朝か、夜か。わからない。 この部屋には時間というものが存在しないような気がしてくる。 カーテンを閉めきったまま、ずっと薄暗い。 時計を見ても、針の動きが信じられない。「今は本当に今日なのか?」 そう問いながら、私はベッドに沈み込んでいた。 ふと、五年前のことを思い出す。 朝、駅のホームで吐き気を堪えていた自分。会社へ行くのが怖くて、でも行かないわけにもいかなくて、スーツ姿で震えていた。 その頃の私はまだ、「なんとかなる」と思い込もうとしていた。だけど、結局何ともならなかった。 その感覚が今も、私の身体にこびりついている。あの頃の空気、重さ、緊張。 なぜ、時間が過ぎても苦しさだけは消えないんだろ…