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  • みやびな話。

    冷房の効いたバスに乗り込み、ホッとするひと時。しばらくして周囲が目に入ってくるのは、頭が冷えて見回す余裕が出るせいかもしれない。たとえばこんなハリガミ↓この路線は、前乗りで後降り。車両の後部にある出口は、内側に畳むように折れて開くので、危険防止のセンサーがついており、あまり近づくとドアが開かない。左右にご注意ください、と貼り出すだけでは効果がなかったのか、足元の黄色い線を踏まないように、と、中央に...

  • ひつよう話。

    必要があって、百円均一に行く。天井にぶら下がった標識であたりをつけて、まずは目的のものを見つけた。カゴを持つと要らんものまで買うので、商品を左手に、しばし店内をぶらつく。ふだんの買物をほとんど生協の宅配で済ませているので、たまのこういう機会は楽しい。これ何?なんに使うもの?え?これが100円?へえ~ こんなのがあるのね~大きなヒトリゴトにならぬよう気をつけつつ、内心は感嘆しきりである。台所用品のコ...

  • さつえい話。

    検索のやり方を覚えた(→でざーと話。)ので、前に撮った写真を見返した。私はインスタなどもやらないし、絶景にもグルメにも縁がないせいか、ロクな写真がない。仕事の資料写真を除けば、電車の座席に置き去られた歯ブラシとか、意味不明な誤字の看板とか、そんなのばかりである。思い返せば、スマートフォン導入以前、カメラを使っていた時は、もっと撮っていた気がする。カメラを持って出た時点で今日は撮るぞ~!決意している...

  • でざーと話。

    人並みにスマートフォンを持ってウロウロしているけれど、使いこなせていない自覚はある。先日、撮ったはずの写真が、指で送っても送っても出てこず、オタオタしていたら検索してみれば?優しい人が教えてくれた。検索という箇所を押してみて、アッと驚く。なんと過去数年の写真が、人物、食品、花、海…と、被写体ごとに分類されているではないか。人物などは、ご丁寧に顔で区別してある。もちろん私にできるわけはなく、頼みもし...

  • じぇらーと話。

    混雑のターミナルで乗換え、到着した駅もまた、観光客で混み合っていた。さいわいに用件は早々に済んで、長居は無用と帰路を急いでいると…-ト食べて帰ろっか……!前を行くカップルの、女性の声が耳にとまった。ちょっと待って、今ジェラート食べて…って言わなかった?わが市は、どういうわけかかき氷が名物で、いつの間にやら氷の聖地などと言われるようになった(→こおりの話。)。遠くからわざわざやって来た人が、1杯1000...

  • であった話。

    週末のターミナル駅は大混雑。今からこれじゃあ、シュンセツとやらが来たらどうなることか、想像するだにおそろしい。人混みを縫うように通路を歩き、乗換のホームに到着したときアレ?見慣れた細長い男がいると思ったら、ムスコだ。ナニやってんの! こんなとこで声をかけて、振り向いた隣に☆…キラキラキラ…☆彡アニメなら効果音が入りそうな美女がいた。マズい!これは おデートというやつでは…ムスコに彼女がいるとは聞かない...

  • たまたま話。

    暑かった日、居合わした4人で、お茶でも飲んで帰りましょう、ということになった。冷たい飲物やパフェを前に、あれこれ話しているうちに、ふとキライな食物の話になる。みんな好きだけど アタシはちょっと苦手…ダレソレさんが言うと、あっと驚いた顔でナニガシさんがまあ!ワタシもよ!その勢いに少し出遅れたが、私も好きな人のほうが多いですよね~ キライだって言うと 変わってるって言われてなんと4人のうち3人までが、...

  • れんしゅう話。

    おばーちゃんの通院に付き添う日。老母は以前ややこしい手術をしており、年に数回大学病院で経過観察がある。大丈夫!ひとりで行けるわよ毎度毎度言い張るが、耳が少々遠いうえ、元来が思い込みの激しい性格で、診断結果も聞きたいことしか聞かないので、心もとない。大きい病院は、受付から検査、問診と、階をわたって移動が多く、迷子になるのも心配だ。なんで血を取られるのに こっちから歩かなきゃいけないのおばーちゃんは不...

