊かに暮らせるサステナブルなまちづくりをともにめざす。 出所:日立 本協定の日立の推進...
【季節の挨拶】Season’s Greetings 2023(アジア開発銀行)
アジア開発銀行(Asian Development Bank、本部:フィリピンマニラ市)は12月14日、同行のホームページに「Season’s Greetings 2023」(動画とメッセージ)を掲載した。 「アジア太平洋地域が直面する課題に対処するために協力する中で、私たちはソリューションの構築を支援するパートナーシップを祝います。私たちは力を合わせて気候変動対策を加速し、食料安全保障を強化し、持続可能な暮らしを発展させています。ス...
【AI】OpenAIサム・アルトマン氏2023年総括「誰かに教えてほしかったこと」
今年、世界にAI旋風を巻き起こしたOpenAI社(本社:カリフォルニア州サンフランシスコ)最高経営責任者(CEO)、サム・アルトマン(Sam Altman)氏は12月22日、自身のブログで「誰かに教えてほしかったこと(What I Wish Someone Had Told Me)」というタイトルで計17項目をまとめた2023年の年次総括を発表した。 この一年、OpenAI社のビジネス活動の場面でアルトマン氏が考え、行動したことがこの17の総括的表現...
今日、2023年12月22日は「冬至」の日である。この日、北半球では一年で昼が最も短く、夜の時間が長くなる。日本では、冬至には「ゆず湯」に入る風習がある。私が企業人生の最後の時期を過ごした香港では、会社が午後3時ころ業務を終了し、家族で食事を共にしたりしていたことなどを思い出す。 中国大陸では、餃子やワンタンなどを食べる。「気は冬至から(气始于‘冬至’)」と言って、健康維持に最適な時期である。...
賃金の伸びと物価上昇のなかで、日本はようやく30年近く続いたデフレの泥沼から抜け出しつつある。中国は隣国が30年前に経験したのと同様の課題に直面しているため、日本のスタグフレーション㊟対応の経験は中国の政策立案者に長期にわたる停滞とどう闘うかについての教訓を与えるかもしれない。― 中国の財経紙、財新Caixinが12月18日報じた。 ㊟スタグフレーション(Stagflation)とは、「スタグネーション(Stagnation/景...
【労働事情】インド、工科系大卒の10人にひとりが仕事につける厳しい状況
世界経済の不況を背景に、技術系の大学卒業生の10人にひとりだけが仕事をみつけることができる。― インド紙、The Times of Indiaが12月19日報じた。 インドのIT企業は、新卒採用を昨年度に比べて35%から40%減らしていると記事は指摘する。 同国のITエンジニアの採用水準は、コロナ前の年間約160万人に戻ってきたが、問題はインドのIT企業の採用の重心が7年から12年の経験者に移っているという...
【新製品】ファーウェイ、スマートフォン新機種nova 12シリーズを12月26日発表
ファーウェイの新機種、Nova 12シリーズは最も期待されているスマートフォンのラインナップである。同社の終端部門が12月18日、nova新シリーズがまもなくパイオニアプランに加わることを発表したと微博(weibi.com)で報じた。 同日、ファーウェイ常務董事で終端ビジネス部門長である余承東氏は「若い友人たちが特に楽しみにしているNovaは、よりファッショナブルでトレンディーなデザインとより強力で包括的な体験...
【革新】インテル「Core Ultraプロセッサ」がAI PC時代の到来を告げる
インテルは12月14日(米国現地時間)、ニューヨーク市で開催された「AI Everywhere」発表会で、データセンター、クラウド、ネットワーク、エッジ、PC などあらゆる場所で顧客の AI ソリューションを可能にするAI製品ポートフォリオを発表した。本発表のポイントは次の通りである。 1.インテルCore Ultra モバイルプロセッサ・ファミリーは、初めてインテル4プロセス技術に基づいて構築され、同社の40年間で最...
