我が家で一番地味なサボテンはウィギンシア属の「地久丸」。2013年春に実生したその地味なサボテンが最近大分くたびれた様子を示しています。特に二枚目の画像に現れている苗のクタビレが目立ちます。もともと球体色が鮮やかな緑色の本種ですがこれらの苗は球体に茶色が射しています。通常サボテンが老化してゆく過程では球体色の変化とともに球体の形状が縦長になって行くことが多いのですが、これらの苗には今のところその兆...
サボテン・多肉植物の栽培について気ままに投稿します。
中学生の頃(60年以上前)友人の影響でサボテンに興味を持ち、以来ダラダラと栽培を続けてきました。 現役引退(2013年)後、時間に余裕ができたのを機会に本格的にこの趣味に復帰。 二棟の小さなガラス温室に多くのサボ達を詰め込んでつきあってもらっています。
旧ノトカクタス属の「紅冠丸」が開花しました。相変わらずパステルカラー(中間色)の美しい花です。しかしこの株、実は大きな問題を抱えています。ヒントは「旧ノトカクタス属」。この属のサボテンはややもすると時間とともに球体下部が次第に木質化してきます。残念ながらこの株も例外ではありません。実は6年ほど前に一度胴切り整形しましたが、時間の経過とともに再びこのような姿に成り下がってしまいました。季節的には胴切...
40年近く前に二和園さんで入手したランポー玉二株。球体の高さは30cmを超えてきましたが、老いて?ますます盛ん。毎年春から秋まで開花を続けます。同じランポーの古株ですが、それぞれに個性があります。左側のランポー、球体は6稜で玉状のアレオーレが上下方向にまっすぐに連なっています。花は大きめで、黄色の色が濃いです。右側のランポーは5稜です。独立したアレオーレはなく直線状に連なって稜の頂部を形成しています。...
いわゆる”駄物”と言われているエキノプシス属のサボテンたちが一斉に開花しています。駄物といっても大事に育てていますので、それに応えるように立派な花を咲かせてくれています。<黄花短毛丸> 子をたくさん吹いてきました。あと数年すれば大群開が楽しめそうです。これは別株の黄花短毛丸です。出てくる子はすべて掻き取り、単頭で育てています。花数は少ないですが大柄なものを咲かせます。<花盛丸と長盛丸> 名前だけでな...
2013年に播種したスクレロカクタス属の「彩虹山」。難物サボテンなので私ごときには手におえません。一年以内に根際から腐敗が始まり慌てて袖ケ浦に救済接ぎ木しました。その結果やっと二本が生き残りました。そのうちの一本は接ぎ木のまま成長し、難物とは思えぬほど成長よろしく肥満し、開花も見せてくれました。しかし昨年夏、突然腐敗し始め、あっという間に枯れてしまいました。やはり人もサボテンも肥満はいけません。も...
一度この目で花座ができるのを見たくて2015年7月に実生したディスコカクタス属の「ギガンティア」。7年後の今、まだ花座を形成していませんが二本の苗が生きています。実はこれらの苗は袖ケ浦台の接ぎ降し苗です。それにしてもギムノの黒刺鳳頭も顔負けの黒く太いバリバリの棘です。本来の目的である花座が出てくるまでしばらくはこの黒刺で楽しめそうです。ご訪問くださりありがとうございます。このブログは「にほんブログ...
一般に寒さに弱いといわれているメロカクタス属のサボテンたち。本格的な春の訪れにより、どんな顔つきになってきたでしょうか。<層雲> <青嵐雲> <バイエンシス><ロンギスピナおよびマタンザヌス><グラウセッセンス>まだ花座を形成していない若い苗はすでに春の成長を開始しています。一方既に花座を形成している大人の苗は冬の寒さにあたって変色した球体の色が戻り始めているものの、まだ成長の動きは見られません。...
40年ほど前に二和園さんで購入したギムノカリキウム属の「ペンタカンサ(聖王丸)」一株。その後いくつかの子を吹きそれらも年を経て親子の差はなくなり、どれが元の親株なのかもわからなくなりました。現在それら親子のうち三株が残っています。元の親株は5稜でしたが、年とともに増稜し6稜が二株、7稜が一株になっています。すべて同一クローン株です。一時かなりの手抜き栽培をしていましたので株の老化が進み、こんな姿になり...
