温室内は高温多湿なことが多いので、結露が着いたり水滴が落ちたりしやすくて、植物にとっても建物にとっても大問題。当時は防滴性の被覆フィルムも循環扇もなくて、ハウスも小さくて、今以上に湿度や水滴の管理が大変だったことでしょう。 HORTICULTURAL BUILDINGS. B...
19世紀前後の園芸情報を集めています。 英国はビクトリア朝の頃なので、ブログタイトルは「ビクトリアンガーデニング」にしましたが、華麗なビクトリアンガーデン造りではなくて、当時の栽培方法をメモした地味ブログです。
建物へのガラスの取り付け、特に優美な曲線の建物ではいろいろな留め方が工夫がされていたことがわかりました。が、結局、当時、温室はパテが1番といった結論になっとります。 100年後の1980年頃のガラス温室はパテ(融着物質)と留め具(クリップ)の併用で、ガラス板同士の重なりはあ...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:マイ・ベストシーズン
やってきました。ビバ、蚊のいない世界! ナメクジに悲鳴をあげることもないし、雑草との戦いも一時休戦。 にぎやかさは去り、すっかり落ち着いた庭で、暖かいお茶を飲むひと時、サイコーです。 寒いとはいえ、霜柱も立たない地域なので、風が止み 陽がさせば居心地が良いです。 柿や桑の木をどう...
温室では大きな割合を占める、本丸、ガラス材料の登場です。ガラスは重いし、割れるので、今はプラスチックフィルムが主流でしょうが、半永久的に使えて見た目の質感が良くて、断然趣がありますよね。 そういえば、庭のトンネルに早くフィルムを張らないと・・・ HORTICULTURAL BU...
自然に帰るのキッチンガーデンでは、 とっても簡単に組み立てることができて、かつ自然に帰りやすい枯木ハウスがあるといいなと思います。ここでは乾燥や防腐処理を施した本格的な園芸用木材について解説されていました。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. ...
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温室内は高温多湿なことが多いので、結露が着いたり水滴が落ちたりしやすくて、植物にとっても建物にとっても大問題。当時は防滴性の被覆フィルムも循環扇もなくて、ハウスも小さくて、今以上に湿度や水滴の管理が大変だったことでしょう。 HORTICULTURAL BUILDINGS. B...
通路は庭を楽しむ重要な要素ですよね。回遊式庭園とか、歩くだけで楽しいですものね。温室も通路の大切さは同様で、狭い温室だからこその工夫が解説されています。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 通路 園芸施設の内部の舗装...
温室の内側だけでなく外側の周囲にも縁取りのように回らす栽培床がボーダーらしいです。 虫の多い日本では外側のボーダーの害虫が温室内に入ってくるのではなかろうか、と心配になります。でも、縁取りの植栽は見映えしますよね。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. ...
促成栽培用ベッドは加温ができる栽培床のことです。加温方法はそれまでの堆肥発酵熱利用や煙道による加熱から温湯パイプによる加温に急激に移ったことがうかがえます。温湯パイプは堆肥発酵の手間や煙道に比べたら清潔度が格段に良いですもんね。 HORTICULTURAL BUILDINGS. ...
栽培に人工照明、LED ! が利用されているなんて、当時の人が知ったら驚きますよね。 ここでは、 電照栽培についての言及もなく、もっぱら人々が 夜の温室(コンサバトリーやウィンターガーデン)で過ごし、楽しむための照明について解説されています。現代でも植物園のナイトツアー。 HOR...
春は忙しくなるのが、なんだか嬉しい季節ですよね。 あれこれ花が咲きだす中、剪定の仕上げや芽かき、種まき・植え付け、病虫害の予防などなど、大慌て。 ”自然に還る”のキッチンガーデン、別名、単なるズボラ放任の庭でも朝の見回りをする気分になっています(笑)。 昨年の猛暑を乗り切ってくれ...
昨年の夏は暑かった。。。温暖化でこの傾向が続くなら、遮光(ひよけ)はますます重要ですね。 本項では主に温室の外部に遮光カーテンを設置する方法が述べられています。外部遮光は暑熱対策の理に適う方法ですが、台風が来る日本では安易な付けっぱなしに要注意ですね。 HORTICULTUR...
ここでの 換気はもっぱら、機械式の換気扇を使わない自然換気を指しています。そのため、換気装置として、開閉するガラス窓や換気筒、換気口があげられています。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 換気 一般原則 植物は主...
本項は英語で"Staging"となっています。植物の栽培や鑑賞用の置き台のことのようですが、現代風に「栽培ベンチ」としました。観賞用だと「ステージ」の方がぴったりくるのかもしれませんが。。。 各種栽培ベンチの寸法まで事細かに書かれていて、当時の意匠的なこだわりが感じられます。 H...
