月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった83 BL小説 豪も井原も身体の作りが違う人種じゃないかと思うくらい、ガッシリ体系だ。 「豪って、ジムかなんかで鍛えてるとか?」 自分の非力な上腕と目で見比べて、響は聞いた。 「え、俺? うーん、高校まで空手とかやってたくらいで。あとはガテンバイトとか? バン
創作BL小説です。オヤジ工藤と部下良太のすったもんだラブ、京助と千雪のどちらも譲らないぞラブなど、ひねくれ度高いですが基本ハピエン。業界、学園、バンド、社会人、海外あり。R18。
創作BL小説です。オヤジ工藤と部下良太のすったもんだラブ、京助と千雪のどちらも譲らないぞラブなど、ひねくれ度高いですが基本ハピエン。業界、学園、バンド、社会人、海外あり。R18。傲岸不遜男×強気、野球選手×美形、業界、バンド、学園、学生、リーマン、イケオジ多。BL、ML。字書き、あきつ、絵描き、alyosha、松本悠莉で活動しております。
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月夜の猫-BL小説です 花びらながれ20 BL小説 有吉のことも気がかりなのはわかっているが、とりあえずやることは山積みだ。 工藤がコートを手に立ちあがると、良太も慌てて工藤を送るためにキーを持って工藤のあとに続いた。 赤坂五丁目辺りまで来たところで、ハンズフリーにしている良太の携帯が鳴った。 「広瀬さん、
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ19 BL小説 「え、あれ撮ったの、有吉さん?! どういうつもりであんな!」 良太はカッとなって有吉に詰め寄った。 いくら何でも市川をあんな形で世間に晒すなんて、と良太は憤る。 「さすが工藤さん、よくわかったな。あん時、写真撮ってる俺とあいつ目が合って、あとで怒鳴りつけてきた
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ18 BL小説 「口を閉ざしていないとどうなるかわからないぞ、って書面で届いたそうなんです。それ、持ってくるって言ってました」 「何でそいつ、もっと早く証言しないんだ、あの男は」 イライラと渋谷は口にした。 手持無沙汰のまま二十分ほどが過ぎた頃、表にタクシーが止まり、やが
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ17 BL小説 オフィスに戻るとソファに来客がいて、その男はドアが開いたのを振り返った。 「どうもすみません、お忙しい時に、広瀬さん」 立ち上がった大柄な男はちょっと頭を下げた。 「え、渋谷さん、………どうも」 警視庁捜査一課の渋谷である。 工藤とは昔から何かと因縁があ
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ16 BL小説 悪いけど沢村、とても佐々木さん、ここで俺が何か話しかけるって、ムリ。 しかも仕事以外のこととかで。 撮影が始まるとスタジオ全体に緊張が走る。 小笠原も古木も問題はなかったが、三度のリテイクとなって、休憩に入った。 リテイクの原因は、主にワイマラナーのトムの
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き18 BL小説 「う……るさい……なんだよ、………藤堂、人を子ども扱いして」 悠は涙をこぼしながら悪態をつく。 「子どもにはこんなことできないよ」 「…う……ああ………っ………」 突き上げる藤堂の与える刺激に耐え切れず、悠は甘く声を上げる。 藤堂に抱えられたまま美術館から屋
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ15 BL小説 良太が再び目が覚めた時は既に八時を回っていた。 毎度のパターンで、良太は工藤にしがみついて眠っていたらしい自分に赤面しながら慌ててベッドを降りると、チェストからパンツやシャツを出して慌てて身づくろいする。 「……まだ八時だぞ」 「撮影、小笠原の、フジタ自動車
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き17 BL小説 「だが、悲劇が二人を引き裂いた。パッツィ家によるメディチ家の暗殺というね。ジュリアーノも逃れられなかった。のちに捉えられたパッツィ家の暗殺者の処刑シーンをレオナルドがスケッチしたというのは有名な話だよね」 「藤堂さん、うちの美術史のセンセよりかわかりやすい解
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ14 BL小説 「いや、そんな気がするってだけで」 慌てて良太は言葉を濁す。 「食事は?」 「あ、まだだった……」 そうだ、コンビニで弁当でも買ってこようと思ってたら沢村が来ちまったんだ。 「この時間だと…、ま、いいか。行くぞ、良太」 「あ、はい」 何となく良太がごまかしてい
