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某月某日 作家向田邦子氏のエッセイに「眠る盃」というのがある。「荒城の月」の「春高楼の花の宴 めぐる杯 かげさして」の「めぐる杯」を少女時代からずっと長い間「眠る盃」だと思っていたというのである。よくありがちな話で、おっちょこちょいなら人にひけをとらないであろうわたしだ、同じような体験を持っており、これを読んだときにはなんだかすごく向田邦子という作家が身近に感じられ、以来ファンになったのである。か...
2022年5月26日昨日に引き続き。無一文で嫁いできたもので、飛行機の切符を買うこともできず、帰るに帰れなかった状態を今振り返るとなんと無謀なことをしでかしていたものかと(笑) 昔からの無鉄砲な性格そのままでした。しかし、それが却ってよかったのでしょう。そうこうしているうちに息子が、娘が生まれポルトガルに住んでいることを忘れるほど、家族や猫たちとの生活に日々おおわらわ、10年経ち20年経ち、ぐ~る...
2022年5月31日 在住44年目に:月日は流れわたしは残る(3)大阪でのビアハウス歌姫バイト時代から今に至るまで、わたしは色々なことに携わるチャンスに恵まれて来たと思います。息子が日本の就学年齢に達した1987年にポルトに進出してきた日本企業の児童たちを中心にポルト補習校が開設されました。当時ポルトに在住する日本人がほとんどいなかったため、運よく講師の仕事を依頼され22年間続けました(2009年退職...
2022年6月5日 ポルトガルに来て、わたしたち家族は2度の引っ越しをしました。最初の6年間は、夫の母、夫のおばとわたしたち3人家族で小さな家でした。モイケル娘が誕生する少し前に、夫の母たちが住む同じ通り、言わばスープの冷めない距離にある借家に移りました。そこに16年ほど住み、それから終の棲家となった今のフラットを得たのですが、ここも夫の母たちが住んでいた家のすぐ側です。要は40数年同じ地域を居にし...