種子をいつどこから入手したのか不明のサボテン、エリオシケの「ナピナ」がやっと初開花しました。推定ですが実生してから4年ほど経過していると思います。二輪が同時に開花しました。両サイドに二本別の個体がありますが、これらも同時に実生した同じロットの苗です。花の大きさは直径4cm程度。球体の直径は3cmほどですから球体に比べてかなり大きな花です。花色はごく薄いオレンジで、花底はやや緑がかっています。柱頭(雌...
最近造ったサボテン多肉の開放型栽培小屋。その中で高さ120cmの棚には主に棘物の中型~大型の苗を置いています。通常上のほうから鑑賞するサボテンですが、高さ120cmの棚に載せるとその横顔ばかりが目に入ってきます。そこで改めてその姿をほれぼれと見入っているのが金鯱たちです。そうです。金鯱は横顔もよろしい。これらの苗はいっちゃんさんから頂いた種子を2017年に実生したもの。出自は「ケーレス」で”金鯱園芸種”と...
ロフォフォラ属の銀冠玉。「銀」は別名「しろがね」で、銀冠玉はロフォフォラ属の中でも白っぽい球体が特徴のサボテンです。しかし中にはへそ曲がりがいるもので、黒い銀冠玉が現れました。比較のために普通の銀冠玉の画像を掲載します。普通の銀冠玉の白さは球体から分泌?される白粉によるものと考えていますが、この黒い球体を持つ銀冠玉は白粉の分泌を止めているのでしょうか。”くろがね”は「鉄」ですね。黒い銀冠玉は「鉄冠玉...
2019年初夏にヤフオクで落札した菊水綴化株の種子100粒。実生して3年弱経ちました。66本の苗が生きています。菊水の実生としては驚異的生存率です。大きなもので直径2cm程度まで育っています。個々の苗をつぶさに見ると意外と綴れた苗がたくさんあるのにお気づきでしょう。それではその綴れた苗たちを拡大して見てゆきましょう。本当にたくさんあります。この苗が一番派手につづれております。この苗は「Y」字型に進化...
晴れの日の温室内温度が連日30℃を超えるようになりました。またあの嫌な赤ダニたちがやってくる季節です。赤ダニ対策として複数種類の殺ダニ剤を定期散布しており、今年も3月初旬にコロマイトを温室内全般に散布しています。しかし、…やはり現れました。大事にしている銀冠玉錦自根苗です。5時の方向に一匹、さらに拡大すると小さなのが二匹確認できます。この時期は晴れると温室の天窓が自動でほぼ終日開いているのでそこから飛来...
約40年前に五十鈴園さんから購入した金冠竜。身の丈が35cm程度の大苗に成長しています。園主さんの説明では龍神木の台を履いているとのことでした。当時植替え時に抜き上げると球体下部に緑色の龍神木が現れていましたが、現在その面影はありません。龍神木は木の様に化けて、鉢の中でとぐろを巻いています。根を整理して、この根が収まるような深鉢に植え付けました。新しく設置した栽培小屋上段の住人第一号になりました。周...
昨年秋に実生した銀冠玉の幼苗たち。ようやく斑入り苗とそうでない苗との峻別が付くようになってきました。今回これら2ロットの苗の中から斑入り苗を抜き上げて、袖ケ浦の台に載せるつもりです。画像をつぶさに見ると、斑入りの苗は色がオレンジがかっておりさすがに成長が悪いです。このままの状態で育ててゆくとやがては斑の無い苗たちに負けて消えてゆきそうな気配があります。幸い露天に置いていた袖ケ浦の苗たちも春を感じて...
2013年に実生した黒牡丹、及び姫牡丹が結実してきました。<黒牡丹><姫牡丹> 幸い同期の苗が数十本あり、皆がそれなりに結実しています。今年の春は、本格的な次世代の養成に取り組んでみようかと思います。 ご訪問くださりありがとうございます。このブログは「にほんブログ村」の「サボテン人気ランキング」に参加しております。このブログを応援してくださいます方は下のバナーへ応援の「クリック」または「タップ」を...
菊水が結実しました。実生9年生の接ぎ降し苗です。通常菊水の花柄は開花後1週間もすれば簡単に取れますが、結実するとつまんで引っ張ったぐらいでは取れなくなります。花粉親は下の画像の苗です。上の画像の苗とは同期の実生9年生。ただしこちらは自根の苗です。菊水はかつて自根苗を不用意に結実させて、枯れさせてしまったトラウマがあります。今回は二株を交互に交配することはせず、一方通行の交配を行い接ぎ降し株のほうの...