ウクライナのゼレンスキー氏、EU加盟交渉開始決定を受け「勝利」を称賛
ウクライナの欧州連合(EU)加盟についてのハンガリーの数カ月間の反対にもかかわらず、EU首脳らがウクライナとモルドバの加盟交渉を開始することで合意したことを受け、12月14曜日、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領はウクライナと欧州大陸の「勝利」を称賛した。― ロイターが同日報じた。 ブリュッセルでの首脳会議の初日に欧州理事会のシャルル・ミシェル議長が発表した決定は、ロシアとの戦争が終わりの見え...
【予測】アジア開発銀行のアジア経済見通し(2023年12月)
アジア開発銀行(フィリピンマニラ市)が先ごろ発表したアジア経済見通し(2023年12月版)によると、世界的な課題にもかかわらず、発展途上アジアの見通しは依然として明るい。2023年の経済成長予測は、堅調な内需を背景に、今年9月見通しの4.7%から4.9%に上方修正された。2024年の予測は4.8%に据え置かれている。 アジアの発展途上国のインフレ率は、昨年の4.4%から今年は下方修正後の3.5%に低下し、2024年に...
インド商工省産業国内取引促進局(Department for Promotion of Industry and Internal Trade, Ministry of Commerce & Industry、以下、DPIIT)のFDI(海外直接投資)受入統計によると、2023-年財務年度上半期(2023年4月-2023年9月)におけるインドの直接投資受入額(FDI Equity Inflows)は2,048.8億米ドル、対前年同期比24%減となった。落ち込みの主要因としては、インドへのコンピュータソフト・ハードの外資流入減...
【経済計画】中国、中央経済工作会議を開催、2024年経済成長の指針を示す
毎年、12月のこの時期になると、中国で新しい年の経済計画の在り方に関する会議が開催される。中国の指導者らが2024年の経済活動のマクロ課題と政策の優先順位探るなかで、中央経済工作会議㊟が12月11日と12日、北京市で開催された。 ㊟中国共産党中央委員会と国務院が合同で開催する中国における経済関連で最高レベルの会議。 この会議では、マクロ規制を強化し、内需拡大と供給側構造改革の深化の両方で戦略の...
【販売促進】ジェトロ、上海市の中華レストランでの日本酒の普及促進を図る
ジェトロ(日本貿易振興機構)は中国上海市内の中華レストランで日本酒の普及を目的とした日本酒と中華料理のペアリングイベントを12月4日に実施したと「ビジネス短信」で報じた。イベントでは、日本酒ソムリエによる日本酒紹介セミナーや、中華料理にペアリングした日本酒の試飲会が行われ、中華レストランのオーナーや主だったオピニオンリーダーなど約15人が参加した。 農林水産省が作成した資料によると、2022...
はじめに 先月中旬、日本政府内閣府が2023年7-9月期の四半期別GDP速報を発表した。日本の第3四半期の実質GDPは対前期比▲0.5%(年率換算▲2.1%)と3四半期ぶりだが大きなマイナス成長となり、経済の回復にむらがあり、回復が遅れていることが分かる。また、構造的ともいえる円高の定着で、自動車など輸出型企業の収益は増加しているが、エネルギーを輸入に依存する日本経済にとっては、輸入価格の高騰が景気回復の大きな足かせ...
【AI】NVIDIA、ファーウェイをAIチップ競争の強力なライバルとみなしている
ファーウェイ(Huawei Technologies)は、AIチップの競争において「非常に手ごわい」競争相手のひとつであるとNVIDIAのCEO、ジェンスン・フアン(Jensen Huang)氏は述べた。― 米国紙BNN Blombergが同日報じた。 ファーウェイ、インテル、そして拡大する半導体新興企業グループは、人工知能アクセラレーター市場におけるNVIDIAの支配的地位に厳しい挑戦を突きつけているとCEO、ファン氏は12月5日、シンガポールで...
【AI】日立、AI変革の推進強化に向け、「Chief AI Transformation Officer」を新設
日立製作所(以下、日立)は12月7日、生成AIを活用したトランスフォーメーション(AIトランスフォーメーション)の更なる推進に向け、12月1日付で「Chief AI Transformation Officer」を新設したと発表した。 グリーンエナジー&モビリティセクター、コネクティブインダスリーズセクター、デジタルシステム&サービスセクターの3セクターそれぞれにおいて就任した3人のChief AI Transformation Officer(貝森...
