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万国時事周覧 https://blog.goo.ne.jp/kuranishimasako

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

当時にあってほんの些細なことと思われた出来事が、後から振り返ってみれば、歴史の分水嶺になっていたという事例は枚挙に遑がありません。本ブログでは、日本を含めて世界各地で起きている出来事の歴史的な意味を、公開されているわずかな情報を手がかりとしながらも、探って行きたいと思います。

倉西雅子
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保土ケ谷区
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杉並区
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2008/01/26

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  • 相互主義の盲点-外国人土地取得問題

    今般の参議院選挙は、外国人問題が初めて国政選挙で本格的な争点として浮かび上がった選挙ではないかと思います。言い換えますと、選挙にあって各党が自らの立場を表明し、対策案を公約に掲げなければならないほど、国民の多くが外国人問題を身近な政治問題として意識するようになったとも言えましょう。国内における急激な外国人人口の増加を見れば、日本国にも‘来るべき時が来た’とする観もありますが、政党や政治家のみならず、ネット上の一般的な意見を含めて、幾つかの深く考えるべき点があるように思えます。その一つが、外国人の土地所得に対する規制問題です。農地法を含め、現行の土地取得に関する法律では、内外の区別が設けられておらず、外国人にも内国民待遇が与えたような状態にあります。本来、内国民待遇とは、友好国に対する特別の優遇措置であった...相互主義の盲点-外国人土地取得問題

  • グローバリズムの罠-民営化+市場開放による植民地化のリスク

    昨日7月3日付け日経新聞の12面に、「ラオス国営航空身売りを検討」とする記事が掲載されておりました。記事の内容は、ラオス国営航空が、中国の旅客機メーカーである中国商用飛行機(COMAC)の買収提案を受けて、‘身売り’を検討しているとするものです。この買収案件、グローバリズムに伴う植民地化リスクを端的に表しているように思えます。グローバリズムを国内政策としてみれば、凡そ、経済システムとしての所謂‘資本主義’をベースとした(1)市場開放政策(2)インフラ事業の民営化政策が、各国政府によって一体化された形で推進された時期と凡そ一致します。これらの二つの政策のうち、後者の民営化ばかりに気を取られますと、前者については見過ごされがちです。民営化には株式公開、即ち、株式の売却が伴いますので、民営化は、同時かつ自動的に...グローバリズムの罠-民営化+市場開放による植民地化のリスク

  • フェンタニル問題は氷山の一角?

    先日、アメリカから驚くべきニュースが届きました。それは、合成オピオイドであるフェンタニルの密輸拠点が、日本国の名古屋に存在していたというものです。より正確に述べれば、中国系企業のFIRSKY株式会社が名古屋を拠点としてフェンタニルの前駆体物質をアメリカに密輸したというものであり、目下、トランプ政権の怒りを買っているそうです。この事件、日米関税交渉にも影響するとの見方もありますが、あらゆる側面で‘氷山の一角’なのではないかと思うのです。フェンタニルは医療用の鎮痛剤として合法的に使用されているものの、比較的安価で製造できるために、アメリカ国内では麻薬として取引されており、深刻な社会問題を引き起こしています。モルヒネやヘロインよりも格段に効果が強く、かつ、依存性や耐性も高いことから、虚ろな中毒者が道ばたにたむろ...フェンタニル問題は氷山の一角?

  • アメリカを動かすイスラエル

    アメリカの直接的な軍事行動を引き起こしたイスラエルの対イラン攻撃の目的は、イランの核開発を物理的に阻止することにありました。しかしながら、イスラエルには、核拡散の防止を目的として他国を攻撃する法的根拠が欠けていることは明白です。NPTの加盟国ですらないのですから。それにも拘わらず、イスラエルは、自らの対イラン攻撃を平然と正当化し、アメリカのサポートまで引き出しております。同国が、自らを‘特権的な国家’であると自認していることだけは確かなようです。そして、イスラエルをめぐっては、アメリカを筆頭に自由主義国のダブル・スタンダードが甚だしいのです。それは、核保有に対する対応を見れば一目瞭然です。イスラエルは、正式には核保有を認めていないものの、イスラエルが既に核を保有していることは公然の秘密であり、凡そ確定事項...アメリカを動かすイスラエル

  • NPTはトリッキーな三段論法では

    NPTが‘マジック’に思えるのは、その条文の論理構成における巧妙な隠蔽性にもあります。一種の悪しき‘三段論法’が用いられていると仮定しますと、この隠蔽性は、より理解しやすくなります。NPTに用いられていると推測される三段論法とは、単純化しますと(1)核兵器は危険である(核戦争のリスク)、(2)危険は拡散してはならない、(3)核兵器は拡散してはならない、となります。この論法、結論までの流れとしては完璧ですので、誰もが疑いを持たないことでしょう。常識過ぎるほど常識的に思えます。しかしながら、同論法は、至る所で‘トリック’を潜ませることができます。最初に第一段目を見ますと、‘核兵器は危険’という命題自体は、一般論としては間違ってはいません。しかしながら、核兵器は、第二次世界大戦末期には既にアメリカによって使用さ...NPTはトリッキーな三段論法では

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