著名人33人の休み方。短いエッセイのアンソロジー。 正直皆さまお忙しい方々ばかりなので参考になるかと言われると…? でも当たり前なんだけど、「休む」ってどういうことを指すのか、人によって全然違うのが面白い。 断トツおもろかったのは石田夏穂さ
ある日2人の男が王様に命じられて、本を探す旅に出る。帰ってきた2人は夜毎「その本は…」と語る。ヨシタケさんに釣られて読んだが又吉さんの文章も良かったので今度読んでみたい。(なんていうか、はっきりと書かずに読み手の想像力を活用する文章を多用す
フランス革命の余波を受ける中欧で元・吟遊詩人が殺害された。貴族の令嬢が産んだ私生児である三つ子の実の父親と目される彼は三つ子の内の誰かに殺されたのか?科学的な捜査が今よりずっと難しいこの時代に、理屈だけで犯人を特定することは果たして可能なの
ツイキャスが本になる時代なのね…。それは置いておいて、人気ミステリ作家の頭の中を少し見られたような気になれる、非常に興味深い本でした。皆、割と普通に就職したくない!みたいな理由で焦って書いたりしてて(まあそれでデビューして食べていけるのは一
今の日本からはなくなりつつある、下町というゆるくてでも心強い繋がりを舞台に、人には感じられないものを感じ、人には見えない物が見えるキヨカの物語が綴られる。下町の清濁併せ呑む空気感は良かったんだけど…サイキックというよりスピリチュアル寄りに感
モヤモヤしたい人におすすめします。※以下ネタバレ及び独り言です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「両親の本当の子じゃない」ということは、どち
日常の謎と殺人事件が起こる謎を織り交ぜた短編5編。「街頭インタビュー」では、人間観察眼にはちょっと自信のある桐人の推理が冴え渡る…だけでは終わらない。自分の想像力の外側を考えるって難しいなあ。短いながら、中々刺さるお話でした。「速水士郎を追
産んだばかりの我が子を他の子と取り替えてしまう繭子。そのことを言い出せないままズルズルと月日は経過してしまい…。結末がどうなるのか、息を詰めて読んでしまった。とにかく前半の繭子の暗すぎる心理描写、母親の異常さ、旦那の微妙に無神経なところ、全
ほんタメ文学賞候補作。朝起きたら「 」が消えていた。でも主人公以外の人間は気が付いていない。次々と消える言葉たち。金髪の同級生と共に、言葉を消した犯人を突き止める。メタ学園ミステリーと裏の粗筋にあるが、メタ!!って感じで、ガチガチのミステリ
「すべてが、伏線。」…と絶賛されてドラマ化されるだけのことはあるバケモノみたいな推理小説だった。控え目に言って最高。霊とかそういうの要らんから!って途中で投げ出さずに最後まで読んでみてー。これ以上書くとネタバレになりそうなので何も書けないの
ゴーストレストランのシェフは依頼主からの謎も料理する。かなりグレーな案件ながら破格の報酬を求めて集うビーバーイーツの配達員たち。火災現場に突入した謎の人物、指のない轢死体、アパートの空室に届き続ける置き配…。最終話で各話の配達員たちが集うも
「シロかクロか、どちらにしてもトラ柄ではない」の予習として図書館で借りたのだけど…表紙絵の可愛らしさに気を取られるとかなりの毒っ気に唖然とさせられます^_^;「天然生活」の連載にしてはかなり尖っている…というか(「ていねいな生活」に憧れてい
奈良ゆかりの作家四名が城崎に温泉浸かりに行って小説書いてみた、な短編集。蟹が食べたくなります。志賀直哉の城の崎にてってどんな話だったか記憶の彼方だったので一応復習してから読んだけどその知識は別に要らなかったー。森見さん以外の作家さんは初めま
小学校で飼っていたうさぎが惨殺された。大好きなうさぎたちを殺されたふみちゃんは喋れなくなる。幼なじみの「ぼく」は自分の持つ不思議な力を使って彼女を救おうとするが、同じ力を持つ「先生」と対話を重ねるうちに…。自分だったらどうするだろうか?と、