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き16 BL小説 「まさか買うわけないだろ。借りたんだよ。選んだのは俺だけど」 アウトストラーダを制限速度百三十キロギリギリのスピードで走りながら、高津の質問に藤堂は答える。 「そうっすよね、いくら藤堂さんでもこんな車すんなりと……」 「河崎のやつ、車とかファッション、芸術とか
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ13 BL小説 ことあるごとに資産家の御曹司のように言われるが、沢村自身は実家とは折り合いが悪く縁を切っている、というのも良太は再三聞いている。 「それが不動産屋から佐々木さんにそのことがバレて、以来、携帯も切られた」 「ってか何で、そもそも佐々木さんに内緒でやったんだよ?」
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き15 BL小説 「何で、携帯つながらねんだよ」 悠が言うと、高津はバツの悪そうな顔で、 「ハハハ……夕べ充電してたつもりが、コード抜けててさ、途中でバッテリー切れ」 「なんだと?」 悠はフォークを握りしめて高津を睨む。 「それより、何で、あんたがいるんすか?」 あらかた食べ終
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ12 BL小説 実際、工藤は帰ってきたが、良太が有吉のことを相談しようかどうしようか迷っているうちに、落ち着く間もなく、最近関わっているアイドル主演のドラマの撮影現場へと向かった。 アイドルというのは今人気上昇中の某有名プロダクション所属タレント本谷和正のことだ。 イケメンだ
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き14 BL小説 「もちょっと待って、こなかったら、帰るからな!」 とはいえ、高津に連れてこられたようなところで、タクシーに乗るにもホテルをどうやって説明したらいいかわからない。 日は傾き、人の波も少しおさまってくる。 何度かかけているのだが、状況はまったく変わらず、高津の携帯
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ11 BL小説 「でも奏ちゃん、絶対俺の部屋にいたことは言うな、写真週刊誌にかぎつけられるぞって。何だか私怖くって、奏ちゃんにタクシーでマンションまで送ってもらったんだけど」 有吉からそう念を押されたのだが、有吉がまだ釈放されていないのをやきもきして、どうしようか迷った末
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き13 BL小説 「ああ?」 酔っぱらった顔で高津はそれでも怪訝な目を向けた。 「明日は別行動だ!」 「お前、何言ってんだよ」 チーズをぱくつきながら、高津は笑う。 「俺のおもりにきたわけじゃねーっつんだろ? 見たいものも違うし。明日、バチカン行ったら、お互い好きなもの見れ
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ10 BL小説 「市川さん!」 良太はオフィスに入ってきた女性を見て驚いた。 「広瀬さん、どうしよう……私……」 今にも泣きそうな市川を、良太はソファへと促した。 「さてっと、じゃ、行こっか、秋山さん」 アスカが意味ありげな目を良太に向けて立ち上がる。 秋山とアスカが出て行く
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き12 BL小説 「ビッグになってから……か」 ビッグになんかなれなくてもいいけど、とりあえずいっぱしのもんになったら、若い頃お世話になりました、とか、言うわけ? 高津の言うとおり、藤堂にとって俺なんか、プロジェクトの一環、くらいなもんなのかもしれない。 このプロジェクトが終わ
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ9 BL小説 有吉を信じないわけではないが、もし何かあったら、番組に大いに差しさわりがあることになる。 とにかく真犯人がいるなら早いとこ捕まえてほしい。 「ちょっと、良太、何? せっかくオフにはさ、温泉とか行きたいって思ってたのに」 ドアが開いたと思ったら、文句と一緒にアスカと
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き11 BL小説 「村松幸蔵。こーんな確かな後ろ盾があるってのに……」 「高津!」 ここがパリだからなのか、酒に酔っているからなのか、高津は常日頃の状況把握ができなくなっているらしい。 村松幸蔵が悠の父親だということを知っているのは、高津とそれに藤堂の二人だけなのだ。 「え、
月夜の猫-BL小説です 花さそう73 BL小説 フン、と鼻で笑い、工藤はグラスを傾ける。 「それで? いつから撮る?」 「佐々木さんのスケジュールさえ押さえられれば、来月末辺りからと考えている。近いうちにミーティングだから、空けとけよ」 「俺のことはまあ、今ならどうにでもなるが、佐々木さんって、あの麗しの?」
