月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった67 BL小説 ふと手にしていた携帯に気づいた響は、誰かの言葉が聞きたくなった。 酔っているのでためらいもなく、一つの番号を押した。 五回目のコールで、声が聞こえた。 「響さん? どうしたんですか? こんな時間に」 「なんかさ……深淵の底から俺が呼ばれて
創作BL小説です。オヤジ工藤と部下良太のすったもんだラブ、京助と千雪のどちらも譲らないぞラブなど、ひねくれ度高いですが基本ハピエン。業界、学園、バンド、社会人、海外あり。R18。
創作BL小説です。オヤジ工藤と部下良太のすったもんだラブ、京助と千雪のどちらも譲らないぞラブなど、ひねくれ度高いですが基本ハピエン。業界、学園、バンド、社会人、海外あり。R18。傲岸不遜男×強気、野球選手×美形、業界、バンド、学園、学生、リーマン、イケオジ多。BL、ML。字書き、あきつ、絵描き、alyosha、松本悠莉で活動しております。
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back next top Novels さらに海外からの電話も入った。 一応、二年の留学生活で、ご
back next top Novels ネットプライムはニューヨークに本社があり、そこへ研修に行ける
back next top Novels だが、出て行くと言った手前、やはりピアノの問題があってすぐに
月夜の猫-BL小説です 月澄む空に(工藤×良太)112まで更新しました BL小説 月澄む空に(工藤×良太)112、 夏が来る22、 かぜをいたみ59、Blue Moon8 まで更新しました。 何だか、かぜをいたみ、工藤の話になっちゃってますが………
back next top Novels 「俺、別にギャラ関係なくやってもいいぜ? 知床いっぺん行ってみ
back next top Novels 会社に着くと二人とも言葉もないままエレベーターで七階に上がり
back next top Novels 「おおきに。ほな、俺、留守番してますわ、お二人ともいかはるんな
back next top Novels ここは否と言うべきだろう、ただの同僚だと。 まだ昼間で人目
back next top Novels 世界自然遺産に登録された知床半島の四季を追うという内容で、下
back next top Novels 「今の良太さんの宣言聞いて、俺も宣言します! 絶対主役張る俳優
back next top Novels 実は良太のことが気になって、今日も番組の確認を理由に千雪はオ
back next top Novels 「いや、実は、昨日の追いコンの動画が既に出回ってて」 「は?」
back next top Novels その年で、そのガキみたいな性格は何だよっ! 千雪さんが汚ら
back next top Novels 「でもやめられないんですよね。わかる気がするな。俺なんかガキの
back next top Novels 借用書と領収書を受け取ると、工藤はバッグから誓約書を取り出し
back next top Novels コーヒーを二つのマグカップに注ぎ分け、井原は響の前に置いた。
back next top Novels 「社長、いつ帰ってくるの? 俺、来週にはまたニューヨーク帰っち
back next top Novels 何だよ、出来の悪い下っ端俳優、の見方はするんだな。 僻みは
back next top Novels 「他に何がある?」 「どうせ闇金なんぞ、叩けば埃だらけだ、訴訟
back next top Novels 深く口づけながら身体を繋げれば切なげな眼差しで響は井原を射抜
back next top Novels 先に渡欧しているアスカと秋山を追って工藤はパリに飛んだ。
back next top Novels 鯖の生姜焼きやきのこの和風ハンバーグ、松茸の土瓶蒸し、海老や
back next top Novels 電話に出た男が「社長の平岩ですが」と言ってからしばし間があっ
next top Novels 「佳乃さんがまたここに駆け込んできたのはそれから数日後のことよ。お兄さんは
back next top Novels やがてポリ袋を手に響が戻ってきた。 「アイス、クッキーアンド
back next top Novels 「出来の悪い、下っ端俳優、ですか?」 それこそ不思議な言葉を
back next top Novels バーテンダーが工藤を案内したのは、店からほど近い古いビルが立
月夜の猫-BL小説です 月澄む空に(工藤×良太)106、他、更新しました BL小説 月澄む空に(工藤×良太)106、かぜをいたみ53、夏が来る17、花を追い35(ラスト) まで更新しました。 花の季節はもう過ぎましたので、最後はちょっと駆け足になりました。 お付き合いいただきありがとうございました。 202
back next top Novels 「や、まあ。でも俺、とりあえず野球三昧で卒業しましたってだけだ
next top Novels 朝、良太が目を覚ますと、工藤はもう出かけていた。 工藤の部屋のキングサ