中国とシンガポールが中国・シンガポール自由貿易協定をさらにアップグレードする議定書に署名
12月7日、中国の天津市で開催された第19回二国間協力合同評議会(Joint Council for Bilateral Cooperation、以下、JCBC)会議で、中国とシンガポールは中国王文濤商務部部長とガン・キム・ヨン通商産業大臣による中国・シンガポール自由貿易協定(China-Singapore Free Trade Agreement、以下、CSFTA)のさらなるアップグレード議定書への署名を発表した。― 中国商務部とシンガポール通商産業省が同日付で発表した(発表文書 ...
【AI】Google、待望の新世代生成AI、Geminiを発表
Googleは米国時間12月6日、同社の最大かつ最も有能な AI モデルGemini を発表した。 Gemini は、AIモデルの知識と問題解決能力をテストする最も一般的な方法のひとつである MMLU (Massive Multitask Language Understanding、大規模マルチタスク言語理解) において人間の専門家を上回るパフォーマンスを示した最初のモデルである。― とGoogleはいう。 Googleは、新しい生成AIの発表にあたり、これ...
【回顧と展望】ロイター記事「AIが2023年を定義。弾丸と投票が2024年を形作る」
過去 1 年間で最も重要なニュースをどのように要約するか?2023 年の明らかな答えは、人工知能を使用すること、その精神で、私たちは最も人気のある生成AIツールの二つであるOpenAIのChatGPTとGoogleのBardにその仕事を依頼した。― ロイターが12月4日報じた。 ロイター記事は、「彼らの回答は、AIの力だけでなく、この場合、ロイターの編集基準と人間の編集者との比較の両方において、AIがまだ不十分であることを示...
【新製品】ファーウェイ、新製品Huawei Enjoy 70を発売
ファーウェイは12月5日、6.75インチの大きな画面、オクタコア㊟のKirin 710Aチップセット、およびHarmonyOS 4オペレーティングシステムと大容量6000mAhバッテリーを搭載した新しいHuawei Enjoy 70スマートフォンを中国で発売した。― HC NEWSROOMが同日、報じた。 ㊟octa-core は8個のコアを指す。 Huawei Enjoy 70の価格は、128GBバージョンが1,199元(169ドル)、258GBバージョンが1,399元(193ドル)で、こ...
【EV】トヨタ、欧州で新車2割EVへ 2026年までに6車種に拡充
トヨタ自動車は12月4日、2026年までに欧州で販売する電気自動車を6車種に拡充すると発表した。これにより電気自動車の販売は新車全体の2割に当たる年25万台以上を見込む。2035年までに化石燃料を使う新車の販売を原則禁止する欧州連合(EU)の方針に対応する。― 時事通信が同日伝えた。 トヨタ欧州ニュースルームに掲載されたブラッセル発の発表全文(英文)は次のURLから読める。 出所:トヨタ&nb...
【日中合弁】広汽ホンダ、契約社員約900人を解雇へ:EVシフトで苦戦
広汽ホンダ(広汽本田汽車有限公司、広東省広州市、広州汽車集団股份有限公司50%、本田技研工業40%、本田技研工業中国10%)は12月2日、の電気自動車市場への急速な移行を理由に契約社員約900人を解雇すると発表した。― 中国紙が3日報じた。 今回の発表のなかで広汽ホンダは、①今回の人員削減は合弁会社の従業員約13,000人の7%に相当する、②同社は慎重に検討した結果、労働サービス会社との人材派遣契約を終了した、③同...
中国商務部は11月17日、2023年1-10月の外資利用(金融業向けを除く)の状況について発表した。2023年1月から10月までに、全国で4万1,947社の外資系企業が新規に設立され、対前年同期比32.1%増加した。実際の外資利用額は、実行ベースで、9,870億1,000万元で、同、9.4%減少した。 産業別の観点から見ると、今年1-10月期の製造業における外資の実際の利用額は、対前年同期比1.9%増の2,834億4,000万元で、このう...