兜丸(ミラクル兜、スーパー兜、瑠璃兜を含む。)は実生して発芽率が良く、うちの栽培環境ではその後もよく育ちますので多くの苗を育てています。それらのうちでも2013年春に実生したミラクル兜は9年生になりますが、まだ老化する兆候もなく健康そうに育っていて、お気に入りのサボテンの一つ(二つ)です。一つ目の画像の苗は少し”ヒトデ”の血が入っているようで、稜数が「7」であることも相まって特徴的な球体形状をしてい...
3月の中旬からロフォフォラ属の「銀冠玉」は咲き続けていますが、一本気になる花を咲かせる株があります。一つは花色が通常の銀冠玉より濃いこと。今一つは花弁が開花しきって平たくならず、花全体としてカップ形状を保つこと。そして、花の大きさがやや大きいことです。”それがどうした?”と言われれば、まあそれまでの話ですが…。球体の大きな疣を含めて、なぜか気になる銀冠玉でした。ご訪問くださりありがとうございます。この...
スルコレブチア属の「ラウシー」が開花しました。実生4年生の苗です。深みのある赤色の美しい花です。このラウシー、育てるのは私にとりかなり難物でした。当初温室の日当たりの良い棚上に置いていましたが、すぐにいじけてしまい健康な見かけからは程遠い姿になってしまいました。その後ネットでこのラウシーは高山性のサボテンであるとの情報を見かけました。そこで少し温度の低い温室内の二等地(棚下)の送風機の風の当たる場...
2016年6月に長野県安曇野市の高木カクタスさんで購入した金鯱です。当時の画像が残っていました。長い棘が気に入って入手しました。球体直径は4cmほどでした。それから6年後の現在の姿です。長刺の特徴は残っていますが球体が大きくなったので目立ちません。直径は13cmほど。この苗は温室南側の棚上に置いていました。素ガラス越しの陽光がほぼ一日中当たっています。棚の上にはパミス(軽石砂)を厚さ2~3cm敷いてい...
ユーベルマニア属の「プセウドペクチニフェラ」が色鮮やかな種鞘をあげてきました。現在10個の種鞘が見えていますが、今後さらに数が増えそうです。親株は実生9年生の自根株。ここ数年多くの種子を提供してくれています。親株が元気なためか、種子の発芽率やその後の成長も大変良好で、昨年取れた種子から100本以上の健康な幼苗が育っています。同じユーベルマニア属のサボテンでも、ペクチニフェラやフラビスピナは種子を得...
新設した栽培小屋の遮光をどうするか、その判断のための基礎データを取るためルクスメーター(光量計)を購入しました。アマゾンで送料込みで¥3000程度です。操作方法は実に簡単で、電源を入れセンサー部(画像白色の円)カバーを取れば液晶部に結果が表示されます。画像の場合、今日(4月9日)午前10時に横浜市郊外の地上1m付近の露天で測定したところ、光量が62500ルクス(以下LXと略します。)であったことが示されていま...
栽培小屋の内部がまがりなりにも植物を収容することができる状態になりましたので、本日メセン類を搬入しました。これらのメセン類は同じ敷地内にある空き家の二階でこの二年ほど実生から育ててきたものです。<南側の棚> 90cmx365cmのサイズ。地上から90cmの高さにあり、20%遮光の寒冷紗を張っています。コノフィツム、ディンテランサス、リトープスを置きました。<北側の棚> 90cmx365cmのサイズ。地上から60c...
言葉としての「盤石」の意味は、”大きな石”転じて”しっかりしてゆるぎないこと”です。一方サボテン界で「盤石」といえば般若とランポー玉との交雑種をいい、実際には般若に近い形態のものからランポー玉の形態に近いものまでいろいろなタイプがあるようです。で、うちの温室にもこの「盤石」が一株あります。球体の直径は11cm程度。扁平な形状を保っています。一見すると般若そのものですが、よく見ると稜数が「6」と般若のそれ...
今日は先日完成した栽培小屋の内部に付帯する部材を設置しました。まず、東西の90cm幅の棚に人工芝を敷きます。ただ置くだけですと時間とともに少しずつずれてきますので要所要所を厚手の両面テープで固定しました。サボテンやメセンの栽培に関して、人工芝がどの程度効果があるのかはなはだ疑問ですが、少なくとも見た目は良くなります。多少は水分を保持すると思われますので、環境の急変を緩和してくれるかもしれません。南側...