「屍人荘の殺人」前日譚なので未読の方はそちらからどうぞ。へっぽこ探偵×その尻拭いをする助手っていう組合せ、嫌いじゃない。へっぽこ過ぎて奔走っていうより暴走してるけど。所々に入るメタっぽい発言も好き。でも古典ミステリは読者全員読んでる前提なの
偏見だと怒られそうだが、九州男児が嫌いだ。学生時代の友人はデートDVを受けてその男と別れた。主婦になってからできた友人はモラハラを受けている(しかし子どもがいるので別れられない)。そして彼女たちは、その九州出身の彼らの話をする時、決まって諦
雪に閉ざされた硝子の尖塔、大富豪に招かれた来客たち…そして密室で起こる連続殺人事件。メタ倒叙ミステリーかと思いきや、からの怒涛のどんでん返し。細かな伏線も丁寧に回収されつつ、尚且つ物語の面白さも損なわれないのがすごい。作者のミステリーへの愛
全寮制の男子校を舞台にした、思ってたよりオーソドックスなミステリ。転入してきた頭の良いエチカがホームズ役、直情的で気のよいヒナがワトソン役で話は進む。理事長がワンマン過ぎるし生徒会長も嫌な奴のテンプレ過ぎて(ほんまにこんな奴おるんか)とか思
<ネタバレあり>夜空に泳ぐチョコレートグラミー /町田 そのこ
小さな水槽の中で、きれいな熱帯魚は快適に泳いでいる。でも、水が合わなかったり他の魚から除け者にされたり、狭い世界で生きていけない個体は必ずいる。だけど、苛められていた晴子は強い守護者であった祖母がいなくても孵化できた。恋人に何の前触れも、遺
伊坂幸太郎でスパイ。敵地へ潜入。ときたら殺し屋だの強盗だの出てくる、軽妙洒脱ながらもブラック&ハードな展開か思いきや割と平和なファンタジーでほわわんとしてしまった。全然関係なさそうに見える並行して進む2つの物語が交わり、タッタカター♪とサビ
若くして妻を亡くした津村、夫とその不倫相手に開き直られた光恵、両親の離婚後父親を待ち続ける玲子、童貞を気にしていないふりをする浩太郎、幼くして母を亡くした小春。彩瀬さんらしい群像劇。離婚してから千代紙細工ばかりやってしまう光恵の正気と狂気の
私事ですが、その昔、色々積み重なってやせ細っていた時期が一時ありました。そんな時、「生きるは食べる、食べるは生きる、だよ。」と私の両肩をガッシとつかみ、他人なのに温かいご飯を作ってくれたり、お惣菜を分けてくれたりした友人を思い出して泣きまし
読んでて頭がクラクラ~💫そしてイライラ~💢陽子は過干渉が過ぎるし小野里は悟り開いてるし架は鈍すぎる!ストーカーにたどり着けないまま物語は後半へ、美奈子と梓が最低過ぎて(なんでこんなんと親友やねん!)と本をぶん投げたくなった。しかし一番のぶっ
高校の喫茶部の仲良しおやつ部4人組が日常の謎を解きあかす。ポテチ片手にサクサク読みたい一冊。クスッと笑える所も多々あり、良くも悪くも軽い。(←褒めてますよ。)緻密で重厚なミステリが読みたい人には物足りないかもしれないけれど、ふわっとさくっと
前書きから「この短編集はメタ・フィクションですよー(^_^)」という読者に対する優しさ…に見せかけた挑戦状が叩きつけられる。『叙述トリック短編集』を彷彿させるこの作家さんのこの手口、嫌いじゃないです。毎行毎頁、そう来たか!と驚かされたり、ニ
「ぼくは、そうは、思わない」と口に出して言える人間が果たして幸せかどうかは永久に分からない(口に出して言った安斎のその後の姿は暗くぼかされている)。でも、自分や友だちが理不尽に傷つけられた時、そう言える心の強さの土台を作るのは大人の役目だ。
連作ミステリ。水泳選手として恵まれた肉体を持ちながら努力せず、享楽的なのにも関わらず、男女問わず慕われていた綾部は何故自殺したのか。第一話の猫堂のノリについてゆけず脱落しかけたが諦めずに読んだ。それぞれの信じる宗教、それぞれのジハード。思い