【AI】ChatGPT公開1周年:アルトマン氏のOpenAI復帰と経営メッセージ
世界中にAI旋風を起こしたOpenAIのChatGPTから11月30日で1年になった。OpenAIはCEOに復帰したサム・アルトマン(Sam Altman、38歳)氏と新たに編成された取締役会(Board of Directors)チェアーマンのブレット・テイラー(Bret Taylor、43歳)が共有したメッセージを11月29日付で同社のウェブサイトに掲載し、OpenAIが取締役会の再構築を経て、企業のガバナンス強化に基づき、CEOアルトマン氏のもとで今後の事業に取り組む姿勢...
【予測】WSTS:世界の半導体市場は2024年に13%の成長で回復へ
世界半導体市場統計(World Semiconductor Trade Statistics、以下、WSTS) は11 月 28 日、2023 年11月作成の半導体市場の最新予測を発表した。 WSTSは、半導体市場予測を若干修正し、2023年の世界市場は5,200億米ドル、対前年比9.4%減と予測する。その後、市場は改善に向かい、2024年の市場は5,880億ドル、対前年比13.1%増と予測する。 2023年には、欧州市場のみが対前年比5.9%の成長を遂げると予測...
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国連の気象機関であるWMO(世界気象機関)によると、地球温暖化のなかで異常気象と気候の脅威が激化したため、アジアは昨年世界で最も災害に見舞われた地域となった。 WMOのセレステ・サウロ事務総長は今週発表した報告書で、「2023年はこの地域の多くの国が、干ばつや熱波から洪水や嵐に至るまでの極端な状況の連続に加え、観測史上最も暑い年を経験した」と述べた。大陸の900万人以上が洪水や嵐の影響を受け、2,0...
中国上海市で4月11日、在上海日系企業と華源・上海市政府副市長との円卓会議が開催された。同会議は上海市政府により、日系企業が抱える生産、経営などの具体的な課題を解決し、持続的なビジネス環境を整備することを目的に毎年開催されている。― ジェトロ「ビジネス短信」が4月24日、報じた。 今回の会議には、ジェトロを含む7社及び団体が出席し、上海東方樞紐国際商務合作区および上海国際再保険交易中心の建設...
4月下旬の今、中国で各種の展示会やフォーラムが催されている。ここでは今、北京で開催中の自動車展示会をご紹介する。 2024年(第18回)北京国際汽車展覧会(Auto China 2024)が2024年4月25日から5月4日まで中国国際展覧中心の順義ホールと朝陽ホールで開催されている。2024年北京モーターショーのテーマは「新時代、新車」で、117台のワールドプレミアカー(多国籍企業による30台のワールドプレミアカーを含む)...
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは、堅調な雇用と健全な消費者金融に支えられた堅調な米国経済に自信を表明した。ダイモン氏は4月23日、ニューヨークのエコノミッククラブのイベントで、米国の経済好況は「信じられない」と語った。 「たとえ景気後退に入ったとしても、消費者は依然として良好な状態にある」。それでも同氏は、国債の増加、インフレ、地政学的紛争がもたらす潜在的な経済的影響に...
中国商務部が4月19日出した発表資料によると、2024年第1四半期(1-3月期)の中国の海外直接投資(金融業を除く)利用額は実行ベース3,016億7,000万元、対前年同期比で26.1%減少し、2023 年の第 4 四半期と比較すると、対前四半期比41.0%㊟増加した。今年第1四半期に中国で新たに設立された外資系企業は12,086社で、対前年同期比20.7%増加した。㊟発表資料では41.7%となっているが、筆者の計算によると41.0%になる。 今...
「Linking Society」―つながっていく社会を支えるデザイン。私たちは、人々がしなやかにつながることで、暮らしの中に幸せを感じる瞬間を増やしたいと考えています。― 日立製作所研究開発のサイト、「Linking Society」はこう訴えかける。 わたしたち研究開発グループは、将来の社会の変化のきざしを敏感に捉えたビジョンと、それを実現する技術を生み出していくことが重要だと考えています。 そのために、経験...
