渡良瀬渓谷を行くC12・足尾線
足尾銅山の開発を目的に敷設された足尾鉄道を産業振興を目的に国有化したのが足尾線です。渓谷沿いの急曲線に急勾配が連続し、鉄道省制式蒸気機関車としては最小のC12が、新製から投入され活躍しました。 山肌に沿って進み、右に左に蛇行する渡良瀬川を鉄橋で越えて登坂するC12。軸重11トン足らずの小型機ながら過熱式ボイラーを採用し、戦後も製造された傑作機でした。 力闘するC12。軸重を押さえるために細いボイラーを搭載しています。細い小型のボイラーの場合、過熱管を往復させる大煙管を太く設定できませんから、C12とC56に搭載された過熱式ボイラーは技術の粋を集めた画期的なものでした。C12の開発前は、機関車メ…
2023/10/14 10:56