  • はんおん話。

    出先から回ったので、少し遅い時間に実家を訪ねると、母はちょうど庭の水やりの最中だった。♪…カダン カダン お花をたいせつに…♪鼻歌など歌って、ゴキゲンである。懐かしいの 歌ってるじゃないこれって何の歌だっけ?カダンってほら 花の殺虫剤の…ああ!カダン!分からずに歌ってたのか。昔からテレビっ子だった私はCMソングに強い。これは 葉の汁を吸うアブラムシこれは 葉っぱの色が悪くなるハダニ黒いハンテン 黒星病白...

  • やしのみ話。

    昔から、感激して泣いたりするタイプではない。自分や子供の卒業式でも、いちども泣いたことはなかった(→きがちる話。)し、いい話や音楽で感動して涙を流している人を見てはなんか いいなァ…羨ましく思ったりする。あれはたしか、小学6年生の夏休み。あのころは、今よりずっと気温は低かったはずだけど、やっぱり夏は暑かった。ダレた私は茶の間に寝そべり、足でテレビのスイッチを入れた。そんな行儀の悪いこと、こっぴどく叱...

  • ぎんいろ話。

    工具を使おうとしたら出しにくいので、収納の中を整理しようと思いついた。組立式の家具に付属の板スパナやら、小袋に入った予備のネジなど、たぶんもう使わないものが、いつの間にかゴタゴタと溜まっている。いちばんの大物が銀のスプレーペイント。いつ買ったのか、うーんとアタマを絞りア!あのとき!夏休みの工作に使ったのを思い出した。廃品を利用してキラキラのUFO(→やくだつ話。)を作ったのは、たしかムスコが低学年のこ...

  • まじめな話。

    テレビを点けたら、たくさんの人が広い場所に集まり、ラジオ体操がはじまった。どうやら生中継である。壇上の、見覚えのある体操の先生の背後には1000万人ラジオ体操・みんなの体操祭大きな文字が読める。日本で、世界で、1000万人が手を振り足を曲げていると知って、参加せずにはおられない。さっそく腕に覚えの体操を始めた。私は運動が苦手で、体育の成績もいまひとつだったが、1学期だけは少しマシだった。ラジオ体操が評...

  • くうせき話。

    急行列車に乗り込めば、暑さをくぐり抜けた身体に、冷房の風が沁みる。はー ヤレヤレ…つい小さく声が出た。涼しいだけで御の字なのに、座れるなら座りたいと思ってしまうのは人の常。キョロキョロ見回すと、そこそこ混んだ車内にぽっかりと不思議な空席がある。ロングシートの真ん中が、2人は座れるくらい空いているのだ。こういう不自然な空席は要注意である。とはいえ、いちおう確認しておこうと近寄ってみたところ、座席上に...

  • まぐろの話。

    お盆のあいだ粗食ですごした反動で、昨日はトンカツを食べた(→とんかつ話。)。精進落としの続きで、今日はお寿司でも食べてやろう。夏休み中の回転寿司、店内は賑わっている。おじいちゃんに連れられた子供をほほえましく眺めたら、ウニだか大トロだか、黒と金の皿を平らげているので、思わずムッとする。頼りになるのはお金だよ…年金は大事にね… ジジイのフトコロを心配しつつ、注文のタブレットを手に取った。新型ウィルスの...

  • とんかつ話。

    お盆のあいだ、家に閉じこもり、買物も行かず、精進料理みたいなもんばかり食べていたせいか、揚げ物が食べたくてしょうがない。フライドチキン、天ぷら、唐揚…いろんな揚げ物を思い浮かべたがやっぱりトンカツだ!駅前のトンカツ屋に直行した。案内された席に腰を下ろすやいなや、手渡されたメニューを一瞥もせず、トンカツ定食を注文。定食は、揚げあがってから全てをお盆に並べて持ってくるタイプの店と、先に小道具を持ってく...

