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『ザ・ハリケーン』(99)(2006.9.5.)帰宅したらデンゼル・ワシントン主演の『ザ・ハリケーン』をテレビでやっていた。無実の罪で投獄された黒人ボクサーが、知り合った黒人少年や弁護団と協力して無罪を勝ち取るまでの闘いが真摯に描かれた力作で実話の映画化。ワシントンの熱演に加えて、ジョン・ハンナ、デビッド・ペイマー、ハリス・ユーリン、ダン・ヘダヤなど、結構渋い脇役を揃えていると感心していたら、クライマックスでは判事役でロッド・スタイガーも登場してきた。ノーマン・ジュイソン監督はカナダ出身だから、こうしたカナダを舞台にした人種問題が撮りたかったのだろうし、そこにスタイガーを出すことで、黒人問題を描いた自作の『夜の大捜査線』(67)を、観客に意識させたかったのかもしれないと勝手に解釈した。ボクシング映画htt...ノーマン・ジュイソンの映画その6『ザ・ハリケーン』
『僕のボーガス』(96)(1998.9.12..WOWOW)『天使にラブ・ソングを』(92)に続いて、これまた何の気なしにつけたテレビに、タイミングよく映ったウーピー・ゴールドバーグ主演作。ニセ親子が、真の親子へと変化していく様子を描いたハート・ウォームものだが、実はこの映画の主役は、子どもにしか見えない想像上の仲間ボーガスであり、演じるジェラール・ド・パルデューの不器用な演技が、この映画の味であるルーズさと意外にマッチしていて、独特の魅力を感じさせた。いわば、不透明なボーガスの存在を通して、家庭回帰ドラマ内に子どもの精神的自立を描いた映画だったのだ。監督のノーマン・ジュイソンの演出には少々老いを感じたが、全体の出来は平均点内に収まっていた。ノーマン・ジュイソンの映画その5『僕のボーガス』
『オンリー・ユー』(94)(1997.7.22.WOWOW)この映画は、マリサ・トメイ演じる主人公と義姉役のボニー・ハント(最近注目の助演女優)のロマンスが並行して描かれるので、若者の偶然の恋を描いた『ローマの休日』(53)と中年の不倫を描いた『旅情』(55)を足して二で割ったような話だなあと思いながら見ていたが、もっと似ていたのは、ローレンス・カスダンの『フレンチ・キス』(95)だった。あちらはパリ、こちらはローマ。どちらもアメリカ人が夢見る外国での甘いロマンスが描かれる。おまけにこの映画は、占いで名前が出た見ず知らずの男を追い駆けて、はるばるローマまで…というのだから、乙女チックにも念が入っている。となると『めぐり逢えたら』(93)的なところもあるか。さすがは女性脚本家(ダイアナ・ドレイク)である。と...ノーマン・ジュイソンの映画その4『オンリー・ユー』
『月の輝く夜に』(87)(1988.4.15.日比谷映画)移民の国アメリカニューヨークを舞台に、イタリア系アメリカ人の未亡人と、彼女に求愛する2人の兄弟の姿を描いたラブ・コメディ。この映画を見始めた時は、この手の話を実にうまく撮るウディ・アレンのことが絶えず頭に浮かんできて、アレンならもっとうまく撮るのでは…という気がしたのだが、映画が進むに連れて、この映画が描いているのは、一見ウディ・アレン風だが、実は似て非なるものだと気付いてきた。アレンの映画はとてもユダヤ色が濃いのだが、この映画のベースにあるのはイタリア系アメリカ人の姿であって、描かれる人たちは底抜けに明るくて、家族のつながりが深く、キリスト教の影響が強い。つまり、アレンの映画よりもコッポラが描いた『ゴッドファーザー』(72)の方に近いのだ。そして...ノーマン・ジュイソンの映画その3『月の輝く夜に』
ノーマン・ジュイソンの映画 その2『屋根の上のバイオリン弾き』『ローラーボール』『フィスト』『ジャスティス…』
『屋根の上のバイオリン弾き』(71)(1981.8.10.月曜ロードショー)https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/55af21b2a116eb4edb6ddfa73d51ee38『ローラーボール』(75)(1979.6.11.月曜ロードショー)https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/49c98eca2aaa9f9915a196b1359dab06『フィスト』(78)(1984.12.29.)https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/bd4bcda50d95293e3bf2b5ea0138304ehttps://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/110ae9f8b23979f0c6300eb3974fc736『ジャ...ノーマン・ジュイソンの映画その2『屋根の上のバイオリン弾き』『ローラーボール』『フィスト』『ジャスティス…』
ノーマン・ジュイソンの映画 その1『シンシナティ・キッド』『アメリカ上陸作戦』『夜の大捜査線』『華麗なる賭け』
『シンシナティ・キッド』(65)(1975.8.31.日曜洋画劇場)ニューオリンズに住むスタッド・ポーカーの名手シンシナティ・キッド(スティーブ・マックィーン)は、ポーカーの世界に君臨する“ザ・マン”ことランシー・ハワード(エドワード・G・ロビンソン)がニューオリンズにやって来た事を知る。2人はナンバーワンの座を賭けて一大勝負を開始するが…。若きポーカー賭博師の挑戦と挫折を描いた骨太のドラマ。サム・ペキンパーに代わって監督したノーマン・ジュイソンの出世作になった。https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/2484ab1dc21520e1bf2ac3356c9fdf8d『アメリカ上陸作戦』(66)(1986.12.14.懐かしの洋画劇場)https://blog.goo.ne.jp/...ノーマン・ジュイソンの映画その1『シンシナティ・キッド』『アメリカ上陸作戦』『夜の大捜査線』『華麗なる賭け』