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ8 BL小説 急を要するとはいえ制作サイドなら今までの経験上何とかなるのだが、良太には今すぐにキャスティングができるようなデータがどうしても不足していた。 もっとタレントについて情報収集する必要はあると反省はしたものの、それらを鑑みれば、この際自ずと答えは出てくるというものだ
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き10 BL小説 着いてみれば、ここがフランスのパリなんだ、と感慨を深める余裕もないまま、安ホテルにチェックインし、その夜はルーブルのチェックをして食べて寝るだけだった。 翌朝早く、悠は高津に叩き起こされ、時間がないからとあたふたとルーブルに向かう。 確かに藤堂の言うとおり、
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ7 BL小説 「あ、ヤギちゃん元気? この仕事ヤギちゃんとやってるんだって?」 水野が思い出したように聞いた。 「はい……、すごく元気ですよ。ヤギさんと、それからカメラマンの有吉さんに今回のプロジェクトに参加して頂いています」 「ヤギちゃんってさ、見かけはジジくさいくせに、
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き9 BL小説 「十日も悠ちゃんの顔を見られないと、アイちゃんが寂しがるだろうな」 そのまま悠に唇を寄せた藤堂だが、やんわり押し戻される。 「……どうして?」 だが、しっかと唇を引き結び、悠は藤堂の手からすり抜けて部屋に入ってしまう。 なんだよ、それ! 悠はベッドに突っ伏した。
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ6 BL小説 「それで今回参りましたのは、『レッドデータアニマルズ 自然からの警告』の音楽全般を今回ぜひ『ドラゴンテイル』の皆さんにお願いしたいと思いまして、番組のご説明をさせていただきたいんですが」 「いいよ、どうぞ」 気難しいどころか、気さくに対応してくれているのは、
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き8 BL小説 河崎が自分を嫌ってるのは知っている。 そんなことはどうでもいい。 だがそれ以上に藤堂をよくわかっているだろうことも知ってる。 そう所詮は金のある人間の遊びなんだ。 いつか高津が言った通り、真剣になったらバカみるのは俺。 わかっているつもりなんだけどな。 あまやか
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ5 BL小説 「はじめてお目にかかります、私、青山プロダクションの……」 パソコンの前にこちらに背を向けて座っている女性が一人いたので、良太は名刺入れから名刺を取り出しながら声をかけた。 「ああ、君が良太ちゃん? なるほどねぇ」 自己紹介し終わらないうちに振り返って立ち上が
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き7 BL小説 それでもその時その時、臨機応変に完璧に仕事を遂行していく二人には圧倒されることもしばしばだ。 ただ、きっちりとスケジュールを組んで動く性格の三浦としては、ちょっと待てよ、と思うことも少なくないわけだ。 まあ、何が起きても驚かないというスタンスの浩輔にはまだ及ばない
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ4 BL小説 MBCテレビで制作中のドキュメンタリー番組『レッドデータアニマルズ‐自然からの警告』の音楽は人気ミュージシャンに依頼している。 良太もいくつか好きな曲がある『ドラゴンテイル』は、ボーカル担当の水野あきらがほとんどの曲を作っているのだが、この独身美女と噂の水野は
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き6 BL小説 「これは何の冗談だ? 義行!」 コーヒーをすすりながらデスクを見た河崎が、数枚の書類を手に言った。 CF撮影のために翌日の日曜も返上で労働を終えたプラグインの面々は、夕方オフィスに戻ってきて一息ついていたところだ。 「見りゃわかるだろ? 企画書兼出張届け」
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ3 BL小説 竹野紗英は最近急速に伸びていると評判の人気女優ではあるが、業界では超わがままでスタッフ泣かせという評判の方が先に立っている。 元来人気女優やアイドルといえば、どちらかというと周りがちやほやしつくして、おだてて女王様に仕立て上げるので、それが自分の事務所の人間だけ