台湾のTSMC(台湾積体電路製造)の創始者、張忠謀Morris Chang氏(92歳)に4月19日、台湾市民に対する最高勲章、「中山勲章」が授与された。― 台湾の経済日報が20日伝えた。 勲章の名称は孫文の号である中山から取られている(孫中山、Sun Yat-sen)。台湾で戦後制定された「中山勲章」の受賞者は、モリス・チャン氏で5人目であり、大変栄誉のある賞である。 台湾の南北を貫く3千メートル級の山脈は「...
日立グループの経験者採用で入社し活躍している若手・中堅社員へのインタビューをご紹介する。今回は、YouTubeのHitachi Brand Channelで4月19日に配信された公共システム部門の営業・システムエンジニアとして働く入社歴1年~3年の方へのインタビュー動画(7分24秒)を転載させていただく。 ちなみに、日立製作所の最近の経験者採用比率(正規雇用労働者の中途採用比率)は、2023年度45%、2022年度...
ファーウェイはPura 70フラッグシップシリーズを正式に発売し、標準のPura 70、Pura 70 Pro、Pura 70 Pro+、およびPura 70 Ultraの4つの新しいモデルを発表したとHuaweicentral.comが4月18日報じた。 今回の新しい戦略機種の公開と販売は、ファーウェイが再び大規模なショーケースイベントを開催せずに行ったものである。ファーウェイの新型スマートフォンPura 70シリーズは、同社が正式に宣伝してから非常に人気...
IMF(国際通貨基金)は4月16日、世界経済見通し(World Economic Outlook、以下、WEO)を発表した。 世界経済成長率は、2023年に3.2%になるとみられており、2024年、2025年とも同じペースが続く見込みである。2024年の成長予測は、2024年1月の世界経済見通し改訂時から0.1%ポイント上方修正された。 先進国は、成長率が2023年の1.6%から2024年は1.7%、2025年は1.8%へやや加速する見込みである一方、新興市場国・発展...
中国国家統計局は4月16日、中国の今年第1四半期GDP実績の発表を行った。発表のタイトルは「国民経済は第 1 四半期に好調なスタートを切った」である。 国家統計局のデータによると、第1四半期の中国のGDPは29兆6,300億元、対前年同期比5.3%増、昨年第4四半期の成長率5.2%を上回り、幸先の良いスタートになった。輸出の拡大と製造業の伸びが背景にある。懸案の消費財小売売上高は12兆327億元に達し、対前年同期比4....
米国調査会社Gartner(コネチカット州スタンフォード) は4月11日、2028 年までに、企業領域のソフトウェアエンジニアの 75%がAIコードアシスタントを使用し、2023 年初頭の 10% 未満から増加すると発表した。 AI コードアシスタントは、人工知能を使用してコードをより効率的かつ正確に作成できるようにするツールであり、企業などのソフトウェア人材は、最新の大規模言語モデル(LLM)を活用することができる。 ...
アジア開発銀行(Asian Development Bank)が4月11日発表した2024年4月のアジア経済見通しによるとアジア太平洋地域の発展途上国経済は、堅調な内需、半導体輸出の改善、観光業の回復を背景に堅調な成長を続けるため、今年平均4.9%成長すると予測され、成長は来年も同じペースで続くだろう。過去 2 年間、多くの国で食品価格が上昇したことによりインフレが上昇した後、2024 年と 2025 年にはインフレが鈍化すると予想されてい...
序言:読書会資料のブログ公開昨年5月から再開された読書会、第20回思史の会東京(コロナ禍後第6回)は、事情があり、急遽中止となり、その代わり、報告者である私の報告資料(ワード文書のPDF化)をメール添付でメンバーに配り、コメントの交換を行い、読書会の記録、「思史の会東京図書一覧」として残すことと相成った。第20回の勉強会では、報告者の私が、中国の近代の幕開けに東奔西走した革命家、孫文の思想と行動の軌跡を考...
米国労働統計局の4月10日発表によると、2024年3月の消費者物価指数(Consumer Price Index、以下、CPI)は、都市消費者、季節調整済みベースで0.4%上昇し、2月と同じ上昇率となり、また過去12カ月のCPIは季節調整前で3.5%上昇した。 3月にはガソリンのCPIと同様に、住居費(shelter)の指数も上昇した。これらふたつの指数を合計すると、全項目の指数の月間上昇率の半分以上に寄与した。エネルギーCPIは月間で1.1...
