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『俺の空だぜ!若大将』(2011.5.21.日本映画専門チャンネル)若大将シリーズは結構見ているのだが、これは未見だった。今回のスポーツは、タイトル通りのスカイダイビング。ただ、主人公の若大将こと田沼雄一がサラリーマンになったのもさることながら、演じる加山雄三をはじめとするレギュラー陣がやけに老けて疲れて見えるし、演出も雑な感じがする。60年代後半と70年代前半に作られた映画とでは、たかが数年しか違わないのに、全く雰囲気が異なる。これは斜陽に向かった当時の映画界の空気が如実に反映されていたということなのか。やはり、明るく能天気な若大将シリーズは60年代の映画なのだ。ところで、2代目の若大将は草刈正雄だとばかり思っていたら、ここに大矢茂という2代目がいた。当時は期待の新人だったのだろうか。その影の薄さは、0...『俺の空だぜ!若大将』
輝かしい大学のスターも社会人になればただの人 フレッシュマン若大将シリーズ
若大将の大学シリーズは、青春時代の理想とも言うべきアメリカングラフティ的な陽気さが漂っていた。所々で歌を歌うシーンなどは、同時代のプレスリー映画の影響を受けています。ある意味、手に届きそうで届かないファンタジーがそこにあった、その時代の人々が夢見る理想的な青春像の光景だったの...
ドラマの紹介 午後のサスペンス ドクター小石の事件カルテ5 毒炎
テレビ大阪午後のサスペンスドクター小石の事件カルテ5毒炎10/24月12:43〜14:39の放送警察の捜査の盲点をついた本格医学ミステリーで、毎回大きな話題を呼ぶ人気シリーズ第5弾!!主演をつとめる演技派・橋爪功の名推理がさえわたる逸品!!番組内容栃木県湯西川の、とある山小屋で遺体が発見されたが、目立った外傷もないことから事件性は薄いと判断された。そんなある日、小石と看護婦の新山さゆりが勤務する診療所に、華の湯の若女将・奥山倫子がストレスによる胃痛を訴えてきた。その原因は、華の湯の女将で、倫子にはきつくあたる姑・奥山鈴子の存在らしい。ほどなく、華の湯の従業員で仲居の杏子が部屋で急死する。外傷もなく、当初、警察は心臓発作を疑うが、その後の調べで、杏子と倫子の夫・康輔が親密な関係にあったことが発覚。疑いの目は...ドラマの紹介午後のサスペンスドクター小石の事件カルテ5毒炎
『恐怖の時間』(64)(2011.7.1.神保町シアター)原作はエド・マクベインの87分署シリーズの『殺意の楔』。87分署シリーズは、学生時代に読みふけっていたので、この映画の存在を知って以来、ずっと見たかったのだが、なかなかかなわなかった。今回、やっと見られたわけだが、同じくマクベインの『キングの身代金』を原作に、同時期に映画化した黒澤明の『天国と地獄』(63)同様、原作の設定だけを借りて日本(東宝)流にアレンジしていた。例えば、原作では犯人は女で、恋人は獄死したのだが、この映画では設定を変えている。麻薬取引の現場で、恋人(田村奈巳)を山本刑事(加山雄三)に射殺された男(山崎努)が、恨みを晴らすために、拳銃とニトログリセリンと称する液体の入ったビンを持って渋谷・宮益坂署の刑事部屋に立てこもる。ところが肝...『恐怖の時間』
『アルプスの若大将』(66)(1992.2.)若大将こと京南大学の田沼雄一(加山雄三)は、建築学の論文が学会で認められ、ヨーロッパ旅行へ招待されるが、青大将こと石山新次郎(田中邦衛)も同行する。スイスでスキーを堪能した雄一は、航空会社に勤める澄子(星由里子)と知り合う。ヨーロッパ各地で撮影されたシリーズ第7作。アルベールビルオリンピックに当て込んでの放映。まさに、このシリーズこそは“1960年代東宝明朗路線”の最たるもの。今改めて見直すと、全く屈託がなく、あきれてしまうほどだ。あの時代は幸せだったとも言えるが、実際は、物質的には今ほど豊かではなく、庶民の多くは、こんな生活を送れるはずもない。つまり、この若大将や植木等の無責任男や森繁久彌の社長といった映画に、庶民は夢を託していたとも思えるのだ。今回新たに気づいた...「BSシネマ」『アルプスの若大将』
前回取り上げました『仕掛人梅安』、作品そのものの印象は「藤枝梅安」映像化史上最も強いのですが、藤田進演じる音羽の元締は最も印象が薄いのが玉にキズ。 しかし藤田進という人、切り株の如き素材そのままの役者であります。東映作品では降旗康男監督がよく起用しておりますが、なるほど我の強いスターとあまり相性が良くないであろう降旗監督のいかにも好きそうなタイプ。 てなワケで今回は降旗康男監督×藤田進出演作品とい...