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き5 BL小説 「いや、実際留学したければした方がいいんだ。そのくらいできるだけのものはほんとはあるのにな」 無論、悠が留学なんかしてしまったら、きっとあの部屋は火が消えたようになるだろうな。 藤堂にもその寂しさは想像がつかない。 「悠、まだ受け取らないんですか? 絵の代金」 浩輔は
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ2 BL小説 これまで何だかだと沢村のトラブルに巻き込まれてきた良太としては、できればこのくそ忙しい時に何もあってほしくはないと頭の中から沢村のことをシャットアウトする。 「良太ちゃん、坂口様からお電話です」 社長の工藤がドラマの撮影でギリシア辺りをうろついている間に、やら
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き4 BL小説 「ま、なあ、ロダンのヒヒジジイの作ったお約束なシロモノより数段マシ、かな」 「悠にかかっちゃ、ロダンもかたなしだな」 藤堂はくっくっと笑う。 「俺にとっちゃ無用のもんってことだ。ロダンを崇拝するヤツに喧嘩売る気はないさ」 「なるほど。しかし過密スケジュールだな」
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ1 BL小説 近年の日本のスポーツ界といえば、レベルの高い闘いが続くフィギュア、テニスの上坂の世界ランキングの動向が気になるところだ。 サッカー界では海外で活躍する選手の移籍問題が注目されている。 MLBでは大宮選手の活躍で持ち切りだが、プロ野球はと言えば三月も半ばを過ぎる
月夜の猫-BL小説です 花びらながれ(工藤×良太) BL小説 やらなくてはならないことが山積みな良太のところに、脚本家の坂口から電話が入り、ドラマのキャスティングで問題があったと言ってきた。結局良太がその穴埋めをすることになった。しかもそんな良太に悪友の沢村から相談事が舞い込んだり。そろそろお花見かななんて思
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き3 BL小説 「高津はしゃべれるのか? フランス語とかイタリア語とか」 「しゃべれるかよ、んなもん」 悠は、と藤堂が聞かないところが悠は癪に障るのだが。 「特訓するにも三日しかないしな。ちなみに英語は?」 「だから、しゃべれるわきゃねーって」 悠はしれっと断言する。
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き2 BL小説 「そう、お金、あるのか? 念のために多めに持っていった方がいい。今度こそ絵の代金、ちゃんと使いなさい」 そうである。 藤堂が買った、はずの今このリビングのひとつの壁一面を飾っている絵は悠が個展に出品したものだ。 だが、その代金を悠はどうしても受け取ってくれないの
月夜の猫-BL小説です 花さそう(工藤×良太)72までアップしました BL小説 花さそう(工藤×良太)72までアップしました。 時節柄、花にちなんだエピソードをアップしております。 花の宴(工藤×良太)9(ラスト) 故あって桜を敬遠している工藤を、良太らが会社の裏庭で始まった夜桜の宴に引っ張り出します。
月夜の猫-BL小説です 花びらの囁き1 BL小説 「ヨーロッパに旅行? いつ? 誰と?」 声がひっくり返りそうになるのを、藤堂はすんでのところで堪えた。 「高津と。今度の月曜日から次の週の火曜、って二十二日? パリからローマ経由してフィレンツェ回るんだ」 夜の十時。 三月に入ったばかりの金曜日である。 昼のうち
■五十嵐悠が代理店プラグインのビルに入っているギャラリー『銀河』で作品展を開催してから、藤堂義行は悠と同居する
月夜の猫-BL小説です 花の宴9 BL小説 「何が?」 アスカはパイを頬張ったまま振り返った。 「あの二人、工藤さんと山内ひとみ」 「どうにも。昔からの悪友みたいよ」 「良太とのことは?」 「知ってるわよ、彼女、良太を可愛がってるし」 「そうか……」 千雪はなるほどとうなずいた。 「それより、工藤さんじゃない?
月夜の猫-BL小説です 花の宴8 BL小説 「はあ、ガキの頃から女みたいや言うて、からかわれよりまして、じゃまくそうて、大学デビューで変身したったんです」 千雪はしれっと言った。 「はああ、いろいろ苦労があったわけやね」 「いや、これがまた周囲の反応がおもろいのなんの、ちょっとやそっとではやめられへん」 千雪は
月夜の猫-BL小説です 花の宴7 BL小説 「あ、俺やります、千雪さん」 「良太、お皿並べてんか」 「でも、テーブル乗っかりませんよ」 「じゃ、あたしみんなに配る」 皿を持つアスカを見かねて、今度は京助が切り分けたパイを二つずつのせた皿を取り上げて、配って歩く。 そのようすをしげしげと眺めていたひとみが、