4~5年前に徳島カクタスクラブのガッテンさんから頂いたマミラリア属の「ルエッティー」。大きな袖ケ浦の台に載せられた多頭株で当初の二年間は絶好調。美しい花を多数咲かせて目を楽しませてくれましたが、その後不意に主頭を中心に腐れ始めました。対策として別の袖ケ浦やセレウスに接いだりしてみましたがなかなかうまくゆかず、結局残ったのは自根を目指して挿し木した一本でした。その自根株がようやく開花に至りました。接ぎ...
2013年3月に実生したフェロカクタス属の「レコンテ玉」、二株が生き残っています。当時初めてお世話になったたにさぼ実生倶楽部さんの第56回種プレでいただいた種子を由来とするものです。球体の大きさは高さ10cm、径8cm程度で、金冠竜や刈穂玉らと同程度の成長です。深紅の曲がりくねった棘が特徴で大変美しいです。特に画像一枚目の苗は球体に斑が入っており、その黄色と棘の深紅色の対比が目を引きます。フェロカクタス属の...
今日はギムノカリキウム属の「翠光冠」について。私がちょうど40歳の頃、親指の爪ほどの大きさの翠光冠の掻き子を知り合いから頂きました。それから33年後の今、その掻き子はこんな風になりました。通常扁平な球体か玉型の翠光冠ですが、33年も育てているとこんな柱サボテンのような姿になります。球体の高さ(長さ)約30cm、直径4~5cmほどです。これまで多くの子を吹いてきましたが、最近それを止めたようです。吹いた子...
3月27日のブログで骨組みができたことをお伝えした栽培小屋が完成しました。まずは全体像を。単管を組んだ骨組みの外側に木枠を取り付け、さらにその木枠の外側に透明波板を張り渡しております。従来からある二つの温室と並べてみました。温室とは面積は同一で、屋根の高さがやや低いです。次の画像は棚の配置を示しています。正面が西側出入り口になります。棚は南側(画像左側)の高さ80cmのところに幅90cmのものを一枚、北...
この10年毎年続けてきたサボテンのデスクトップ実生。今年のマミラリア属「陽炎」が最後になりそうです。このデスクトップ実生、冬の寒い時期に入手したサボテンの種子をポリスチレンの蓋つき透明容器を利用して実生するものです。まずは「百聞は一見に如かず」。蓋つきのPS容器内に用土を入れ種をまきます。昼は日の当たるベランダに置き、陽が陰ると室内に取り入れます。これを繰り返すうちに発芽した幼苗はどんどん大きく育っ...
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我が家で一番地味なサボテンはウィギンシア属の「地久丸」。2013年春に実生したその地味なサボテンが最近大分くたびれた様子を示しています。特に二枚目の画像に現れている苗のクタビレが目立ちます。もともと球体色が鮮やかな緑色の本種ですがこれらの苗は球体に茶色が射しています。通常サボテンが老化してゆく過程では球体色の変化とともに球体の形状が縦長になって行くことが多いのですが、これらの苗には今のところその兆...
晴れ間の拡がった今日、気温の上昇とともに赤花菊水二株が今年二度目の開花しました。上の一株を拡大してみましょう。気温の高い時期特有の開花ですね。やや開き過ぎ。デレッと咲いています。2月下旬に今年最初に開花した時の画像を見てみましょう。開き具合は適度ですし、花の色も今日咲いているものよりかなり濃い赤です。やはり花を愛でるのは一番花に限るようですね。まあ今回も元気そうでしたのでしっかりと交配はしておきま...
今日は玉型メセンの中では普段あまり目にしない珍種「タンクアナ」についてです。タンクアナについてこの”タンクアナ”が「属」であるのか、またそれ以外の分類を現すのか良く分かりませんが、とにかくそのタンクアナに属する玉型メセンを二種類維持しています。<Tanquana priamatica「赤嶺」> ”赤嶺”とは何んとも植物らしくない名前を付けたものですね。一対の葉を持つ新芽を出してどんどんと大きくなってゆくのはリトープスと...
今日は実生11年生のツルビニカルプス属「アロンソイ」についてです。本種はツルビニカルプス属のサボテンでは最大級の大きさに育ちます。本日ご紹介する二本の株はともに自根苗で、球体直径は7cm程に育っています。灰緑色の球体に渦を巻くように配列された疣の列が特徴です。疣の先端には綿毛を吹きそこから申し訳程度の刺が生えていますが、この刺は痛くありません。花はピンク色の美しいもので、赤花菊水のそれによく似てい...