月夜の猫-BL小説です Blue Moon(工藤×良太20) BL小説 突然、佳乃という可憐な女性がオフィスに現れたかと思うと、工藤を見つけて「高広さん」と呼んで抱きついた。これまでもよく似た光景が目の前で繰り広げられてきた気がしたが、大概、相手は怒鳴られてすごすごオフィスを出て行くだけだったのが、この佳乃に対
back next top Novels アスカさんに知れたら、オヤジがいいなんて良太くらいよ、とかま
back next top Novels 誰がどこで見ているかもわからない、しかも男同士だ。 荒川は
back next top Novels 千雪は瘦せ細った身体に包帯を巻かれてベッドに横たわる広瀬を思
月夜の猫-BL小説です 月夜の猫-BL小説です BL小説 「子供の頃とは味覚は変わるんです」 「でも良太ちゃんはちゃんとお食べになってますよ」 ん? とテレビを見ていた良太は工藤を振り返る。 「子供じゃなくても、イタリア人とか、朝から甘いパンとか食べますよ!」 何か言われる前に、良太は主張した。 「別に何も言ってな
back next top Novels 「それってあまり関係ないよな、むしろそーゆー要素がもともとあっ
back next top Novels 「Hello」 相手は海外だろうか。 どうやらオーストラリ
back next top Novels もともと平造は自分の経歴や背中の彫り物のこともあり、周りにも
back next top Novels かなり前に妻を亡くし、男手一つで母を育てた優しい人だった。
back next top Novels 自分のことをマスコミに取り沙汰されたくないというのもあるが、
back next top Novels 「楠木はいくつだ?」 工藤は君塚に聞いた。 「ああ、確か、二
back next top Novels 「良太ちゃんの部屋のドアに張り紙なんかしてるので、何をしてらっ
back next top Novels ACT 5 &n
back next top Novels 「やめてくださいよ、仕事ですって」 慌てて取り繕った顔で良太
back next top Novels 「そう、響さんと同じ学年だっけ? あの人楽器屋の息子のくせにサ
back next top Novels 広瀬は千雪に驚いたようで起き上がろうしたが、痛みに顔を顰めて
back next top Novels 「ってか、平造さんとこには俺が行くしかないだろ。まず、鈴木さん
back next top Novels 「例えば、二年間でのうても、佐々木さんにニューヨークで仕事があ
back next top Novels 向井聖子、それこそ井原と響ではないが、十年前、高校二年の元気
back next top Novels まさか三時を過ぎるとは思っていなかった。 朝からきっぱりと
back next top Novels 「え、広瀬さん!」 千雪の声にようやく警備員も駆け付けた。
back next top Novels 「軽く、ダメになったらとか言わないでくださいよお。一応、沢村、
back next top Novels 「なんか、ほんとに高校の追いコンかよ、ってステージだったよな。
back next top Novels 「そうですか? その割にはあれやこれや面白いことを嬉々として考
back next top Novels 「自分で言うかな。千雪さんの単位取るためにテストで徹夜した次の
back next top Novels 豪はひたすら写真を撮ることに専念していたが、知り合いのプロで
月夜の猫-BL小説です かぜをいたみ49 BL小説 煮詰まった時、バイクでひとっ走りするのが、千雪の解決方法の一つで、車より直に風を感じられるのが好きだった。 ただし猛暑日はライディングウエアのチョイスが重要で、メッシュジャケットや温度調節に適したインナーも必須だ。 今日もモルグに籠っている京助には申し訳ない気
back next top Novels もし、父親が知人の保証人などにならなければ大きな負債を抱える
back next top Novels 「何の問題もなく撮影進んどるみたいやないか?」 「いやあそれが
back next top Novels 「我々、経験の浅い部員たちを弱小部ながら今日まで導いてくださっ
back next top Novels 麻布の緑が豊かで閑静な佇まいの中にほわんと灯がともる古めかし
back next top Novels ドラマ『検事六条渉』の進行の件で少し話したい、という名目で良
back next top Novels スタジオに通された千雪は、青山プロダクションの顔見知りの社員
back next top Novels その歓声の中、井原は響が座るピアノの前に素早くスコアを置いて
back next top Novels ACT 4 &n
back next top Novels 吐き捨てるように言う沢村に、「らしくもなく、後ろ向き過ぎない
月澄む空に(工藤×良太)97まで更新、かぜをいたみ、再開しました
月夜の猫-BL小説です 月澄む空に(工藤×良太)97まで更新、かぜをいたみ、再開しました BL小説 月澄む空に(工藤×良太)97、夏が来る(井原×響&元気)9、花を追い(工藤×良太35)23、 まで更新しました。 花のふる日は(京助×千雪)69、お付き合い頂き有難うございました。 かぜをいたみ(京助×