  • ばべるの話。

    台風7号の雨風に降りとじこめられ、やむなく家の片付けに手をつけた。いつものことながら、片付けは予想しない方向に進む(→はこいり話。)。傷んだ夏物のバッグを処分し、クローゼットを空けようと思って始めたはずが、気づけばぜんぜん方角違いの収納を探っていた。わずかな隙間に差し込んだ薄いものをこれ何だっけ…なにげなくスッと引き出そうとした瞬間、何だったかを思い出しあわわ…取り落しかけて慌てた。未完成のジグソー...

  • おみまい話。

    ♪べぼばびぼん~ べぼばびぼん~♪今日は遅寝を決め込もうと思っていたのに、早朝スマホの警報音で目が覚めた。川の氾濫危険情報だ。うちは高台だから増水の影響はないが、地図上の距離が近いので、大雨のたびに警報が鳴る。このシステムに海抜は関係ないらしい。あの川の水がここまで来たら 日本終わりだよねヒトリゴトとともに警報画面を閉じ、テレビを点けた。波に叩かれる港、風で倒れた塀…各地の被害状況をボンヤリ眺めてい...

  • くじゃくの話。

    お盆なので故人の話を。母方の祖母は長命であったが、親しんだ記憶はほとんどない。抱っこしたり、赤ちゃん口調で機嫌を取ったり、子供にわかるかわいがり方をしない人であった。正月など、孫どもが集まるとあーややこし…タメイキまじりにしかめた顔ばかり覚えている。祖母の家は日帰りの距離とはいえ、わりに離れていたので、真ん中あたりにある街の百貨店で会うことが多かった。もちろん会うのは祖母と母であって、イモートと私...

  • おもいで話。

    地元の工務店のオガタさんには、年に2、3度お世話になる。もともと、亡くなった父が仕事で使った会社に、実家の改修をお願いしたのがきっかけだ。以来、家周りの不具合があるとオガタさんに電話しないととなる。このたび築40年の実家が傷んできて、手を入れることにした。壁紙はどうするか、クッションフロアは、ペイントの色は…アレコレ決め事があるのに、洋服にはうるさい母が、インテリアにはなぜか無関心で任せるわ いい...

  • おぼんの話。

    お盆の準備で実家へ。マイド~!汗を拭き拭き、勝手知ったる親の家に、勝手口から入るとうわ寒っ!アラ、いらっしゃい母はガンガン冷房を効かせたお茶の間で、テレビを見ていた。麦茶が出たので、昔は父の席だった椅子にかける。父が亡くなってから、私が座るようになった。お菓子の缶を探って、見つけた柿の種をボリボリやっているとねえコレ誰?殺された人の奥さん?は?この、化粧の濃い人…指さしたのはテレビの画面。サスペン...

  • やまのひ話。

    パソコンを開けたら、検索画面がこんな風になっていた。今日は山の日、山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日、だそうだ。7月に海の恩恵に感謝するための海の日が制定されて、じゃあ山の恩恵はどうなんだよ!という山派のガンバリで、できた祝日らしい。制定の経緯もそうだが、海の日があるから山の日だぜ!という安易な発想もいかがなものか。お盆休みを長くして経済効果を得ようという、役人の下心がミエミエなのも見苦し...

  • さされた話。

    暑い盛りの移動で、やむなくタクシーに乗る。都会では若者や女性もいるようだが、この辺りではオジイチャンの仕事だ。今日のドライバーは70そこそこというところ。暑いですね、たまりませんね、などと気候の挨拶を尋常に交わしたあとは黙っていてくれる、常識的な人のようで、ホッとする。涼しい車内で汗も引き始めたころ、ドライバー氏がしきりに首の後ろに手をやるのが気になった。見るとワイシャツの襟に触れるあたりが、見る...

  • くもみる話。

    人魚姫みたい(→にんぎょの話。)、といえば、ひとつ思い出すことがある。いつだったか、母とお出かけしたとき、少し疲れて喫茶店で休憩した。案内されたのは、窓に面したカウンター席。高台の窓には青空が気前よく広がっていた。母はクリームソーダ、私はレモンスカッシュ。ストローで飲めば、なんだか子供のころに戻ったような気分であら!人魚姫!おばーちゃんがだしぬけにそんなことを言い出したのも、そのせいかもしれない。...