実生11年生の牡丹類たち。春の温度上昇を受けてのびのびと成長しています。<赤花三角牡丹> 自根苗です。通常の三角牡丹とは疣の形状や色などがかなり異なります。また綿毛も豊富で、別種ではないかと思われる見かけです。<玉牡丹> いわゆるロイヤル玉牡丹という株です。袖台接ぎ降しで、毎年ぐいぐいと育っています。用土中に完熟乾燥牛糞を仕込んでおり、どこまで大きく育つか楽しみに見守っています。これら大型の牡丹類...
4月も半ばを超え温室内はサボテンの花盛りです。今日は目についた赤い花を集めてみました。<マミラリア属「ルエッティー」> ガッテンさんから袖接ぎ苗で頂いたものを一部挿し木発根させた苗です。成長は遅くなりましたが、確実に子吹きし花も咲かせています。それにしてもマミラリア属のサボテンとは思えぬほどの大きな美しい花です。<スルコレブチア属「ラウシー」> 実生5年生の自根株です。刺のない紫色の球体に金属光沢...
実生11年生のアズテキウム属「花籠」が今年も開花しました。実は数日前からこんな状態で開花を待ち望んでいました。昨年の開花は下の画像の様でかなり貧弱でしたが、今年の蕾はかなり期待を持たせてくれます。今年、実際に開花したのはこんな状態でした。期待通りの開花でした。同時開花した同期の苗もありましたが交配は思いとどまりました。たとえ採種に成功しても、本種の実生はとても難しく、またその成長が極めて遅くつらい...
4月も半ばを過ぎ、日に日に日差しが強くなってきていることを実感しています。既に屋外で直射日光の照度は80000LXに迫っています。この時季におけるサボテン栽培の最大のリスクは日焼けです。日焼けは特に一度に大量の苗にダメージを与える恐れがあるので、安全策は余裕を持つ必要があります。取り敢えず二つの温室の東西の面にレースのカーテンを吊るしました。<第二温室西側> 正面が西側。午後の日差しが射しこむところです...
今日の横浜は黄砂に影響されてか薄曇りの天気でしたが、そんなことは気にはしていないように温室内ではサボテンたちが多くの花を咲かせていました。それらの中で同一種で複数の株が開花しているものの中から気に入ったものを交配しました。<ツルビニカルプス・アロンソイ> 実生11年生の自根株同士です。<ストロンボカクタス・赤花菊水> こちらは実生10年生の自根株同士です。花といい、草姿といいアロンソイによく似てい...
2015年に実生したペレシフォラ属の「精巧丸」と「銀牡丹」です。実生した年の画像が残っていました。左側の二列が銀牡丹、右側の二列が精巧丸です。成長が遅くなかなかうまく育たないこれ等のペレシフォラ属たち。9年後の現在、精巧丸の苗が2本、銀牡丹が3本生き残っています。やっとこさ生き残っているという感触です。<精巧丸> 球体の直径は2cm程です。実生9年目にして初めて蕾を揚げてきました。どんな花が咲くの...
エキノケレウス属の「明石丸」が絶好調。球体上部にグルリと蕾を膨らませてきました。この明石丸、実生8年生の自根株です。エキノケレウス属のサボテンと言えば「紫太陽」など、特徴ある見かけの球体を持つものが多いですがこの明石丸の見かけはかなりの程度”凡庸”です。どちらかというと「エキノプシス」に近い見かけを持っています。しかし、しかし、その花は凡庸ではありません。一昨年の開花の様子です。球体に負けない大きさ...
今日は久しぶりのメセンネタです。2021年10月に播種したトリコデイアデマ・デンサム「紫晃星」。実生3年目の今年、初々しさの中に初の満開を迎えました。金属光沢ある濃いピンク色の花が一株に15以上同時に開いています。同時期に播種したこんな株が10本ほどあります。他のコノフィツムやリトープスなどのメセン類が脱皮の最中でくすぶっている中、この紫晃星の群落が温室内でひときわ目立っています。この紫晃星、ブル...
8年ほど前に我が家にやってきたテロカクタス属の「太白丸」。毎年ピンク色の美しい花を咲かせてくれます。今年も年明けの2月から開花していますが、その後も毎月新しい花を咲かせ続けています。<2月28日> 一輪開花<3月13日> 二輪開花<4月10日> 四輪開花開花数が1・2・4輪と増えてきました。このまま続くと次は8輪も咲くことになりますが、そうはイカのなんちゃらでしょうね。この太白丸、推定実生10年生ほどですが、さす...