月夜の猫-BL小説です 花さそう72 BL小説 「ったく、心臓が止まるかと思ったぞ。俺の人生設計が狂うかと思ったじゃねぇか」 「なあにが、設計のせの字も知らないくせに」 「フン、自慢じゃないが、俺なんか胃も腸もポリープ取りまくって、医者に一体どういう食生活してるんだってど叱られてるぞ」 それこそ自慢げに言うと、下
back next top Novels 「えっと、こんばんは」 ひょい、とドア口で声がすると、「ユキ
月夜の猫-BL小説です 花さそう71 BL小説 二四六から一つ入った通りの地下に、古いショットバーがある。 MBC時代からADや下請けスタッフのたまり場になっていたこの店は、工藤もまた金のない仲間らとよく訪れていた頃から全く変わっていない。 ドアも壁もカウンターもスツールも年季が入っている。 ポップスだかジャズ
月夜の猫-BL小説です 花の宴5 BL小説 「だって、谷川ちゃんってば、絶対飲まないのよ、運転するからって」 「それが当り前なんだ」 秋山がアスカをたしなめる。 「あの人、堅いよなー、あんま笑わねーし」 次、日本酒行こう、と俊一と競い合っている小笠原が言った。 「あ、やっぱここだ、来たぞ~良太」 良太が顔を上げ
月夜の猫-BL小説です 花の宴4 BL小説 昨年末の、良太が沢村の会社に引き抜かれる云々のすったもんだは、会社関係者みんなが知るところだ。 「まあ、いいじゃない、もう済んだことだし、良太の友達なんだから」 秋山は笑う。 その時、ドアが開いた。 もう来たのか、と良太が振り返ると下柳がよう、と手を挙げた。 「何だ
月夜の猫-BL小説です 花の宴3 BL小説 「……でさ、これ誰が後片づけすんだよ」 ふと嫌な予感がした良太が、一人呟く。 パーティ用のグラスや皿も、リラクゼーションルームから持ち出したものだ。 「そりゃもちろん、準備しなかったヤツ、な」 ぽん、と俊一が良太の肩を叩く。 「んだとぉ、紙皿とか紙コップとかにすれば
月夜の猫-BL小説です 花の宴2 BL小説 「あ、じゃあ、もう予定入ってないってことでしょ。今夜の花見、行きましょうよ。八時前か、今頃始まってるな」 そう言ったかと思うと、良太は会社へと車を走らせる。 「良太、遅くなってもいいから、工藤さんも連れてきてよね」 というのがアスカからのお達しなのだ。 「おい、良太
月夜の猫-BL小説です 花の宴1 BL小説 「前線の影響で、関東全域では明日は朝から雨、一日中断続的に降り続き、桜にとってはどうやら「花散らしの雨」となりそうです」 FM局のキャスターが告げる予報に、MBCテレビから外堀通りへと車を走らせる良太は、あ~あ、と口にする。 「どうした?」 良太のいかにも残念そうな
月夜の猫-BL小説です 花の宴(工藤×良太) BL小説 そろそろ桜も終わりに近づいた頃、アスカがお花見をやろうと言い出した。それも会社の裏庭でだ。というのも、会社のビルが建った頃から平造が丹精した桜の木が育って、なかなかの花を咲かせているのだ。良太もこれなら人混みの中に出かけなくても充分花を堪能できると思いつつ
月夜の猫-BL小説です #post_titleBL小説 花-桜にちなんだエピソードをアップします。■花の宴(工藤×良太) ■花びらの囁き(藤堂×悠) ■花びらながれ(工藤×良太)
back next top Novels 遠くでドアの音がした時、目を閉じたまま良太の頭は半分だけ起き
月夜の猫-BL小説です 花さそう(工藤×良太)69までアップしました BL小説 花さそう(工藤×良太)69までアップしました。かぜをいたみ(京助×千雪)18までアップしました。またメインではありませんが名前が途中から変わってしまってる人がいたため、修正中です
back next top Novels 工藤の目に床に落ちる滴が見えた。 こんなことでまた泣いてい
back next top Novels 「ああ、それに元々一続きの部屋だったのを平造に使わせようと二つ
月夜の猫-BL小説です かぜをいたみ18 BL小説 八月に入ってから、うだるような暑さが続いていた。 じりじりと焼けるような太陽は、せめて窓の外で見るだけにしたいものだと思いながら、法学の講義を終えて教壇を去ろうとしたところで、千雪は学生につかまって質問を受けた。 京助が持っている法医鑑定学の講座の階段教室満杯
back next top Novels 「千雪さんには相変わらずストーカーだけど」 工藤は「あいつが
back next top Novels 「俺はあくまでもせっかく入ってくれた新入社員を逃がさんようにて
back next top Novels 「こっちのことだ」 あの頃、できませんでしたと戻ってきた良太
back next top Novels 工藤さん、お疲れ様、と最後に声を掛けると、アスカは助手席に乗
back next top Novels 「十一時か。まあ……、逃げるも残るもあいつ次第だ」 工藤は呟
back next top Novels キレる寸前の千雪の態度に工藤や万里子がちょっと驚いたように千
back next top Novels 東京に入ると、藤堂が運転するSUVは直子を送るために関越自動
back next top Novels 「京助、何か顔が怖いよ」 檜山はフフッと笑って京助を見た。