現代の換気窓の開閉は自動制御可能で、ガラス温室だとラックアンドピニオンのギア、プラスチックフィルムのトンネルハウスだとくるくる巻き上げ機、家庭用の小さなハウスだと形状記憶のウィンドウオープナー、が浮かびます。150年くらい前の本書に書かれている“セットオープン”は形状記憶な...
現在のトマト栽培の商業温室では誘引してつるおろしをしていく温室独自の仕立てが確立されていますが、19世紀の温室では庭での方法を素直に持ち込んだようで面白かったです。当時、温室独自と呼べるのはガラス面近くに誘引する点でしょうか。ガラス面近くだと温度変化が激しそうですが、受...
体に悪い鉛白から体に良さそうな亜麻仁油まで、いろいろな材料を使って温室に塗装がされていたことを知りました。今も温室の部材の維持管理は大切ですが、それよりずっと手入れの手間がかかってそう。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES....
建物へのガラスの取り付け、特に優美な曲線の建物ではいろいろな留め方が工夫がされていたことがわかりました。が、結局、当時、温室はパテが1番といった結論になっとります。 100年後の1980年頃のガラス温室はパテ(融着物質)と留め具(クリップ)の併用で、ガラス板同士の重なりはあ...
やってきました。ビバ、蚊のいない世界! ナメクジに悲鳴をあげることもないし、雑草との戦いも一時休戦。 にぎやかさは去り、すっかり落ち着いた庭で、暖かいお茶を飲むひと時、サイコーです。 寒いとはいえ、霜柱も立たない地域なので、風が止み 陽がさせば居心地が良いです。 柿や桑の木をどう...
温室では大きな割合を占める、本丸、ガラス材料の登場です。ガラスは重いし、割れるので、今はプラスチックフィルムが主流でしょうが、半永久的に使えて見た目の質感が良くて、断然趣がありますよね。 そういえば、庭のトンネルに早くフィルムを張らないと・・・ HORTICULTURAL BU...
自然に帰るのキッチンガーデンでは、 とっても簡単に組み立てることができて、かつ自然に帰りやすい枯木ハウスがあるといいなと思います。ここでは乾燥や防腐処理を施した本格的な園芸用木材について解説されていました。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. ...
レンガ積みの温室はいかにも英国風の温室って感じがします。福岡市美術館の建物のレンガは、表面にレンガを貼っただけの安っぽいものではなく、イギリス積みという積み方で、とても丈夫なんですよと、学芸員の先生からお聞きしたことがあります。 HORTICULTURAL BUILDINGS. ...
栽培用途以外で庭に付帯する施設の最後は、トイレと堆肥置き場とサマーハウスです。ここでのサマーハウスは、北欧の森や湖畔に建つ夏の家、ドイツのクラインガルテンやロシアのダーチャの小屋みたいなのが、広いお屋敷の庭にある感じでしょうか?お茶を呼ばれに行きたいですわ(笑)。 HORTICU...
いつも、しょぼ〜い収穫の”自然に還る”のキッチンガーデンですが、 この時期だけは渋柿の収穫があります。 今年は、夏の暑さのせいか小ぶりで見た目も悪いです。でも、数だけは変わりないです。色づいたと思ったらすぐ熟して虫(?)に喰われたりしているので、ちょっと色づきが悪くても収穫しまし...
庭師の事務所と住まいについて書かれていて、当時の庭師の立場が窺えます。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 付属施設 庭師のオフィス 庭師でも庭師でなくても人は誰でも、体系的な知恵を身につけるまで自ら学習するよう努...
5月前半は新緑美しく、過ごしやすい日も多かったです。 2年越しでようやく咲いたナデシコ、ヤクルトさんからいただいた矢車草、名残のビオラを楽しみました。 桑の実(マルベリー)も収穫できました。しかし、雨の日に見たら桑の木はナメクジのパーティー会場になっていて 😱 、恐ろしくて生食...
静岡の高級マスクメロンは スリークォーター(4分の3スパン)ハウスで生産されていて、新幹線からも見ることができましたが、今でも見かけるでしょうか?栽培が大規模化してフェンローハウス(比較的幅の狭いスパンの 多連棟両屋根ハウスで軒高いタイプ)に置き換わっているのでしょうか? ...
現代でも最も一般的な 温室屋根形状である両屋根タイプのハウス(スパンハウス)の記事です。現代の商業温室ではこれ を大きく、かつ多連棟化して大面積にしています。それ に比べると、19世紀の両屋根ハウスは面積も高さもかなり小さめで、今で言うところのホビー用温室、家庭菜園用温室といった...
温室の1種、LEAN-TO House。 LEAN-TOって、 差し掛け?壁掛け? ここでは立て掛けにしました。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 栽培温室 立て掛け式ハウス この形式のハウス(温室)の存...