back next top Novels またぞろ父親が好戦的な京助とやり合うことになる前に、小夜子の
back next top Novels 「そういうもんですか?」 良太は聞いた。 「そういうもんだよ
back next top Novels 響が高三の九月のことだ。 確かにあれならいけるかもと、響が
back next top Novels 二年か。 確かに、遠恋は難しいかも知れない。 「でも、オフ
back next top Novels 「あ、すみません、ワイン、追加オーダーしますか?」 「うーん、
back next top Novels 瀬戸川医院とはもちろん医者仲間としてよく知った仲だが、今日は
back next top Novels 以前、沢村がフロリダのスプリングトレーニングに参加した時から
back next top Novels 「クラウスとか言いやがって、響さんはオーケストラで一緒にやった
back next top Novels そして、響がNein、違うと言っていたことも。 井原はしば
back next top Novels 「いや、そうなんだ。実は、そんな感じでだんだん話がなくなっちゃ
back next top Novels 「俺は響を愛しているんだ! 妻とは別れる! ほんとだ」 日本
back next top Novels 下手をすると本当にベッドまで直行しそうになるのをやっとの思い
back next top Novels 「部屋ってより、一軒家だぞ」 「平屋だけど、家賃六万、周り山と
back next top Novels もしかして別れたのか、それとも遠恋なのかわからないが、あれだ
back next top Novels 「何だよ、アメリカが懐かしいわけ?」 響はちょっとからかい気
back next top Novels 秋山に聞いたところによると、当初オーディション後の奈々の育成
back top Novels 「この子のせい? この子が今の恋人なのね!! そうなのね?!」 ええええ
back next top Novels 「宇都宮さんの方が大変ですよね、うっかり普通につきあうこともで
back next top Novels そんな井原の中身は、高校時代と何ら変わりがないようにみえる。
back next top Novels 「何かあったの?」 「オフィスイシカワ、倒産、だそうです」
back next top Novels 地下鉄を乗り継いで乃木坂に着くと、ちょうど五時だった。 慌
back next top Novels いったい宇都宮のような大物俳優が相談というのは何だろうと良太
back next top Novels 「高校生でも入れる価格設定ですけど、まあ、美味しかったですよ」
back next top Novels 「高校生でも入れる価格設定ですけど、まあ、美味しかったですよ」
back next top Novels 響からすると、聞いただけでウンザリと言う感じだ。 人間関係
back next top Novels 「井原も新居に一緒に住む相手が見つかるかもしれないぞ」 響が
back next top Novels 既に響は元気の恋人である坂之上豪には顔を合わせているが、豪は
月夜の猫-BL小説です 月澄む空に93 BL小説 プロ野球のペナントレースも終盤に差し掛かり、今年も関西タイガースはセリーグの首位と二位を行ったり来たりしている。 それだけでなく、Aクラスどころか三位以下も今年は混戦状態がまだ続いており、下手をすると終わったらガラリと順位が変わっていたなどということもあり得そう
back next top Novels 「それ、同病相憐れむってやつだな。うちの親父に、音大なんか行っ
back next top Novels 御曹司とかイケメンセレブとか言われているが、いや実際そうなの
back next top Novels 「一体全体どうしたんだよ、紗英ちゃん」 助け舟を出してくれた
back next top Novels 「とにかくそのこともあるし、寛斗、明日か明後日の放課後、ご挨拶
back next top Novels 「音楽部の活動中なんですけど」と瀬戸川が教師であろうと動じず荒
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月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった67 BL小説 ふと手にしていた携帯に気づいた響は、誰かの言葉が聞きたくなった。 酔っているのでためらいもなく、一つの番号を押した。 五回目のコールで、声が聞こえた。 「響さん? どうしたんですか? こんな時間に」 「なんかさ……深淵の底から俺が呼ばれて
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった66 BL小説 女性の方が結構年上でというだけで結婚なんてあり得ないとするようなこの街で、高校教師が、しかも男同士がつきあうとか、考えも及ばないに違いない。 先生なんて呼ばれるような人間じゃないと思っていた響だが、いつの間にかそう呼ばれることに慣れてしまった。