BCI Researchは最近、2024年第1四半期の中国スマートフォン市場データを発表し、ファーウェイは、スマートフォン出荷台数で他社と僅差の第3位に落ち着き、ファーウェイが再びアップルを追い抜いた。― Huaweicentral.comが4月6日報じた。 中国の2024年第1四半期のスマートフォン市場は、しのぎを削る激戦となるなかで、vivo、Honor、ファーウェイ、アップルの四社が強い地位を維持した。 vivo(含むiQO...
ブルームバーグの4月10日の報道によると、アップルは2024財務年度にインドで140億ドル相当のiPhoneを組み立てるという。事情に詳しい関係者の話によると、アップルは現在、同社の主要デバイスの14%、つまり約7台に1台をインドで生産しているという。 中国が依然として世界最大のiPhone製造拠点であるにもかかわらず、北京と米国の間の地政学的緊張のなかで、アップルは中国を越えてサプライチェーンの多角化を模索し...
テンセントオート(騰訊汽車)がトヨタのグローバルモデルのインテリジェント運転ソリューションが「トヨタ+ファーウェイ+Momenta(北京市)」の三者共同ソリューションモデルを採用することが関係者から分かったと報じた。― IT之家が4月8日伝えた。 トヨタと自動運転会社Momentaとの協力は2020年に始まった。Momentaはカメラビジョン技術に基づく高精度地図サービスをトヨタに提供し、中国での自動地図プラットフ...
ジェトロ(日本貿易振興機構)上海事務所は3月22~24日に浙江省杭州市の杭州国際博覧中心で開催された「CLE2024中国(杭州)アウトドア・キャンプ生活展(CLE2024中国(杭州)戸外露営生活展)」に、キャンプ用品や釣り具、機能性アパレル分野の日本企業18社を取りまとめ、ジャパンブースを設置した。 第2回となる今回の展示会には、中国内外のキャンプ道具、アウトドア調理器具、アウトドアアパレルなど約300以上の出展...
米国労働統計局は4月5日、2024年3月の非農業部門の雇用者数は、大方の予想を上回る30万3,000人増加したが、失業率は3.8%とほとんど変化がなかったと発表した。雇用は、医療、政府、建設業界などの領域で増加した。 今年3月の雇用者増で2024年1-3月期の平均増加数は27.6万人となり、これは昨年の月平均雇用増25.1万人を上回っているが、足もとの雇用増は、米国への移民の増加によるものであり、問題はこの状況がいつまで続くか...
比亜迪BYDによると、今年3月の販売台数は二カ月連続で20万台を超え、第1四半期は55万台となり、海外事業もBYDの販売の成長ポイントになりつつあり、1月から3月まで、BYDは合計で約38,700台の乗用車を輸出した。 BYDの今年第1四半期の営業利益は1, 201.7億元で、対前年同期比79.8%増、純利益は41.3億元で、対前年同期比410.9%増となった。 2023 年の新エネルギーに対する政府補助金の撤回と第1四半期...
サムスン電子は4月27日、2023年3月31日に終了した第1四半期の決算を発表した。同社の連結業績は、不確実な世界的なマクロ経済環境の下で個人消費全体が減速し、大幅な減収減益となった。 2023年第1四半期の連結売上高は63兆7,500億ウォンで、前四半期から10%減少し、営業利益は0.64兆ウォン、対前四半期から85%減、純利益は1.57兆ウォン、全四半期から93%減であった。 サムスン電子の第1四半期業績...
台湾経済部(Ministry of Economic Affairs, R.O.C.)の4月18日付プレスリリースによると、台湾の3月輸出額は米ドルベースで352億ドル、対前年同月比で20.1%減少した。これで台湾の輸出は昨年11月以降、5カ月連続のマイナス傾向が続いている。 2023年3月の台湾の欧州、ASEAN、日本、米国、中国本土および香港への輸出は、対前年同月比で、それぞれ、3.1%減、11.6%減、16.9%減、20.7%減、28.5%減となっており、中国...