チェロみたいな物語だった。人の声の音域に近く、耳によく馴染む。体に染み渡ってくる音楽を聞いているような感覚が心地よかった。中学生の頃、唯一の心の拠り所だったチェロ。その教室帰り、誘拐未遂に遭った橘は人との間に分厚い透明な壁を築くことで自分を
ぶりっ子キャラを演じて男を手玉に取る女弁護士・美馬玉子が「転職するたびに必ず企業が倒産する」女性の謎に挑む。粗筋だけでもう面白いの確定。お金より命の方が大事!っていう、当たり前の事を、人間追い詰められると忘れちゃうんだろうな…。と、ゾッとさ
なんでか死体がスタジオに置いておかれちゃうお話。ドジなプロデューサー・幸良は本番直前に、出演予定だった大御所俳優の死体をスタジオで見つけてしまう。なかなか趣味の悪い(と私は思う。)生放送番組「ゴシップ人狼」をやりおおせる事はできるのか?ドタ
精神医療の現場で行われている心理療法を、ひとりでできる範囲内でめっちゃ噛み砕いて説明してくれる本。認知行動療法やコーピング、マインドフルネスって言葉の響きはムズカシイけど、ほうほうこういうことなのね。日々のルーティーンに取り入れられそうなこ
母に「捨てられた」千鶴は早くに父親も病で亡くし、DV夫に搾取され、勤め先のパン工場の廃棄パンでなんとか生きていた。ラジオ番組へ投稿した母との思い出話が、母の今の娘、恵真の耳にとまり、再会へ。しかし母は若年性認知症を患っており…。もはや自身の
SF多めの短編集。うーん、芦沢さんはやっぱりミステリかホラーの方面がお強いんじゃないでしょうか…。色んな挑戦を見守りたい気持ちも勿論ありますが、いつものぐいぐい引っ張り込んでくれる感じが味わえず、残念。お得意のリアリティのあるイヤミス、怖い
12年前に誘拐(間違えて連れてきてしまった場合も法律的には誘拐に分類されるんですかね、やっぱり。そして一瞬目を離した母親が非難されるこの世の中。)された愛子は、視力を失う。そして再び、初めて親の介助無しで友だち(だとも思えないけど)と共に訪
ネットの炎上で殺人犯に仕立て上げられる話。こっっわー。(こんな変な日本語使ったら怒られちゃうんかな 笑)してやられたり。まんまとミスリードのお誘いに引っかかり、派手に騙されました。でも一回読んだだけでは理解できなかったので、分からなかったと
中編二編。『三月の局騒ぎ』北白川の古ーい女子寮には14回生以上(?!)の住人「キヨ」が居る、という噂を聞き、「坊っちゃん」ファンの若菜は心を踊らせるが、果たして。『十二月の都大路下ル』を先に読んでおいた方が楽しめるかもしれない。『六月のぶり
本を読むって、社会とつながることなのかも。私は定義的には「ひきこもり」に(多分)分類される人間だけれど、社会と分断されて寂しいとは感じていない。それは夫や少数精鋭の友だちに恵まれていることも大きいけれど、日々、物語やエッセイ、ハウツー本、雑
デビュー十周年記念短編集。他のアンソロに入ってたり、漫画の二次創作が入ってたり(元ネタを知らない私はわけがわからんかった。)ごった煮感は強いけど、書き下ろしの表題作だけでも読むべし。政権批判で捕らえられた官能小説家が施設を脱出するための11
一読してまず単純に、すごいなー、細かいなー、葉っぱ一枚でここまで表現できるなんて、と感服。そしてもう一読、今度はじっくり味わって読む。一枚の葉っぱの中で密やかに紡がれる優しい世界。心が疲れた時に、お守りのような一冊。おすすめです。 葉っぱ切
2年E組の人気者・山田が車に轢かれて死亡、スピーカーに憑依。2-Eが大好きで、声だけの存在になって帰ってきた山田は一体いつになったら成仏できるのか?んー、男子校ノリは面白かったし、仲良しクラスでも一枚岩ではないドライさとか、何より感情の爆発
