集英社コバルト文庫の人気百合ラノベ「マリア様がみてる」。その主人公の弟(同学年だが双子ではない)福沢祐麒が通う花寺学院が舞台の男子校版が「お釈迦様もみてる」。初刊の『紅か白か』はレビューした覚えがありますが、その後、飛ばし飛ばしに読んでいて挫折していました。今回はマリみて再熱マイブームにあやかって、気がかりだった最終巻を選んでみます。姉の祐巳が通うリリアン女学園では学内公式の卒業式のあとに、全校生徒向プラス生徒会役員だけの送別会もあると聞き、なんとなく胸がさわぐ福沢祐麒。彼の通う男子校・花寺学院では、とうとう生徒会長で学園の憧れ「光るの君」こと柏木優先輩が卒業。なのに、学内というか、生徒会のなかではとくにイベントがない。二年生のアンドレ先輩ですらそっけない。そんな折、祐麒は保健の教師からの指示で在校生代表...小説『お釈迦様もみてる―蛍のヒカル―』