月夜の猫-BL小説です 花さそう(工藤×良太)63までアップしました BL小説 花さそう(工藤×良太)63まで、かぜをいたみ(京助×千雪)13までアップしました。
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月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった83 BL小説 豪も井原も身体の作りが違う人種じゃないかと思うくらい、ガッシリ体系だ。 「豪って、ジムかなんかで鍛えてるとか?」 自分の非力な上腕と目で見比べて、響は聞いた。 「え、俺? うーん、高校まで空手とかやってたくらいで。あとはガテンバイトとか? バン
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった82 BL小説 響はずぶぬれのままバスルームへ飛び込んだ。 「響さん、Tシャツと短パン、それにバスタオルここに置くから」 ぐっしょりなシャツやらパンツやらなので、バスルームの中で脱いでいた響は井原の声に、「悪いな」と返事をした。 本当はタオルとかを買いに出
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった81 BL小説 「えと、ハンマーがない時は、ヘッドレストを引っこ抜いて、隙間に入れてガラスを割る………」 慌てて、冠水した車からの脱出方法を携帯でググると、そんなことが書いてあった。 響は実際やってみようとするが、手が強張っていてヘッドレストがなかなか抜けな
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった80 BL小説 「うわっ! すみません、大丈夫ですか?」 我に返った井原は慌てて態勢を整えた。 「あ、ああ、平気」 「じ、ゃあ、よろしくお願いします」 飛び出すように部屋を出て行った井原だが、ジンジン痛む足の指もそっちのけで、そのまま洗面台まで行くと、バシ
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった79 BL小説 「おい、気をつけろよ、望遠鏡、高かったんだから」 「大丈夫っすよ」 「本かよ、この箱、えっらい重い」 やがて玄関が開いて、口々に言い合いながらそれぞれ荷物を手に豪、東、最後に井原が入ってきた。 「あ、響さん、貴重な休みにありがとうございます!」
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった78 BL小説 面と向かってどんな顔をすればいいのだろうとは思うのだが、響はそれ以上に会えるかどうかが気がかりだったのだ。 多少ぎくしゃくするかもしれないが、少なくとも仲間としては付き合っていってくれると考えていいのだろうか。 元気には泣きついて、いい加
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった77 BL小説 元気のきつい言葉は井原の身に染みたが、響のお断りが、荒川のせいだと思いたかった。 今度こそ、失敗はしない。 第一、引っ越しにしても、要は響と二人で会いたいという単純な目的のためといっても過言ではなかった。 それを言ったら、元気に鼻で笑われ
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった76 BL小説 「響さんが荒川先生に理不尽なことを言われているのをたまたま瀬戸川と青山が聞いて、怒った彼女たちが寛斗も巻き込んでクラスでウエーブやらせて、荒川先生をとっちめたんだよ、響さんのために」 元気は淡々と続けた。 「響さんは荒川先生の言ったことを真に受け
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった75 BL小説 「しかし今の子はすごいねぇ」 元気はハハッと笑う。 「紀ちゃんがいたら、ジジクサって言われるぞ」 東が肩眉をあげて忠告した。 「高校生から見たらオッサンだろ、俺らなんか」 「まあな。それより、俺肝心なこと聞いてないっつうか、荒川先生キョー先生に
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった74 BL小説 「あ、荒川センセ」 引き留めた寛斗をそれでも荒川は振り返る。 「あんまし、深く考えない方がいいよ。新任への手荒な洗礼ってよくあることだし、ただのいたずらだから! 俺先生の授業わかりやすくて好きだし」 こいつはどこでもうまく生きて行けるやつの
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった73 BL小説 「そうですね、それは思いました」 整然と瀬戸川が言った。 「でも、寛斗に話したら、じゃあ、ウエーブやろうぜって言うのに、咄嗟にそれ以外思いつかなくて、賛同しました」 「あ、俺はさ、クラスのみんなに、キョーちゃんがどうのとか話したわけじゃなくて、