昨年秋に袖ケ浦の台に逆さ接ぎした菊水。過去にこの苗について二度(一月/三月)記事にさせていただきました。今日はその後の経過です。穂の側面の部分に多数の芽のような組織が出てきました。反対側を見ると、穂のカット面がめくれ上がった部分から球体と思わしき組織がモコモコといくつか顔を出してきました。拡大してみました。子はアレオーレから出てくるものと思っていましたが、いざとなればどこからでも出てくるのですね。”...
エキノケレウス属の「宇宙殿レイエシー」が開花しております。御覧の通り花の美しさはサボテンの中でも上級の部に属すると思います。この株は2013年春に実生したもので、同時に「宇宙殿」も実生しています。「宇宙殿レイエシー」と「宇宙殿」とを比べると、花の美しさの点では明らかに「レイエシー」の勝ち。球体の見かけは、長い短いの差こそあれ両者似たり寄ったりです。ほれぼれするような美しさはありません。よってこれら...
2013年5月に播種したテロカクタス属の「鶴巣丸」が今年の春も開花しました。2本の苗を維持しています。一本の苗は黄色がかった花、他の一本の花はピンク色が射しています。二株が同時に開花しましたので、条件反射のように交配しておきました。ご訪問くださりありがとうございます。このブログは「にほんブログ村」の「サボテン人気ランキング」に参加しております。このブログを応援してくださいます方は下のバナーへ応援の...
春の暖かさを受けてアリオカルプス属(旧ロゼオカクタス属)の「竜角牡丹」がその球体を膨らませてきました。これら三本の竜角牡丹、7年前に実生しその後袖台に接いで降ろしたものです。同じロットの種子からの者たちですが、それぞれに疣の形状が微妙に異なりますので、三苗を並べて置いて鑑賞しています。袖ケ浦台の接ぎ降し苗ということで根は袖ケ浦のものです。その効果は抜群で、成長著しく現在の球体直径は8cm程。毎年秋に...
温室の棚に敷いた砂に零れ落ちた種子が発芽したアストロフィツム属の「般若」。大きくなりました。今年の春も花を咲かせています。温室から通風型栽培室に移して二年。元気に過ごしています。さすがにこの大きさの般若、最近は縦方向への成長が目立つようになりました。この般若に関しては多くの画像が残っていますので、時系列で過去を振り返ってみましょう。その前にまずは親株(とみられる株)です。35年ほど前に二和園さんで...
亀甲ランポー玉の2苗が同時に開花しました。いずれも実生8年生の自根苗です。大変丈夫なサボテンで手間をかけずともどんどん成長してくれました。現在の球体直径は10cmを超えています。扁平な球体を保っており見た目の安心感があります。今がこれらのサボテンの見ごろなのかもしれません。次世代養成のため、しっかりと交配しておきました。ご訪問くださりありがとうございます。このブログは「にほんブログ村」の「サボテン人...
オブレゴニア属の「帝冠」が今年の初開花を始めています。<実生11年生・自根・大疣タイプ><実生11年生・自根・普通疣タイプ><実生7年生・袖台接ぎ降し苗・小疣タイプ> もともと斑入り苗でしたが、いつの間にか普通の苗になりました。<実生8年生・袖台接ぎ降し苗・大疣タイプ> この苗が一番元気そうです。二本の自根苗は球体が茶色に変色しつつあることが気になります。そろそろ遮光が必要な時期になってきたようです。こ...
三島敏夫「松ノ木小唄」4番の歌詞冒頭 ♪9000万人いる中で、心底惚れたはあなただけ~♡♪ なんてえのがありました。そうです。この歌の流行った当時(昭和40年代)、我が国の人口は9000万人ほどであったのです。その後ご存じの通り日本の人口は1億2千万人程まで膨れ上がりましたが、本日のニュース速報によれば「2056年に人口1億人割れ 70年に3割減の8700万人」となるそうです。大まかにいえば、昭和の時代から50年かけて3...
今日はテロカクタスの「鶴巣丸」について。2013年春に播種した株を二つ維持していますが、ちょうど今は春の開花時期です。テロカクタス属独特の強い棘のある球体から清楚な白花を咲かせています。ここ数年球体の大きさは変わらなくなりました。ここら辺がこのサボテンの成長の限界かも知れません。これら二本の鶴巣丸、結構根が弱く傷みやすいとみています。水はけのよい用土構成にして水遣りも控えめに育てています。ご訪問く...