PCとスマートフォンの出荷は2022年に低迷し、2023年も引き続き減少している。例えば、2022年のPCの出荷台数は2021年から16%減少し、PCの歴史のなかで最大の対前年比の減少となった。2023年第1四半期について、IDCはPCの出荷が前年同期から29%減少したと推定している。2023年の見通しは明るいものではなく、Gartnerは2023年のPC出荷台数が12%減少すると予測している ― SemiWikiが4月19日付記事で伝えた。 出所:Sem...
日立製作所(以下、日立)は、2023年4月20日、ニュースリリースを出し、同社のコーポレートベンチャーファンドの第3号を設立し、Web3、生成AIなどデジタル領域におけるイノベーション創出に向けて、最先端のデジタル技術を活用した事業機会の獲得をめざすと発表した。 日立は2019年6月に日立ベンチャー社(Hitachi Ventures GmbH、本社:ドイツミュンヘン市)を設立し、「HV Fund」の第1号ファンドを、2021年10月...
ファーウェイは、4月19日と20日、広東省深圳市でファーウェイグローバルアナリスト会議2023(Huawei Global Analyst Summit 2023)を開催した。今年の会議のテーマは「デジタルで繁栄し、インテリジェントな世界に向けて前進する(Thrive with Digital, Striding Towards the Intelligent World)であった。 多くの中国業界紙がこの戦略アナリスト会議と主たる講演を取りあげ、報じた。なかでも、4月19日に行われたファー...
マイクロソフトのブラッド・スミス社長は日経アジアNikkei Asiaとの東京でのインタビューで、生成型AIツールの最前線に三者がいると見ている。ひとつはマイクロソフトのOpen AI、ふたつ目はグーグル、そして三つ目は中国北京の人工智能研究院(北京智源人工智能研究院、Beijing Academy of Artificial Intelligenceである」と答えた―日経アジが4月21日、報じた。 スミス社長は、「誰が先を行き、誰が遅れをとるのか...
世界のスマートフォン市場は、5四半期連続で減少し、2023年第1四半期は対前年同期比12% 減少した。世界市場はまだ回復していないが、安定の兆しが出てきた。 ̶ シンガポールに居を構える調査会社、Canalysが4月18日付プレスリリースで伝えた。 主要企業の市場シェアの動きを見ると、サムスン電子は、対前四半期比で回復を達成した唯一の主要ベンダーで、22%の市場シェアで首位を奪回した。一方、アップルは21%の市...
全般状況 米国サンフランシスコ発の生成AIツール、OpenAI ChatGPTが世界各地で急激な反響を呼び、中国社会にも巨大なインパクトを与え、これまで経験したことのない産業のうねりを起こしている。 本稿では、足もとの中国の動きを「AIモデルと企業」の観点から取りあげ、中国で高質のウェブサイトである「中国電子報」に先ごろ掲載された記事、「产业观察 AI大模型不只是巨头的“狂欢”、中国電子報、2023年4月12...
世界最大級の国際自動車展示会である「上海モーターショー(第20回上海国際汽車工業展覧会)」が2023年4月18日、上海市清浦区の国家展示コンベンションセンター(国家会展中心(上海))で開幕した。主催者は中国汽車工業会、上海国際貿易促進委員会と中国国際貿易促進汽車産業分会である。主催者によると、今年の展示会には20の国と地域から約1,000社が参加し、約1,500台の車両が展示されている。 今年の上海モータ...
パナソニックグループは、AIアシスタントサービスのグループ環境を構築し、4月14日より「PX-GPT」として、国内全社員(約9万人)向けに展開した ― パナソニックホールディングスが同日付プレスリリースで発表した。 「パナソニックグループでは、DXへの取り組みを「Panasonic Transformation(PX)」として、ITシステム面の変革に留まらない経営基盤強化のための重要戦略と位置づけ、「IT変革」「オペレーティング・モデル...