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった65 BL小説 放課後は理科系の会議があるらしいし、今日は井原の顔を見ないで終わりそうだ。 もっとも響こそ、井原とどんな顔をして会えばいいかわらからなかったから、少し胸を撫でおろしていた。 ぼんやりしていたので、ドア口に人がいるのに気づかなかった。 「和田
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった64 BL小説 「へいへい。なんかこうこの部屋息が詰まりそうだから、ちょっと緊張をほぐそうとしただけじゃん」 お茶らかした寛斗のセリフを聞くと、響もこれは一息ついた方がいいかと立ち上がった。 「ようし、ちょっと休憩しよう。肩に力入り過ぎてる気もするから、寛斗、お
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった63 BL小説 何も聞かずに俺の手を握っていた井原の手はすごく温かくて。 ポトリとひとしずく、下を向いていた響の目から床に落ちた。 ほんとはすごく好きだった。 だから俺なんかといちゃいけないやつなんだって。 またひとしずく、落ちた。 もう何年も胸の奥に
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった62 BL小説 だが所詮モラトリアムの中での思いの延長だ、お前の好きは自分と同じ好きではないかも知れない、響が口にしなかったのは、井原のためだと……。 いずれは井原も誰か愛する人に巡り合って、秀喜のように結婚するのだろうと。 十年越しの初恋なんかもう忘却の彼
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった61 BL小説 こいつらしくもなく何をそんな苦しそうな顔をしているんだ? 「響さん、告られたって、ほんとですか?」 「へ?」 響の方に顔を向けて、まじまじと見据える井原に、響はポケッとした顔になった。 「俺が? ああ、ひょっとして、寛斗のヤツのことか?」
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった60 BL小説 三号に描かれたのはひまわりで、この店では初めて風景画以外の絵となるが、他の風景画と空気感が同じである。 「いいなあ、これベネチアの匂いがする」 「さすが、響さん、感覚的! これどの絵と取り替えたらいいと思います? これ以上飾ると窮屈そうだし」
月夜の猫-BL小説です #post_titleBL小説 「ああ、どうだった? 撮影は」 「はい、順調に終わりました。小木さんて、作家さんなのに声がよくて、気さくな人で、よくわかるように説明してくれて、俺も伊万里焼きのレクチャーなら任せとけって感じです」 良太は案外穏やかな工藤の声にほっとしたらしく、幾分声を弾ませた。
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった59 BL小説 「あたしも聴きたい! 本物のピアノ!」 紀子が言った。 「アップライトなら、入らないか?」 「え、ここにか?」 井原の発言に元気は考え込んだ。 「お前無茶なこと言うなよ」 響は呆れたが、元気はうーんと唸ってから、「何とかなるかも」と言う。 「
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった58 BL小説 かぐわしい香りのコーヒーが鼻孔をくすぐると響は全身がほっとするような気がした。 「一日の仕事上がりに元気のコーヒーって、ほっとするよなあ」 隣で井原が響が考えたようなことを口にした。 「そういえば元気、相談って何?」 一口温かいコーヒーを飲ん
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった57 BL小説 エチュードの一番から三番を弾いたあと、響はスケルツォの三番を弾き始める。 細かな音が目に見えぬドレープを作り広がってゆく。 古いピアノは時折響の耳にかすかな歪みを感じさせるが、それもまた音の羅列に表情を与えていく。 最後の音を弾いてからふ
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった56 BL小説 確かに青山は技巧的には巧い。 だが、曲の理解度でいえば、この曲に関わっている時間が長いだけ寛斗の方が高いだろう。 それに。 瀬戸川は寛斗と一緒にコンクールに出たいに違いないのだ。 「技巧を取るか、曲の理解度を取るかでいえば、多少下手でも
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった55 BL小説 そして忘れていたシーンの中に井原がいた。 喜怒哀楽がはっきりしていると生徒が言っていたが、すぐに思い浮かぶのは笑っている井原で、怒ったり泣いたりと言ったシーンも思い出されて、そういえば忙しいやつだったと響は苦笑する。 そんな昔の思い出に浸
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった54 BL小説 遅かれ早かれ、そうなることはわかっていたさ。 黒板消しを置くと、響は手をぱんぱんと払い、準備室に入った。 考えごとをしていたので、あっという間にガツガツと弁当を平らげた響は弁当のからをビニール袋に突っ込みゴミ箱に放ると、音楽室を出た。 そ