今日の主役はコピアポア属の「バルクテンシス」群生株です。2013年に子を一つ吹いた株を入手しましたが、その子を外して育ててきたのがこの株です。このバルクテンシス、小型のコピアポアで子をどんどん吹くのが大好きなようです。挿し木した最初の6年間で主頭の周りグルリに心地よく子を吹きました。それで止まれば良かったのですが、その後内側に第二周目の子を吹き始めました。このままなすがままにして大群生株を目指すの...
メロカクタスとともに冬越しが懸念されていたディスコカクタス属の「ギガンティア」。二本の苗がありましたがいずれも無事にこの冬を越したようです。二本の苗のうち一つは自根苗、他の一つは袖ケ浦の台に載っているはずですが、外見からでは両者の区別がつかなくなってきました。近く植え替えますのでその時に地中部を確認して、ラベルに表記する予定です。本題に戻りますが、二番目の画像の苗は右肩の部分に茶色の変色が見えます...
昨年春花サボの「那須の朝焼け」と「壬生の夕日」とを植え替えました。大きな鉢に肥沃な用土を入れて。期待に応え昨年一年間良く育ってくれました。今年の春、多くの子を吹き大きくなった球体からたくさんの蕾を上げてきています。<壬生の夕日><那須の朝焼け>一年の大半は一見「短毛丸」のようないでたちで、温室内でも全く目立たない存在ですが、春の開花時期だけは異彩を放ちます。花サボテンは大変に多くの組み合わせからな...
今年もエキノプシス属の「黄花短毛丸」が開花しました。7年ほど前に”だものだもの”さんから頂いた二株で、一株は多頭株他の一株は単頭株で育てています。多頭株は温室内でメロカクタスや黒王丸などに埋もれて生きています。普段は極めて目立たないサボテンですが、開花するこの時期だけはその存在感をきっちりと主張しています。拡大画像です。単頭株は通風型栽培室で育てています。少し日差しがこの株には強すぎるのか、球体が褐...
今年も新天地(錦)に蕾が上がってきました。一部は開花が始まっています。これらの株は11年前に「新天地錦」の名のついた種子を実生したものです。300本ほど発芽しそのうち15本ほどが斑入りの苗でした。これらの苗はそれらの中から一番の成長株(斑なし)と、良い斑模様の苗を残したものです。3年前、斑入り苗の斑の入った位置に開花が始まりましたので慌てて交配を行いました。首尾よく交配が成功し250粒以上の種子を得ま...
私がまだ40歳代の頃、久しぶりに再会した中学時代の友人Y君から頂いた烏羽玉たちです。Y君は私が少年時代にサボテン栽培の面白さを教えてくれた恩人?ですが、再会した当時サボテンの実生を行っており、この烏羽玉たちも実生2~3年生と思しき球体径が1.5cm程の幼苗でした。それらの苗が30数年後の現在こんな姿に育っています。いずれの苗も球体の直径は8cm前後でこの10年ほど大きさは変わりません。注目すべきは気が付か...
今年も暖かな気候になり、そろそろ赤ダニ対策を考えなければなりません。赤ダニは好き嫌いが激しく、いろいろなサボテンが住んでいるわが温室でこれまで赤ダニの被害にあったのは、白斜子、精巧殿、菊水、黒牡丹(袖台接ぎ木)など一部のサボテンです。一般にアカダニが好むと言われているコリファンタ属については被害にあったのはマクロメリスのみ。毎年一番の被害にあうのはロフォフォラ属の「銀冠玉」です。この銀冠玉は昨年し...
4月13日のブログで苔と共生していますとしたアガベ牡丹。苔と仲良く共生しているとはいえ、前回の植え替えから1年以上経過していますので植え替えることにしました。ざっと見て20本ぐらいあるのかなと見て抜き上げてみると、出てくるわ、出てくるわ。なんと50本近くありました。地上部の姿からは想像できないほどの苗が出てきました。4~5本の細長い葉(疣)に対して地下にはその体積の10倍近くある塊根を抱えています。少...
マミラリア属の「陽炎」実生1年生を植え替えました。昨年2月に播種し、秋に第一回目の植え替えを行っています。成長がよろしくこの春には鉢一杯になってきました。総勢23本ありましたが、3本は既に枯れていました。残る20本の苗を3つの鉢に分けて植え付けました。早熟なこの小さなマミラリア属のサボテンはすでに開花しているものもあります。来年の春までに直径は二倍ぐらいに育つはず。その直径3~4cmぐらいがこのサボ...