中国国家統計局は4月18日、2023年第1四半期の国内総生産(以下、GDP)実績を公表した。発表文書のタイトルは「一季度经济运行开局良好(経済は第1四半期に好調なスタートを切った)である。 予備計算(初歩核算)によると、第1四半期のGDPは28 兆 4,997億元で、対前年同期比で実質4.5%増加し、対前四半期比で2.2%増加した。産業別に見ると、第一次産業1兆1,575億元、対前年同期比3.7%増、第2次産業は10兆7,947億...
三井住友フィナンシャルグループ(以下、SMFG)は4月11日、日本マイクロソフトが提供するクラウドサービス「Microsoft Azure」のSMBCグループ専用環境上で構築するAI(人工知能)アシスタントツール「SMBC-GPT」の導入に向けた実証実験を開始すると発表した。― と日経クロステックが報じた。 実証実験ではマイクロソフト「Azure OpenAI Service」を利用して、AIアシスタントツールを開発し、日本総合研究所とNECも...
60年以上前に設立された広州交易会は、中国の対外貿易のバロメーターおよび風向計として知られている。中国南部の広東省広州市で4月15日に開幕した広州交易会は5月5日まで催される中国最大の貿易イベントである ― 中国英字紙、China Dailyが4月15日、報じた。 第133回広州交易会の総展示面積は150万平方メートルで、約 35,000 の出展者(そのうち9,000超の新規出展者)が参加し、史上最大の規模を誇る。特に、中国...
アジア開発銀行 (The Asian Development Bank、本部:フィリピン・マニラ市、以下、ADB) が4月初旬に発表したアジア発展見通し(Asia Development Outlook、2023年4月4日)によると、新型コロナウイルス感染症の段階的な収束に伴う継続的緩和措置が消費や観光、投資活動などを後押しし、今年のアジア太平洋地域の経済成長はより加速する。 ADBの2023年、2024年の経済見通しによると、アジア太平洋地域の経済は今...
Google(グーグル)は4月13日、千葉県印西市のデータセンター開所式を行い、同社日本法人(東京都港区)の奥山真司代表、千葉県の熊谷俊人知事、板倉正直印西市長、ラーム・エマニュエル駐日米国大使らが参加した。国内各紙が報じた。 グーグルが日本国内でデータセンターを設置するのは初めてで、3月から稼働している。アジアでは台湾、シンガポールに続いて3番目となる。この取り組みは、2024年にかけて総額1,000...
中国汽車工業協会(以下、中汽協会)は4月11日、今年3月の自動車の生産台数と販売台数の実績を発表した。 3月の自動車生産台数と販売台数は、それぞれ258.4万台と245.1万台で、生産は対前年同月比15.3%増、9.7%増となった。今年1-3月期の累計生産台数は621万台、販売台数は607.6万台で、対前年同期比4.3%減、6.7%減と微減となり、自動車消費の回復は遅れている。 一方で、今年3月の中国の新エネルギー...
最近、Microsoft Bingで対話型の検索を始め、従来とは違う経験を楽しんでいます。 ひょんなことから、Image Creatorに出会い、AIツールによる描画実験をしています。Image Creatorはまだ日本語仕様になっておらず、英文テキストにより、AIツールに描画してもらいます。 ここでは、三つの描画事例を紹介します。ひとつめは、みかんの絵(水彩)、次は米国カリフォルニア州ナッパバレーの秋のブドウ畑(...
ニューヨーク・タイムズ記事 「不況は嫌な言葉になった。連邦準備制度理事会(以下、FRB)の人たちは、「ソフトランディング」またはその恐ろしい代替手段である「ハードランディング」のような婉曲表現でその周りを踊っている。とはいえ、の予測の裏を見てみると、中央銀行の政策立案者が、すぐに急激な景気減速の可能性が高いことを認識していることは明らかで、彼ら自身のポリシーは、それを実現するために少なくとも部分的...
世界のデータサイエンティストが参加するデータ分析のコンテスト「Kaggle(カグル)」。さまざまな分析技術を使って予測モデルを作成し、その精度の高さを競う。その世界大会が2022年に開催され、1,000チーム、5,000人を超えるデータサイエンティストが参加、この大会で3位になったのが、日立製作所の諸橋政幸さん(48)が参加するチーム。 ここでは、YouTubeの”Hitachi Brand Channel”、シリーズ「日立の人」から...