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Yahoo!ニュースから 皮膚科では人工皮膚炎、精神科では身体表現性障害や、特定不能の衝動制御の障害と呼ばれていました。専門家の間では『ゴミ箱診断』と俗称される、どこにも行き場のない迷子のような病気だったのです。 2013年に改定された米国精神医学会の公式診断基準DSM-5で初めて『Excoriation(Skin-Picking)Disorder』として命名され、日本語では皮膚むしり症と呼ばれ始めました。グループ分けにおいても強迫…
子供の頃、両親のケンカが始まると私は何も言えずに固まっていた。 父親の競艇場通いが母に知れ、言い争いが始まる。子供の私にはどうにもできない状況だ。 母の甲高い声、責め立てる声、金切り声に身がすくんだ。 静かになったところで両親が仲良くなるわけではない。 重苦しい険悪な空気だ。 私はそうやって他者のトラブルの渦中で成長した。 それに対処する方法を学ばず大人になった。 …
2か所の自助グループへ参加してみました。 たぶんどんなに話しても吐き出しても、自分の中の恨みは消えてなくならないと思うんだけど、話さなかった事を話せる場があるというのは、ありがたいです。 それに、とても不思議な感じがします。 親しくなった相手にも、あまり話さないでやり過ごしてきた事を、余計な前置き抜きで先に言ってしまえる。 よく考えると凄い事です。 こういうシステムがアメリカで生…
布を切り離すとそこから解れるのを防ぐために、裁断と同時に布の解れ止めをするミシンがある。 ロックミシンといって機能はそれだけの専門の機械だ。 普通のミシンとは形状が全く違う。 ロックミシンは業務用だ。 それは普通のミシンより大きな音がする。 仕事の工程によってはロックミシンを延々とかけ続ける時もある。 機会音が響き続ける。 ほんの数分で済めばいいが、作業によっては1時間近く…
ミシンの騒音とアイロンを台に叩く鈍い音、そんな作業場で暮らした。私が生まれた時からの日常だ。 父親はバイク(カブ)で役所へ出勤する。だから日中は家に居ない。家は母の仕事場だった。一日中ミシンを踏むか手縫いの細かい作業をしていた。 私は母の仕事しか知らない。 父親の役所での仕事を具体的に聞いた事はない。 会話が無かったからそういう話題も出なかったように思う。 水道局だったはずだ。知っ…
私が幼少の頃から生涯、外へ働きに出た母の姿を見た事はない。 いつも家にいて作業場で洋裁をしていた。 ミシンを踏んでいない時は手縫いの細かい作業をしていた。 仕事はお客様の採寸から始まる。 その前にデザインの打ち合わせをするのだが、生地はどちらかが用意するか、お客様が持ち込まない時はこちらが商店街の生地屋さんへ行き調達する。 ボタンやファスナーもストックに適切なものが無ければ、裁縫…
子供の頃、正月に飾っていた鏡餅、今のように真空パックされていないから、お供えから下ろして食べる時期にはカビだらけになっている。 それをカビの部分だけ取り除いて食べていた。 青いカビを取り除いても、目には見えない状態で広がっているのだと思う。それをお雑煮にして食べるのだが、口の中がカビの臭いでいっぱいになる。 嫌でたまらなかったが、子供の頃は我慢して食べていた。 (いつからか私はカビの…