建礼門院徳子の歌から平家物語と中世日本の世界観を覗き見る ~京都大原・寂光院その他
“思ひきや 深山の奥に 住居(すまい)して 雲居(くもゐ)の月を よそに見むとは” --建礼門院徳子(1155-1213?)作として平家物語に登場 日本史を代表する「悲劇のヒロイン」ともいえる建礼門院徳子、源平合戦の最終章たる壇ノ浦の合戦において息子の安徳天皇、母の平徳子など平家一門とともに入水するも源氏方に(髪の毛を熊手で引っ掛けて引き上げるというかなり荒っぽいやり方で)救助され、その後京都大原の寂光院にて亡き一族の菩提を弔いながら余生を送ったと言われています。 ただし彼女の生涯や人となりに関してはよくわかっていないことが多く、没年も「歴代皇紀」をはじめとした各種文献に記された内容から121…
2024/11/02 06:17