『野火』大岡昇平 感想
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 敗北が決定的となったフィリピン戦線で結核に冒され、わずか数本の芋を渡されて本隊を追放された田村一等兵。野火の燃えひろがる原野を彷徨う田村は、極度の飢えに襲われ、自分の血を吸った蛭まで食べたあげく、友軍の屍体に目を向ける……。平凡な一人の中年男の異常な戦争体験をもとにして、彼がなぜ人肉嗜食に踏み切れなかったかをたどる戦争文学の代表的作品である。 第二次世界大戦争では、ファシズムの繋がりである日独伊三国同盟を中心とした枢軸国が、その苛烈な攻撃によって優勢に進めていました。日本は日中戦争の激しい勢いのまま、アジア東南部に広がる欧州植民地の資源を確保…
2024/12/07 07:08