今年の冬は温室内でのプチプチシートによる内張を廃止し、昨年まで行っていた小規模な加温も停止しました。そこで気にしなければならなかったのが一般には寒さに弱いと言われているメロカクタス属のサボテンたち。特にすでに花座を形成している大人の苗たちは本来の”耐寒性が弱い”性質が表に出てくる可能性が高いとみて、要注意でした。といってもやることは限られていて、温室北側においてあるサボテンの北側をプチプチシートで覆...
今日のブログのテーマはツルビニカルプスの「アロンソイ」です。1994年に発見された比較的新種のサボテンで、2013年にサボテン趣味を再開した私にとって目新しいものでした。早速苗や種子を入手しました。この苗は、2013年春にヤフオクで小苗を入手したもので、推定実生13年生です。次の苗は2013年春に実生した苗で、実生10年生になります。この苗は2015年に実生したもので、実生8年生です。アロンソイはツ...
実生苗を育成中は成長をよくするため用土を湿らせ気味にすることが多いです。さらに成長促進のため液肥を与えると用土表面には盛んに苔が繁茂してくることをよく経験します。下の画像は、アガベ牡丹幼苗の寄せ植え鉢表面にびっしりと生えた苔です。この苔はサボテンに取り立てて害を及ぼさないとみています。サボテン体表に張り付く気配もないし、根もサボテンの根とは異なる深さにありうまく住み分けているように見えます。一方害...
40年近く育てている金鯱。直径50cmを超えてきました。昨年18個の蕾が開花しました。これらが一年を経て結実してきました。一つの種鞘を開いてみました。一つの種鞘に100個近くの種子を内包しているようです。下の画像は同じ苗から3年前に採取した種を蒔いたものです。やはり充実した親苗からは良い種子、苗が採れるものです。*******************************************************************ご希望の方にこの金鯱種...
2面ほど前に砂漠仙人さんから頂いたセンペルビウムたち。もともとヨーロッパアルプスなどに自生する高山植物で、耐寒性に優れていることが知られていますが、逆に日本の蒸し暑い夏はどうかという危惧がありました。幸い昨年春に新設した通風型栽培室で良い環境が得られると判断。直射日光の当たらない日陰に置いていますが機嫌よく育っています。ちなみに用土は肥料分をほとんど入れていません。最近になり、多くの苗に蕾が上がっ...
今宵の主役はアズテキウム属の「ヒントニー」。うちで一番大きな苗は2013年春にメサガーデンから入手した種子を蒔いたもの。10年かかって球体の直径はやっと4cm弱になりましたが、今年の春はきれいな花を見せてくれています。同属の花籠の花はお世辞にもきれいとは言えませんが、このヒントニーの花は結構きれいに感じます。残念ながら同期のもう一本は育ちが遅く、今年も開花は見送りで交配できずです。自家産の種子を採...
毎年連休前後に温室の東西面に遮光のためレースのカーテンを設置しています。今年は少し早めに4月中旬の今日設置しました。天面(画像上側)及び南北面(画像左右)は既にプチプチシートを張り渡しています。レースのカーテンを設置したのは画像正面側です。<第一温室西側><第一温室東側> この東側は強刺類を多く置いていますのでカーテン設置はせず、素ガラス越しの強光を入れています。<第二温室西側><第二温室東側>こ...
マミラリア属のアザラシ二株。2013年に入手した際は単頭株でしたが、その後何度か分頭し現在は3頭/4頭株になっています。マミラリア属のサボテンは普通子を吹いて群生株になってゆきますが、一部のマミラリアはこのように分頭して多頭株に変化してゆくようです。今はまさに春の開花時期。分頭した各頭に蕾を上げてきました。理想を言えばきれいな花輪を形成するように多くの蕾を出してほしいのですが、現状は画像の通りまば...
2013年春に播種したツルビニカルプス属のサボテン2種が今年も開花しました。実生10年生になるこれらの株、自根で育っていますが、球体の高さ10cm、径4cm程度とツルビニカルプス属のサボテンとしてはかなり大きく育っています。<黄棘長城丸> この株は群生株に育っていましたが2年前に子株を外し、現在単幹で育てています。今年は成長点にエネルギーが集中して多くの蕾を上げてきました。まだ5分咲き程度ですが、所...