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった72 BL小説 響や東の在学時にもウエーブの伝説は伝えられていたが、もどきをやったクラス数名がいたくらいで、それもサボりたいだけの動機だったから、相手にもされなかった。 「ウエーブって、マジで?」 意外過ぎる出来事に響も唖然となった。 「らしいです。ちょっと職
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった71 BL小説 「こないだ来たやつ、その酒くれたクラウスなんか、妻子あること隠してやがって、とどのつまり絶交したんだけど……俺が来るもの拒まずでつきあってたのが悪かったのかも………ほんと、ロクなことなかったな」 はああと響がため息をつく。 「そんなこんなで十年…
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった70 BL小説 マグカップにコーヒーフィルターをセットし、お湯が沸くと、元気はゆっくりと湯を注ぐ。 「キッチンとバスルーム、増築して正解でしたね」 「まあ、そっちも狭いけど」 「そりゃ、ヨーロッパ辺りと比べるとウサギ小屋かもだけど、俺からすれば十分広い」 香
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった69 BL小説 「今度は、少しずつ間を詰めて、絶対ポカしないつもりだったんだ。でも、あの金髪野郎が現れて、俺、頭に血が昇っちまって、つい、告るの早まったのかも」 井原はやはり響しか見えていないらしい。 「お前さ、外野のことも少しは考えた方がいいんじゃね?」 「外
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった68 BL小説 完全に酔っぱらって口にしている言葉が理解できていないのが元気にもわかった。 「こんな田舎で、男同士で、教員同士で、リスクが高いって、まあ、そりゃそうだなって」 響はハハハと笑う。 笑うのだが涙がぽろぽろ零れるのを拭いもせずまた酒をマグカップに
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった67 BL小説 ふと手にしていた携帯に気づいた響は、誰かの言葉が聞きたくなった。 酔っているのでためらいもなく、一つの番号を押した。 五回目のコールで、声が聞こえた。 「響さん? どうしたんですか? こんな時間に」 「なんかさ……深淵の底から俺が呼ばれて
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった66 BL小説 女性の方が結構年上でというだけで結婚なんてあり得ないとするようなこの街で、高校教師が、しかも男同士がつきあうとか、考えも及ばないに違いない。 先生なんて呼ばれるような人間じゃないと思っていた響だが、いつの間にかそう呼ばれることに慣れてしまった。
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった65 BL小説 放課後は理科系の会議があるらしいし、今日は井原の顔を見ないで終わりそうだ。 もっとも響こそ、井原とどんな顔をして会えばいいかわらからなかったから、少し胸を撫でおろしていた。 ぼんやりしていたので、ドア口に人がいるのに気づかなかった。 「和田
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった64 BL小説 「へいへい。なんかこうこの部屋息が詰まりそうだから、ちょっと緊張をほぐそうとしただけじゃん」 お茶らかした寛斗のセリフを聞くと、響もこれは一息ついた方がいいかと立ち上がった。 「ようし、ちょっと休憩しよう。肩に力入り過ぎてる気もするから、寛斗、お
お立寄り有難うございます。お気楽ハピエンBL小説です 月澄む空に(工藤×良太)152まで更新しました BL小説 月澄む空に(工藤×良太)152、夏が来る(ラスト)、 2024Summerから ぶなの森(工藤×良太22)、Cat&Dog(工藤×良太5)、花火(工藤×良太37)ショート、Buon Viaggio!
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月夜の猫-BL小説です Buon Viaggio!7 BL小説 翌日は快晴の空の下、アウトストラーダを二人で交替にレンタカーを運転しながら走った。 「すんげー気持ちいい!」 飛び行く景色もよかった。 三時間もかからずに着いたフィレンツェで、また一時間以上も並んだけれど、初めて入ったウフィッツィ美術館では
月夜の猫-BL小説です Buon Viaggio!6 BL小説 「良太、どうかしたか?」 いきなりドアを開けられて、良太は慌てて洗面台の湯を出すとバシャッと顔を洗う。 「何でもないです」 泣き顔を見られたのが恥ずかしくて、良太はタオルでごしごし顔をこすりながら工藤の横を通り抜けた。 寝室のベッドにふてくさ