  • にんぎょの話。

    暑いなか、よんどころない用事で外出した。国際観光都市であるわが町は、好んでいらしてくださった観光客の皆様で混雑しており、シブシブ出てきた地元民は少数派である。シカよ、日陰でサボってばかりいないで ちゃんとおもてなしするのだぞ心に念じつつ、そぞろ歩きを邪魔せぬよう、道の端を歩く。交差点で信号を待っていると、対岸に涼しげな青い服の女性がいる。人魚みたい…上半身ハダカなわけでもないのに、なぜかそう思った...

  • しつれい話。

    あ~ お腹減った…食料品店に寄り道(→びゃんびゃん話。)したら、遅くなった。両手に食物を提げて外食というのも間の抜けた話だが、これから料理するのも気が進まない。そのへんでテキトーに食べて帰ろう。どこに入ろうかな…店を探してキョロキョロする目の前に、じつはまあまあ悪くなさそうな食堂が1軒ある。にもかかわらず無視するのはシツレイな店だからだ。この店は、バス停から駅に行く途中にある。涼しいバスから降りて、...

  • すてきな話。

    ポストにスーパーのチラシが入っていた。読まずに捨てかけたが、いつもの特売のチラシとは違うみたいだ。夏休みスタンプラリースタート!へ~…こんなのあるんだ…暑い中、足を運ぶ人は減っているのだろう。通販やネットスーパーの普及もある。店に来てもらうのも、いろいろ工夫が必要らしい。お買上げ500円以上で1回押印…本日より10日間…スタンプの数に応じてプレゼント…なるほど、1日500円くらいなら、どこの家でも何か...

  • びゃんびゃん話。

    仕事帰りに輸入食品店に寄った。流行りの外国の食材や、オシャレな調味料の陳列には目もくれず、いつものトマト缶と粉チーズ、コーヒー豆のある場所を目指して、まっしぐら。新しい料理に挑戦するのは、もらい物に困ったときだけ(→がんぼの話。)の、横着者の私には、目新しい食材は必要ないのだ。…などと記したその直後、買ったことないどころか、見たのも初めての食材を手に取りこれは…珍しい!思った瞬間、カゴに入れていた。...

  • がんぼの話。

    料理がキライで、食物にもあまり執着がないので、十年一日のごとく、同じような料理を作って、食べて、それで満足している。テレビや雑誌の新奇なレシピにナルホドと感心しても、それはそれとして、私は私のふだん作る料理しか作らない。(→れしぴの話。)そんな私がある日、事務所の机で帰宅の準備をしているとき、同僚のひとりからウチでできすぎちゃって…助けてくれる?渡された紙袋の中は、立派なオクラ。以前は実家で、おばー...

  • めつぼう話。

    午後のいちばん暑い時間帯に家を出た。行先の都合やら、電車の乗継やら、もろもろの理由でそうなったのである。玄関を開けた瞬間、これから歩くのかとウンザリしたが、人間にもサーモスタットがついているのかもしれない。汗がタラーッと額をつたう感触で、ハッと我に返ると、バス停に着いていた。なんだ この静けさ…人はいない。クルマも走っていない。そして、セミが鳴いてない。朝5時前から、耳をつんざくわめき声を発してい...

  • かをとる話。

    蚊取り線香をひと箱、やっと使い終えた。うちは周囲に田んぼや池が無いせいか、蚊は多くなく、出番はひと夏に数回。しかもぷいーん…羽音を聞きつけると点け、気配が無くなると消すという、ピンポイントな使い方なので、なかなか減らなかった。朝まだき、かそけき蚊の気配に飛び起き、点けようとしたらライターも線香立ても無くて慌てた(→くふうの話。)ことなども懐かしい。線香立ての問題は、その後オシャレな雑貨屋さんで、陶器...

  • こじわの話。

    あっ…ちい~!!言うてもせんないことと知りつつ、つい口をついて出る暑さ。キリのいいところで作業を切り上げ、洗面所に行って、ザバザバと顔を洗った。…ふう…ひと息ついて覗く鏡の中には、汗ばんだ乱れ髪の、疲れたオバサンが居て、わかっちゃいるけど、やっぱり少し、少しだけガッカリする。これまでだって美人だったことはないが、それにしてもヒドい顔である。うーむ…あらためて、われとわが顔面を眺め、老化の進行を確認して...

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