神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」(三〇)
「またタバコが吸いたくなったら、ベランダの柵を超えたくなったら、私のつくる世界においで」「あんたのつくる世界ってなによ?」「絶望の沼底へダイブする人がいても、巨大なロボットの掌ですくわれる世界。それが私の描きたい究極の愛、最高の夢想。歌えなければ土台になればいい、愛する友を背中に乗せて高みに押し上げる、君といっしょに吠える舞台――それがあたしのブレーメンラブ」「…あ、そ」「暗黒の闇わだのうえには、血塗りの色した鳥居が環状にならぶ。悪の化身のような機体を背景に、はげしく踊りくるう怪しい歌姫。八つのメカは合体して咆哮し、この世を轟かす――なんてステージデザイン、どう?」描き貯めていたらしき秘蔵のスケッチブックを引っ張り出して、また見せる、見せる。火焔土器みたいなモチーフで市街地が火の海。サソリみたいな尾っぽの...神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」(三〇)
2024/08/12 00:05