お立寄り有難うございます。お気楽ハピエンBL小説です Buon Viaggio!5 BL小説 何だよ、チクショ! 夕べはエロっぽいことばっかやりやがったくせに! ずっと撮影が続いていたし、険悪状態だったから、工藤に触れられた途端、良太はあっけなく力を吸い取られたみたいになって、泣かされどおしだった。
月夜の猫-BL小説です Buon Viaggio!4 BL小説 あちゃ~ 良太は思わず天を仰ぐ。 隣で工藤も苦笑いを隠せない。 「工藤さんまで笑うことないだろ」 良太も携帯を取り出して、数枚写真を撮った。 「まあ、お前に芸術的な観点からものを言えなんて言わないさ」 「バカにして!」 荘厳な雰囲気の中
月夜の猫-BL小説です Buon Viaggio!3 BL小説 良太とスーツケースじゃ、どっちを取るかなんて聞くまでもないだろう。 残念ながら工藤のそんな心の呟きは良太には聞こえないらしい。 それにしても工藤の身の回りのものといって、ちょっとやそっとのシロモノではないだろうに。 それに鈴木さんへの土
月夜の猫-BL小説です Buon Viaggio!2 BL小説 そこへちょうど現れたエンツォが空港へ行くなら送っていくと言ってくれたので、渡りに船と、良太はエンツォの車で空港に着いたのだ。 ところがジェノバの空港へ慌てて良太を追いかけてきた工藤は良太と一緒にいたエンツォを殴り倒した。 どうせならと、秋山ら
月夜の猫-BL小説です Buon Viaggio!1 BL小説 ぷりぷりしながらホテルの部屋に戻ってきた良太は、思わずベッドに蹴りを入れる。 ミラノでも超一流のホテルの一室。 一人だったら到底泊まるなんてこと考えもつかないだろう、広い寝室やリビング、それにバスルーム。 これでいわゆるデラックスツインだ
月夜の猫-BL小説です Buon Viaggio!(工藤×良太6) BL小説 良太を追ってきた工藤は、空港で動きを邪魔するトランクをほっぽり出して良太を探し、良太を誑かそうとしていたエンツォを殴り、良太とともにミラノにやってきた。 働きすぎだから、二人で休暇を楽しむようにとチケットを用意した部下の秋山
月夜の猫-BL小説です Cat&Dog4(ラスト) BL小説 物心ついた頃から、家には犬もネコもいろいろいた。 良太が拾ってきたのもいるが、日がな一日野球にかまけている良太より、大概ご飯をやる母親に懐いていたものだ。 もう今はない自分の家を思い出して、しばし感慨にふける。 良太が学生のとき、大学でクラ
月夜の猫-BL小説です Cat&Dog3 BL小説 意固地になってろくに口も聞いていない。 どんどん、遠くなる気がする。 工藤…… その時また、加絵が飲み物を持って工藤に寄り添うのが見えた。 工藤のバッキャロ!! 「良太ちゃーん、そろそろラスト行くよ」 「ハイッ!」 キショーメ、こうなったら、せめて
月夜の猫-BL小説です ぶなの森16(ラスト) BL小説 ゆらゆらと揺れるベッドの上で良太は素っ裸でぼんやりとあたりを見回した。。 「飲むか」 シャワーを浴びて、腰に一枚タオルを巻いただけの工藤が差し出したボトルを受け取ると、ちょっと身体を起こして半分程飲んでからそれがビールだと分かる。 「人非人! 腐れ
月夜の猫-BL小説です Cat&Dog2 BL小説 「お~~い、良太ちゃ~~ん」 なんてすぐ傍で呼ぶ声に頭を上げると藤堂がにこにこと振っている。 「疲れたかな? あと一分張りだからね。もう、バッチシだよ、良太ちゃん。特にこのリヴィエラに入ってから、神がかり的! 飲み物は?」 「あ、いえ、もう……冷たくてオイ
月夜の猫-BL小説です ぶなの森15 BL小説 工藤についてクルーザーに乗り込むと、「あの、どなたの接待なんですか」と良太はあらためて聞いた。 だがコックピットの工藤は、「出すぞ」と言っただけで、クルーザーはあっという間に沖へ出て行った。 いきなりの青い眩しさに良太の視界が一瞬とぎれる。 やがてエンジ
月夜の猫-BL小説です Cat&Dog1 BL小説 アイスカフェラッテ、暑い夏の日にはぐいっと一杯、思わず、く~~~~~~~~~っつと言いたくなるくらい、とっても美味いんだけど…。 「OK! ちょっと休憩しよう。あとワンカットね、良太ちゃん」 ディレクターのその言葉に、広瀬良太はふ~~~~っとひとつ大きく
■Cat&Dog(工藤×良太5) 工藤×良太、初期のエピソードです。(R18) 良太はカフェラッテのC
月夜の猫-BL小説です ぶなの森14 BL小説 いや前田はやや年をとった感があるが、その分この店自体が﨟長けた雰囲気を醸し出している。 子どもの頃、曽祖父に連れられて入った横浜の古いバーに似たところがあってこの店に足を向けるようになったのだが、工藤にとっては思いのほかいつ来ても落ち着ける場所のひとつになっ
月夜の猫-BL小説です 花火(工藤×良太37) BL小説 八月に入って最初の土曜日、広瀬良太は後部座席にさっきから携帯で明らかに不機嫌そうな声で相手とああだこうだと話している工藤高広を乗せ、首都高速都心環状線を江戸橋ジャンクションから首都高速六号線に乗り、ジャガーを走らせていた。 ほとんど良太仕様のように
back next top Novels 「なーんか、変よね」 つんけんしているわけでもなく、良太は実