月夜の猫-BL小説です 夢見月32 BL小説 せっかく珍しくこのあとの予定がないのにな。 工藤がそんなことを考えていると、電話が鳴った。 結局、鈴木さんが帰っていくまで、何件かの電話で時間が潰された。 秋山とアスカは、その間に工藤と夕食を一緒にする約束をして、次の打ち合わせにテレビ局へと向かった。
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった53 BL小説 「キョー先生は井原先生よりなんか年齢超えてるって感じ」 「ええ?」 瀬戸川の言葉に響は首を傾げる。 「だって、制服着てそこにいてもおかしくないっていうか」 「何、俺ってオッサンになってもガキっぽいってこと?」 くすくす笑いながら瀬戸川は、「顔
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった52 BL小説 いつもの井原だ。 土曜日、急にクラウスが現れて、しかも井原といる時に、響は内心焦り、イラついた。 井原は響の説明を額面通り受け取ったわけではないような気がした。 何か言いたげな顔をしていたが、今日のあのようすではさほど気にもしていないのだ
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった51 BL小説 「すみません、後ろの人、静かにしてください」 響が説明をいったん切ったところで、最前列に座っていた青山という女生徒がきりりとした声で後ろでふざけ合っている男子生徒を注意した。 一瞬シーンと静まり返ったあと、響は何ごともなかったかのように黒板に
月夜の猫-BL小説です そんなお前が好きだった50 BL小説 元気は鮎をつつきながら、「パーティは俺の店でやるんだが」と付け加えた。 「元気の店でか? またライブやる?」 井原は俄然目を輝かせた。 「お前は! まあ、やる予定だけどまだ詳細は未定だ。今度みんなで話すことになってる」 「わかった、俺も混ぜろ
月夜の猫-BL小説です ぶなの森8 BL小説 現れたのは工藤だった。 監督と話をしながら、良太と菜摘がこちらに歩いてくるのを工藤は見ていたのである。 そこへ、男が現れた。 「へえ、あんたが噂の工藤か。なるほど、社長が社長だからな、その大事な部下に女優のコマシ方でも教え込んでいるわけだ」 「あいにく忙し
back next top Novels 「京助ってば、ちょっとマジ過ぎない?」 香坂が肩をすくめる。
月夜の猫-BL小説です ぶなの森7 BL小説 どうせ良太がイタリアにいくことは当分ないのだから、余計なことを考えなくて済むだろう、と。 だが、よもや案外早く良太にそれが知れることになろうとは、工藤も思っていなかった。 「嫌だ…いやだってば! バカやろ…」 「何が、嫌だって?」 そんな工藤の言葉が合図のように
back next top Novels 「研修は四月からやろ? スキーは行けるな」 千雪が良太に聞い
月夜の猫-BL小説です 月澄む空に(工藤×良太)146まで更新しました BL小説 月澄む空に(工藤×良太)146、夏が来る42 まで更新しました 2024Summer、 夏にちなんだエピソードを順次アップしています ぶなの森(工藤×良太22)6 夏のエピソードです。 かぜをいたみ87(ラスト) 最後までお
月夜の猫-BL小説です ぶなの森6 BL小説 「あいつ……、よほど、お前がキモイといっていた小林千雪だって言いたかったですよ」 戻ってきた千雪に思わず良太はぶちまける。 「あの子、工藤さんにベッタリなんやて? 良太、それで面白くないわけや」 「誰に聞いたんですか~そんなこと。わかった、アスカさんだな」
月夜の猫-BL小説です 月澄む空に146 BL小説 「そうだ、良太さん、ニューヨーク行く前、壮行会やりましょうよ」 天野が語気を強めて言った。 「そんな大げさな。たかだか三か月なのに」 「壮行会という名を借りた飲み会」 真面目にそんなことを言う天野に、良太はまた笑った。 「わかりました」 「約束ですよ」 「そ
月夜の猫-BL小説です ぶなの森5 BL小説 「あの女とは何でもない」 工藤は言うのだが、どうやら今はそうだとしても昔はよろしくやっていたらしい。 まだほかにもあちこちに工藤の女がいるに決まっている、と言ったのは、青山プロダクション所属のイケメン俳優、小笠原だ。 そんなことをいわれると、良太としては工藤がイタ
月夜の猫-BL小説です ぶなの森4 BL小説 「良太ちゃん、お弁当食べよ」 菜摘が弁当を手に良太に声をかけた。 「あ、はい。ちょっと待ってください」 良太が手配したロケ弁をスタッフが配ってくれて、みんな各々アウトドア用のストーブの周りに陣取っている。 夏とはいえ、東京の暑さとはうって変わってここは別世界のよう
月夜の猫-BL小説です 月澄む空に145 BL小説 「え、でもオフとかに帰ってくるんでしょ?」 浩輔が思い切り端折って佐々木に聞いた。 「俺にはオフとか、ないで?」 すかさず佐々木がシャープに返答する。 「あ、いや、そのう、盆暮れ正月?」 暗に沢村のオフの時には一緒に帰るのだろうという質問を、浩輔は言い直した
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