大杉栄とその時代年表(345) 1901(明治34)年6月29日~7月2日 「墨汁一滴」終わる 「鮓の俳句をつくる人には訳も知らずに「鮓桶」「鮓圧す」などいふ人多し。昔の鮓は鮎鮓などなりしならん。それは鮎を飯の中に入れ酢をかけたるを桶の中に入れておもしを置く。かくて一日二日長きは七日もその余も経て始めて食ふべくなる、これを「なる」といふ。今でも処によりてこの風残りたり。鮒鮓も同じ事なるべし。余の郷里にて小鯛、鰺、鯔など海魚を用ゐるは海国の故なり。これらは一夜圧して置けばなるるにより一夜鮓ともいふべくや。東海道を行く人は山北にて鮎の鮓売るを知りたらん、これらこそ夏の季に属すべき者なれ。今の普通の握り鮓ちらし鮓などはまことは雑なるべし。(七月二日)」(子規「墨汁一滴」)
山北の鮎鮨 大杉栄とその時代年表(344) 1901(明治34)年6月26日~28日 堺利彦、『言文一致普通文』の原稿料で初めて読む社会主義の本、『Frenchi and German Socialism in Modern Times(『近世仏独社会主義』)』を購入 より...
2024/12/15 19:00