飯テロ作家(勝手に命名しましたすみません。)の重鎮、小川糸さんによる旅先で出会った食のエッセイ。バルト三国、ドイツ、フランス、イタリア…出不精過ぎる私にとっては、疑似海外旅行を楽しむ気分。聞いたこともない名前の料理、異国の文化。(個人的には
2022年10月~2024年4月のエッセイをまとめたもの。バッグ愛を拗らせた上に時計にまで手を出す。車には手を出さない!と宣言されておられるけどフリだよね…(ニヤニヤ)。「くそウザいやつにかぎって、時計の趣味だけは良い」ってほんまかいな。デ
イヤミスっぽく始まるけど、温かな気持ちで読み終われる、「理由」に纏わる5つの短編。仲良しグループで1人だけ結婚式に呼ばれなかった理由。亡くなった親友の部屋から帰らない理由。子どもが絵を無くした訳を答えなかった理由。友だちの好きなことに自分を
真面目にしか働けない桐人、ワーママのマネージャー恵理子、いじめの標的にされた圭太、母から結婚をせっつかれる久乃、流されて生きてきた光彦、プラネタリウムに通う璃子。それぞれの闘い。ハラスメントの問題が多く描かれる。要領が良くて声が大きい人間だ
まだ頭がグルグルしている。人間には想像力という強い武器がある。でも、使い方を間違えると、自分や他人を傷つけてしまう。想像力は両刃の剣だ。そのことを忘れないように、と自分に釘を刺した。地下鉄で起きた刺殺事件のその後を描いた連作短編集。犯人から
人に興味はあるのに人の感情を想像するのが苦手な海松子(みるこ)。趣味は日光を浴びながらの枝毛切りと凧揚げ。脳内で人に失礼なあだ名を付ける。友だちと呼べるのは「まね師」萌音だけ。突然めっちゃ良いこと言ったり突拍子もないことやり出したり感情が忙
特濃キャラとぶっとび設定の傑作リーガル(?)ミステリー。お金大好き弁護士の主人公麗子(こういう人嫌いじゃない(笑)、元彼(3ヶ月だけかよ)の遺産を獲得すべく、元彼の友人を殺人犯に仕立て上げようと奔走。カネカネって言うけど、人間はカネ以上に大
「1日10分のときめき」で既読だったけれど『太陽』がやっぱり好きだー。他人にとっては取るに足らない物が自分にとっての太陽でもいいんだ、と肯定してもらえる感じに涙が滲む。この短編だけでも読む価値あり。『獣の夜』は「女ともだち」で読んだ時は爽快
鮮やかな赤と青が目に浮かぶような物語。大事な人に素直になれない。ついつい虚勢を張ってしまう。自分の進む道がこのままでいいのか、悩んで迷って修正して。でも、そんな時もそばに居てくれる人が居るのは、奇跡。だけどそれは運が良かったからじゃない。が
料理についての相談事に答えていく形のレシピ紹介。皆さまの相談事がガチで真面目に生活に取り組んでいる感じのものが多くて、(みんなそんな頑張らんでも…)って思ったけど、元々ダスキン利用者向けの新聞連載だったようで、それも納得。ぽたぽた漬けに興味
<ネタバレあり>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 読み終わって、ほのかな希望を感じた。それと同
シリーズ三作目は廃墟をウリにした遊園地の中にある、元アトラクションの異様な館を舞台とするクローズドサークル。今作は比留子嬢がうろちょろせずに、葉村が大活躍(右往左往とも言う)。期待を裏切らず面白かったけど読むのにエネルギー消耗した。そして、
この家の間取り、何かがおかしい…。と、ホラー感強めに始まり、その正体を探ってゆくと、恐るべき因習が。段々ミステリー感強まっていくのが面白い。田舎って時々(ここって現代日本よね?)って聞きたくなるくらい良くも悪くも時間の流れが止まってることが
二巻から読む人はまずいないと思うけど、一巻から読むことを全力でお勧めします!フェロモン店長が跋扈する優しいコンビニ、「テンダネス」を舞台に、「他人を尊重する、自分を大事にする」ことの人生における重要さが切実に描かれている。と書くと重そうだけ
