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泣きながら一気に書きました https://tmykinoue.hatenablog.com/

妄言コラムと気儘批評と悪戯短篇小説の巣窟

文筆業。 基本的に嘘泣きです。 よろしくお願いします。

井上智公
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2008/12/16

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  • 短篇小説「み覚」

    「わかりみが深いわね」 辛子が頷きながらそう言うと、甘彦は小さく首をひねりながら、 「でもおかしみはないよね」と言った。 それはけっして楽しい話題ではなかったが、そんな中にも常におかしみを求めるのが甘彦だった。昼飯時のファミレスは混雑していて、なかなか注文の品は届かない。「でもおかしみが入ると、わかりみが減るじゃない」 辛子はおかしみとわかりみは、相反する要素だと思っている。 「いやおかしみが入ったほうが、わかりみもさらに増すはずだよ」 やはり二人は価値観が合わないのかもしれない。 「まあそう言われてみると、それはそれでわかりみが深いかも」 辛子には意外と謙虚なところがあった。あるいはそれが自…

  • 「新語・流行語全部入り小説2024」

    令和の米騒動の影響により給食にアサイーボウルばかり出てくるようになったアザラシ幼稚園に、裏金問題により江戸幕府界隈を追われた侍タイムスリッパーが保父として採用された。時に人殺しさえ厭わない幕府の過酷な労働に比べれば、それが明らかなホワイト案件であることに間違いはなかった。 この幼稚園には教員らのあいだにソフト老害が蔓延っており、おかげで保護者たちからは「初老ジャパン」と陰口を叩かれることもあった。これはこれでカスハラと言えないこともないが、ならばソフトどころではない本物の老害を入れてしまえば良いのではないかと、園長はにわかに発想を転換させた。それが遠く江戸時代からやって来た人材となれば、それが…

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