2015年ごろ、メイソンジャーで瓶詰めサラダ、流行りましたよね〜。 私は10年遅れで空前の瓶詰めブームです(笑) ガラス瓶に肉や野菜やハーブ、スパイスなどなど、何でもかんでも詰め込んで、電気鍋で湯煎・スチームしています。庭から収穫できた柿(干し柿)、イタリアンパセリ、チャービル、...
雨の多い日本、小さなハウスでもフレームでも畝でも庭づくりでも排水は大事ですよね。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 排水 一般的な注意事項 土地の排水性に関して知るべきことはたくさんあります。 排水性に関...
傾斜のある庭に小さなハウスや小屋を作る際にも参考になりそうな解説でした(経験のある人には至極当然な事でしょうが)。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) レベリング(水平の出し方) レベリング(水平の出し方)は園...
春めいてきたなぁと思っていたら、まもなく桜の開花宣言が出て、春真っ盛りです。 ここ福岡では4月中旬には蚊が出てきて、4月末には初夏の装いになります。行く春の早いこと!虫ガードせずに庭に出れるのもあと半月のお楽しみです。 ビオラ。冬から楽しませてくれてます。 クリスマスローズ。今年...
HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) ハウスの周囲と場所 まずは、ここで取り上げられているハウスは次の3タイプです。 立て掛け式ハウスの例 3/4スパンハウスの例 両屋根ハウスの例 園芸用のハウスは通常、太陽光を最...
HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) によれば、温室のガラス屋根面の角度を太陽光に対して直角にすれば最大の光量が得られるということなので、 ******************** 西日本に適したガラス面の傾斜角度(福...
温室に太陽光を出来るだけ多く取り入れるにはガラス屋根の傾斜角度が肝心とされています。温室は値段が高くて手が出ませんが、手作りのコールドフレームに応用しようと思案中。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 屋根の傾斜 ...
太陽光が最も多く透過するガラス温室の屋根勾配について丁寧かつ論理的に解説されています。今はガラスよりもプラスティックフィルムが主流です。透過原理は同じでしょうが、フィルムは柔軟性があるので、ここまでシビアに屋根勾配を気にする人は少ないかも。 HORTICULTURAL BUIL...
今晩は新月。我が家の新月メニューはお粥です。 福岡は7時半過ぎだった夜明けが7時になり、日暮れも18時にのびています。 庭もすっかり春めいてます。慌てて柿の木を剪定しました。とにかく背伸びせずに手が届く高さに切り詰めるだけですが。 コールドフレーム内ではビオラに花が咲いていました...
光としての太陽光、熱としての太陽光、そして太陽から来る電磁波について一通り解説されています。この後の温室の設計のための基礎知識になっています。 18世紀までの書物に比べて、さすが19世紀! ぐっと科学的な記述になっていて、科学が一般の人に身近になったことが感じられます。 HOR...
太陽光について、小中学校で習ったような基本事項ですが、結構忘れたり理解していなかったりしてました 🙀 卓上サイズの温室を作りたいので、その前に頭に入れておきます。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 園芸施設に...
19世紀末の園芸施設・温室そのものに特化した本です。 「はじめに」の後半は温室の歴史と社会的側面について書かれています。 温室の歴史と社会生活での効用が高らかにうたわれています。19世紀の急速な科学の進展と産業革命による技術の普及、強大な大英帝国の高揚感が伝わってきます。 こ...
リブセーターを肌着にしてスキーパンツを穿けば、九州の冬は楽勝〜と今のところは感じております。 でも気温が下がって植物はさすがに枯れたり萎れたりしてきました。 コールドフレームの中は枯れてないけど生長もしてないなぁと思っていましたが、 11月と比べたらゆ〜っくり生長しているようです...
19世紀末の園芸施設・温室そのものに特化した本です。 じっくり読んでみたいと思っていました。 ネット上のあちこちでも引用されている魅力的な図がいっぱいあります。 図版は123個も掲載されています。それ以前の時代の挿絵数に比べると圧倒的な多さで、 19世紀から20世紀にかけての科学...
ヤサイの輪作は庭師の間で普及しつつある時代だったようです。 第6章 作物の輪作 農業と同様、園芸においても作物を適切に輪作することは非常に重要です。 毎シーズン、数種の穀類や牧草類とともに区画を区切って園芸作物を栽培するのは合理的で有益であり、市場向けの栽培をしている庭師の間で...
ウォルター・ニコル先生の教えに従えば、ターニップは発芽したらすぐ次のタネをまき、葉物やハーブは1週間から10日毎にタネまきする、となかなか忙しいです。 人生の残り少ない貴重な時間、こういった日々のローテーション作業は3分ですませたい。 そこで、育苗ポットは全部で8個までとし、毎週...