コンビニの明るすぎる白い蛍光灯が苦手だけれど、「テンダネス門司港こがね村店」は照度低めの優しいオレンジ色の光に包まれている。重めな話が多めだけれど、語り口調が適度に軽く、更に各キャラの濃さ(ちょっと渋滞してる)で、漫画のような感覚で読めます
テレビ局で働く人たちのお仕事ドラマ、なんて一言で括るには勿体なさすぎる名作。他人の芝生はいつでも青く見える。分かっていても、青々として見える。周囲から尊敬されてそこそこ人生うまくいってるように見えても、本人は鬱屈とした思いを抱えていたり。過
益田ミリさん大好きなので、特に英語の勉強には興味なかったけど読んでみた。ら、面白かった!英会話の勉強じゃなくて英語の勉強。英語は数に敏感。(でもyouは「あなた」「あなたたち」両方の意味があるってのが不思議だが。)外国語を勉強するっていうこ
あなたは天国を信じますか?この世に地獄は決定的に存在するのに、天国があるかどうかは分からない。2人殺したらその場で「天使」に地獄に引きずり込まれる。そんな世界で人間は何を考え、世の中はどう変わるのか。善良な人間ほど報われない、というやるせな
多様性とかおめでたいこと言ってんじゃねぇよ、うるせえ、黙れ。という、この時代なかなか言えないことを言ってくれてありがとう。私は幸いなことに特殊な性癖は持ち合わせていない。(多分、今のところ。)でも、「理解してくれようとしなくていいから頼むか
コロナの話多めアンソロジー。つくづく、自粛だのなんだので子どもたちの貴重な時間やチャンスが潰されたことに胸が痛む。junaidaさんの可愛らしい表紙絵通り、寝る前の睡眠導入剤としては◎。気になった初読み作家さんメモ→大倉崇裕、小前亮、今村翔
誰もが聞いたことのある書き出しと結びの2文の間を埋めて、全く新しい物語を作ろうという斬新なショートショート集。サクッと読めるので、気分転換にどうぞ。流行りの朝活とやらをリスペクトしたような馬鹿にしたような作品、「モーニング・インストーラー」
前作よりも起伏は少なく、その分、どっしりとした骨のある作品。親に弟子入りを許して貰えなかった、自分でもセンスがないと分かっている、それでも自分はやるんだ、という奈緒の強い信念に圧倒された。これから先何度でも心折れる瞬間があるだろう、それでも
衰退していく一方の地方都市は見捨てて、大都市に税金を注入すべきだ。という主張の「愛国者」が起こす「予告殺人」。閉鎖的な田舎の問題点や、そこで繋がれてきたお金でははかれない人や文化、しかし地方交付税に頼らなければならない現実が、とても切実に問
ミステリー要素よりも、クラス内カースト制度のドロドロとイジメの描写が超絶リアルで、エネルギー吸い取られました…。子どもって、時に大人より怖い(x_x)。現実でも心理戦に関しては子どもの方が複雑かもしれない。ミステリー小説というより学園モノエ
一年と少し前に死んだ、可愛がってくれた祖母を思い出して、少し泣いた。祖母は最後まで痴呆にもならず、腰は曲がっていたけれど、自分の身の回りのことは自分でして、明るくて、大好きだった。祖母の「お迎え」はどんなだったろう。きちんと誰か迎えにきてく
<ネタバレあり>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・前作と同じくらい面白くて救いがなくて、前作より
死んだ夫の幽霊と暮らす。AIが親友(母親が真っ先に我が子を助けようとするのは当たり前なのに、ロボットがそれをすると「暴走」と定義されてしまうことへの人間の傲慢さについて考えさせられた)。小さな子どもしか愛せない。多分、口に出した途端にどれも
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