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『月の輝く夜に』(87)(1988.4.15.日比谷映画)移民の国アメリカニューヨークを舞台に、イタリア系アメリカ人の未亡人と、彼女に求愛する2人の兄弟の姿を描いたラブ・コメディ。この映画を見始めた時は、この手の話を実にうまく撮るウディ・アレンのことが絶えず頭に浮かんできて、アレンならもっとうまく撮るのでは…という気がしたのだが、映画が進むに連れて、この映画が描いているのは、一見ウディ・アレン風だが、実は似て非なるものだと気付いてきた。アレンの映画はとてもユダヤ色が濃いのだが、この映画のベースにあるのはイタリア系アメリカ人の姿であって、描かれる人たちは底抜けに明るくて、家族のつながりが深く、キリスト教の影響が強い。つまり、アレンの映画よりもコッポラが描いた『ゴッドファーザー』(72)の方に近いのだ。そして...ノーマン・ジュイソンの映画その3『月の輝く夜に』